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硬X線磁気円二色性によるBa$$_2$$CaOsO$$_6$$の磁気転移・多極子秩序に関する研究

Hard X-ray magnetic circular dichroism study on the magnetic transition and multipole order in double perovskite-type oxide Ba$$_2$$CaOsO$$_6$$

芝田 悟朗 ; 林 浩章*; 河村 直己*; 岡本 淳*; Huang, D.-J.*; Streltsov, S.*; 山浦 一成*; 藤森 淳*

Shibata, Goro; Hayashi, Hiroaki*; Kawamura, Naomi*; Okamoto, Jun*; Huang, D.-J.*; Streltsov, S.*; Yamaura, Kazunari*; Fujimori, Atsushi*

近年、スピン-軌道相互作用(SOI)の強い立方晶$$(5d)^n$$電子系における多極子秩序状態が盛んに議論されている。その中で$$(5d)^2$$系ダブルペロブスカイト(DP)型酸化物Ba$$_2$$CaOsO$$_6$$は、$$T^{*}sim$$50Kで帯磁率の異常を示し、$$mu$$SRによる$$T^{*}$$以下での時間反転対称性の破れも確認されている一方で、中性子散乱では$$T^{*}$$以下で反強磁性ピークが観測されないという特異な磁性を示す。これと結晶構造が最低温まで立方晶であることから、磁気八極子秩序の可能性が指摘されており、その理論的な予言もなされているが、DP型結晶で$$(5d)^2$$系は四極子秩序を示すという理論予測もあり、$$T^{*}$$以下での秩序状態について合意は得られていない。本研究では、Os $$L_{2,3}$$端硬X線磁気円二色性(XMCD)により、磁場中におけるBa$$_2$$CaOsO$$_6$$多結晶のOs 5$$d$$電子状態の解明を試みた。観測されたXMCDスペクトルは、3$$d$$, 4$$d$$電子系のXMCDスペクトルと異なり、$$L_2$$端で比較的大きなXMCD ($$sim$$1%)を示すのに対して$$L_3$$端のXMCDは弱く($$sim$$0.1%)、強いSOIによる大きな軌道磁気モーメントの存在が示唆された。X線吸収(XAS), XMCDスペクトルの概形は立方晶を仮定した原子多重項計算によって再現することができ、XASの2本のピーク分裂が$$10Dq$$ ($$sim$$4eV)を反映していること、他の5$$d$$電子系と同様にクーロン相互作用は弱くSOIが強いことが示された。

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