Lethal effect of K-shell absorption of intracellular phosphorus on wild-type and radiation sensitive mutants of Escherichia coli

細胞内リン原子のK殻吸収による、野性株及び放射線感受性突然変異株大腸菌に対する致死効果

前沢 博*; 古沢 佳也*; 小林 克己*; 檜枝 光太郎*; 鈴木 雅雄*; 宇佐美 徳子*; 横谷 明徳; 母里 知之*

Maezawa, Hiroshi*; Furusawa, Yoshiya*; Kobayashi, Katsumi*; Hieda, Kotaro*; Suzuki, Masao*; Usami, Noriko*; Yokoya, Akinari; Mori, Tomoyuki*

シンクロトロン放射を単色光源として用い、大腸菌の野性株及び放射線感受性株に対して、リンK殻光吸収による致死効果を測定し、オージェ電子による増感作用を定量した。照射実験は、高エネルギー物理学研究所・フォトンファクトリーのBL-27で行った。リンK殻吸収端付近に現れるDNAの共鳴ピーク波長及びその前後のエネルギーを照射に用いた。いずれの株の場合も、リンの共鳴により致死効率の増感が観測された。それぞれの株の致死効率から、Auger電子あるいは光電子が、DNA周囲の水分子とイオン化しさらにこれら励起水分子がDNAを攻撃することが推測された。リンからのこれら2次電子効果を含めた最終的な標的サイズは、数nmと推定された。

no abstracts in English