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第一原理手法によるBCC転位芯の解析; 地球シミュレータを用いた精密計算

First-principles study on the core structure of dislocation in BCC; An Accurate calculation using Earth Simulator

清水 大志 ; 尾方 成信*; 君塚 肇*; 叶野 琢磨; 蕪木 英雄

Shimizu, Futoshi; Ogata, Shigenobu*; Kimizuka, Hajime*; Kano, Takuma; Kaburaki, Hideo

金属の塑性及び水素脆化等の環境に依存する応力腐食割れ等の原因を探るためには、金属結晶中に存在する欠陥の一つである転位の構造,移動するのに必要な力(パイエルス応力)を決定することが要求される。弾性体理論等のマクロな理論では、転位周囲のひずみ場等はよく記述できるが、水素等他の不純物と転位の相互作用で決定的な役割を果たす転位芯の部分は記述することができない。一方、分子動力学法により転位芯の性質を記述することが可能であるが、経験ポテンシャルの妥当性が十分でなく、そこで決定されるエネルギーの精度も低い。そのため原子間の力を現象論的なパラメータを入れずに計算できる第一原理手法による転位構造の決定が最も望まれている。しかし、第一原理計算においては、取り扱える粒子数が少なく、またk空間の点を十分とった計算が困難なため、決定的な結果が出ていないというのが現状である。われわれは、BCC金属であるモリブデン(Mo)中のらせん転位の芯の構造及びパイエルス応力を過去最大の粒子数及びk空間の点の数を用いた第一原理計算により決定した。転位芯については、計算手法により3回と6回対称と2つの構造が提案されていたが、精度の高い計算で6回対称構造であると結論づけることができた。また、パイエルス応力の値でも計算手法により2GPaから4GPaの間で混乱があったが、今回の高精度計算で1.8GPaと今までの計算で最も低い値であると決定できた。過去最大の第一原理計算では、粒子数100個,k空間の点数1$$times$$1$$times$$8であったが、今回は粒子数231個,k空間の点数1$$times$$1$$times$$20(一部2$$times$$2$$times$$40)を使用した計算により、収束性を十分に確かめて矛盾なく値を決定することができた。

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