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電子線照射グラフト重合によるゴム表面処理とその工業的応用

Surface modification of vulcanised rubber by electron beam irradiation grafting and its industrial application

溝手 範人*; 片貝 秋雄; 玉田 正男

Mizote, Norihito*; Katakai, Akio; Tamada, Masao

自動車用ワイパーゴムの表面改質として塩素処理が行われているが、このプロセスは、塩素,酸廃液の発生など環境負荷の問題を抱えており、代替技術が望まれている。われわれは、代替技術として電子線照射グラフト重合による表面改質に着目し、表面処理された天然ゴムのワイパーゴムとしての機能特性を検討した。ゴム基材への2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)のグラフトを行った結果、ゴム表面のグラフトポリマー組成比は照射線量,モノマー濃度の増加に伴って大きくなり、20kGy, 70wt%の条件で0.9に達した。グラフトポリマー組成比と表面硬度の関係では、HEMAのグラフトにより表面硬度は上昇し、0.7付近を越えると急激に上昇した。このことにより摩擦の低減化が期待できる。そこでHEMAのグラフトによる摩擦係数低減への効果を検討した。グラフトポリマー組成比が0.7を超えるとドライ摩擦係数は急激に低下し、組成比に対する表面硬度とドライ摩擦係数の変曲点が0.7付近で一致した。これらの結果から、HEMAのグラフトによるゴム表面の硬化が摩擦低減化に寄与することがわかった。塩素処理されたゴム表面の摩擦係数はおよそ0.65であり、HEMAをグラフトすることによって、優れた摩擦特性を示すことが明らかになった。

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