幌延の原位置微生物による酸化還元影響の評価,1; 調査坑道における原位置試験

Simulation of microbially mediated redox changes with Horonobe sedimentary rock and groundwater, 1; In situ experiment

天野 由記   ; 岩月 輝希  ; 南條 功; 佐々木 祥人 ; 浅野 貴博*; 吉川 英樹; 長岡 亨*; 中村 孝道*

Amano, Yuki; Iwatsuki, Teruki; Nanjo, Isao; Sasaki, Yoshito; Asano, Takahiro*; Yoshikawa, Hideki; Nagaoka, Toru*; Nakamura, Takamichi*

幌延深地層研究所の深度140m調査坑道にて、岩盤の酸化還元緩衝能力を評価するための原位置試験を実施し、「水-岩石-微生物」相互作用による還元環境回復プロセスを評価した。その結果、循環開始時の溶存酸素濃度は5.43mg L-1であったが、10時間以内に検出限界(0.01mg L-1)以下となった。また、ORPは循環を開始してから5日後に試験開始前とほぼ同等の約-427mVで安定状態となり、速やかに還元状態が回復することが示された。化学成分及び微生物群集分析の結果から、還元状態に回復する過程でFe2+イオンの酸化反応,微生物の好気呼吸反応が酸素消費に寄与し、微生物による硝酸還元・鉄還元等の還元反応が進んだことが示された。

In situ experiments for assessment of redox buffer capacity were conducted at 140 m depth of Horonobe Under Research Laboratory, and demonstrated to recover reducing condition from the oxidation condition by "water-rock-microbes" interactions.