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若林 勇希*; 野中 洋亮*; 竹田 幸治; 坂本 祥哉*; 池田 啓祐*; Chi, Z.*; 芝田 悟朗*; 田中 新*; 斎藤 祐児; 山上 浩志; et al.
Physical Review Materials (Internet), 2(10), p.104416_1 - 104416_12, 2018/10
被引用回数:10 パーセンタイル:37.21(Materials Science, Multidisciplinary)We study the electronic structure and magnetic properties of epitaxial (NiCo)FeO(111) layers with thicknesses = 1.7 - 5.2 nm grown on AlO(111)/Si(111) structures. We revealed the crystallographic (octahedral or tetrahedral ) sites and the valences of the Fe, Co, and Ni cations using experimental soft X-ray absorption spectroscopy and X-ray magnetic circular dichroism spectra and configuration-interaction cluster-model calculation.
小野 綾子; 栗原 成計; 田中 正暁; 大島 宏之; 上出 英樹; 三宅 康洋*; 伊藤 真美*; 中根 茂*
Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (CD-ROM), 10 Pages, 2017/04
ナトリウム冷却高速炉で想定されている複数種の崩壊熱除去システムの運用時における炉容器内の熱流動挙動を再現する水流動試験装置を製作した。製作した試験装置は、相似則検討および基礎試験結果により高速炉の縮尺模擬試験に適用することが示された。さらに、ループ型炉およびプール型炉で導入が検討されている浸漬型DHX運用時の炉内流動の可視化試験結果とFLUENTにより実験を数値シミュレーションした結果を示す。
櫻井 浩*; 伊藤 真義*; 安居院 あかね
まぐね, 6(5), p.270 - 276, 2011/10
磁気コンプトン散乱による磁性材料の研究は、1986年にM. J. Cooperが放射光を用いてFeのスピン状態を測定してから放射光施設の発展とともに進展してきた。これまで、3d遷移金属・合金、3d遷移金属-4f希土類化合物、アクチナイド化合物など、その対象範囲は多岐に広がっている。今後、コンプトン散乱を用いた測定は原子レベルでの磁気物性解析手法として、新しい磁石材料開発やスピントロニクスデバイスの開発に有用であると考えている。本論文では、垂直磁化膜に着目した最近の成果について、(1)磁気多層膜の波動関数の異方性の測定結果と垂直磁気異方性について、(2)さらに、3d遷移金属-4fアモルファス合金垂直磁化膜のスピン選択磁気ヒステリシスについて紹介する。
安居院 あかね; 松本 紗也加*; 櫻井 浩*; 辻 成希*; 本間 慧*; 桜井 吉晴*; 伊藤 真義*
Applied Physics Express, 4(8), p.083002_1 - 083002_3, 2011/08
被引用回数:14 パーセンタイル:51.42(Physics, Applied)これまでわれわれは希土類-遷移金属合金膜についてX線磁気円二色性(XMCD)による元素・軌道別の磁化曲線(ESMH)を測定し、膜全体のマクロな磁化曲線よりも急激に変化することを報告した。また、TbCo垂直磁化膜において磁気コンプトン散乱強度の印可磁場依存性からスピン選択磁化(SSHM)曲線の測定の試みに成功し、ミクロスコピックなSSMH曲線はマクロな曲線と定性的に似た形状になることを報告している。さらに、SQUIDでのマクロスコピックな測定の結果と合わせ、スピン成分のみならず、軌道成分の磁化曲線を算出することに成功したので報告する。
遠山 武則*; 斎藤 高志*; 水牧 仁一朗*; 安居院 あかね; 島川 祐一*
Inorganic Chemistry, 49(5), p.2492 - 2495, 2010/01
被引用回数:28 パーセンタイル:74.63(Chemistry, Inorganic & Nuclear)Aサイト秩序型ペロブスカイトYMnAlOが高圧で合成できた。この試料を放射光X線回折と放射光X線吸収分光を用いて評価した。A'サイトとMnサイトにはMn-Mnの交換相互作用に誘起される反強磁性相互作用があることがわかった。
Long, Y.*; 斎藤 高志*; 水牧 仁一朗*; 安居院 あかね; 島川 祐一*
Journal of the American Chemical Society, 131(44), p.16244 - 16247, 2009/10
被引用回数:58 パーセンタイル:79.28(Chemistry, Multidisciplinary)近年、Aサイト秩序型ペロブスカイト酸化物AA'3B412で興味深い物性が数多く発見されている。これらは半導体的であり、反強磁性的な振る舞いを示す。AサイトにMnが入ったLaMnCyO, LaMnTiOが平面四配位構造を持ちながらMnの価数が+3から+1.67をとることがわかったので報告する。
安居院 あかね; Kmbre, T.*; Sthe, C.*; Nordgren, J.*; 薄田 学; 齋藤 智彦*; 守友 治*
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 144-147, p.589 - 592, 2005/06
被引用回数:1 パーセンタイル:5.68(Spectroscopy)ペロプスカイト型層状マンガン酸化物LaSrMnOについてO K吸収端近傍で軟X線吸収分光実験及び共鳴発光分光実験を行った。吸収スペクトルはこれまでのペロプスカイト型マンガン酸化物のスペクトルを再現した。発光分光スペクトルは異なる化学状態の酸素2pの状態密度を反映し、ローカルデンシティアプロキシメーション法によるバンド計算の結果との比較によって説明された。
安居院 あかね; Butorin, S. M.*; Kmbre, T.*; Sthe, C.*; 齋藤 智彦*; 守友 浩*; Nordgren, J.*
Journal of the Physical Society of Japan, 74(6), p.1772 - 1776, 2005/06
被引用回数:8 パーセンタイル:48.26(Physics, Multidisciplinary)層状ペロプスカイト型マンガン酸化物LaSrMnOは巨大磁気抵抗など興味深い物性を示しさまざまな見地から研究がなされている。今回われわれは、軟X線分光の手法を用いMn 3dの電子状態を調べたので報告する。Mn XASスペクトルはこれまでにペロプスカイト型マンガン酸化物報告されているスペクトルの特徴をほぼ再現し、スペクトル構造はMn 3dの結晶場分裂やO2pとの軌道混成で説明できた。XASの特徴的なピークのエネルギー位置を選択し、Mn L XESスペクトル測定の励起エネルギーとした。励起エネルギーの変化に対応してMn L XESスペクトル形状は共鳴様の多様な変化を示した。それぞれのピークはdd励起状態や電荷移動型の電子励起状態などに帰属され、励起エネルギーの変化に伴いその強度比が変化しスペクトル形状が変化することがわかった。
安居院 あかね; 斎藤 祐児; 吉越 章隆; 中谷 健*; 松下 智裕*; 水牧 仁一朗*
Surface Review and Letters, 9(2), p.843 - 848, 2002/04
被引用回数:4 パーセンタイル:26.08(Chemistry, Physical)フェライト(MFeO)は古くから多くの研究がなされている強磁性体である。しかしながら、その磁性を担う3d電子状態とスピン状態を調べた例は多くはない。われわれは、最近BL23SUにおいて高分解能磁気円2色性測定系の開発を進めており、そのテストケースとしてフェライトのFeの測定を行った。MFeOのM=3d遷移金属の違いをFeの辺りの対称性の関係について、MCDスペクトルから考察する。
斎藤 祐児; 中谷 健*; 松下 智裕*; 安居院 あかね; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 横谷 明徳
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 474(3), p.253 - 258, 2001/12
SPring-8のアクチノイド科学ビームラインBL23SUは、アクチノイド化合物,半導体表面,生体関連物質の研究のために建設された。本ビームラインでは、可変偏光アンジュレータと非等刻線間隔格子分光器を用い、約300eV2keVの軟X線を利用する。本発表では、分光器の性能テストにて得られた結果を報告する。エネルギー分解能評価は、酸素,窒素,ネオン気体の光吸収スペクトルを測定することにより行い、ほかの高分解能ビームラインで得られている性能と同程度であることがわかった。また、実験ステーションでは、0.51.8keVの円偏光放射光が、10毎秒程度得られた。
斎藤 祐児; 中谷 健*; 松下 智裕*; 安居院 あかね; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 横谷 明徳
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 474(3), p.253 - 258, 2001/12
被引用回数:76 パーセンタイル:97.53(Instruments & Instrumentation)SPring-8の原研専用ビームラインであるBL23SU(重元素科学ビームライン)の性能について報告する。本ビームラインでは、可変偏光アンジュレータと非等間隔回折格子分光器を用い、アクチノイド、表面科学、生態関連物質等の軟X線分光実験が行われる。エネルギー分解能は400eVで10000以上、867eVで6500程度が得られた。また、実験ステーションにおいては、0.5-1.8keVで10/秒程度の円偏光が得られた。
安居院 あかね; 吉越 章隆; 中谷 健; 松下 智裕*; 斎藤 祐児; 水牧 仁一朗*; 横谷 明徳; 田中 均*; 宮原 義一*; 島田 太平; et al.
放射光, 14(5), p.339 - 348, 2001/11
軟X線領域における円偏光2色性の実験は、物性のカイラリティや磁性を調べるうえにおいては大変に強力な手段であるが、実験のS/Nを上げたり、精度を上げたりするにはいくつかの困難があった。今回われわれはSPring-8のIN23に設置された佐々木型・可変偏光型挿入光源の位相切り換えによる、軟X線の偏光切り換えと分光器の制御を組み合わせた測定系を立ち上げる様子や問題点などについて報告する。
安居院 あかね; 吉越 章隆; 中谷 健*; 松下 智裕*; 斎藤 祐児; 横谷 明徳; 田中 均*; 宮原 義一*; 島田 太平; 竹内 政雄*; et al.
Review of Scientific Instruments, 72(8), p.3191 - 3197, 2001/08
被引用回数:21 パーセンタイル:71.58(Instruments & Instrumentation)軟X線領域における円偏光二色性の実験は、物性のカイラリティや磁性を調べるうえでは強力な手段であるが、実験のS/Nを上げたり、精度を上げたりする場合に、いくつかの困難があった。今回われわれは、SPring-8に設置している可変偏光型挿入光源の位相切り換えによる、軟X線の偏光切り換えと分光器の駆動とを組み合わせた測定系の立ち上げを行った。挿入光源の運転によってSPring-8のCODに影響を与えないように、ステアリングマグネットによるフィードバックの電流を調整し、他ビームラインに影響がないことを確認した後、MCD(簡易型)の測定を行った。その結果、非磁性体サンプルで1%以下にノイズを抑えることができた。
安居院 あかね; 吉越 章隆; 中谷 健; 斎藤 祐児; 寺岡 有殿; 横谷 明徳
JAERI-Tech 2001-043, 64 Pages, 2001/07
SPring-8の原研軟X線ビームラインBL23SUは1996年から建設が本格的に始められた。1999年後半に入り、各実験ステーションがビームラインに設置され始めるとともに、測定方法の開発の一つとして、挿入光源の周期的連続位相駆動による偏光の切り替え実験が試みられた。本報告では、2000年に行われた挿入光源,分光器,制御システム等のビームラインの整備・調整に関して、SPring-8の運転スケジュールに沿ってまとめる。
吉越 章隆; 安居院 あかね; 中谷 健*; 松下 智裕*; 斎藤 祐児; 横谷 明徳
Journal of Synchrotron Radiation, 8(Part2), p.502 - 504, 2001/03
高分解能回折格子分光器とアンジュレーターを組合せたSPring-8軟X線ビームライン(BL23SU)において、Siの吸収端以下の低エネルギー領域におけるXAFS(NEXAGS, EXAFS)研究を開拓したので報告する。XAFS研究は、約1800eV以上では結晶分光器、1200eV程度までの軟X線領域は、回折格子分光器が利用されてきた。1200eV1800eVのエネルギー領域は、技術的な問題から、XAFS測定が困難であった。250eV2.0keVの軟X線領域には、原子番号が14以下のC, N, O, F, Na, Mg, Al, Siなどの軽元素の吸収端及びそのほかの元素のL吸収端がある。これらの元素を含む物質は、表面科学,生物科学,物性科学などの基礎科学の分野で重要であるばかりでなく、工業用材料としてもさまざまな分野で利用されている。これらの元素を含む物質科学研究へXAFSを応用したときの波及効果は計り知れない。今回、電子デバイスプロセスの保護膜として重要な化学処理によって形成されたSi基板上の酸化膜の構造及び電子状態を、Si 吸収端XAFSによって明らかにしたので、XAFS-11において報告する。
安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 斎藤 祐児; 松下 智裕*; 中谷 健*; 深谷 綾子*; 鳥飼 映子*
Journal of Synchrotron Radiation, 8(2), p.907 - 909, 2001/03
被引用回数:9 パーセンタイル:49.64(Instruments & Instrumentation)イルメナイト(FeT:O)で代表されるこの系列の酸化物、六方晶結晶構造を有する最も単純な酸化物の一つである。イルメナイト構造ではFeによって占有されたC面とTiによって占有されたC面が交互に積み重なっている。イルメナイトの磁気的性質を明らかにする基礎実験として、われわれはSPring-8のBL23SUにおいて軟X線吸収実験を行った。実験はFeTiOのみでなく、MnTiOとCoTiOについても行われスペクトルを比較した。BL23SUは高分解能ビームラインであり微細な構造も観測されたので報告する。
大浦 正樹*; 山岡 人志*; 川面 澄*; 木又 純一*; 早石 達司*; 高橋 武寿*; 小泉 哲夫*; 関岡 嗣久*; 寺澤 倫孝*; 伊藤 陽*; et al.
Physical Review A, 63(1), p.014704_1 - 014704_4, 2001/01
被引用回数:15 パーセンタイル:59.77(Optics)プラズマ中のイオンの基礎的データは原子データとしての多価イオンの光吸収の情報は、重要であるにもかかわらず研究が進んでいない。われわれは多価イオン光吸収実験装置を用いて、1s 2p自動電離共鳴領域近くにおいて、Ne Ne及びNe Neの光吸収スペクトルを、光-イオンビーム合流ビーム法によって測定した。スペクトルは、多重項フランク-コンドン計算によってよく説明された。
浅野 芳裕; 笹本 宣雄; 中根 佳弘; 中島 宏; 坂本 幸夫; 田中 俊一; 波戸 芳仁*; 伴 秀一*; 平山 英夫*; 成山 展照*
IRPA9: 1996 International Congress on Radiation Protection, Proceedings, p.4_253 - 4_255, 1996/00
低エネルギー光子に対するガラス線量計の応答特性を放射光ビームを用いて求めた。用いたガラス線量計は東芝ガラス(株)製403D型である。従来、ガラス線量計の低エネルギー光子に対する応答特性は不明であったのを、正確に同定するとともに、X線発生装置を用いたISO方式では、約1割程の誤差を生ずることを示した。また、ITS3.0モンテカルロコードを用いて、実効的なガラス線量計の読み出し範囲を明らかにするとともに、改良型EGS4モンテカルロコードとも比較計算を行い、良好な結果を得た。このことにより、大型放射光施設SPring-8でも、ガラス線量計を個人線量管理用として採用できることを(低X線光子に対して十分な感度を持つことから)実験的に明らかにした。
波戸 芳仁*; 伴 秀一*; 平山 英夫*; 成山 展照*; 中島 宏; 中根 佳弘; 坂本 幸夫; 笹本 宣雄; 浅野 芳裕; 田中 俊一
Physical Review A, 51(4), p.3036 - 3043, 1995/04
被引用回数:54 パーセンタイル:91.04(Optics)非干渉性散乱関数を得るため、単色放射光による各種原子からの90度散乱エネルギースペクトルを測定した。測定値の多重散乱補正に際しては、コンプトン散乱光子のドップラー拡がり及び線偏光を考慮したモンテカルロシンチレーションを行った。その結果、炭素、アルミニウム、鉄、銅について、測定値はWaller-Hartreeの理論値及び相対論的インパルス近似による値と2.5%以内で一致した。一方、金及び鉛のような高Zの原子については、測定値は相対論的インパルス近似による値と一致するが、Waller-Hartreeによる理論値より3~6%低い値を示した。
成山 展照*; 田中 俊一; 中根 佳弘; 波戸 芳仁*; 平山 英夫*; 伴 秀一*; 中島 宏
Health Physics, 68(2), p.253 - 260, 1995/02
被引用回数:9 パーセンタイル:66.27(Environmental Sciences)低エネルギー光子の輸送が出来るように拡張した電磁カスケードモンテカルロ計算法コードEGS4を放射光からのX線による実験値を用いて、その精度を評価検討した。さらに、EGS4コードを利用して、ICRU平板ファントム中の深部線量分布を1.550keVまでの光子に対して計算し、10keV以下の光子について0.02mm0.1mmの深部線量がICRPの90年勧告の実効線量についての実用線量として利用できることを明らかにした。