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粗大結晶粒組織Al合金鍛造部品の中性子残留応力測定の検討

A Study on residual stress measurement of forged Al alloy part with coarse grain by neutron diffraction

齊藤 徹; 寺門 一佳*; 石橋 寿啓*; 片柳 和恵*; 町屋 修太郎; 友田 陽*

Saito, Toru; Terakado, Katsuyoshi*; Ishibashi, Toshihiro*; Katayanagi, Kazue*; Machiya, Shutaro; Tomota, Yo*

複雑形状部品では、熱処理前後に切削加工等が施され、製造プロセス中に各種要因による残留応力が発生する。これによって、加工不良等を招く場合や、使用中に疲労破壊を助長することがある。そのため残留応力状態を把握しておく必要がある。しかしながら、Al合金鍛造部品は、鍛造時に加えられる加工ひずみが原因で、後の熱処理工程において2次再結晶による粗大結晶粒化を引起こすことが知られている。また、粗大結晶粒化により回折に寄与する結晶粒が少ないため中性子回折法による応力測定は困難である。条件によっては試料を揺動することで、その効果が明確に現れることが確認されているが、測定値の正確さは未だ不明である。そこで、本研究では、粗大結晶粒Al合金の鍛造部品を用い、試料に対する中性子線の入射角$$omega$$(揺動角)を変化させる揺動法で、任意の角度範囲における平均的な回折角2$$theta$$から${it d}$(hkl)及び$$varepsilon$$(hkl)を求め、残留応力を求め、揺動を行わない従来法による応力値との比較を行った。また、揺動の角度範囲を任意に変化させ、各々の角度範囲から得られる回折角の残留応力解析への適用の可能性について評価・検討を行った。

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