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Chemical effects on beryllium K X-ray spectra produced by heavy ion bombardment

重イオン衝撃によるベリリウム K X-線スペクトルの化学結合効果

川面 澄; 小沢 国夫; 藤本 文範*; 寺沢 倫孝*

Kawatsura, Kiyoshi; Ozawa, K.; not registered; not registered

原研2MV Van de Graff加速器を用いて0.25~2.0MeVのH,He,N,Ne,Arイオン衝撃によるBe及びBeOからのX線発揮スペクトルを結晶分光器を用いて調べた。 得られた結果は次のようになる。(1)BeからのK X線は108.5eV,K$$^{2}$$,X線(K殻の二重電離)は146.1eVでありHFSによる計算結果とほぼより一致を示す。(2)Be原子のK殻電離機構は軽イオンの場合には直接のクーロン相互作用によって、重イオンの場合には電子昇位モデルによって説明される。(3)BeOの場合には化学結合効果によって低エネルギー側へシフトし、Be-K及びK$$^{2}$$X線は、それぞれ104.6eV及び143.3eVとなる。エネルギーシフトは各々-4.1eV及び-3.8eVである。(4)それぞれの主線から約11.5eV高エネルギー側にKL及びK$$^{2}$$LX線が現われる。これは重イオンによる外殻電子の多重電離と電子昇位に基づく内殻電子の電離の増加を通して起こる。そしてこの遷移による電子はO原子の価電子から生じていることがエネルギー準位の計算から示される。

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