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高燃焼度燃料内の固体FPの挙動評価 -先行基礎工学分野に関する平成10年度報告書(最終報告)(共同研究報告書)

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佐藤 勇*; 有馬 立身*; 出光 一哉*; 山本 一也 ; 滑川 卓志

Sato, Isamu*; Arima, Tatsumi*; Idemitsu, Kazuya*; not registered; Namekawa, Takashi

高速炉燃料の高燃焼度化に伴い燃料内への多量の核分裂生成物(FP)の蓄積、余剰酸素の生成による酸素分圧の上昇等の現象が予想される。特に高収率で生成されるMo、Cs、Zr等のFPはその化学的性質から燃料内の諸現象において重要な役割をすることが知られている。本研究は、九州大学とサイクル機構との共同研究として、このような高燃焼度燃料内のFPとこれらの挙動に影響を及ぼすと考えられる酸素ポテンシャルに注目し、白色金属相の移動挙動、酸化析出物の析出挙動、照射燃料内の酸素ポテンシャル評価とそれに関わるPNC316被覆管の酸化-腐食挙動を総合的に評価することを目的として実施したものである。3年間の共同研究で得られた結果は以下の通りである。・白色金属相構成元素のうちPdとMoにおいて燃料ペレット内の移動挙動が観察された。蒸気圧の高いPdは燃料内を気体状態で移動できることが分かった。また、酸素ポテンシャルが高い高燃焼度燃料中では、Moが酸化物の気体となり、移動しやすくなるというモデルを提案した。・Ba、Zr系析出物(多成分酸化析出物)が燃焼度13.3at.%の燃料の相対半径0.48$$sim$$0.81の領域で観察された。その組成はBa:Zr:U:Pu:Mo=1.04:0.81:0.12:0.06:0.01であり、他研究者によって報告されている組成とほぼ同等であることが分かった。BaとZrの析出挙動は、BaとZrの燃料に対する固溶度の温度依存性及びO/M比依存性で説明し得ることを示した。・燃料の酸素ポテンシャルは燃焼度と共に上昇し、10at.%以上の燃焼度の燃料においては燃料外表面付近で約-450kJ/mol程度の酸素ポテンシャルを示すことが分かった。PNC316被覆管は主にCrが酸化する低酸素分圧下で酸化速度が一般のSUS316より小さく、またTeによる腐食に対してもPNC316の方が優れていることが分かった。また、腐食性FPによる被覆管の腐食挙動は燃焼初期の低酸素ポテンシャル下で生じた酸化層の影響を受ける可能性があることを示した。

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