検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

還元的な深部地下水の$$^{234}$$U/$$^{238}$$U放射能比の把握

Comprehension of $$^{234}$$U/$$^{238}$$U activity ratio of deep groundwater in low permeable formation

栗林 千佳*; 宮川 和也   ; 伊藤 茜*; 谷水 雅治*

Kuribayashi, Chika*; Miyakawa, Kazuya; Ito, Akane*; Tanimizu, Masaharu*

資源としての地下水を有効に利用するためには、地下水流動の速度や方向などを正確に把握する必要がある。これらの把握には、水理ポテンシャルを用いた水文学的な手法に加えて、溶存元素の同位体トレーサーを用いる手法が有用である。本研究では、$$^{234}$$U/$$^{238}$$U比の地下水流動の指標としての有効性を検討するための基礎データの取得を目的として、北海道幌延地域の新第三紀堆積岩中の流動性が低く還元的な深層地下水が取りうる$$^{234}$$U/$$^{238}$$U比の変動幅の把握を試みた。地下水は、幌延深地層研究センターの地下施設を利用して深度140-350mから採取した。また、流動性の低い地下水中の$$^{234}$$U/$$^{238}$$U比が長期的に一定であるとの仮定の下に、岩盤の割れ目に存在する炭酸塩鉱物の沈澱生成年代を推定し、本地域の地史との整合性を確認することで、$$^{234}$$U/$$^{238}$$U比の指標としての有効性の確認を試みた。その結果、放射能比は2-12と高い値を示し、還元的な地下水中のウランは放射非平衡状態であることが確認された。炭酸塩沈殿についても同様に放射能比を算出すると1に近い値を示し、ほぼ放射平衡状態であった。測定した地下水$$^{234}$$U/$$^{238}$$U比の値から、炭酸塩沈殿の生成当時の地下水の$$^{234}$$U/$$^{238}$$U比を仮定し、放射平衡に要する時間を計算すると、少なくとも百数万年前よりも最近に沈殿形成されたものであると推定され、本地域の地史と整合的であることが確認された。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.