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フラストレートスピン梯子系BiCu$$_{2}$$PO$$_{6}$$おける不純物誘起長距離秩序

Long-range order induced by impurities in a frustrated two-leg spin ladder BiCu$$_{2}$$PO$$_{6}$$

杉本 貴則; 森 道康  ; 遠山 貴己; 前川 禎通

Sugimoto, Takanori; Mori, Michiyasu; Toyama, Takami; Maekawa, Sadamichi

低次元フラストレート量子スピン系物質の新しい候補として、BiCu$$_{2}$$PO$$_{6}$$が挙げられる。この有効スピン模型は、最近接交換相互作用(J1)と次近接交換相互作用(J2)がともに反強磁性的であるJ1-J2鎖を2本並べ、反強磁性鎖間相互作用(Jp)を入れた、2本足スピン梯子系であると考えられている。フラストーションのないスピン梯子系の研究は、スピン・ギャップの性質や不純物効果、ホール・ドープした超伝導体の研究と関連して、これまで盛んに行われてきた。スピン励起の性質は、フラストレーションによって、本質的に異なったものになる可能性があり、そのため我々はまず素励起の基礎的な性質を調べた。昨今、Bi(Cu1-xMx)$$_{2}$$PO$$_{6}$$(M=Zn, Ni)に対する、NMRと$$mu$$SRの実験的研究から、不純物置換による反強磁性的磁気秩序が現れることが示された。これは、CuGeO$$_{3}$$やSrCu$$_{2}$$O$$_{3}$$において、観測された不純物周りでのスピンの凍結現象と関連して、議論することができる。一方で、BiCu$$_{2}$$PO$$_{6}$$はCuGeO$$_{3}$$やSrCu$$_{2}$$O$$_{3}$$とは異なり、フラストレーションが非常に強く、量子揺らぎの影響を受けて、このスピンの局所的な凍結が起こりにくい状況にあると考えられる。そこで、我々は、BiCu$$_{2}$$PO$$_{6}$$の有効模型である、フラストレートした2本足スピン梯子系に対して、密度行列繰り込み群法を用い、スピン相関関数を計算することで、不純物誘起の長距離秩序発現の可能性を調べた。

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