吸着剤PZCを利用したW/Reジェネレーター
Application of PZC to W/Re generator
橋本 和幸; 菱沼 行男*; 石川 幸治*; 照沼 仁*; 蓼沼 克嘉*; 内田 昇二*; 松岡 弘充
Hashimoto, Kazuyuki; Hishinuma, Yukio*; Ishikawa, Koji*; Terunuma, Hitoshi*; Tatenuma, Katsuyoshi*; Uchida, Shoji*; Matsuoka, Hiromitsu
レニウム-188は、高エネルギーの線を放出する等がん治療用として優れた核特性を持ち、さらに、W(半減期69.4日)の娘核種として生成し、入手が容易であるため、がん治療用RIとして注目されている。しかしながら、得られるWの比放射能が低いため、アルミナカラムを使用した従来のジェネレーターでは、カラム容積が大きくなり、溶出したReの放射能濃度が低くなる問題点がある。Reの放射能濃度の向上を目指して、旧原研と化研が共同で開発したモリブデンの吸着容量がアルミナの100倍以上もあるジルコニウム系無機高分子PZCのW/Reジェネレーターへの応用可能かどうか、基礎的な検討を行った。WのPZCカラムへの吸着収率,Reのカラムからの長期溶離安定性,WのPZCカラムからの脱離の確認、そして、PZCから溶離したReのHydroxyethylidene Diphosphonic Acid(HEDP)とMercaptoacetyltriglycine(MAG3)への標識を試みた結果、長期間におけるWのPZCへの安定した吸着,ReのPZCからの溶離安定性及び良好な標識率が確認でき実用化の可能性が示唆された。
Applicability of Mo adsorbent PZC(Poly Zirconium Compound) for W/Re generator was investigated. Up to the present, long term stability of adsorption of W to the PZC column, elution of Re from PZC column, desorption of W from PZC column, and labeling of Hydroxyethylidene Diphosphonic Acid (HEDP) and Mercaptoacetyltriglycine (MAG3) with Re eluted from PZC column were tested and the results were compared with that of Re eluted from alumina column.