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化学形態を考慮したヨウ素の移行挙動研究(5) 概要

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九石 正美*; 池田 泰久*; 熊谷 幹郎*

Sazarashi, Masami*; Ikeda, Yasuhisa*; Kumagai, Mikio*

本研究では、放射性ヨウ素の処分に有利な環境条件及び処分シナリオを選定し、放射性ヨウ素の安全な最終処分法の確立に資することを目的に、種々の調査及び人工バリアーとしての各種ヨウ素吸着材に関する基本データの取得試験を行ってきている。本年度は、従来の研究において、ヨウ素吸着材として選定された天然シン砂、及び銀チオ尿素錯体添着モンモリロナイトの吸着機構をより詳細に検討するとともに、合成無機イオン交換体をI-イオンを選択的に吸着する材料のモデル化合物として位置づけ、各種無機イオン交換体の吸着挙動について検討した。1.シン砂のIーイオン吸着挙動の詳細検討1)入手したシン砂中、スペイン産のみがヨウ素吸着能を有する。2)本吸着材は、I-イオンへの選択吸着能を有する。3)平衡吸着に要する時間は40日である。4)溶液のpHの上昇とともに吸着量は減少するが、全く吸着しなくなることはなく、脱着も起こらない。このことから、I-イオンの吸着はイオン交換ではなく化合物の形成によることが示唆される。5)吸着材を加熱すると吸着能が低下したことから、ヨウ素の吸着は1価の水銀化合物との化学反応によると考えられる。2.銀チオ尿素錯体添着モンモリロナイトのI-イオン吸着挙動検討1)本吸着材はI-イオンに対する選択吸着能を有する。2)本吸着材には、吸着材中の銀量より多くI-イオンが吸着される。3)I-イオンの吸着量の増加とともに、溶液が弱酸性(pH=4.3-5.8)から弱塩基性(pH=8.6)に変化する。4)吸着材のIRスペクトル及びXRDパターンにおいて、I-イオンの吸着量の増加とともに新たな吸収が観測されるようになる。このことは、I-イオンの吸着により何らかの化合物が形成されることを示唆している。5)本吸着材へのI-イオンの吸着は、I-イオンと銀チオ尿素錯体との反応による化合物の形成ばかりでなく、錯体の含浸によりI-イオンとinteractionするサイトが形成されることによると予想される。3.合成無機イオン交換体のI-イオン吸着機構1)I-イオンに対し高い吸着能を示したMg/Bi系化合物はビスムタイト類縁化合物である。2)Mg/Bi化合物へのI-イオンの吸着はアンチラングミュア型等温線を示す。3)吸着反応は発熱的におこる。

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