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水素吸蔵合金TiCrVの劣化解析

Degradation of TiCrV hydrogen storage alloy

河裾 厚男; 前川 雅樹; 荒島 裕信*; 伊藤 秀明*; 兜森 俊樹*

Kawasuso, Atsuo; Maekawa, Masaki; Arashima, Hironobu*; Ito, Hideaki*; Kabutomori, Toshiki*

全率固溶系の三元合金であるTiCrVの初期吸蔵量は3.8mass%と高く、バナジウム組成比が高い場合には、材料劣化(吸蔵量の低下)も抑制されることが知られている。しかし、バナジウム組成比が低い場合には、初期の吸蔵・放出サイクルで急激な劣化が起こる。そこで、本研究では、TiCrV合金について陽電子消滅測定を行い、その劣化原因を探ることにした。水素吸蔵量,平均陽電子寿命及びXRD(110)ピーク半値幅の吸蔵・放出サイクル(N)依存性を調べた。水素吸蔵量はN=50までに初期の80%程度まで減少し、その後N=1000までほぼ一定であることが見いだされた。平均陽電子寿命とXRDピーク半値幅はサイクル初期段階で増加し、その後一定値をとる。これは、水素吸蔵量の変化とほぼ同期していることから、陽電子消滅やXRDピーク半値幅の変化をもたらす材料の微視的な変化が、水素吸蔵量減少の原因であると推定される。TiCrV中の単一原子空孔の理論的な陽電子寿命は、約205ピコ秒である。このような陽電子寿命は解析からは得られなかった。陽電子寿命の増加は、水素吸蔵に伴う体積膨張を考慮することで説明できると考えられる。

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