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海水プール核沸騰素過程に関する研究

Study on fundamental process of seawater pool nucleate boiling heat transfer

上澤 伸一郎  ; 小泉 安郎; 柴田 光彦 ; 吉田 啓之  

Uesawa, Shinichiro; Koizumi, Yasuo; Shibata, Mitsuhiko; Yoshida, Hiroyuki

福島第一原子力発電所事故において、炉心冷却維持のために海水が注入された。炉心が海水に晒されたことはこれまで経験がないことから、海水の沸騰熱伝達特性や、海水塩析出の可否、またその析出海水塩の冷却熱伝達に及ぼす影響についての理解が求められている。本研究では、海水プール核沸騰熱伝達実験を実施し、孤立気泡域,合体気泡域,伝熱面焼損時の局所の沸騰伝熱挙動を高速度ビデオカメラによる発泡挙動の撮影や赤外線カメラによる伝熱面温度分布の計測を実施し、海水と蒸留水の核沸騰素過程の違いについて議論した。その結果、海水沸騰では蒸留水に比べて、発泡数が少なくなるとともに、発泡する気泡の径が大きくなるなど、発泡挙動に違いが見られた。また、析出物が伝熱面上に形成された場合は微細な気泡が大量に発生することが確認された。さらに10.0wt%人工海水実験では海水塩析出物によって伝熱面温度が上昇し続け(伝熱面温度の逸走)、伝熱面平均温度が1000$$^{circ}$$Cを超えたところで、伝熱面が焼損した。ただし、その伝熱面焼損は蒸留水実験のように局所の伝熱面温度の急上昇によって起きる現象ではなく、比較的緩やかな温度上昇を経て焼損した。このように海水の沸騰熱伝達は蒸留水とは異なっており、本実験結果は海水を使用した伝熱機器の安全性を考える上で重要な結果である。

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