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Microscopic structure formed in the organic phase upon the extraction of Zr(IV)-HNO$$_{3}$$/tributylphosphine-octane; Small-angle scattering study of the third phase formation

ジルコニウム(IV)-硝酸/リン酸トリブチル-オクタン抽出系の有機相中でつくられるミクロ構造; 小角散乱法による第三相生成機構の解明

元川 竜平   ; 鈴木 伸一; 矢板 毅

Motokawa, Ryuhei; Suzuki, Shinichi; Yaita, Tsuyoshi

ジルコニウム(IV)-硝酸/リン酸トリブチル-オクタンの溶媒抽出系では、水相中のジルコニウムイオン(Zr$$^{4+}$$)が、硝酸イオンや有機相中のリン酸トリブチル(TBP)と錯形成することで有機相中に抽出される。このとき、水相中の[Zr$$^{4+}$$]と[HNO$$_{3}$$]がある一定値以上の条件で抽出を行うと有機相は軽有機と重有機相(第三相)に相分離することが知られている。しかしながら、抽出溶液内部のミクロ構造は明らかにされてはおらず、第三相の生成機構についても明らかにされていない。そこで発表者らは中性子及びX線小角散乱法を用い、抽出剤溶液系における中距離的秩序や錯体の空間分布に関する測定を実施した。その結果、Zr(IV)-HNO$$_{3}$$-TBPの錯体がつくられているオクタン溶液からは、0.5(nm$$^{-1}$$)以下の波数領域で錯体の形状因子に対する過剰な小角散乱成分が観測されたことから、複数の錯体が互いに寄り集まることで数十nmの凝集構造を形成していることが明らかになった。これは、錯体が溶液中で均一に分散安定化すると考えられていた従来の常識を覆す結果である。また、錯体の凝集は溶液中の熱濃度揺らぎ(相関長)を大きくするため、第三相の生成(相分離)を支配する重要な因子になることが示された。

no abstracts in English

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