ITERトロイダル磁場コイルの製作に関する進捗状況

Progress of ITER TF coil manufacturing

辺見 努; 松井 邦浩; 梶谷 秀樹; 水谷 拓海; 山根 実; 安藤 真次; 高野 克敏; 小泉 徳潔

Hemmi, Tsutomu; Matsui, Kunihiro; Kajitani, Hideki; Mizutani, Takumi; Yamane, Minoru; Ando, Shinji; Takano, Katsutoshi; Koizumi, Norikiyo

原子力機構は、ITER計画における日本国内機関として、9個のトロイダル磁場(TF)コイルの製作を担当している。TFコイルでは、絶縁材の信頼性向上のため、導体周りの絶縁材に他のターンの電磁力が重畳されないように、ラジアル・プレート(RP)構造を採用している。また、超伝導生成熱処理後に0.1%以上の曲げ歪を超伝導導体に加えることができないため、D型形状に巻線した後、超伝導生成熱処理を実施し、RP溝に導体を挿入する。RP溝と導体のギャップから、導体をRPに挿入するためには、導体長として0.02%(1ターン約34mに対して7mm)で巻線形状を管理する必要がある。そこで、(1)RP組立時のRP溝長の調整、(2)高精度巻線技術の確立、及び(3)熱処理前後の導体収縮量の予測により、この技術的困難に立ち向かうこととし、その結果、許容できる導体長の裕度の範囲で巻線形状を管理できることを実証し、導体をRP溝に挿入可能であることを示した。これより、TFコイルの製作技術が確立した。

JAEA has to responsibly procure nine Toroidal Field (TF) coils as Japanese domestic agency. To manufacture the TF coil, full-scale trials (manufacturing of dummy DPs) is carrying out as a qualification of the manufacturing process. From October in 2013, the manufacturing of the first TF coil was started. In this presentation, results of full-scale trials and progress of the TF coil manufacturing are reported.