新規PETイメージング用
Br標識アミノ酸2-
Br-bromo-
-methyl-L-phenylalanineの開発
Development of 2-
Br-bromo-
-methyl-L-phenylalanine as a novel
Br-labeled PET tracer
大島 康宏; 花岡 宏史*; 鈴木 結利花*; 山口 藍子*; 渡辺 茂樹; 上原 知也*; 永森 收志*; 金井 好克*; 石岡 典子; 対馬 義人*; 遠藤 啓吾*; 荒野 泰*
Ohshima, Yasuhiro; Hanaoka, Hirofumi*; Suzuki, Yurika*; Yamaguchi, Aiko*; Watanabe, Shigeki; Uehara, Tomoya*; Nagamori, Shushi*; Kanai, Yoshikatsu*; Ishioka, Noriko; Tsushima, Yoshito*; Endo, Keigo*; Arano, Yasushi*
本研究では、より生体内安定性の高い
Br標識アミノ酸として、新たに2-
Br-bromo-
-methyl-L-phenylalanine (2-
Br-BAMP)を合成し、新規PETイメージング薬としての有用性について検討した。放射性Br(
Br及び
Br)はセレン化銅ターゲットに対してプロトンビーム(20MeV)を照射することで製造した。
Brは半減期16.2時間の陽電子放出核種であることからPETイメージングに使用し、
Brは半減期57.1時間の
線放出核種であることから基礎検討に使用した。酸化剤存在下において、放射性Brと標識前駆体(2-trimethylstannyl-N-trifluoroacetyl-
-methyl-L-phenylalanine methyl ester)を反応させ、2-
Br-BAMP及び2-
Br-BAMPを合成した。HPLC分析の結果、標識率52.6
11.9%、放射化学的純度95%以上で2-
Br-BAMPの合成が可能であった。血清及びマウス体内における2-
Br-BAMPの分解はほとんど認められず、非常に高い安定性を示した。体内分布では、2-
Br-BAMPは癌へ高度に集積する一方、血中からの消失は早く、投与放射能の90%以上が6時間以内に尿中に排泄され、正常臓器へ非常に低い集積を示した。さらに2-
Br-BAMPを用いてPET撮像を行った結果、癌を明瞭にイメージングすることができた。これらの結果より、2-
Br-BAMPの新規PETイメージング薬としての有用性が示唆された。
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