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量子ビーム応用研究部門との融合研究; 放射線グラフト重合法による捕集材を用いた瑞浪超深地層研究所における湧水処理の検討

A United study with the Quantum Beam Science Directorate; The Examination on the underground water processing at Mizunami Underground Research Laboratory with adsorbents synthesized by radiation-induced graft polymerization

弥富 洋介 ; 尾方 伸久 ; 杉原 弘造; 瀬古 典明; 保科 宏行; 岡田 健治*; 玉田 正男

Iyatomi, Yosuke; Ogata, Nobuhisa; Sugihara, Kozo; Seko, Noriaki; Hoshina, Hiroyuki; Okada, Kenji*; Tamada, Masao

東濃地科学センター瑞浪超深地層研究所では、研究坑道掘削工事に伴う湧水に含まれるフッ素,ホウ素について、排水処理設備における凝集沈殿処理(フッ素除去)及びイオン交換処理(ホウ素除去)によって環境基準以下の濃度まで除去した後、排水している。一方、量子ビーム応用研究部門環境産業研究開発ユニットでは、放射線グラフト重合法で作製した捕集材により、温泉などに含まれる低濃度の希少金属捕集の実績があることから、地層処分研究開発部門東濃地科学研究ユニットと量子ビーム応用研究部門環境産業研究開発ユニットが融合して湧水中のフッ素・ホウ素除去方法について検討することとなった。工事現場における捕集材を用いた湧水処理カラム試験を行った結果、ホウ素については捕集材体積の760倍の湧水量に対して、95%以上の除去が可能であり、かつ、一般的なイオン交換樹脂と比べて5倍の通液速度で除去が可能であった。また、フッ素については捕集材体積の280倍の湧水量に対して除去可能であったが、湧水中のフッ素濃度を1/10まで除去する必要があり、低濃度における捕集効果が強い捕集材の効果が十分発揮されておらず、効率化を図るためには今後も検討が必要である。今後は試験装置を用いた試験により、捕集材の耐久性の評価や再生利用試験を行う予定である。

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