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Biaxial constraint effect on fracture toughness evaluation of reactor pressure vessel under pressurized thermal shock events

加圧熱衝撃事象における原子炉圧力容器の破壊靭性評価に及ぼす二軸荷重の拘束効果

下平 昌樹 ; 山口 義仁 ; 岩田 景子 ; 勝山 仁哉  ; 知見 康弘

Shimodaira, Masaki; Yamaguchi, Yoshihito; Iwata, Keiko; Katsuyama, Jinya; Chimi, Yasuhiro

日本電気協会規格(JEAC)4206では、加圧熱衝撃事象時の原子炉圧力容器(RPV)の非延性破壊を防止するため、材料の破壊靭性が亀裂先端に生じる応力拡大係数を上回ることが要求されている。破壊靭性は、通常板幅に対して深い亀裂を有するコンパクトテンション(C(T))試験片を用いて評価されるのに対して、応力拡大係数はRPVの板厚に対して浅いステンレスオーバーレイクラッド(クラッド)下亀裂を想定して算出される。さらに、破壊靭性試験は単軸荷重によって行われるのに対して、RPVの想定亀裂には熱応力及び内圧による二軸の荷重が負荷される。このような亀裂深さやクラッドの有無、荷重負荷条件の違いは、亀裂先端の塑性拘束状態を変化させ、破壊靭性値評価に影響を及ぼす可能性がある。本研究では、現行のRPVの構造健全性評価手法の保守性を定量的に評価するため、クラッド下亀裂を有する大型試験体を用いた多軸破壊試験を計画している。本報告では、多軸破壊試験の実施に向けた試験体形状や荷重負荷方法の検討内容及び当該試験の参照データとなる予備試験結果について報告する。予備試験では、亀裂の深さや形状を変えた試験体を用いた破壊試験を行い、浅い亀裂を有する試験体ではC(T)試験片に比べて破壊靭性値が高めに評価されることを示した。さらに、亀裂先端の拘束状態に依存せずに破壊靭性値を予測可能なローカルアプローチを用いて多軸試験体で得られる破壊靭性値の予測を行った。その結果、多軸試験体で得られる破壊靭性値は、JEAC4206に基づいて設定される破壊靭性遷移曲線に対して、十分な裕度を有することを示した。

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