宮崎平野の完新世の隆起・沈降プロセスの解明に向けた試み

Approach for understanding the Holocene upheaval and subsidence in the Miyazaki Plain

丹羽 正和   ; 生田 正文; 高取 亮一; 鎌滝 孝信*; 黒澤 英樹*

Niwa, Masakazu; Ikuta, Masafumi; Takatori, Ryoichi; Kamataki, Takanobu*; Kurosawa, Hideki*

平野部は一般に、その広さだけ堆積物を受け入れる堆積盆を有することを示唆し、構造的な沈降域であることが想定される。その一方で、宮崎平野のように、広い平野を持つにもかかわらず隆起速度の大きい地域も存在する。本研究では、宮崎平野の完新世の隆起・沈降プロセスを詳細に解明し、日向灘を含む地域の海溝型地震などとの関係について検証するため、堤間湿地での露頭観察及び浅層ボーリングによるコア採取を行った。その結果、過去の隆起・沈降にかかわるイベントが記録されている可能性が高い堆積物を検出することができた。本発表では、堆積環境の復元や堆積年代の推定を目的とした微化石やテフラの分析、放射性炭素年代測定、間隙水の水質分析などの進捗状況を報告する。

Holocene uplift rate of the Miyazaki Plain was estimated based on the elevations and depositional ages of four terrace surface (Shimotajima I to IV surfaces; Nagaoka et al., 1991). However, age data are still poor except for the Shimotajima I surface. We report new data of detailed description of abandoned lagoon sediments of the Shimotajima II to IV surfaces.