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Effect of initial radical concentration on radiation-induced graft polymerization on polyethylene nonwoven fabric

ポリエチレン不織布上への放射線グラフト重合反応に対する初期ラジカル濃度の影響

佐伯 誠一; 岡屋 慶子*; 瀬古 典明

Saiki, Seiichi; Okaya, Keiko*; Seko, Noriaki

前照射法を用いた放射線グラフト重合法において、照射試料の保管工程におけるラジカル失活の影響については詳細に検討されていない。そこで本研究では、照射試料の保管条件最適化のため、ポリエチレン不織布をモデル基材として、各保管温度における照射試料中のラジカル減衰挙動をESR法により観測し、同保管条件におけるグラフト率と比較することで、保管条件がグラフト率へ及ぼす影響について検討した。結果、大気中にて保管した照射試料について観測されたESRスペクトルはアルキルラジカルと同定され、保管時間経過及び保管温度増加に従い、ラジカル濃度及びグラフト率の減衰速度は増加した。また、ラジカル濃度の減衰挙動は、異なる2つの擬一次反応の和で再現でき、ラジカル濃度とグラフト率の相関関係については、保管温度・保管時間という条件に関係なく、ラジカル濃度によりグラフト率が決定することが分かった。100%のグラフト率を得るためには、50kGy照射ポリエチレン不織布を大気下20$$^{circ}$$Cにおいて32時間まで保管可能であることが示された。

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