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花岡 宏史*; 大島 康宏; 鈴木 結利花*; 山口 藍子*; 渡辺 茂樹; 上原 知也*; 永森 收志*; 金井 好克*; 石岡 典子; 対馬 義人*; et al.
Journal of Nuclear Medicine, 56(5), p.791 - 797, 2015/05
被引用回数:20 パーセンタイル:63.28(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)Radiolabeled amino acids are superior PET tracers for imaging of malignant tumors, and amino acids labeled with Br, an attractive positron emitter due to its relatively long half-life (t
=16.2 h), could potentially be widely usable tumor imaging tracer. In this study, in consideration of stability and tumor specificity, 2-
Br-bromo-
-methyl-L-phenylalanine (2-
Br-BAMP) and 4-
Br-bromo-
-methyl-L-phenylalanine (4-
Br-BAMP) were designed and their potential as a tumor imaging agent was evaluated. No-carrier-added
Br and
Br, the latter of which is suitable radiobromine for basic studies due to its longer half-life (t
= 57.1 h), were produced. Both
Br-BAMPs were stable in the plasma and in the murine body. In biodistribution studies, 2-
Br-BAMP showed more rapid blood clearance and lower renal accumulation than did 4-
Br-BAMP. More than 90% of injected radioactivity was excreted in the urine by 6 h post-injection of 2-
Br-BAMP. High tumor accumulation of 2-
Br-BAMP was observed in tumor-bearing mice and PET imaging with 2-
Br-BAMP enabled clear visualization of the tumor. These findings suggest that 2-
Br-BAMP would constitute a potential new PET tracer for tumor imaging and may eventually enable the wider use of amino acid tracers.
大石 一城*; 伊藤 孝; 髭本 亘; 山崎 敬大*; 上原 啓*; 小沢 克也*; 君嶋 義英*; 上原 政智*
Physica C, 470(Suppl.1), p.S705 - S706, 2010/12
被引用回数:3 パーセンタイル:16.28(Physics, Applied)We report on transverse field muon spin rotation measurements of the superconducting penetration depth in newly discovered antiperovskite superconductor ZnNNi
in order to investigate the symmetry of order parameter. The penetration depth at
= 0 K is estimated to be
(0) = 362(2) nm. Temperature dependence of muon spin relaxation rate
shows
dependence, suggesting unconventional superconductor.
越塚 誠一*; 守田 幸路*; 有馬 立身*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 内藤 正則*; 白川 典幸*; 岡田 英俊*; 上原 靖*; et al.
Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-8) (CD-ROM), 11 Pages, 2010/10
本論文では、COMPASSコード開発の2009年度成果を報告する。融体固化・閉塞形成,金属燃料の共晶反応,ダクト壁破損(熱流動解析),燃料ピン破損、及びダクト壁破損(構造解析)に関する検証計算が示される。位相計算,古典及び第一原理分子動力学研究は金属燃料とスティール及び制御棒材料とスティールの共晶反応の物性を調べるために用いられた。粒子法の基礎研究やSIMMER計算もまたCOMPASSコード開発に役立った。COMPASSは、SIMMERコードで用いられている実験相関式の基盤を明らかにするものと期待される。SIMMERとCOMPASSの結合はCDAの安全評価並びに炉心設計最適化に有効になるだろう。
越塚 誠一*; 守田 幸路*; 有馬 立身*; Zhang, S.*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 内藤 正則*; 白川 典幸*; 岡田 英俊*; et al.
Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-13) (CD-ROM), 11 Pages, 2009/09
COMPASSコードにより溶融炉心物質の分散・固化が計算され、GEYSER実験データと比較された。溶融炉心物質が配管内面を固化しながら流れていった。溶融プール挙動について、固体スティール球が固体燃料により囲まれた体系であるCABRI-TPA2実験が解析された。スティール球の溶融と沸騰を引き起こすために出力が印加された。SCARABEE-BE+3試験もダクト壁破損の検証としてCOMPASSコードにより解析された。
越塚 誠一*; Liu, J.*; 守田 幸路*; 有馬 立身*; Zhang, S.*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 内藤 正則*; 白川 典幸*; et al.
Proceedings of 2009 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '09) (CD-ROM), 1 Pages, 2009/05
ナトリウム冷却高速炉(SFR)での炉心崩壊事故のマルチフィジックス解析のためCOMPASSというコンピュータコードを開発している。熱流動・構造の複合問題にさまざまな相変化過程を伴う解析が必要であるため、MPS法というメッシュレス法を用いている。分離された素過程に対する検証及び実現象に対する検証を実施する。また、COMPASSは、大型SFR炉心における再臨界回避のための溶融燃料の流出を調べることもまた期待される。MOX燃料に加えて、金属燃料も考慮している。金属燃料と被覆材間の共晶反応は、相図計算,古典・第一原理分子動力学によって調べられる。数値計算手法に関連した基礎研究はCOMPASSのコード開発に役立つ。並列計算は大規模計算を扱うためOpenMPを使用して実施する。AVSにより可視化ツールもまた備えている。
越塚 誠一*; 守田 幸路*; 有馬 立身*; Zhang, S.*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 白川 典幸*; 内藤 正則*; 岡田 英俊*; et al.
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
ナトリウム冷却高速炉(SFR)における炉心損傷事故(CDA)のさまざまな複合現象に対して、COMPASSと名づけられたコンピューターコードを開発している。COMPASSコードは、Moving Particle Semi-implicit(MPS)手法という枠組みの中で、熱流動・構造・相変化を含むマルチフィジックス問題を解析するように設計されている。その開発プロジェクトが、2005年度から2009年度までの5年間で、6組織により実施されてきた。本論文では、2007年度におけるプロジェクトの成果が報告される。検証計画に従って、融体固化・閉塞形成,溶融プール沸騰,ダクト壁破損の3つの検証計算が行われた。また、COMPASSコード開発をサポートするため、数値計算手法の基礎研究,金属燃料の共晶反応に関する物質科学、及びSIMMER-IIIによる解析が行われた。
越塚 誠一*; Liu, J.*; 守田 幸路*; 有馬 立身*; Zhang, S.*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 内藤 正則*; 白川 典幸*; et al.
Proceedings of IAEA Topical Meeting on Advanced Safety Assessment Methods for Nuclear Reactors (CD-ROM), 9 Pages, 2007/10
ナトリウム冷却高速炉における炉心損傷事故(CDA)のさまざまな複合現象に対して、COMPASSと名付けられたコンピューターコードを開発している。圧縮性と非圧縮性流れのための統一アルゴリズム,固体デブリを有する流動、及び自由界面に対するアルゴリズムの改善について、理論的研究も実施している。コード検証の流れは、SIMMER-IIIコードの検証の経験を活用して構築された。COMPASSはCDAにおける個別現象に対して用いられるが、全炉心を対象とするときはSIMMER-IIIにより解析される。COMPASSは大型高速炉のCDAにおける再臨界を回避するためのダクト破損と燃料流出過程を詳細に明らかにすることが期待される。
小江 誠司*; 嘉部 量太*; 上原 啓嗣*; 久禮 文章*; 西村 貴史*; Menon, S. C.*; 原田 了輔*; 福住 俊一*; 樋口 芳樹*; 大原 高志; et al.
Science, 316(5824), p.585 - 587, 2007/04
被引用回数:233 パーセンタイル:99.49(Multidisciplinary Sciences)ヒドロゲナーゼは分子性水素(H)の酸化還元反応を触媒する酵素であり、水素エネルギーへの応用という点からその酵素活性機構が注目されている。本研究では水素分子(H
)をNiRu二核アクア錯体と常温常圧下で反応させることで、新規の水素架橋型Ni(
-H)Ru二核錯体を得ることに成功した。このNi(
-H)Ru二核構造は中性子回折により明確に決定された。この錯体は(6配位Ni)(
-H)M(M=遷移金属)という構造を持つ初めての化合物で、[NiFe]ヒドロゲナーゼの活性状態の構造とされているものと非常に近く、ヒドロゲナーゼのモデル化合物として活性機構解明の重要な手がかりとなる。
上原 知也*; 小池 美穂*; 中田 英夫*; 花岡 宏史*; 飯田 靖彦*; 橋本 和幸; 秋澤 宏行*; 遠藤 啓吾*; 荒野 泰*
Bioconjugate Chemistry, 18(1), p.190 - 198, 2007/01
被引用回数:23 パーセンタイル:57.73(Biochemical Research Methods)抗体を標識母体とする薬剤は、その緩やかな血液クリアランスのため骨髄障害が広汎な応用を妨げる。標識母体を低分子化抗体(Fab)やペプチドに変換することで骨髄障害は解消されるが、腎臓への放射能滞留による腎障害が問題とされる。本研究では、腎臓刷子縁膜酵素の作用で標識Fabから尿排泄性の放射性代謝物を遊離する放射性レニウム標識薬剤を新規開発し、腎障害の解消を検討した。シクロペンタジエニルトリカルボニルレニウム(CpTR)をRe標識試薬の基本構造に選択し、CpTRにカルボン酸とグリシンを結合したCpTR-Glyの体内動態を検討した。その結果、CpTR-Glyは、マウス血清中で安定であること,血漿蛋白との結合が少ないことを明らかにした。また、CpTR-Glyをマウスに投与したとき、いずれの臓器にも滞留することなく、腎臓から速やかに尿中へと排泄されることを認めた。次に腎臓刷子縁膜酵素の作用でCpTR-GlyをFabから選択的に遊離するアミノ酸配列(マレイミド基)を導入した新規薬剤([Re]CpTR-GK-Fab)を設計・合成し、マウス体内放射能動態を検討した。その結果、[
Re]CpTR-GK-Fabは、尿排泄性の放射性代謝物[
Re]CpTR-Glyを遊離して、腎臓への放射能集積を投与早期から大きく低減することを認めた。以上より、刷子縁膜酵素を利用した標識薬剤の設計は、金属RI標識低分子化抗体の腎臓への放射能集積の低減に有用であることを明らかにした。
永島 芳彦*; 星野 克道; 永岡 賢一*; 篠原 孝司; 藤澤 彰英*; 上原 和也; 草間 義紀; 居田 克巳*; 吉村 泰夫*; 岡村 昇一*; et al.
Plasma and Fusion Research (Internet), 1(9), p.041_1 - 041_15, 2006/09
トロイダルプラズマ周辺での乱流揺動とメソスケール構造との間の非線形過程をバイスペクトル解析により調べた。JFT-2Mでは、リミター配位のみならず、ダイバータ配位についても解析し、ポテンシャル揺動のバイスペクトル関数の強度と位相は、ドリフト波-帯状流系の解析と整合することがわかった。CHS装置においては、Hモードの周辺プラズマについて調べ、重水素線強度の減少の以前(約30ms)から周辺ポテンシャルが減少すること,周辺部揺動は、低周波のMHD揺動,ドリフト波様の広帯域静電揺動、及び高周波の電磁揺動より構成されていることを見いだした。これらの間の非線形結合について解析を行い、コヒーレントMHD揺動と広帯域静電揺動及び高周波電磁揺動の非線形結合を初めて見いだした。
佐藤 和義; 上原 正晴*; 田村 耕作*; 橋本 正義*; 荻野 俊治*; 薬研地 彰; 永松 伸英*; 関谷 重樹*; 高橋 英雄*; 本橋 啓一*; et al.
JAEA-Technology 2006-024, 114 Pages, 2006/03
国際熱核融合実験炉(ITER)の誘致に向け、2001年の最終設計報告書の取りまとめ以降、我が国の六ヶ所サイトに固有の条件を考慮したサイト依存の検討を実施してきた。このうち、青森県六ヶ所村の弥栄平地区を想定したトカマク施設等の主要施設の構内配置について、ITER施設計画の必要施設及び施設規模の最新情報並びにトカマク複合建家予定地付近の最新地盤情報をもとに、配置案の検討を行った。その結果、(1)トカマク複合建家を支持岩盤が高く、建家の基礎掘削コストの低減及び基礎工事の工程が短縮できる。(2)敷地造成工事の取扱い土量が最も少なくコストを低減でき、2段造成のため敷地利用の裕度が高い。(3)人及び物のアクセス性,騒音・振動の影響回避並びに主要配管・ダクト延長の短縮が可能であることを満たすトカマク複合建家の最適配置案を構築し、六ヶ所サイトにおける構内配置の成案を作成することができた。
佐藤 和義; 橋本 正義*; 永松 伸英*; 薬研地 彰; 関谷 重樹*; 高橋 英雄*; 本橋 啓一*; 荻野 俊治*; 片岡 敬博*; 大橋 祐則*; et al.
JAEA-Technology 2006-006, 587 Pages, 2006/03
本報告書は、ITER施設の国内誘致に備え、その中心的な役割を担うトカマク建家内の配置について検討した結果をまとめたものである。配置計画を策定するにあたり、非サイト依存設計で主要機器を中心に設計がなされている最終設計報告書をもとに、サイトに適合できるようITERを構成する設備を系統立てて分類するとともに補足設計が必要と思われる箇所について検討を行った。また、国内立地にあたり、日本の安全確保の考え方に適合した安全確保上評価が必要な項目について追加の検討を行った。その結果、トカマク建家とホットセル建家を複合化し一体として免震建家とすることを新たに提案し、建設から運転を通した人・機器の動線や保全計画についても併せて考慮した配置計画案を作成した。本配置案は、最終的にはITER国際事業体にて決められるべきものであるが、建設時のベースとなる基本設計の有力な候補に位置付けられるものと考える。
永島 芳彦*; 伊藤 公孝*; 伊藤 早苗*; 藤澤 彰英*; 星野 克道; 永岡 賢一*; 江尻 晶*; 高瀬 雄一*; 矢木 雅敏*; 篠原 孝司; et al.
Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 30I, 4 Pages, 2006/00
JFT-2MトカマクとCHS装置でのプラズマ乱流の非線形過程についての解析結果を報告する。いずれの装置でも、揺動測定は、静電プローブで行い、測定データをバイスペクトル解析で調べた。JFT-2Mのジュールプラズマのポテンシャルのデータ解析から得られた、測地的音波モードと乱流揺動の三波相互作用によるバイコヒーレンスとバイフェイズは、帯状流とドリフト波の相互作用の理論モデルから得られる値と一致することがわかり、観測された揺動の解析から明らかになった非線形相互作用は、この帯状流とドリフト波の相互作用によるものと推定される。また、CHSプラズマのHモード中の揺動解析から、特徴的に見られるMHD磁場揺動と密度乱流揺動に顕著な非線形相互作用を観測した。この密度揺動とポテンシャル揺動の相互バイスペクトラムから、揺動粒子束とMHD揺動は関連を持つことを明らかにした。以上のように両装置の揺動データ解析により、周辺プラズマの非線形過程の解明を進めた。
岡崎 啓史*; 上原 真一*; 嶋本 利彦*; 舟木 泰智; 操上 広志; 新里 忠史; 大西 有三*
no journal, ,
本研究では、北海道幌延地域の新第三紀堆積岩について、地表で採取した試料及びボーリングコア試料を用いて、拘束下での詳細な浸透率及び間隙率室内試験を行った。主な結果は次のとおりである。(1)基岩部の浸透率,間隙率分布を推定するうえで基礎的な性質が得られた。(2)同一試料からの供試体試験結果より、拘束圧の変化に伴う間隙率と浸透率の変化には、Kozeny-Carmanの式で説明できる可能性のある明確な関係が見られた。(3)有効圧の対数と間隙率の関係において、載荷時に曲率の大きくなる部分がある様子が観察された。この部分に相当する圧力は、推定最大経験応力に比べて小さな値を示した。(4)地表で採取した試料の試験結果は、層序ごとの結果のばらつきの範囲から見て、コア試料の結果と近い値を示した。本講演では、三軸変形試験下の浸透率の変化についての測定結果も報告する予定である。
大島 康宏; 花岡 宏史*; 鈴木 結利花*; 山口 藍子*; 渡辺 茂樹; 上原 知也*; 永森 收志*; 金井 好克*; 石岡 典子; 対馬 義人*; et al.
no journal, ,
本研究では、より生体内安定性の高いBr標識アミノ酸として、新たに2-
Br-bromo-
-methyl-L-phenylalanine (2-
Br-BAMP)を合成し、新規PETイメージング薬としての有用性について検討した。放射性Br(
Br及び
Br)はセレン化銅ターゲットに対してプロトンビーム(20MeV)を照射することで製造した。
Brは半減期16.2時間の陽電子放出核種であることからPETイメージングに使用し、
Brは半減期57.1時間の
線放出核種であることから基礎検討に使用した。酸化剤存在下において、放射性Brと標識前駆体(2-trimethylstannyl-N-trifluoroacetyl-
-methyl-L-phenylalanine methyl ester)を反応させ、2-
Br-BAMP及び2-
Br-BAMPを合成した。HPLC分析の結果、標識率52.6
11.9%、放射化学的純度95%以上で2-
Br-BAMPの合成が可能であった。血清及びマウス体内における2-
Br-BAMPの分解はほとんど認められず、非常に高い安定性を示した。体内分布では、2-
Br-BAMPは癌へ高度に集積する一方、血中からの消失は早く、投与放射能の90%以上が6時間以内に尿中に排泄され、正常臓器へ非常に低い集積を示した。さらに2-
Br-BAMPを用いてPET撮像を行った結果、癌を明瞭にイメージングすることができた。これらの結果より、2-
Br-BAMPの新規PETイメージング薬としての有用性が示唆された。
永島 芳彦*; 星野 克道; 篠原 孝司; 上原 和也; 草間 義紀; 永岡 賢一*; 藤澤 彰英*; 居田 克巳*; 吉村 泰夫*; 岡村 昇一*; et al.
no journal, ,
当機構のJFT-2Mトカマク装置及び核融合科学研究所のCHSヘリカル装置で行われた周辺乱流の非線形過程の実験的研究に関する招待講演である。静電プローブによるポテンシャル揺動や密度揺動の測定により、ドリフト波乱流と帯状流の非線形相互作用について明らかにした。測定されたバイコヒーレンスやバイフェイズなどの指標の値とドリフト波乱流-帯状流系の理論的検討は整合していることを初めて示した。また、これらの統計量のサンプル数に対する収束の様子について初めて明らかにした。これらの研究は、プラズマの乱流と構造形成について解明したものであり、プラズマ中の輸送の解明に貢献する成果である。
岡崎 啓史*; 嶋本 利彦*; 上原 真一*; 新里 忠史
no journal, ,
地下の岩石の浸透率や間隙率などの水理特性データは、地層処分で重要となる地下深部での流体移動を推定するうえで必要不可欠な情報である。特に、褶曲や断層帯の形成に伴う変形作用は岩石の水理特性に大きな影響を与えるが、これまで変形作用と水理特性との関連性にかかわる研究例は少ない。幌延深地層研究計画では、地下水流動の長期的な変化を予測するための調査・解析技術に関する研究として、地質構造と水理特性の関連性の調査を進めている。これまでの研究から、幌延地域では衝上断層褶曲帯の地質構造が発達し、褶曲や断層帯の形成及び地層の圧密などの変形作用と岩石の水理特性とに強い関連性のあることが示唆されている。そこで、岩石の水理特性に対する変形の影響を確認するため、幌延町内に分布する新第三紀堆積岩のボーリングコア試料を用いて地下深部の圧力条件下で三軸圧縮変形試験を行った。その結果、勇知・声問層は変形に伴い圧密が進行し流体が通りにくくなり、稚内層は変形による破断面の形成で流体が通りやすくなることがわかった。これらの結果を地下水流動解析に反映することにより解析の不確実性が減少するものと考えられる。
上原 真一*; 松本 拓真*; 嶋本 利彦*; 岡崎 啓史*; 新里 忠史
no journal, ,
流体移動に対する泥質岩のシール性能は地質構造や変形との関連性が示唆されており、健岩部とともに岩盤中の亀裂や断層破砕帯の水理特性を考慮して評価を行うことが重要である。泥質岩中の亀裂は、ある深度で透水性が健岩部と同等になると予想されるが、その深度依存性に関する定量的な評価の研究事例は少ない。幌延深地層研究計画では、堆積岩を対象とした地下水流動特性に関する調査研究を実施しており、健岩部と亀裂ともに水理特性データの深度依存性を考慮した地下水流動解析を行うことにより、堆積岩で予想される事象を考慮したより精度の高い流動特性の評価の例示ができると考えられる。本研究では健岩部と亀裂について水理特性データの深度依存性を明らかにするため、幌延地域の声問層珪藻質泥岩と稚内層珪質泥岩を用いて模擬亀裂を含む試料を作成し、等方性応力下における室内透水試験により、亀裂の透水性にかかわる深度(垂直応力)依存性を調査した。その結果、声問層では垂直応力が1.2MPa程度,稚内層では80MPa程度において、亀裂を含む試料の透水性が健岩部のそれと同等となり、その応力条件は健岩部における岩石の力学特性と関連が認められた。
越塚 誠一*; Liu, J.*; 守田 幸路*; 有馬 立身*; Zhang, S.*; 飛田 吉春; 山野 秀将; 伊藤 高啓*; 内藤 正則*; 白川 典幸*; et al.
no journal, ,
高速炉の炉心崩壊事故におけるさまざまな現象を詳細に解析するため、粒子法に基づいたコードを開発する。ここでは5年間のプロジェクトにおける第2年度(平成18年度)の成果の概要を報告する。
花岡 宏史*; 渡邉 茂樹; 渡辺 智; 大島 康宏; 上原 知也*; 秋澤 宏行*; 飯田 靖彦*; 石岡 典子; 荒野 泰*; 遠藤 啓吾*
no journal, ,
ポジトロン放出核種の一つであるBrは半減期が16.1hと比較的長いことから、集積に時間を要するFab等の抗体フラグメントの標識にも利用できる。しかし
Br標識Fabを生体内に投与した場合、腎臓への非特異的集積やFabより遊離したBrの血中滞留など、非標的臓器での放射能滞留が問題となる。そこで本研究では、
Br標識Fabの非標的臓器への放射能集積低減を目的として、生体内で安定かつ腎放射能集積を大きく低減することが可能な代謝性スペーサーhippuryl-N-maleoyl-L-lysine(HML)を利用した
Br標識Fabを合成し、非標的組織における放射能集積について評価した。Br-HML-Fabを作製し、ノーマルマウスにおける体内動態を検討したところ、Br-HML-Fabは直接標識体と比較して血液から速やかにクリアランスされ、また代謝性スペーサーを含まないBr安息香酸標識体と比較して腎臓への放射能集積が大きく低減した。以上より、Br-HML-Fabは非標的臓器における放射能集積が低く、イメージング剤として有用である可能性が示された。