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論文

1F廃炉に向けた放射線源逆推定及び線源対策に係るデジタル技術の研究開発; 3D-ADRES-Indoor FrontEnd: 廃炉現場で用いるファストデジタルツイン技術

町田 昌彦; 山田 進; Kim, M.; 田中 伶詞*; 飛田 康弘*; 岩田 亜矢子*; 青木 勇斗; 青木 和久; 柳澤 憲一*; 山口 隆司; et al.

RIST News, (70), p.3 - 22, 2024/09

福島第一原子力発電所(1F)建屋内には、原子炉内から漏洩した放射性物質の汚染により高い放射線量を示す地点が多数存在し、廃炉作業を円滑に進める上での大きな障害となっている。日本原子力研究開発機構(JAEA)は、この課題解決に貢献するため、経済産業省の廃炉・汚染水対策事業費補助金「原子炉建屋内の環境改善のための技術開発(被ばく低減のための環境・線源分布のデジタル化技術の高機能化開発)」を受託し、令和(R)5年度4月より、廃炉屋内の放射線環境改善に係るデジタル技術の研究開発事業を進めている。本事業では、前期事業(R3$$sim$$4年度実施)にて開発した3 D-ADRES-Indoor(プロトタイプ)を発展させ、現場で活用可能な高速デジタルツイン技術より成るFrontEnd、1F新事務本館等の居室で詳細解析を行うPro、そして、収集したデータ及び解析したデータを集中管理するデータベースの役割を果たすBackEndの3つの連携システムの開発を目標としている。本報告では、この3つの連携システムの中でも現場で活用するシステムとして、点群測定後、迅速に3Dメッシュモデルを作成し、線量率の計測結果から線源を逆推定し、その推定線源の位置や強度を更に高精度化する計算技術(再観測指示と再逆推定)を有するFrontEndを中心に、その開発状況について報告し、その検証結果として5号機での試験結果を示す。また、簡単に当該事業の今後の研究開発の計画も報告する。

論文

Measuring unit for synchronously collecting air dose rate and measurement position

川端 邦明; 今渕 貴志; 白崎 令人*; 鈴木 壮一郎; 伊藤 倫太郎; 青木 勇斗; 大森 崇純

ROBOMECH Journal (Internet), 11, p.11_1 - 11_11, 2024/09

This paper describes a measuring unit to realize the synchronous collection of air dose rate and measurement position for efficient dosimetry survey and data logging in a working space. The developed prototype comprises a three-dimensional light detection and ranging-based mapping part and a dosimetry part, which are integrated into a single measurement unit through an embedded computer that installs a ROS (Robot Operating System) framework. The unit can function as a standalone system with embedded batteries. Since it is portable, on-line data gathering in the workspace can be realized, thereby maintaining consistency between the air dose rate and the measurement position. In this paper, we describe the prototype system configuration and the experimental results obtained in the mockup test space and nuclear facility to discuss its performance.

論文

Records of the riverine discharge of $$^{129}$$I in riverbank sediment after the Fukushima accident

中西 貴宏; 佐久間 一幸; 大山 卓也; 萩原 大樹; 鈴木 崇史

Environmental Pollution, 355, p.124213_1 - 124213_7, 2024/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:68.29(Environmental Sciences)

本研究は、福島事故時に沈着した$$^{129}$$I/$$^{137}$$Csの放射能比が山間部で低く平野部で高かった流域において、2013年から2015年にかけて実施した河川敷調査により$$^{129}$$Iの挙動を検討した。2015年まで堤防冠部の$$^{129}$$I/$$^{137}$$Cs比は2011年の周辺土壌と同程度であった。一方、河川敷表層堆積物の$$^{129}$$I/$$^{137}$$Cs比は低く、山間部から輸送された放射性核種が平野部に堆積したことを示した。河川敷堆積物の鉛直分布から、事故直後に河川敷に沈着した$$^{129}$$Iと$$^{137}$$Csの一部は下層に残ったが、殆どは事故直後に浸食されたことが示された。事故後2015年まで一定であった河川敷堆積物の$$^{129}$$I/$$^{137}$$Cs比に基づき、$$^{137}$$Cs流出量から$$^{129}$$Iの海洋流出量を求めた。その結果、調査対象流域および汚染された流域(調査河川を含む福島沿岸河川)からはそれぞれ1.8$$times$$10$$^{5}$$ Bqおよび1.2$$times$$10$$^{7}$$ Bqの$$^{129}$$Iが流出していた。本研究の結果から、河川からの継続的な$$^{129}$$I流出は福島沿岸の海底堆積物中の$$^{129}$$I量に殆ど寄与していないことが示された。

論文

再処理施設用蒸気配管伸縮継手損傷の原因と対策

西野 将平; 西田 哲郎; 川崎 一男; 本橋 昌博; 神原 貴志*; 鈴木 高一*; 木下 真登*

日本保全学会第20回学術講演会要旨集, p.14 - 21, 2024/08

核燃料サイクル工学研究所内の各施設においてプロセス用や空調用として使用している蒸気は、研究所内の中央運転管理室に設置された4基の水管ボイラで製造され、地下の共同溝を介して各施設に供給されている。各施設への蒸気供給配管は3系統(A系、B系、C系)あり、このうち2系統(A系、B系)が再処理施設用となっている。令和4年11月4日、11月25日、再処理施設用の蒸気配管のうちB系に設置された伸縮継手からの蒸気漏えい事象が発生した。本報告では、事象発生の原因と対策について報告する。

論文

Interaction of solute manganese and nickel atoms with dislocation loops in iron-based alloys irradiated with 2.8 MeV Fe ions at 400 $$^{circ}$$C

Nguyen, B. V. C.*; 村上 健太*; Chena, L.*; Phongsakorn, P. T.*; Chen, X.*; 橋本 貴司; Hwang, T.*; 古澤 彰憲; 鈴木 達也*

Nuclear Materials and Energy (Internet), 39, p.101639_1 - 101639_9, 2024/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

In reactor pressure vessel materials, the formation of Mn- and Ni-rich nanoclusters is a major cause of neutron irradiation embrittlement. The segregation of these solute atoms into dislocation loops has attracted attention as a mechanism to accelerate solute clustering. In this study, the behaviors of solute Mn and Ni atoms in Fe-0.6wt.%Ni, Fe-1.4wt.%Mn, and Fe-1.4wt.%Mn-0.6wt.%Ni alloys irradiated at 400 $$^{circ}$$C up to 3 dpa were analyzed using three-dimensional atom probe tomography. Solute atom clusters were observed in all materials, and their shapes were spherical, flat, and torus in FeNi, FeMn, and FeMnNi, respectively. In ternary alloy FeMnNi, Mn and Ni atoms were concentrated in the sample in the form of arcs, and the orientation of the plane containing the arcs was estimated by comparing field desorption images. The size, number density, and orientation of this structure were found to be in good agreement with those of both types of dislocation loops, namely, b = 1/2 $$<$$111$$>$$ and b = $$<$$100$$>$$, identified in a previous study using the same material. The positions of Ni and Mn enrichment did not fully overlap. Ni atoms tended to be concentrated more in the inner part of the loop than the Mn atoms. Mn atoms were enriched only in the vicinity of the dislocation loops, whereas Ni atoms showed a higher concentration inside the dislocation loops than in the bulk.

論文

Production rates of long-lived radionuclides $$^{10}$$Be and $$^{26}$$Al under direct muon-induced spallation in granite quartz and its implications for past high-energy cosmic ray fluxes

櫻井 敬久*; 紅林 泰*; 鈴木 颯一郎*; 堀内 一穂*; 高橋 唯*; 堂下 典弘*; 菊地 聡*; 門叶 冬樹*; 岩田 尚能*; 田島 靖*; et al.

Physical Review D, 109(10), p.102005_1 - 102005_18, 2024/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Astronomy & Astrophysics)

銀河宇宙線の永年変化は銀河の活動に密接に関係しており、局所的な銀河磁場・星間雲・超新星残骸の近くの環境が反映される。高エネルギー銀河宇宙線によって大気中で生成される高エネルギーミューオンは、深い地層まで透過し、岩石中に放射性同位体を生成する。$$^{10}$$Beや$$^{26}$$Alのような長寿命の放射性核種は岩石中に蓄積されるため、高エネルギーミューオンの収量の長期変動、ひいては数百万年間の高エネルギー銀河宇宙線(GCR)の長期変動の調査に利用できる。本研究では、CERN SPSのCOMPASS実験ラインにて、160GeV/cの正ミューオンを合成石英プレートと花崗岩コアに照射して、岩石中の$$^{10}$$Beと$$^{26}$$Alの生成断面積を測定した。更に、ミューオンが直接起こす核破砕反応とミューオンが生成した二次粒子が引き起こす反応が、岩石中での長寿命核種の生成にそれぞれどの程度寄与するかを明らかにした。

論文

Validation of the $$^{10}$$Be ground-state molecular structure using $$^{10}$$Be($$p,palpha$$)$$^{6}$$He triple differential reaction cross-section measurements

Li, P. J.*; Beaumel, D.*; Lee, J.*; Assi$'e$, M.*; Chen, S.*; Franchoo, S.*; Gibelin, J.*; Hammache, F.*; Harada, T.*; 延与 佳子*; et al.

Physical Review Letters, 131(21), p.212501_1 - 212501_7, 2023/11

 被引用回数:6 パーセンタイル:75.19(Physics, Multidisciplinary)

$$^{10}$$Beのクラスター構造を($$p,palpha$$)反応を用いて調査した。三重微分断面積が実験的に測定され、Tohsaki-Horiuchi-Schuck-R$"o$pke波動関数の方法や反対称化分子動力学を用いた歪曲波インパルス近似計算と比較した。実験データと理論計算の顕著な一致が確認され、$$^{10}$$Beの比較的コンパクトな分子状態を確認した。

論文

1F廃炉に向けた放射線源逆推定及び線源対策に係るデジタル技術の研究開発; 3D-ADRES-Indoor:デジタル技術を集約するプラットフォームの現状紹介

町田 昌彦; 山田 進; Kim, M.; 奥村 雅彦; 宮村 浩子; 志風 義明; 佐藤 朋樹*; 沼田 良明*; 飛田 康弘*; 山口 隆司; et al.

RIST News, (69), p.2 - 18, 2023/09

福島第一原子力発電所(1F)建屋内には、原子炉内から漏洩した放射性物質の汚染により高い放射線量を示す地点が多数存在し、廃炉作業を円滑に進める上での大きな障害の一つとなっている。この課題解決に資するため、日本原子力研究開発機構(JAEA)は、経済産業省の廃炉・汚染水対策事業費補助金「原子炉建屋内の環境改善のための技術の開発(被ばく低減のための環境・線源分布のデジタル化技術の開発)」を受託し、令和3年度より2年間に渡り、放射線源の逆推定と推定線源に対する対策を仮想空間で実施可能とするためのデジタル技術の研究開発を実施してきた。本記事では、上記プロジェクトの成果(以下、前期プロジェクトと呼び、その2年間の研究開発の成果)を紹介する他、令和5年度4月より、新たに開始した継続プロジェクト(以下、後期プロジェクトと呼ぶ)の計画についても報告する。前期プロジェクトにて当初予定していた機械学習技術(LASSO)については、建屋内の複雑な構造情報と汚染源の性質を反映した一つの派生版手法へと結実させた成果を報告する他、実際の原子炉施設での検証結果を示す。更に、開発技術を集約したプラットフォームとしての機能を持つソフトウエア:3D-ADRES-Indoorを紹介し、継続して実施する予定の後期プロジェクトの研究開発計画も紹介する。

論文

Reaction of Np, Am, and Cm ions with CO$$_{2}$$ and O$$_{2}$$ in a reaction cell in triple quadrupole inductively coupled plasma mass spectrometry

風間 裕行; 小無 健司*; 鈴木 達也*; 小山 真一; 前田 宏治; 関尾 佳弘; 大西 貴士; 阿部 千景*; 鹿籠 康行*; 永井 康介*

Journal of Analytical Atomic Spectrometry, 38(8), p.1676 - 1681, 2023/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:56.33(Chemistry, Analytical)

Ultratrace analysis is crucial for understanding fuel debris in a nuclear reactor core after severe accidents. Triple quadrupole inductively coupled plasma mass spectrometry measured the ion-molecule reactions of actinides ($$^{237}$$Np, $$^{241}$$Am, and $$^{244}$$Cm) in a reaction cell. These nuclides were included in the fuel debris. A gas-phase ion-molecule reaction model has been developed to simulate the gas-phase reactions in the reaction cell. The model simulation results correlate well with the flow rate dependence of experimental data accurately. Reaction constants derived from the model were compared with those reported values by Fourier transform ion-cyclotron resonance mass spectrometry to evaluate the performance of the model. The similarity between the two reaction constants was found.

論文

Factors regulating the concentration of particulate iodine in coastal seawater

佐藤 雄飛*; 乙坂 重嘉*; 鈴木 崇史; 中西 貴宏

Limnology and Oceanography, 68(7), p.1580 - 1594, 2023/07

 被引用回数:4 パーセンタイル:79.46(Limnology)

海水中の懸濁態ヨウ素(PI)濃度の規定要因を明らかにするため、太平洋沿岸の2つの海域で、PI、懸濁態有機炭素(POC)・窒素、溶存態ヨウ素、植物プランクトン色素を測定した。PI/POC比から、データセットは3グループ(A: 低い、B: 中間、C: 高い)に分類された。各グループは、植物プランクトンの生理状態として、それぞれ対数増殖期、静止期、衰退期に特徴付けられた。PI生産と植物プランクトンの生理状態との関係に基づき、季節的・地域的差異が一貫して説明できた。これらの結果から、植物プランクトンの生理状態が海水中のPI濃度を調節する重要な因子であることが示唆された。

論文

Multiple mechanisms in proton-induced nucleon removal at $$sim$$100 MeV/nucleon

Pohl, T.*; Sun, Y. L.*; Obertelli, A.*; Lee, J.*; G$'o$mez-Ramos, M.*; 緒方 一介*; 吉田 数貴; Cai, B. S.*; Yuan, C. X.*; Brown, B. A.*; et al.

Physical Review Letters, 130(17), p.172501_1 - 172501_8, 2023/04

 被引用回数:7 パーセンタイル:87.40(Physics, Multidisciplinary)

大きなフェルミ面非対称性を持つ陽子過剰な$$^{14}$$O原子核からの100MeV/nucleonでの陽子による陽子・中性子除去反応について報告した。この結果は、quasi-freeノックアウト反応、非弾性散乱、核子移行反応を含む複数の反応機構の定量的寄与を初めて示すものである。このようなエネルギー領域では通常無視される非弾性散乱と核子移行の寄与が、弱束縛陽子と強束縛中性子の除去反応断面積にそれぞれ約50%と30%寄与していることが示された。

論文

Isotopic signals in fracture-filling calcite showing anaerobic oxidation of methane in a granitic basement

水野 崇; 鈴木 庸平*; Milodowski, A. E.*; 岩月 輝希

Applied Geochemistry, 150, p.105571_1 - 105571_11, 2023/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:51.83(Geochemistry & Geophysics)

地下水中における嫌気的メタン酸化(AOM)は、地下水の酸化還元条件と炭素循環の両方に影響を及ぼすものの、地層処分の母岩となりうる結晶質岩を対象とした研究例は少ない。そのため、本研究では、日本の中央部に分布する土岐花崗岩の割れ目に産出する二次鉱物である方解石を対象に、炭素と酸素の安定同位体組成に着目した古水理地質学的研究を実施した。その結果、酸素同位体組成($$delta$$$$^{18}$$O$$_{VPDB}$$: -32.7‰$$sim$$ -0.59‰)から、方解石を析出させた地下水は熱水由来の地下水、地表から浸透した淡水、海進時に侵入した海水であることが明らかとなった。一方、炭素同位体組成$$delta$$$$^{13}$$C$$_{VPDB}$$: -56.6‰$$sim$$ +6.0‰)は、熱水,淡水,海水由来のDICの炭素同位体組成の範囲(-25‰$$sim$$ +2‰)より広い範囲に分布していた。-25‰より軽い$$delta$$$$^{13}$$C$$_{VPDB}$$を持つ方解石はAOMから供給されたDICを起源として沈殿したと考えられ、+2‰より重い$$delta$$$$^{13}$$C$$_{VPDB}$$を持つ方解石はメタン生成時に$$^{13}$$Cが濃縮したDICを起源として沈殿したと考えられる。北欧における先行研究とは異なり、瑞浪のAOM方解石は淡水環境で沈殿したものであり、結晶質岩の深部では様々なプロセスによりAOMが生じる可能性があることが示された。このような幅広い環境下での炭素循環を理解することは、地層処分システムの長期的な安全性を評価する上で重要な知見を提供できると考えられる。

論文

Outlining zircon growth in a granitic pluton using 3D cathodoluminescence patterns, U-Pb age, titanium concentration, and Th/U; Implications for the magma chamber process of Okueyama granite, Kyushu, Japan

湯口 貴史*; 伊藤 大智*; 横山 立憲; 坂田 周平*; 鈴木 哲士*; 小北 康弘; 八木 公史*; 井村 匠*; 甕 聡子*; 大野 剛*

Lithos, 440-441, p.107026_1 - 107026_14, 2023/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:30.26(Geochemistry & Geophysics)

本研究は、花崗岩質プルトンのジルコン成長過程を解明するために、3次元立体的なカソードルミネセンス(CL)パターン,U-Pb年代,チタン濃度,Th/U比の変動に基づく新しいアプローチ方法を提案するものである。また、本研究では、九州中央部に位置する大崩山花崗岩(OKG)のジルコン成長過程に着目し、この方法を用いて花崗岩質プルトンの形成に至るマグマ溜まりでの結晶化プロセスの解明を目的とした。大崩山花崗岩体は黒雲母花崗岩(BG),角閃石花崗岩(HG),角閃石花崗閃緑岩(HGD)の3つの岩相から構成されている。まず、ジルコン結晶の3次元内部構造と成長様式を明らかにするため、試料の多断面についてCL観察を行った。同時に、試料の中心部のジルコンのU-Pb年代とチタン濃度も測定した。CLパターンから確認できるオシラトリーゾーニングの3次元分布からは、結晶核を決定することができる。花崗岩試料のジルコンU-Pb年代とTi濃度の同時測定は、花崗岩マグマが固化するまでの時間-温度(t-T)履歴を示すものである。BG, HG, HGDの温度履歴はマグマ溜り内での類似した冷却挙動を示し、16Maから10Maの間にジルコン結晶化温度から黒雲母K-Ar系の閉鎖温度まで急速に冷却されたことがわかった。また、Th/U比の温度に対する変化も、約670$$^{circ}$$Cの境界で異なる傾向を示した。マグマ溜まりでの分別結晶は670$$^{circ}$$C以上で著しく進行し、670$$^{circ}$$C以下では結晶化が緩やかになり、マグマ組成の変化が小さくなっていたことが示された。BG, HG, HGDの温度に対するTh/U比の変化は共通の傾向を示し、すなわち大崩山花崗岩体の3つの岩相の分別結晶化の進行は同じ挙動を示し、マグマ溜り全体で同じ挙動を示すことが示された。

論文

LASSO reconstruction scheme to predict radioactive source distributions inside reactor building rooms; Practical applications

町田 昌彦; Shi, W.*; 山田 進; 宮村 浩子; 吉田 亨*; 長谷川 幸弘*; 岡本 孝司; 青木 勇斗; 伊藤 倫太郎; 山口 隆司; et al.

Proceedings of Waste Management Symposia 2023 (WM2023) (Internet), 11 Pages, 2023/02

In order to find radioactive hot spots inside reactor building rooms from structural data together with air dose rate measurement data, Least Absolute Shrinkage and Selection Operator (LASSO) has been recently suggested as a promising scheme. The scheme has been examined in simplified room models and its high estimation feasibility has been confirmed by employing Particle and Heavy Ion Transport code System (PHITS) as a radiation simulation code. In this paper, we apply the scheme to complex room models inside real reactor buildings. The target rooms are pool canal circulation system room and main circulation system room in Japan Materials Testing Reactor (JMTR) at Oarai area, Japan Atomic Energy Agency (JAEA). In these real rooms, we create STL format structural data based on Computer Aided Design (CAD) models made directly from their point group data measured by laser scanning devices, and we notice that the total number of their surface meshes in these real rooms reaches to the order of 1 million. Then, this order of the mesh number clearly indicates that one needs a simplified radiation simulation code considering only direct transmission of gamma ray as a radiation calculation instead of PHITS demanding high computational costs. By developing such a simplified code and customizing it to perform LASSO scheme, we consequently confirm that LASSO scheme driven by the simplified simulation can also successfully predict unknown radioactive hot spots on real structural models.

論文

Estimation of children's thyroid equivalent doses in 16 municipalities after the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station accident

鈴木 元*; 石川 徹夫*; 大葉 隆*; 長谷川 有史*; 永井 晴康; 宮武 裕和*; 義澤 宣明*

Journal of Radiation Research (Internet), 63(6), p.796 - 804, 2022/11

 被引用回数:3 パーセンタイル:32.67(Biology)

2011年の福島第一原子力発電所事故による被ばく線量と甲状腺がんの関係を明らかにするために、小児の甲状腺等価線量(TED)を評価する必要がある。これまでに、行動調査データと大気拡散モデルにより構築した放射性物質の時空間分布データベースを組み合わせたTED再構築手法について報告した。本研究では、この手法をさらに精緻化し、原発周辺16市町村における3256人の行動調査データに基づき、小児のTEDを評価した。TED評価結果は、いわき市,川俣町,飯舘村,南相馬市の小児1080人の測定データと近い値であった。1歳児のTEDの平均値は伊達市の1.3mSvから南相馬市小高地区の14.9mSvの範囲であり、95パーセンタイル値は伊達市の2.3mSvから浪江町の28.8mSvの範囲であった。本研究成果は、今後の甲状腺がんの調査に有効活用される。

論文

Direct measurement of the evolution of magnetism and superconductivity toward the quantum critical point

髭本 亘; 横山 淳*; 伊藤 孝; 鈴木 泰雅*; Raymond, S.*; 柳瀬 陽一*

Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 119(49), p.e2209549119_1 - e2209549119_6, 2022/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:34.68(Multidisciplinary Sciences)

量子臨界点近傍においては様々な量子状態が出現し得る。特に非通常型の超伝導の対形成には量子臨界揺らぎが重要な役割を担っているものと考えられている。本論文ではミュオンと中性子を用いて観測したCeCo(In$$_{1-x}$$Zn$$_x$$)$$_5$$の超伝導状態について報告している。$$x$$=0.03付近から超伝導状態において磁気秩序が発達する様子が観測され、量子相転移が起こっていることを示している。さらにその転移点において超伝導磁場侵入長の増大が見られており、これらの結果は量子臨界性と超伝導電子対形成の強い相関を示している。

論文

1F廃炉に向けた放射線源の逆推定及び線源対策に係るデジタル技術の研究開発; 3D-ADRES-Indoor:デジタル技術を集約するプラットフォームの開発状況

町田 昌彦; 山田 進; Kim, M.; 奥村 雅彦; 宮村 浩子; Malins, A.; 志風 義明; 佐藤 朋樹*; 沼田 良明*; 飛田 康弘*; et al.

RIST News, (68), p.3 - 19, 2022/09

福島第一原子力発電所(1F)建屋内には、原子炉内から漏洩した放射性物質の汚染により高い放射線量を示す地点が多数存在し、廃炉作業を円滑に進める上での大きな障害の一つとなっている。この課題の解決に資するため、日本原子力研究開発機構(JAEA)は、経済産業省の廃炉・汚染水対策事業費補助金「原子炉建屋内の環境改善のための技術の開発(被ばく低減のための環境・線源分布のデジタル化技術の開発)」を受託し、令和3年6月より放射線源の逆推定と推定線源に対する対策を仮想空間にて実施するためのデジタル技術及びその関連技術の研究開発を開始した。本記事では、上記技術のコアとなる概念(逆推定に用いるLASSO: Least Absolute Shrinkage and Selection Operator)を紹介するとともに、開発技術を集約したプラットフォーム機能を持つソフトウエア: 3D-ADRES-Indoorの開発進捗と、その活用の際に重要な役割を果たす放射線量の可視化技術等の研究開発の進捗について報告する。

論文

Axial U(1) symmetry at high temperatures in $$N_f=2+1$$ lattice QCD with chiral fermions

青木 慎也*; 青木 保道*; 深谷 英則*; 橋本 省二*; 金森 逸作*; 金児 隆志*; 中村 宜文*; Rohrhofer, C.*; 鈴木 渓

Proceedings of Science (Internet), 396, p.332_1 - 332_7, 2022/07

高温QCDにおける軸性U(1)異常の振る舞いはQCDの相図を理解するために重要である。JLQCD Collaborationによる以前の研究では、ドメインウォール・フェルミオンや(再重み付け法によって得られる)オーバーラップ・フェルミオンのような動的なカイラルフェルミオンを用いて2フレーバーQCDの高温相のシミュレーションを行った。本研究では、このシミュレーションを2+1フレーバー動的クォークを含む系へと拡張する。ここで、アップ、ダウン、ストレンジクォークは物理点近傍の質量をとし、2+1フレーバーQCDの擬臨界温度近傍、あるいはやや高い温度でシミュレーションを行う。本講演では、このシミュレーションから得られたディラックスペクトル、トポロジカル感受率、軸性U(1)感受率、ハドロン相関関数の結果を報告する。

論文

Simultaneous determination of zircon crystallisation age and temperature; Common thermal evolution of mafic magmatic enclaves and host granites in the Kurobegawa granite, central Japan

湯口 貴史*; 山嵜 勇人*; 石橋 梢*; 坂田 周平*; 横山 立憲; 鈴木 哲士*; 小北 康弘; 三戸 和紗*; 井村 匠*; 大野 剛*

Journal of Asian Earth Sciences, 226, p.105075_1 - 105075_9, 2022/04

 被引用回数:6 パーセンタイル:59.00(Geosciences, Multidisciplinary)

LA-ICP質量分析法によりジルコンのシングルスポットからU-Pb年代とチタン濃度を同時に取得することで、花崗岩質マグマの時間-温度履歴を解明するのに必要なジルコンの結晶化年代と結晶化温度を推定することができる。黒部川花崗岩体は、苦鉄質火成包有物(MMEs)を多量に含む岩体である。本研究では、このMMEsに対してジルコンのU-Pb年代とチタン濃度を同時に取得する方法を適用した。MMEs及び母岩について共通の冷却過程が認められ、この冷却は150万年前から50万年前に生じたことが明らかとなった。また、ジルコンの結晶化温度から黒雲母K-Ar系の閉鎖温度にかけての冷却は、100万年以内に急冷したことが分かった。本研究によって得られた時間-温度履歴と母岩の岩石学的記載から、マグマチャンバーを通じたMMEsの浮揚、移動、拡散が150-50万年前に停止したことが示唆され、また、それ以降に大規模な温度上昇が生じていないことから、この時期に黒部川花崗岩体が定置したと考えられる。

報告書

大洗研究所における放射性廃棄物の放射能濃度評価手法確立に係る取り組み; 令和2年度活動報告書

朝倉 和基; 下村 祐介; 堂野前 寧; 阿部 和幸; 北村 了一; 宮越 博幸; 高松 操; 坂本 直樹; 磯崎 涼佑; 大西 貴士; et al.

JAEA-Review 2021-020, 42 Pages, 2021/10

JAEA-Review-2021-020.pdf:2.95MB

原子力の研究開発施設から発生する放射性廃棄物の処理処分は、取り扱う核燃料物質や材料が多種多様なこと等を踏まえ、放射能濃度を求める必要がある。大洗研究所は、廃棄物を処理する施設のみならず、廃棄物を発生させる施設も含め、埋設処分を見据えた検討に着手している。本報告書は、大洗研究所内で発生する放射性廃棄物の埋設処分に向けて、主要課題のひとつである放射能濃度評価手法について、令和2年度の検討結果を取りまとめたものである。

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