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太平洋及び日本海におけるヨウ素129の鉛直分布

The Vertical profile of iodine-129 in the Pacific Ocean and the Japan Sea

鈴木 崇史  ; 皆川 昌幸*; 天野 光; 外川 織彦 

Suzuki, Takashi; Minakawa, Masayuki*; Amano, Hikaru; Togawa, Orihiko

ヨウ素129は半減期1570万年の長寿命放射性核種である。大気核実験や核燃料再処理工場の稼動により環境中に$$^{129}$$Iが放出されるため、環境中での$$^{129}$$Iの移行挙動が注目されている。そこで本研究では海水中の$$^{129}$$I濃度を測定することにより、海水中の$$^{129}$$Iの移行挙動を考察した。海水試料は太平洋の1地点(釧路沖)と日本海の2地点(日本海盆及び大和海盆)で採取した。試料中の$$^{129}$$I/$$^{127}$$Iは原子力機構むつ事務所のAMSで測定した。表面海水中(水深5m)の$$^{129}$$I/$$^{127}$$Iは釧路沖、日本海盆及び大和海盆でそれぞれ(7.1$$pm$$0.5)$$times$$10$$^{-11}$$, (5.8$$pm$$0.2)$$times$$10$$^{-11}$$及び(4.6$$pm$$0.6)$$times$$10$$^{-11}$$であった。釧路沖の$$^{129}$$I鉛直分布は水深とともに減少した。水深1500mから5000mまでの$$^{129}$$I濃度は一定となり、$$^{129}$$I/$$^{127}$$I=(1.4$$pm$$0.6)$$times$$10$$^{-12}$$を得た。人為起源$$^{129}$$Iを含まない天然レベルの$$^{129}$$I/$$^{127}$$Iが(1.5$$pm$$0.15)$$times$$10$$^{-12}$$であることから太平洋の1500m深まで人為起源の$$^{129}$$Iが沈み込んでいることがわかった。一方、日本海の日本海盆と大和海盆では$$^{129}$$I濃度は太平洋と同様に水深とともに減少し、2000m以深で一定値となり、その$$^{129}$$I/$$^{127}$$Iは日本海盆と大和海盆でそれぞれ(8.3$$pm$$0.6)$$times$$10$$^{-12}$$及び(9.8$$pm$$0.8)$$times$$10$$^{-12}$$であった。天然レベルの$$^{129}$$I/$$^{127}$$I値から考えると、人為起源$$^{129}$$Iが日本海の深部まで沈み込んでいるためだと考えられる。

no abstracts in English

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