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論文

Benchmark study of DFT with Eu and Np M$"o$ssbauer isomer shifts using second-order Douglas-Kroll-Hess Hamiltonian

金子 政志; 渡邉 雅之; 宮下 直*; 中島 覚*

Hyperfine Interactions, 239(1), p.20_1 - 20_10, 2018/12

BB2017-0056.pdf:0.5MB

 被引用回数:4 パーセンタイル:84.42(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

fブロック化合物に対する密度汎関数計算の精度向上を目指し、$$^{151}$$Eu, $$^{237}$$Npメスバウアー異性体シフトを指標として、二次Douglas-Kroll-Hess(DKH2)ハミルトニアンを用いて相対論密度汎関数法のベンチマーク研究を行った。純粋な密度汎関数法による電子交換相互作用とHartree-Fockによる厳密な電子交換相互作用の混合パラメータを変えて、メスバウアー異性体シフトの実験値に対する平均二乗誤差を比較した。その結果、$$^{151}$$Eu, $$^{237}$$Npメスバウアー異性体シフトに対して、厳密な交換相互作用の割合が、それぞれ30, 60%のときに、平均二乗誤差が最小になることが明らかになった。

論文

Computational chemical analysis of Eu(III) and Am(III) complexes with pnictogen-donor ligands using DFT calculations

木村 太己*; 金子 政志; 渡邉 雅之; 宮下 直*; 中島 覚*

Dalton Transactions (Internet), 47(42), p.14924 - 14931, 2018/11

 被引用回数:9 パーセンタイル:48.50(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

マイナーアクチノイド(MA)と希土類の分離メカニズム解明を目的として、密度汎関数計算を用いたEu(III)もしくはAm(III)とニクトゲンドナー(X)配位子(CH$$_{3}$$)$$_{2}$$X-CH$$_{2}$$-CH$$_{2}$$-X(CH$$_{3}$$)$$_{2}$$ (X=窒素,リン,ヒ素,アンチモン)との錯体に対する計算化学解析を試みた。配位子との錯体生成ギブズエネルギーを解析した結果、リンドナー配位子がEu(III)と比較してAm(III)と安定に錯体を生成することが示唆された。金属(Eu(III)もしくはAm(III))とニクトゲンドナーとの化学結合を解析した結果、Am(III)とリンとの共有結合性が他のニクトゲンに比べて高く、リンドナー配位子が高いAm(III)選択性を有することが示唆された。

論文

Estimation of $$Delta$$${it R}$/${it R}$ values by benchmark study of the M$"o$ssbauer Isomer shifts for Ru, Os complexes using relativistic DFT calculations

金子 政志; 安原 大樹*; 宮下 直*; 中島 覚*

Hyperfine Interactions, 238(1), p.36_1 - 36_9, 2017/11

AA2016-0447.pdf:0.46MB

 被引用回数:2 パーセンタイル:77.36(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

Ru, Os錯体の結合状態に対する密度汎関数計算の妥当性を評価することを目的として、$$^{99}$$Ru, $$^{189}$$Osのメスバウアー異性体シフト実験値を用いて理論計算手法のベンチマークを行った。結果、Ru錯体およびOs錯体の原子核位置での電子密度の計算値はメスバウアー異性体シフト実験値とよく相関した。

論文

Bonding study on trivalent europium complexes by combining M$"o$ssbauer isomer shifts with density functional calculations

金子 政志; 渡邉 雅之; 宮下 直*; 中島 覚*

Radioisotopes, 66(8), p.289 - 300, 2017/08

Eu錯体の配位結合におけるf電子の役割を理解することを目的として、相対論密度汎関数計算をEu(III)錯体に適用した。既報の$$^{151}$$Euメスバウアー異性体シフト実験値とEu原子核位置での電子密度計算値の線形性を比較することによって、B2PLYP理論がメスバウアー異性体シフトを最もよく再現することが分かった。また、分子軌道に基づく電子密度の解析によって、d及びf電子が配位結合に大きく関与していることを明らかにした。

論文

Roles of d- and f-orbital electrons in the complexation of Eu(III) and Am(III) ions with alkyldithiophosphinic acid and alkylphosphinic acid using scalar-relativistic DFT calculations

金子 政志; 渡邉 雅之; 宮下 直*; 中島 覚*

Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences (Internet), 17, p.9 - 15, 2017/03

金属イオンの原子価軌道の結合特性の観点から、密度汎関数計算をOドナーであるホスフィン酸とSドナーであるジチオホスフィン酸によるEu(III), Am(III)イオンの錯形成反応に適用した。Sドナー錯体として二つ、Oドナー錯体として四つの幾何異性体の構造最適化を行い、[M(H$$_{2}$$O)$$_{9}$$]$$^{3+}$$に対する錯形成による安定化エネルギーを見積もった。その結果、Oドナー配位子はEu(III)イオンに選択的に配位し、Sドナー配位子はAm(III)イオンに選択的に配位し、実験のAm/Eu選択性を再現した。d,f軌道電子の結合性に着目すると、d軌道電子の結合性に対する寄与はEu, Am錯体のどちらにおいても結合的な特性を持ち、同じ寄与を示した。一方、f軌道電子の寄与は、Eu, Am錯体間で異なり、Sドナー錯体の場合、Euの4f電子は非結合的、Amの5f電子は結合的に振舞うのに対し、Oドナー錯体では、Euの4f電子は結合的、Amの5f電子は反結合的に振舞うことが分かった。この結果から、d軌道電子の結合性は、Eu, Am錯体構造の類似性に、また、f軌道電子の結合性は、Eu, Amイオンの選択性の相違性に起因することが示唆された。

論文

Complex chemistry with complex compounds

Eichler, R.*; 浅井 雅人; Brand, H.*; Chiera, N. M.*; Di Nitto, A.*; Dressler, R.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Even, J.*; Fangli, F.*; Goetz, M.*; et al.

EPJ Web of Conferences, 131, p.07005_1 - 07005_7, 2016/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:72.73(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

近年、物理的な前段分離装置を活用することにより、超重元素の比較的不安定な単一分子の合成と研究が気相化学研究によって可能になった。非常に揮発性の高い106番元素のヘキサカルボニル錯体Sg(CO)$$_{6}$$の合成は最近の大きな成果である。この成功を受けて、中心金属原子と周囲の配位子間の第一乖離エネルギーの測定を第2世代の実験として実施した。管状の分解反応装置を用いた手法を開発し、短寿命のMo(CO)$$_{6}$$, W(CO)$$_{6}$$, Sg(CO)$$_{6}$$錯体に適用することに成功した。

論文

First ionization potential of the heaviest actinide lawrencium, element 103

佐藤 哲也; 浅井 雅人; Borschevsky, A.*; Stora, T.*; 佐藤 望*; 金谷 佑亮; 塚田 和明; D$"u$llmann, C. E.*; Eberhardt, K.*; Eliav, E.*; et al.

EPJ Web of Conferences, 131, p.05001_1 - 05001_6, 2016/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.90(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

表面電離イオン化過程におけるイオン化効率は、対象原子の第一イオン化エネルギーに依存することが知られており、この関係を利用することで、イオン化エネルギーを決定することができる。新たに開発したガスジェット結合型表面電離イオン源を用いて、低生成断面積・短寿命のためにイオン化エネルギーが測定されていない重アクチノイド元素フェルミウム, アインスタイニウム, ノーベリウムそしてローレンシウムのイオン化効率を測定することにより、これらの第一イオン化エネルギーを初めて実験的に決定したので報告する。

論文

Decomposition studies of group 6 hexacarbonyl complexes, 1; Production and decomposition of Mo(CO)$$_6$$ and W(CO)$$_6$$

Usoltsev, I.*; Eichler, R.*; Wang, Y.*; Even, J.*; Yakushev, A.*; 羽場 宏光*; 浅井 雅人; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; et al.

Radiochimica Acta, 104(3), p.141 - 151, 2016/03

 被引用回数:31 パーセンタイル:94.78(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

周期表第6族元素で最も重いSgのヘキサカルボニル錯体の熱的安定性を調べることを目指して、短寿命MoおよびW同位体を用いてヘキサカルボニル錯体を合成し、その合成および解離条件を調べた。チューブ状の反応装置を用いてヘキサカルボニル錯体を解離させ、第1解離エネルギーを導出できるかテストした。第6族元素のヘキサカルボニル錯体の解離を調べるには、反応表面として銀が最適であることがわかった。Mo(CO)$$_6$$およびW(CO)$$_6$$の解離が起こる反応表面温度は、それらの第1解離エネルギーと相関があることがわかり、この方法を用いてSg(CO)$$_6$$の第1解離エネルギーを決定できる見通しを得た。

論文

Measurement of the first ionization potential of lawrencium, element 103

佐藤 哲也; 浅井 雅人; Borschevsky, A.*; Stora, T.*; 佐藤 望; 金谷 佑亮; 塚田 和明; D$"u$llmann, Ch. E.*; Eberhardt, K.*; Eliav, E.*; et al.

Nature, 520(7546), p.209 - 211, 2015/04

 被引用回数:109 パーセンタイル:97.61(Multidisciplinary Sciences)

表面電離イオン化過程におけるイオン化効率は、対象原子の第一イオン化エネルギーに依存することが知られており、この関係を利用することで、イオン化エネルギーを決定することができる。ガスジェット結合型表面電離イオン源を用いて、低生成断面積・短寿命のためにイオン化エネルギーが測定されていない重アクチノイド元素ローレンシウム(Lr)のイオン化効率を測定することに成功した。希土類元素のイオン化効率測定により得られたイオン化エネルギーとイオン化効率の相関関係から、Lrの第一イオン化エネルギーを決定したので報告する。

論文

In situ synthesis of volatile carbonyl complexes with short-lived nuclides

Even, J.*; Ackermann, D.*; 浅井 雅人; Block, M.*; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Eichler, R.*; Fan, F.*; 羽場 宏光*; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(3), p.2457 - 2466, 2015/03

 被引用回数:15 パーセンタイル:77.17(Chemistry, Analytical)

金属カルボニル錯体の迅速その場合成を、核分裂や核融合反応によって生成される短寿命同位体を用いた実験によって実証した。高い反跳エネルギーを持つ短寿命核反応生成物を一酸化炭素分子と直接反応させることでカルボニル錯体を合成し、高い揮発性を持つ錯体のみをガス気流によって迅速に搬送し、化学分析・測定装置にかけて検出した。この手法を用いることで、Mo, Tc, Ru, Rh, W, Re, Os, Irの短寿命同位体の揮発性カルボニル錯体の合成に成功した。一方、HfとTaの揮発性錯体は検出されなかった。この手法は超重元素シーボーギウム(原子番号106)の化学研究に既に適用されており、また短寿命遷移金属同位体を用いた核科学研究の様々な分野への応用が今後期待される。

論文

Development of a new continuous dissolution apparatus with a hydrophobic membrane for superheavy element chemistry

大江 一弘*; Attallah, M. F.*; 浅井 雅人; 後藤 尚哉*; Gupta, N. S.*; 羽場 宏光*; Huang, M.*; 金谷 淳平*; 金谷 佑亮*; 笠松 良崇*; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(2), p.1317 - 1320, 2015/02

 被引用回数:10 パーセンタイル:64.00(Chemistry, Analytical)

超重元素化学にむけ、ガスジェット法によって搬送された核反応生成物を連続溶解する新規方法を開発した。本方法では、疎水性メンブレンフィルターを用い、気相と水相を分離する。本手法を用いて短寿命放射性核種$$^{91m,93m}$$Moならびに$$^{176}$$Wの溶解効率を測定した結果、水溶液流速0.1-0.4mL/minで80%以上の収率が得られた。一方、1.0-2.0L/minの範囲内では、ガス流速への依存性は観測されなかった。以上の結果から、本手法が超重元素の溶液化学研究に適用可能であることが示された。

論文

Development of a He/CdI$$_{2}$$ gas-jet system coupled to a surface-ionization type ion-source in JAEA-ISOL; Towards determination of the first ionization potential of Lr (Z = 103)

佐藤 哲也; 浅井 雅人; 佐藤 望; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 大江 一弘*; 宮下 直*; 金谷 佑亮; 長 明彦; Sch$"a$del, M.; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(2), p.1253 - 1257, 2015/02

 被引用回数:9 パーセンタイル:60.04(Chemistry, Analytical)

ローレンシウム(Lr, Z=103)の第一イオン化エネルギー決定のため、超重元素研究グループでは原子力機構タンデム加速器に設置されたオンライン質量分離器(ISOL)に用いることのできる、He/CdI$$_2$$ガスジェット結合型表面電離イオン源の開発を進めている。本装置を用いて、核反応によって生成した短寿命Lr同位体および種々の短寿命希土類元素同位体のイオン化を行った。その結果、短寿命ローレンシウム同位体$$^{256}$$Lrを初めてイオン化・質量分離することに成功した。さらに、希土類元素を用いて得られた実効イオン化エネルギーとイオン化効率との相関関係から、Lrのイオン化エネルギーを初めて実験的に見積もった。

論文

Synthesis and detection of a Seaborgium carbonyl complex

Even, J.*; Yakushev, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; 羽場 宏光*; 浅井 雅人; 佐藤 哲也; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; Eichler, R.*; Fan, F. L.*; et al.

Science, 345(6203), p.1491 - 1493, 2014/09

 被引用回数:64 パーセンタイル:83.38(Multidisciplinary Sciences)

超重元素の新しい錯体、106番元素シーボーギウム(Sg)のカルボニル錯体の合成に初めて成功し、その吸着特性を低温熱クロマトグラフィー・$$alpha$$線測定装置COMPACTを用いて調べた。理化学研究所の気体充填型反跳イオン分離装置GARISを用いて合成及び前段分離された短寿命核反応生成物$$^{265}$$Sgを、ヘリウムと一酸化炭素の混合ガス中に打ち込み、カルボニル錯体を合成した。生成したカルボニル錯体のうち揮発性の高いもののみをガス気流によってCOMPACTへと搬送し、低温熱クロマトグラフィー測定を行った。検出されたSgカルボニル錯体の吸着エンタルピーは-50kJ/molと求まり、この高い揮発性からこの錯体は6配位のSg(CO)$$_{6}$$であると結論した。これまで超アクチノイド元素では単純な無機錯体しか合成されたことがなく、本研究は超アクチノイド元素における初めての有機金属錯体合成の成果である。

論文

First successful ionization of Lr (Z=103) by a surface-ionization technique

佐藤 哲也; 佐藤 望; 浅井 雅人; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 大江 一弘; 宮下 直; Sch$"a$del, M.; 金谷 佑亮*; 永目 諭一郎; et al.

Review of Scientific Instruments, 84(2), p.023304_1 - 023304_5, 2013/02

 被引用回数:17 パーセンタイル:60.30(Instruments & Instrumentation)

アクチノイド元素ローレンシウム(Lr, Z=103)の第一イオン化エネルギー決定のため、超重元素研究グループでは原子力機構タンデム加速器に設置されたオンライン質量分離器(ISOL)用He/CdI$$_{2}$$ガスジェット結合型表面電離イオン源の開発を進めている。本装置を用いて、核反応によって生成した短寿命Lr同位体及び対応するランタノイド元素Lu同位体のイオン化を試みた。その結果、$$^{256}$$Lrを初めてイオン化、質量分離することに成功した。イオン源温度2600Kのとき、Lrのイオン化効率は、イオン源表面がレニウムの場合42%、タンタルのとき24%であり、両者ともLuに比べて高かった。このことは、Lrのイオン化はLuに比べて容易であり、Lrの第一イオン化エネルギーがLuよりも低いことを示唆している。

論文

Fluorido complex formation of element 104, rutherfordium (Rf)

石井 康雄; 豊嶋 厚史; 塚田 和明; 浅井 雅人; Li, Z.*; 永目 諭一郎; 宮下 直*; 森 友隆*; 菅沼 英夫*; 羽場 宏光*; et al.

Bulletin of the Chemical Society of Japan, 84(9), p.903 - 911, 2011/09

 被引用回数:18 パーセンタイル:50.55(Chemistry, Multidisciplinary)

本研究では、HF/HNO$$_{3}$$水溶液中における104番元素ラザホージウム(Rf)の陽イオン交換挙動を4族同族元素Zr, Hf並びに擬同族元素Thとともに調べた。その結果、HF/0.10M HNO$$_{3}$$水溶液中におけるRfの分配係数($$K_{d}$$)はフッ化物イオン濃度([F$$^{-}$$])の増加に対して減少することがわかった。これはRfフッ化物錯体の逐次錯形成を示している。また、Rfと同族元素の$$K_{d}$$値の変化を水素イオン濃度([H$$^{+}$$])の関数として調べた。log$$K_{d}$$値はlog[H$$^{+}$$]に対して直線的に減少し、その傾きは-2.1から-2.5の間であった。この結果はこれらの元素が同じ錯イオン、おそらく[MF]$$^{3+}$$と[MF$$_{2}$$]$$^{2+}$$の混合物として溶液中に存在することを示している。またそのフッ化物錯体形成の強さはZr$$sim$$Hf$$>$$Rf$$>$$Thの順であった。

論文

Fluoride complexation of element 104, rutherfordium (Rf), investigated by cation-exchange chromatography

石井 康雄; 豊嶋 厚史; 塚田 和明; 浅井 雅人; 當銘 勇人; 西中 一朗; 永目 諭一郎; 宮下 直*; 森 友隆*; 菅沼 英夫*; et al.

Chemistry Letters, 37(3), p.288 - 289, 2008/03

 被引用回数:21 パーセンタイル:56.04(Chemistry, Multidisciplinary)

104番元素ラザホージウム(Rf)の低次フッ化物錯体の形成を調べるため、HF/HNO$$_{3}$$水溶液系におけるRfの陽イオン交換挙動を4価の陽イオンであるZr, Hf及びThの挙動と比較を行った。AIDA(${it $alpha$}$線測定装置結合型自動迅速イオン交換分離装置)を用いた加速器オンライン実験でRfの陽イオン交換挙動を調べた。原子力機構タンデム加速器施設において、$$^{248}$$Cm($$^{18}$$O,5${it n}$)により合成した$$^{261}$$Rf(半減期: 78s)をHe/KClガスジェット搬送法によりAIDAへ搬送し130秒間捕集した。これを250$$mu$$LのHF/0.1M HNO$$_{3}$$水溶液で溶解し、1.6mm i.d.$$times$$7.0mm又は1.0mm i.d.$$times$$3.5mmの陽イオン交換カラムへ溶離展開させ、その溶出液をTa皿に捕集した。その後、0.1M HF/0.1M HNO$$_{3}$$によってカラム中の残留物を溶出させ、別のTa皿に捕集した。これらを蒸発乾固させた後、600mm$$^{2}$$のPIPS検出器で$$^{261}$$Rfの${it $alpha$}$線を測定しその分配係数を求めた。HF/0.1M HNO$$_{3}$$においてZr, Hf, Th及びRfは、フッ化物イオン濃度の増加に従いその${it K}$ $$_{d}$$値が減少した。これは、これらのイオンにフッ化物イオンが配位することによって、陽イオン交換樹脂への吸着性能が減少したものと考えられる。陽イオン交換樹脂への吸着の強さの順序はZr$$sim$$Hf$$>$$Rf$$>$$Thとなり、これは各元素のイオン半径の大きさの順序と一致した。

口頭

Sgの酸化還元研究に向けた迅速溶媒抽出装置SISAKの改良

大江 一弘; 塚田 和明; 浅井 雅人; 佐藤 哲也; 豊嶋 厚史; 宮下 直; 永目 諭一郎; Sch$"a$del, M.; 金谷 佑亮*; Lerum, H. V.*; et al.

no journal, , 

超重元素研究グループでは、溶媒抽出法及び電気化学的酸化還元法を用い、106番元素シーボーギウム(Sg)の酸化還元電位を決定することを目的に研究を進めている。Sg実験の際には、フロー電解カラムと迅速溶媒抽出装置SISAKを組合せて利用する計画であるが、現状では両装置が対応可能な流速に大きな差があるため、SISAKを低流速で利用するための開発が必要である。本研究では、ガスジェット搬送された核反応生成物を溶液に溶解してガス排気を行うSISAKデガッサーをより低い流速でも利用可能にすることを目的に、新しいデガッサーの開発を行った。新たに開発したデガッサーは、疎水性のテフロンメンブレンフィルターを利用して気液の分離を目指すものである。この新デガッサーを用い、ガスジェット搬送物の溶液化効率の測定を行った。その結果、SISAKの通常の流速である0.4mL/sでは、80%程度の高い溶液化効率を得た。低流速である0.1mL/sでも、気液の混合を促すミキサーを組合せて使用することで同程度の効率が得られ、開発したデガッサーが低流速にも対応可能であることがわかった。

口頭

Redox studies of the heaviest elements using an electrolytic column apparatus

豊嶋 厚史; 大江 一弘; 浅井 雅人; 宮下 直; 佐藤 哲也; 佐藤 望; 金谷 佑亮*; 北辻 章浩; 塚田 和明; 永目 諭一郎; et al.

no journal, , 

In this paper, we will present the electrolytic reduction of trivalent mendelevium (Md, element 101) and the oxidation of divalent nobelium (No, element 102) using our newly developed flow electrolytic column apparatus. All experiments were carried out at the JAEA tandem accelerator in Tokai. Redox reactions of Md and No, between the 2+ and 3+ states, were clearly observed. Redox potentials of these elements were successfully determined based on observed amounts of the oxidized or reduced state as a function of the applied potential. In the preparation of future experiment with seaborgium (Sg, element 106), we recently began a study on the reduction of the lighter group-6 homologs Mo and W using an electrolytic column apparatus. Our recent results of the reduction of Mo and W will be also presented.

口頭

シーボーギウム(Sg)の酸化還元研究にむけた同族元素MoとWの電解還元

豊嶋 厚史; 宮下 直; 大江 一弘; 浅井 雅人; 佐藤 哲也; 塚田 和明; 北辻 章浩; 永目 諭一郎; Sch$"a$del, M.; Omtvedt, J. P.*; et al.

no journal, , 

超重元素研究グループでは、超重元素シーボーギウム(Sg)の酸化還元電位をフロー電解カラム装置と連続溶媒抽出装置SISAKとを使用した連続電解実験によって決定する計画である。本研究ではその実験に先立ち、フロー電解カラム装置を用いて軽い同族元素MoとWの電解実験を行った。原子力機構タンデム加速器において$$^{181}$$Ta(p,n)反応により$$^{181}$$Wを生成し、無担体のトレーサーを用いて還元実験を行った。0.1M HClのトレーサー溶液を-0.8Vから0.6Vまでの電圧を印加したフロー電解カラム装置に導入し、さらに0.1M HCl水溶液を流した。溶出液から1000$$mu$$L分取して同体積の10$$^{-4}$$ Mヒノキチオール(トルエン溶媒)と混合し、1分間振とう後30秒遠心分離した。その後、両相から800$$mu$$Lずつ分取してそれぞれの$$gamma$$線を測定した。その結果、電解後の$$^{181}$$Wの抽出量は印加電圧に対して変化を示さず一定であることがわかった。本実験では電解後の溶出液を有機相と混合して振とうしている。そのため、一度カラム電極内で還元されたWが、溶出後の抽出中に再び6価に酸化された可能性が考えられる。今後、再酸化を防ぐために実験手法の改良を行っていく予定である。

口頭

Lrの第一イオン化電位測定を目的としたガスジェット結合型表面電離イオン源の開発,2

金谷 佑亮*; 佐藤 哲也; 園田 望; 浅井 雅人; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 大江 一弘; 宮下 直; 永目 諭一郎; Sch$"a$del, M.; et al.

no journal, , 

103番元素ローレンシウムの第一イオン化エネルギーを求めるため、表面電離法による測定法の確立を目指し、新たなイオン源の開発を進めている。原子力機構タンデム加速器において、短寿命希土類核種を用いたオンライン実験を行ったところ、本手法で得られた値と文献値の差が、元素の沸点が高いほど大きくなるという傾向を得た。この沸点依存性は、イオン源内に低温部が存在するなど温度の不均一性に由来すると考えられる。そのため、イオン源温度をより高温・均一化する加熱用フィラメントの増設並びにヒートシールドの改造等を行った。その結果、希土類元素のイオン化エネルギー測定に成功した。

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