検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 44 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Nature of the physicochemical process in water photolysis uncovered by a computer simulation

甲斐 健師; 樋川 智洋; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎*; 渡邊 立子*; 横谷 明徳*

Journal of Chemical Physics, 158(16), p.164103_1 - 164103_8, 2023/04

水の放射線分解・光分解に関する新たな科学的知見は、放射線化学・放射線生物学を含む様々な研究分野の劇的進歩に必要不可欠である。水に放射線を照射すると、その飛跡上に沿って、反応性の高い水和電子が無数に生成される。水和電子は、発生した電子と水分子の運動が動的に相関し、形成されることは知られているが、その形成に至るまでの、電子の非局在化、熱化、分極メカニズムは未だ解明していない。本研究で独自に開発したコードを利用した解析結果から、これらの過渡的現象は、水特有の水素結合ネットワークに由来する分子間振動モードと、水和を進行する水分子の回転モードの時間発展に支配されるように進行することが明らかとなった。本研究によるアプローチは、水に限らず、様々な溶媒に適用可能であり、そこから得られる科学的知見は、放射線生物影響、原子力化学、放射線計測など幅広い研究領域へ適用されることが期待できる。

論文

Assessment of radiation doses to off-site responders in TEPCO Fukushima Daiichi Nuclear Power Station Accident

嶋田 和真; 飯島 正史*; 渡邊 正敏*; 高原 省五

Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2021 (ASRAM 2021) (Internet), 17 Pages, 2021/10

東京電力福島第一原子力発電所事故時にオフサイトで活動した防災業務関係者の被ばく線量を評価した。先行研究のソースタームを用いて大気拡散シミュレーションを行い、防災業務関係者が活動した市町村内の大気中濃度及び地表面濃度を評価して、クラウドシャイン及びグランドシャインからの外部被ばく線量と、プルーム及び再浮遊核種の吸入による内部被ばく線量について、各市町村内での時間的及び空間的な変動幅を評価した。外部被ばく線量の評価結果について個人線量計の実測値と比較したところ、実測値は評価した幅に収まる値となっていた。また、内部被ばく線量も加えて一日当たりの被ばく線量を評価したところ、2011年3月12日から31日までの各一日における潜在的な実効線量は、比較的高線量の地域において数十mSv以上であった。これより、防災業務関係者の被ばく線量をICRPが推奨する参考レベルである20mSv未満に保つためにはマスクなどの内部被ばくに対する防護が講じられることを確認する必要がある。

論文

Assessment model of radiation doses from external exposure to the public after the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident

高原 省五; 飯島 正史*; 渡邊 正敏*

Health Physics, 118(6), p.664 - 677, 2020/06

 被引用回数:9 パーセンタイル:71.58(Environmental Sciences)

福島事故後の福島市内において、住民の個人線量及び自宅の屋内外における周辺線量当量率を実測した。また、住民の生活行動として自宅及び職場等での滞在時間を調査した。これらの結果と、福島事故後の最新知見を反映して外部被ばく線量の評価モデルを開発した。開発したモデルを用いて住民の被ばく線量評価を行ったところ、実測した個人線量の時間変化とよく一致した。また、福島市内の屋内作業者及び屋外作業者について、各集団内での線量分布を再現することができた。今回の評価及び実測の結果、福島市内においては、事故から8年目の時点において追加被ばくで年間1mSvを上回る個人はいなかった(評価については95%値を用いて判断)。

論文

Assessment of radiation doses from ingestion pathway to the public in Fukushima prefecture after the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident

高原 省五; 渡邊 正敏*

Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2019 (ASRAM 2019) (USB Flash Drive), 9 Pages, 2019/09

経口摂取による公衆の内部被ばくは、福島事故後の被ばく線量評価において最も関心の高い被ばく経路の一つである。本研究では、福島事故後の最新知見をもとに、食品中核種濃度の減衰速度や調理過程における濃度低減を考慮して被ばく線量の予測モデルを開発した。開発したモデルを用いて遡及的な評価を行ったところ、同経路からの被ばく線量は事故後1年目に数10$$mu$$Sv程度であり、その後は年間数$$mu$$Svを超えることなく単調に減衰していくことが分かった。また、これらの結果は、マーケットバスケット法,陰膳法及び汚泥中濃度に基づく逆推定法による先行研究と整合性のある結果となった。

論文

Dose-reduction effects of vehicles against gamma radiation in the case of a nuclear accident

高原 省五; 渡邊 正敏*; 廣内 淳; 飯島 正史*; 宗像 雅広

Health Physics, 114(1), p.64 - 72, 2018/01

AA2017-0033.pdf:0.55MB

 被引用回数:2 パーセンタイル:20.93(Environmental Sciences)

The aim of this paper is to evaluate the dose-reduction effects of vehicles. To achieve this aim, a model for calculating the dose reduction factor (DRF) was developed based on the actual shape and weight of Japanese vehicles. This factor is defined as the ratio of dose rate inside a vehicle to that outside. In addition to model calculation, we evaluated the DRFs by actual measurements in the areas contaminated by the Fukushima accident. A comparison between the simulated and the measured results revealed that the DRFs obtained using the developed models were in good agreement with the results of actual measurements. Using this model, we also evaluated the DRFs for cloudshine and groundshine in the case of a nuclear accident. The evaluations were performed for four vehicle models whose weights were 800-1930 kg. The DRF for cloudshine with photon energy of 0.4-1.5 MeV was 0.66-0.88, and that for groundshine from $$^{137}$$Cs was 0.64-0.73.

論文

A Significant role of non-thermal equilibrated electrons in the formation of deleterious complex DNA damage

甲斐 健師; 横谷 明徳*; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎*; 樋川 智洋; 渡邊 立子*

Physical Chemistry Chemical Physics, 20(4), p.2838 - 2844, 2018/01

 被引用回数:22 パーセンタイル:75.15(Chemistry, Physical)

放射線生物影響を誘発する複雑DNA損傷はエネルギー付与率の高い放射線トラックエンドで生成されやすいと考えられている。そのDNA損傷を推定するために、電子線トラックエンドにおける水の放射線分解最初期過程について、計算シミュレーションに基づいた理論的研究を実施した結果から、1次電子線照射によりDNA鎖切断を含む複数の塩基損傷が1nm以内に密に生成され得ることが示された。この複雑DNA損傷は損傷除去修復が困難である。更に、その複雑損傷部位から数nm離れた位置に2次電子により塩基損傷が誘発されることが示された。この孤立塩基損傷部位は損傷除去修復が可能であり、結果として鎖切断に変換されるため、1次電子線により生成された鎖切断と合わせ、最終的にDNAの2本鎖切断が生成され得る。この2本鎖切断末端は塩基損傷を含むために修復効率が低下し、未修復・誤修復により染色体異常のような生物影響が誘発されることが推測された。

論文

Factors affecting the effectiveness of sheltering in reducing internal exposure

廣内 淳; 高原 省五; 駒ヶ峯 弘志*; 渡邊 正敏*; 宗像 雅広

Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2017 (ASRAM 2017) (USB Flash Drive), 11 Pages, 2017/11

屋内退避による内部被ばくの低減効果は多くの因子に影響される。これら因子が低減効果にどの程度の影響を与えるかを把握することは、屋内退避の実効性を効率的に向上させるために特に注目すべき変動因子を明らかにする上で重要である。本研究では、屋内外の放射性物質の交換を模擬したコンパートメントモデルと文献調査によって得られた変動因子の変動幅を用いて低減効果の感度解析を行った。その結果、粒子状物質に対しては浸透率が、ガス状物質に対しては屋内退避時間と自然換気率が大きな感度を持つことが示された。

論文

Identification of penetration path and deposition distribution of radionuclides in houses by experiments and numerical model

廣内 淳; 高原 省五; 飯島 正史; 渡邊 正敏; 宗像 雅広

Radiation Physics and Chemistry, 140, p.127 - 131, 2017/11

BB2016-0282.pdf:0.39MB

 被引用回数:3 パーセンタイル:28.82(Chemistry, Physical)

The dose assessment for people living in preparation zones for the lifting of the evacuation order is needed with the return of the residents. However, it is difficult to assess exactly indoor external dose rate because the indoor distribution and infiltration pathways of radionuclides are unclear. This paper describes indoor and outdoor dose rates measured in eight houses in the difficult-to-return zone in Fukushima prefecture to examine the distribution of radionuclides in a house and the main infiltration pathway of radionuclides. In addition, it describes also dose rates calculated with a Monte Carlo photon transport code to understand thoroughly the measurements. These measurements and calculations provide that radionuclides can infiltrate mainly through ventilations, windows, and doors, and then deposit near the gaps, while those infiltrate hardly through sockets and air conditioning outlets.

報告書

島根県内における原子力災害時の避難施設に関する調査(受託研究)

高原 省五; 渡邊 正敏; 小栗 朋美; 木村 仁宣; 廣内 淳; 宗像 雅広; 本間 俊充

JAEA-Data/Code 2016-016, 65 Pages, 2017/02

JAEA-Data-Code-2016-016.pdf:2.32MB

本調査では島根県からの委託を受けて、原子力事故時の避難施設の被ばく低減効果の評価に資するため、島根県松江市において、避難施設の構造と材質に関するデータを調査した。調査の対象となった施設は合計22施設(290部屋)であり、教育施設(12施設、235部屋(付属の体育館等を含む))、公共施設(7施設、42部屋)と体育館(3施設、13部屋)が含まれている。各施設の構造や規模、用途を考慮して、教育施設の一般教室、教育施設のその他の特別教室(一般教室以外)、公共施設(公民館、福祉センターなど)、体育館の運動場、体育館の運動場以外という施設分類を設定し、構造と材質の調査結果を整理した。また、材質については密度も調査し、重量厚さを算出して整理した。先行研究と比較すると、本調査での調査結果は過去の日本国内及び欧米のコンクリート建物に対する調査データと整合性のある結果となった。ただし、体育館運動場の屋根についてはコンクリートではなく薄い金属板が使われている場合がほとんどであり、コンクリート施設や瓦を使った木造家屋よりも屋根の重量厚さは小さくなる傾向が見られた。

論文

Dynamic behavior of secondary electrons in liquid water at the earliest stage upon irradiation; Implications for DNA damage localization mechanism

甲斐 健師; 横谷 明徳*; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎*; 渡邊 立子*

Journal of Physical Chemistry A, 120(42), p.8228 - 8233, 2016/10

 被引用回数:18 パーセンタイル:62.79(Chemistry, Physical)

放射線照射により細胞中で生成された低エネルギー2次電子は、生物影響を誘発する複雑なDNA損傷生成に関与すると考えられている。本研究では、DNA損傷の推定を行うために、水中における低エネルギー2次電子の動力学的挙動の数値計算による理論的研究を実施した。計算結果から、水中で減速した電子は、親イオンのクーロン場に徐々に引きつけられ、数百fs程度になると親イオンから半径2nm以内の領域に12.6%の電子が分布することが示された。更に、親イオンから半径1nm以内において、電離と電子的励起が主に誘発され、その衝突数は全体の約40%となる。これらの解析結果から、もしDNA内部から低エネルギー2次電子が放出されると、複雑なDNA損傷が、電離や電子的励起に加え、解離性電子移行により生成され得ることを提案した。このような複雑なDNA損傷は、最終的に細胞死や染色体異常のような生物影響の誘発に関与する可能性がある。

論文

酸素欠乏地下環境における炭素鋼腐食モデリング

柴田 俊夫*; 渡邊 正敏; 谷口 直樹; 清水 亮彦*

材料と環境, 62(2), p.70 - 77, 2013/02

酸素欠乏還元性環境中性水溶液中の炭素鋼はH$$_{2}$$Oと反応してH$$_{2}$$を発生し表面に腐食皮膜を生成する。腐食速度は腐食に伴って生成する腐食皮膜中を反応物質が拡散する速度によって決定される。腐食プロセスに関与する幾つかの拡散種の拡散定数は文献から知ることができた。しかしながら鉄酸化物中のH$$_{2}$$Oの拡散定数は見いだすことができなかったので、適切な仮定を用いて推定した。物質移動論モデルによって炭素鋼の腐食速度をシミュレーションした。腐食皮膜ポア中をH$$_{2}$$O及びFe$$^{2+}$$イオンが液相拡散するモデル、及び腐食皮膜中のH$$_{2}$$O固相拡散モデルについて、表計算ソフトのExcelを用いてシミュレーションを行った。腐食電流密度と腐食減肉厚さの時間的変化やそれらのpH依存性及び温度依存性を検討した。シミュレーション結果を実測値と比較した結果、腐食皮膜中のH$$_{2}$$O固相拡散が酸素欠乏環境における炭素鋼の腐食速度を決定していることが示唆された。

論文

Sensitivity analysis for scenarios relevant to evolution of overpack and buffer material

武田 聖司; 渡邊 正敏; 木村 英雄

Proceedings of International Waste Management Symposia 2011 (WM2011) (CD-ROM), 11 Pages, 2011/05

本研究では、高レベル放射性廃棄物の地層処分において重要核種であるCs-135とSe-79を対象に、オーバーパックの早期破損と衝材の変質がもたらす安全評価上重要なシナリオとパラメータについて、整備した安全評価手法による感度解析により検討した。オーバーパックの早期破損のシナリオでは、人工バリア内の初期の高い温度がガラス溶解速度,緩衝材中の拡散係数と収着分配係数に与える影響を考慮したケースとさらに放射線分解の発生に伴う酸化還元電位の上昇による溶解度の増加を想定したケースの感度解析を行った。その結果、後者のシナリオケースが標準シナリオよりもSe-79の人工バリアからの移行フラックスを1オーダー高め、早期破損に伴う放射線分解の影響の可能性に対する理解の必要性が示唆された。また、緩衝材の変質シナリオに対するCs-135及びSe-79の移行フラックスは、オーバーパックの早期破損シナリオよりも高い傾向を示し、人工バリア変質に伴うバリア機能の低下の影響(緩衝材中の地下水流速及び拡散係数の増加,ガラス溶解速度の増加)がより顕著であることが示された。

報告書

高レベル放射性廃棄物地層処分の安全性の評価; 地層処分システムの不確かさに対する確率論的解析手法の試適用(受託研究)

武田 聖司; 山口 徹治; 長澤 寛和; 渡邊 正敏; 関岡 靖司; 神崎 裕; 佐々木 利久; 落合 透; 宗像 雅広; 田中 忠夫; et al.

JAEA-Research 2009-034, 239 Pages, 2009/11

JAEA-Research-2009-034.pdf:33.52MB

地層処分の安全評価では、安全性を評価すべき時間枠が極めて長く、また、評価すべき処分システムの空間スケールが数km以上にわたることによる不確かさの把握が重要である。こうした処分システムの時間的及び空間的広がりに起因した不確かさは、その成因に着目すると、処分システムの構成要素(材料)の本質的な不均質性,構成要素で発生する現象の理解不足や予測の不確かさ,測定手法や工学技術の不完全さなどが考えられる。これらの不確かさは、研究開発の進展によりある程度低減あるいは定量化が可能である。本評価では、これらの不確かさを考慮して、高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全性に関し、決定論的手法及びモンテカルロ法に基づいた確率論的手法を用いた解析を行った。おもに、人工バリアにかかわるシナリオ,モデル及びパラメータの不確かさが被ばく線量評価に与える影響を推定する方法を示し、その不確かさ影響解析を実施するとともに、得られた解析結果から今後も研究課題とすべき重要なモデルやパラメータを抽出した。

報告書

放射性廃棄物処分の操業中シナリオにおけるスカイシャイン線量評価コードシステムSKYOSD

渡邊 正敏; 武田 聖司; 木村 英雄

JAEA-Data/Code 2009-005, 18 Pages, 2009/06

JAEA-Data-Code-2009-005.pdf:2.79MB

低レベル放射性廃棄物に対する濃度上限値の算出のための被ばくシナリオの一つである廃棄物処分の操業中シナリオにおいては、廃棄物処分場の周辺監視区域境界に住む一般公衆が廃棄物から放出されるスカイシャインによる被ばく線量が評価されている。従来の濃度上限値評価では、点減衰核積分法に基づいてスカイシャインによる被ばく線量評価が行われてきた。本研究において整備したスカイシャイン線量評価コードシステムSKYOSDでは、光子の物質透過中における物理現象を厳密に取り扱う輸送方程式に基づいて光子の透過問題を解くことにした。このための計算コードとして、処分場外表面における光子フルエンス率の算出コードとして、1次元輸送計算コードANISN-JRコード及びスカイシャインによる周辺監視区域境界での外部被ばく線量を算出するコードとして2次元輸送計算コードDOT3.5コードを採用した。本報告は、SKYOSDコードシステムの構造及びスカイシャイン線量評価のためのパラメータの設定方法等を取りまとめたものである。

報告書

TRU核種を含む放射性廃棄物及びウラン廃棄物のピット処分に対する濃度上限値の評価(受託研究)

澤口 拓磨; 武田 聖司; 佐々木 利久; 落合 透; 渡邊 正敏; 木村 英雄

JAEA-Research 2008-046, 62 Pages, 2008/03

JAEA-Research-2008-046.pdf:3.34MB

濃度上限値とは、埋設事業の許可申請を行うことができる放射性廃棄物に含まれる放射性核種濃度の最大値である。再処理施設,MOX燃料施設等から発生するTRU核種を含む放射性廃棄物(TRU廃棄物)及びウラン廃棄物に対する処分方法については、原子力委員会による処分方策の検討に関する報告書において、放射性核種の種類と放射能濃度に応じた3種類の埋設処分方法(トレンチ処分,ピット処分,余裕深度処分)が報告されており、当該廃棄物の将来の処分を見据え、それらの廃棄物に対する埋設処分方式別の濃度上限値の整備が必要である。本報告では、TRU廃棄物・ウラン廃棄物を対象に、3種類の処分方法のうち「ピット処分」に対する濃度上限値算出の考え方及び評価手法(シナリオ,モデル/コード,パラメータ)について整理するとともに、整備した評価手法を用いて評価対象核種に対する濃度上限値の算出結果を提示した。なお、本研究のTRU廃棄物に対するピット処分の濃度上限値の算出結果は、原子力安全委員会「低レベル放射性固体廃棄物の埋設処分にかかわる放射能濃度上限値について」(平成19年5月)に反映された。

報告書

TRU核種を含む放射性廃棄物及びウラン廃棄物のトレンチ処分に対する濃度上限値の評価(受託研究)

武田 聖司; 渡邊 正敏; 澤口 拓磨; 佐々木 利久; 落合 透; 木村 英雄

JAEA-Research 2008-044, 64 Pages, 2008/03

JAEA-Research-2008-044.pdf:5.21MB

濃度上限値とは、埋設事業の許可申請を行うことができる放射性廃棄物に含まれる放射性核種濃度の最大値である。再処理施設,MOX燃料施設等から発生するTRU核種を含む放射性廃棄物(「TRU廃棄物」)及びウラン廃棄物に対する処分方法については、原子力委員会による処分方策の検討に関する報告書において、放射性核種の種類と放射能濃度に応じた3種類の埋設処分方法(トレンチ処分,ピット処分,余裕深度処分)が報告されており、当該廃棄物の将来の処分を見据え、それらの廃棄物に対する埋設処分方式別の濃度上限値の整備が必要である。本報告では、TRU廃棄物及びウラン廃棄物を対象に、3種類の処分方法のうち「トレンチ処分」に対する濃度上限値算出の考え方及び評価手法(シナリオ,モデル/コード,パラメータ)について整理するとともに、整備した評価手法を用いて評価対象核種に対する濃度上限値の算出結果を提示した。また、本研究のTRU廃棄物に対するトレンチ処分の濃度上限値の算出結果は、原子力安全委員会「低レベル放射性固体廃棄物の埋設処分にかかわる放射能濃度上限値について」(平成19年5月)に反映された。

報告書

埋設処分における濃度上限値評価のための外部被ばく線量換算係数(受託研究)

佐々木 利久; 渡邊 正敏; 武田 聖司; 澤口 拓磨; 落合 透; 木村 英雄

JAEA-Data/Code 2008-003, 29 Pages, 2008/02

JAEA-Data-Code-2008-003.pdf:3.7MB
JAEA-Data-Code-2008-003(errata).pdf:0.04MB

再処理施設,MOX燃料施設等から発生するTRU核種を含む放射性廃棄物(TRU廃棄物)及びウラン廃棄物を対象に、放射性核種の種類と放射能濃度に応じた3種類の埋設処分方法(トレンチ処分,ピット処分及び余裕深度処分)に対する、埋設処分の可能な放射性廃棄物の濃度範囲を定めたものである濃度上限値の検討を行っている。本報告では、これらの検討に必要となるパラメータである外部被ばく線量換算係数を算出した。外部被ばく線量換算係数の算出にあたっては、実効線量への換算にICRP Publ.74の換算係数を使用するなどの現行法令等に則した解析、光子エネルギーデータとしてJAERI-Data/Code 2001-004の$$gamma$$線及びX線のエネルギー及び放出率を使用するなど最新のデータを反映するといった点を考慮した。本報告では、TRU廃棄物及びウラン廃棄物に含まれる核種を対象とした外部被ばく線量換算係数について、その算出方法,条件及び結果についてまとめたものである。

報告書

ウラン及びTRU廃棄物のクリアランスレベル評価のための外部被ばく線量換算係数

渡邊 正敏; 武田 聖司; 木村 英雄

JAEA-Data/Code 2008-001, 32 Pages, 2008/02

JAEA-Data-Code-2008-001.pdf:2.05MB
JAEA-Data-Code-2008-001(errata).pdf:0.12MB

日本原子力研究開発機構では、ウラン廃棄物及びTRU核種を含む放射性廃棄物に対するクリアランスレベル評価手法の整備を目的として、PASCLR第2版の開発を行い、本コードを用いて当該廃棄物に対するクリアランスレベル導出の検討を行っている。クリアランスレベル検討において設定した埋設処分シナリオ及び再利用シナリオにおいて合計31の外部被ばく評価経路を設定している。本検討においては、外部被ばく線量評価を行うための換算係数をQAD-CGGP2コードを用いて算出することにし、そのためにEGS4コードを用いて前方-後方, 等方, 回転の三種類の照射ジオメトリに対応した実効線量ビルドアップ係数の整備を行い、QAD-CGGP2コードのライブラリとして整備した。本報告は、EGS4コードを用いた実効線量ビルドアップ係数の算出結果,QAD-CGGP2コードを用いた外部被ばく線量換算係数算出方法及び算出結果を取りまとめたものである。

論文

天然ウラン,トリウムを含む消費財中の放射能濃度とその利用等による被ばく線量の評価

吉田 昌弘*; 遠藤 章; 佐藤 滋朗*; 大畑 勉*; 渡邊 正敏*; 大山 柳太郎*; 古屋 廣高*

日本原子力学会和文論文誌, 4(3), p.213 - 218, 2005/09

天然起源の放射性核種を有意な量を含む物質はNORM(Naturally Occurring Radioactive Materials)と呼ばれ、NORMを含むさまざまな消費財は日常生活において広く利用されている。NORMの一つである天然のウラン,トリウムを含む消費財には、研磨剤,陶器の釉薬,タングステンアーク溶接電極棒等の工業製品のみならず、家庭用温泉器,寝具,肌着,装飾品等の家庭用品も数多くある。したがって、日常生活で身近に存在するこれらの製品中の放射能濃度と、その製品を利用することによる被ばく線量を評価することは、人体への影響,放射線防護と規制のあり方を考えるうえで重要である。本研究では、天然のウラン,トリウムを含有する市販の消費財を収集し、それらの濃度を測定するとともに、代表的な消費財に対して、典型的な使用形態を想定し被ばく線量を評価した。

口頭

全面腐食進展による炭素鋼オーバーパックの寿命解析

渡邊 正敏; 武田 聖司; 木村 英雄

no journal, , 

高レベル放射性廃棄物地層処分の際の廃棄物格納容器である炭素鋼オーバーパックは、処分後少なくとも1,000年間の核種閉じ込め性が要求されているが、局部腐食等の腐食形態によっては比較的早い時期にオーバーパックが破損し、核種移行時期に影響を及ぼすことが考えられるので、腐食進展によるオーバーパック破損時期の評価を行うことは極めて重要である。このようなことから、日本原子力研究開発機構では、腐食進展によるオーバーパック破損時期を評価するための「炭素鋼オーバーパック寿命評価コード」開発を行っている。本コードは、緩衝材間隙地下水中のpHが脱不動態化pHを下回り、炭素鋼が活性態の状態である場合に発生が考えられる全面腐食及び炭酸塩応力腐食割れによるオーバーパック破損時期評価を行うものであり、地下水中の溶存酸素濃度,腐食速度等のパラメータ不確かさの影響評価を可能とする確率論的評価コードとして整備を行っている。本講演においては、地層処分環境における炭素鋼オーバーパックに最も発生可能性が高いとされている全面腐食について、本コードを用いた確率論的評価の一例を報告する。

44 件中 1件目~20件目を表示