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高速短パルス陽電子ビーム形成装置の開発

Development of pulsed MeV positron beam line

前川 雅樹; 益野 真一*; 平野 剛*; 近藤 政和*; 河裾 厚男; 伊藤 久義; 岡田 漱平

Maekawa, Masaki; Masuno, Shinichi*; Hirano, Takeshi*; Kondo, Masakazu*; Kawasuso, Atsuo; Ito, Hisayoshi; Okada, Sohei

高温下・応力下など極限環境下にあるバルク試料の陽電子消滅寿命測定を行うために、高速短パルス陽電子ビーム形成装置を製作した。本装置は陽電子消滅寿命測定に必要な時間間隔を持つ陽電子パルスビームを形成するための低速陽電子ビームパルス化部と、パルス圧縮とビーム加速を同時に行うことができる可能な高周波加速管より構成されている。本装置の特徴は、パルス化に用いる1keVの低エネルギービームと最大1MeVの高エネルギービームという2種類のビーム制御を同時に行う点にある。電子ビームによる動作試験では、最大1MeVのビームエネルギーが達成可能であること、試料部にて$$phi$$0.5mmの低エミッタンスビームを形成できることを確認した。これらは陽電子測定に適合するものである。高速パルスビームの時間構造はサテライトパルスを含むものであったが、パルス化装置に入射する低速ビームのエネルギー広がりを低減すればシングルパルス形成が可能であるとの結果を得た。高速パルス陽電子ビーム形成では電子ビーム同様の加速エネルギーを確認した。エネルギー広がりに影響されにくいパルス化システムを構築しCW加速方式を採用することで高周波加速空洞を用いた陽電子消滅寿命測定システムを構築することが可能となることが明らかとなった。

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