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Fe-Ni合金の塩分飛来環境下大気腐食さびのXAFS解析

XAFS analysis on atmospheric corrosion products of Fe-Ni alloys exposed to Cl-rich environments

小西 啓之; 山下 正人*; 森本 淳一*; 内田 仁*; 水木 純一郎

Konishi, Hiroyuki; Yamashita, Masato*; Morimoto, Junichi*; Uchida, Hitoshi*; Mizuki, Junichiro

鉄鋼材料表面に生成する大気腐食さび層は種々の腐食生成物を含み、その組成比,構造はさび層の保護機能に関与する。そのため、さび層構成物質の組成比からさび層の保護性を評価する方法が提案されている。われわれはXANESスペクトルからさび層組成比を求め、鋼材の組成や腐食環境・期間によって相違があるかどうかを調査した。実験試料にはFe-Ni二元合金屋外大気暴露試験片(Fe-3%Ni, Fe-5%Ni, Fe-9%Niなど)の表面の腐食生成物を採集し、微粉末化して用いた。大気暴露試験は宮古島,銚子,つくばなど飛来塩分量の異なる場所で半年$$sim$$3年にわたって行われている。実験結果より、(1)腐食の初期ではNi含有量によらずさび層の組成はほぼ一定である、(2)Ni含有量が少ないときは大気暴露期間による組成比の変化はなく、(3)Ni含有量が多いほど組成比が大きく変化する、ことがわかった。またさび層の主成分は$$beta$$-FeOOHであった。

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