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マンガン酸化物超格子薄膜の磁性と電子状態の研究

Study of ferromagnetic superlattice by quantum beam

久保田 正人 ; 武田 全康  ; 山田 浩之*; 澤 彰仁*; 岡本 淳*; 中尾 裕則*; 村上 洋一*

Kubota, Masato; Takeda, Masayasu; Yamada, Hiroyuki*; Sawa, Akihito*; Okamoto, Jun*; Nakao, Hironori*; Murakami, Yoichi*

薄膜の磁性を非破壊的に内部構造まで含めて解明する際に、量子ビームは有効なプローブである。特に、軟X線共鳴散乱実験では、元素選択性や偏光特性を利用することにより、マンガンサイトの物性を直接捉えることが可能である。超格子薄膜(LaMnO$$_{3}$$)m/(SrMnO$$_{3}$$)nでは、積層枚数(m,n)により、強磁性絶縁体相, 強磁性金属相, 反強磁性絶縁体相などといった多彩な相図が示されている。今回は、バルク状態においては共に反強磁性絶縁体であるにも関わらず、超格子薄膜状態においては、強磁性を示す試料の物性を明らかにするために、軟X線共鳴散乱実験を行った。温度変化測定を行った結果、磁気転移点温度以下で、スペクトルの大きな変化を示し、強磁性の出現に伴い、降温に従って、スペクトル強度が発達していくことことを観測した。本発表では、マンガン酸化物超格子薄膜内部のLaMnO$$_{3}$$層とSrMnO$$_{3}$$層の役割について、発表を行う。

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