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佐藤 祐輔*; 深谷 有喜; Cameau, M.*; Kundu, A. K.*; 志賀 大亮*; 湯川 龍*; 堀場 弘司*; Chen, C.-H.*; Huang, A.*; Jeng, H.-T.*; et al.
Physical Review Materials (Internet), 4(6), p.064005_1 - 064005_6, 2020/06
被引用回数:6 パーセンタイル:29.78(Materials Science, Multidisciplinary)本研究では、放射光角度分解光電子分光を用いて、Al(111)表面上の33周期を持つSi層の電子バンド構造を解明した。実験では、線形のエネルギー分散に起因する閉じたフェルミ面を観測した。ハニカム状のシリセンをモデル構造とした第一原理計算の結果、これは基板との混成状態を起源としたディラックコーン様の金属バンドと考えられる。Al(111)表面上のSi層は、基板との相互作用によりディラック電子を発現し、いわゆるXeneと呼ばれる2次元物質群のモデルシステムになりうることを示唆する。
田川 雅人*; 横田 久美子*; 北村 晃*; 松本 康司*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 神田 一浩*; 新部 正人*
Applied Surface Science, 256(24), p.7678 - 7683, 2010/10
被引用回数:13 パーセンタイル:50.61(Chemistry, Physical)超熱原子状酸素ビームに曝した水素化ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜の表面構造変化を、ラザフォード後方散乱分光(RBS),放射光光電子分光(SR-PES),X線吸収端微細構造解析(NEXAFS)で調べた。DLC表面は酸化され、原子状酸素の高エネルギー衝突でエッチングされることがわかった。RBSとリアルタイム質量損失測定では原子状酸素強度とエッチング量は比例した。SR-PESでは酸化層はDLC膜の最表面に限られることがわかった。NEXAFSからはDLCのsp構造が選択的にエッチングされ、spリッチ領域がDLC表面に残ることがわかった。DLC表面にspリッチ領域が生成すると表面荒れが起こり、初期のDLC表面に比べてエロージョン収率が減少することがわかった。
田川 雅人*; 横田 久美子*; 松本 康司*; 北村 晃*; 山田 倫子*; 神田 一浩*; 新部 正人*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; Belin, M.*; et al.
no journal, ,
水素化ダイヤモンドライクカーボン(HDLC)の宇宙環境下での原子状酸素による劣化について実験室環境で模擬試験を行った。HDLCはプラズマCVD法でSi基板上に作製した。原子状酸素ビームはレーザーデトネーション法で形成した。表面分析には放射光光電子分光法,ラザフォード後方散乱法,弾性反跳分析法,X線吸収端微細構造分析法を用いた。原子状酸素照射によって酸素の化学結合状態には大きな変化はないが、炭素と水素の濃度が低下した。sp/sp3比が減少したことからsp炭素の選択的エッチングが起こったと解釈した。
田川 雅人*; 横田 久美子*; 北村 晃*; 松本 康司*; 山田 倫子*; 神田 一浩*; 新部 正人*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; Belin, M.*; et al.
no journal, ,
宇宙環境下に水素化ダイヤモンドライクカーボン(HDLC)を置いたとき高速の原子状酸素によって材料表面がどの程度劣化するかについて実験室環境で模擬試験を行った。HDLCはプラズマCVD法でSi基板上に作製した。高速の原子状酸素ビームはレーザーデトネーション法で形成した。表面分析には放射光光電子分光法(SRPES),ラザフォード後方散乱法(RBS),弾性反跳分析法(ERDA),X線吸収端微細構造分析法(NEXAFS)を用いた。HDLCに原子状酸素を照射すると、酸素の化学結合状態には大きな変化はないが、炭素と水素の濃度が低下した。sp/sp比が減少したことから、sp状態にある炭素が選択的にエッチングされたと結論した。
田川 雅人*; 横田 久美子*; 北村 晃*; 松本 康司*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 神田 一浩*; 新部 正人*
no journal, ,
本研究では水素化ダイヤモンドライクカーボンに超熱原子状酸素ビームを照射して、sp/sp比の変化をX線吸収端微細構造分光法で調べた。実験は、X線吸収端微細構造分光の測定を放射光施設ニュースバルのBL9で行い、また、ラザフォード後方散乱の実験を神戸大学で、さらに、放射光光電子分光の実験をSPring-8のBL23SUで行った。グラファイトに特徴的なsp成分が2eVの超熱原子状酸素ビームで選択的にエッチングされることがわかった。この結果は従来から知られているダイヤモンドよりグラファイトの方が宇宙空間で腐食しやすいという事実と整合する。
長谷川 孝行*; 上村 雅治*; 竹内 和基*; 小高 拓也*; 深田 昇*; 梅咲 則正*; 福島 整*; 寺岡 有殿; 春山 雄一*; 新部 正人*; et al.
no journal, ,
兵庫県立大学放射光施設(ニュースバル)のBL05では産業界の多様な利用ニーズに対応するため、文部科学省の先端研究基盤共用・プラットフォーム形成事業にて、新たな機器の導入とビームラインの改良により様々な高度化を行った。計算結合型二結晶分光器を5Aブランチに設置してEXAFSの測定を可能とした。グローブボックスを設置して可搬型のトランスファーベッセルを開発したことで試料を大気に曝すことなくXAFS測定を行うことが可能になった。Heで大気圧置換することで液体・湿潤試料を蛍光収量法を用いて吸収分光測定できる液体測定試料システムを5Aブランチに設置した。これにより溶液試料でも固体粉末と変わらない分解能で測定が可能となった。他にビームラインの全ての光学素子、スリット、モニターを遠隔で機器制御する改良を行った。