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論文

Impact of irradiation side on muon-induced single-event upsets in 65-nm Bulk SRAMs

Deng, Y.*; 渡辺 幸信*; 真鍋 征也*; Liao, W.*; 橋本 昌宜*; 安部 晋一郎; 反保 元伸*; 三宅 康博*

IEEE Transactions on Nuclear Science, 71(4, Part 2), p.912 - 920, 2024/04

半導体の微細化・省電力化に伴い、地上環境で生じるシングルイベントアップセット(SEU)へのミューオンの寄与に対する関心が高まっている。中性子起因SEUに関しては、半導体への照射方向がSEU断面積へ影響を及ぼすことが報告されている。そこで、ミューオン起因SEUにおける照射方向の影響について、実験およびシミュレーションによる研究を行った。その結果、パッケージ側照射で得らSEU断面積は、基板側照射で得たSEU断面積と比べて2倍程度高いことがわかった。また両者の差は、エネルギー分散に起因する透過深さの揺らぎ幅が、照射方向に応じて異なることが原因であることを明らかにした。

論文

環境放射線と半導体デバイスのソフトエラー; 環境放射線起因ソフトエラーのシミュレーション

安部 晋一郎

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 65(5), p.326 - 330, 2023/05

電子機器の信頼性問題として、地上に降り注ぐ二次宇宙線の中性子やミューオンによって生じる電子機器の一時的な誤動作(ソフトエラー)がある。高い信頼性が求められる電子機器の数は社会の進歩とともに増えており、これらすべての機器のソフトエラー発生率(SER: Soft Error Rate)を実測的な方法で評価することは難しい。また機器の製造前の段階でSERを評価することも求められており、シミュレーションによるSER評価の重要性が高まっている。原子力学会誌の解説記事において、放射線挙動解析コードPHITSを用いたソフトエラーシミュレーション技術の研究開発や、ソフトエラー発生の物理過程の詳細解析結果について紹介する。

論文

Characterizing energetic dependence of low-energy neutron-induced SEU and MCU and its influence on estimation of terrestrial SER in 65-nm Bulk SRAM

Liao, W.*; 伊東 功次郎*; 安部 晋一郎; 密山 幸男*; 橋本 昌宜*

IEEE Transactions on Nuclear Science, 68(6), p.1228 - 1234, 2021/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:29.53(Engineering, Electrical & Electronic)

二次宇宙線中性子が引き起こすメモリ情報の反転現象であるシングルイベントアップセット(SEUs: Single Event Upsets)は、地上における電子機器の誤動作現象の原因となる。特に、複数メモリセル反転(MCUs: Multiple Cell Upsets)は、エラーの訂正が困難であるため、深刻な問題となる可能性もある。本研究では、10MeV以下の低エネルギー中性子の影響を明らかにすることを目的とし、産業技術総合研究所にて半導体デバイス設計ルール65nmのBulk SRAMへ異なるエネルギーの単色中性子を照射し、SEU断面積およびMCU断面積を測定した。その結果、6MeV前後でSEU断面積が大きく変化することや、数MeVの中性子でも全体に占めるMCUの割合は大きく変わらないことなどを明らかにした。また、SEU断面積およびMCU断面積と、ニューヨークと東京の二次宇宙線中性子スペクトルを用いてソフトエラー率を解析した結果、地上環境では低エネルギー中性子の影響はそれほどない事なども判った。

論文

Impact of the angle of incidence on negative muon-induced SEU cross sections of 65-nm Bulk and FDSOI SRAMs

Liao, W.*; 橋本 昌宜*; 真鍋 征也*; 渡辺 幸信*; 安部 晋一郎; 反保 元伸*; 竹下 聡史*; 三宅 康博*

IEEE Transactions on Nuclear Science, 67(7), p.1566 - 1572, 2020/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Engineering, Electrical & Electronic)

ミューオン起因シングルイベントアップセット(SEU: Single Event Upset)は、デバイスの微細化に伴い増加することが予想されている。環境ミューオンがデバイスに入射する角度は常に垂直とは限らないため、ミューオンの入射角がSEUに及ぼす影響を評価する必要がある。そこで本研究では、バルクSRAMおよびFDSOI SRAMに対して、0度(垂直)と45度(傾斜)の2つの入射角で負ミューオン照射試験を実施した。その結果、傾斜入射では、SEU断面積がピークとなるミューオンエネルギーが高エネルギー側にシフトすることを明らかにした。一方で、SEU断面積の電圧依存性や複数セル反転のパターンなどは、垂直入射と傾斜入射では同様であることも明らかにした。

論文

Impact of irradiation side on neutron-induced single-event upsets in 65-nm Bulk SRAMs

安部 晋一郎; Liao, W.*; 真鍋 征也*; 佐藤 達彦; 橋本 昌宜*; 渡辺 幸信*

IEEE Transactions on Nuclear Science, 66(7, Part 2 ), p.1374 - 1380, 2019/07

 被引用回数:7 パーセンタイル:60.64(Engineering, Electrical & Electronic)

二次宇宙線中性子起因シングルイベントアップセット(SEU: Single Event Upset)は、電子機器の深刻な信頼性問題として知られている。中性子照射施設における加速試験はソフトエラー発生率(SER: Soft Error Rate)の迅速な評価に有用だが、実環境におけるSERへの換算や、他の測定データとの比較を行う際には、測定条件に起因する補正が必要となる。本研究では、影響を及ぼす測定条件を明らかにするために、SEU断面積に対する中性子照射方向の影響を調査した。その結果、封止剤側から照射して得られたSERがボード側から照射したときと比べて30-50%高いことが判明した。そのため、測定値を報告する際には中性子の照射方向も明示する必要性があることがわかった。また、この結果は、デバイスを設置する際に封止剤を下に向けることでSERを減らせることを示している。

論文

Similarity analysis on neutron- and negative muon-induced MCUs in 65-nm bulk SRAM

Liao, W.*; 橋本 昌宜*; 真鍋 征也*; 安部 晋一郎; 渡辺 幸信*

IEEE Transactions on Nuclear Science, 66(7), p.1390 - 1397, 2019/07

 被引用回数:13 パーセンタイル:81.51(Engineering, Electrical & Electronic)

SRAMにおける複数メモリセル反転(MCU: Multiple-cell Upset)は、誤り訂正符号では対処できないため、電子機器への放射線影響として大きな問題となる。環境中性子線起因MCUについては特性評価が行われている。一方、負ミューオン起因MCUに関しては最近報告がされるようになってきた。中性子起因MCUと負ミューオン起因MCUは、ともに二次イオンによって生じるため、ある程度類似性があると予想される。そこで本研究では、65nmバルクSRAMへの、連続エネルギー中性子、準単色中性子および単色負ミューオン照射ソフトエラー測定実験を行い、負ミューオン起因MCUと中性子起因MCUの測定結果の比較を行った。その結果、MCUイベント断面積の動作電圧依存性はほぼ同じであることを明らかにした。またモンテカルロシミュレーションを行った結果、実験結果と合致する結果が得られた。

論文

Negative and positive muon-induced single event upsets in 65-nm UTBB SOI SRAMs

真鍋 征也*; 渡辺 幸信*; Liao, W.*; 橋本 昌宜*; 中野 敬太*; 佐藤 光流*; 金 政浩*; 安部 晋一郎; 濱田 幸司*; 反保 元伸*; et al.

IEEE Transactions on Nuclear Science, 65(8), p.1742 - 1749, 2018/08

 被引用回数:9 パーセンタイル:66.49(Engineering, Electrical & Electronic)

近年、半導体デバイスの放射線耐性の低下に伴い、二次宇宙線ミューオンに起因する電子機器の誤動作現象が注目されている。本研究では、J-PARCにおいて半導体デバイスの設計ルール65nmを持つUTBB-SOI SRAMへミューオンを照射し、シングルイベントアップセット(SEU: Single Event Upset)断面積のミューエネルギーおよび供給電圧に対する依存性を明らかにした。実験の結果、ミューオンの照射エネルギーが35MeV/cから39MeV/cの範囲では、正ミューオンに比べて負ミューオンによるSEU断面積が2倍から4倍程度高い値となった。続いて、供給電圧を変化させて38MeV/cのミューオンを照射したところ、電圧の上昇に伴いSEU断面積は減少するが、負ミューオンによるSEU断面積の減少幅は、正ミューオンと比べて緩やかであることを明らかにした。さらに、PHITSを用いて38MeV/cの正負ミューオン照射実験を模擬した解析を行い、負ミューオン捕獲反応によって生成される二次イオンが、正負ミューオンによるSEU断面積のミューエネルギーおよび供給電圧に対する傾向の差異の主因となることが判った。

論文

Measurement and mechanism investigation of negative and positive muon-induced upsets in 65-nm Bulk SRAMs

Liao, W.*; 橋本 昌宜*; 真鍋 征也*; 渡辺 幸信*; 安部 晋一郎; 中野 敬太*; 佐藤 光流*; 金 政浩*; 濱田 幸司*; 反保 元伸*; et al.

IEEE Transactions on Nuclear Science, 65(8), p.1734 - 1741, 2018/08

 被引用回数:15 パーセンタイル:82.76(Engineering, Electrical & Electronic)

設計ルールの微細化に伴い半導体デバイスのソフトエラーへの感受性が高まっており、二次宇宙線ミューオンに起因するソフトエラーが懸念されている。本研究では、ミューオン起因ソフトエラーの発生メカニズムの調査を目的とし、J-PARCにて半導体デバイス設計ルール65nmのBulk CMOS SRAMへミューオンを照射し、ソフトエラー発生率(SER: Soft Error Rate)を測定した。その結果、正ミューオンによるSERは供給電圧の低下に伴い増加する一方で、負ミューオンによるSERは0.5V以上の供給電圧において増加した。また、負ミューオンによるSERは正のボディバイアスを印加すると増加した。更に、1.2Vの供給電圧において、負ミューオンは20bitを超える複数セル反転(MCU: Multiple Cell Upset)を引き起こし、MCU率は66%に上った。これらの傾向は、負ミューオンによるSERに対し、寄生バイポーラ効果(PBA: Parasitic Bipolar Action)が寄与している可能性が高いことを示している。続いて、PHITSを用いて実験の解析を行った結果、負ミューオンは正ミューオンと比べて多量の電荷を付与できることがわかった。このような付与電荷量の多いイベントはPBAを引き起こす原因となる。

論文

Soft error rate analysis based on multiple sensitive volume model using PHITS

安部 晋一郎; 佐藤 達彦

Journal of Nuclear Science and Technology, 53(3), p.451 - 458, 2016/03

 被引用回数:10 パーセンタイル:67.82(Nuclear Science & Technology)

地上における電子機器の信頼性を脅かす問題として、二次宇宙線中性子によるソフトエラーが知られている。既に開発済のマルチスケールモンテカルロシミュレーション手法PHYSERDは信頼性の高いソフトエラー解析コードで電荷収集過程を詳細に解析できるが、テクノロジーCAD(TCAD)シミュレーションに長時間を要する。そこで本研究では、収集電荷量の概算に多重有感領域(MSV: Multiple Sensitive Volume)モデルを採用し、PHITSとMVSモデルを用いた二次宇宙線中性子起因ソフトエラー発生率(SER: Soft Error Rate)計算を行った。この計算結果をPHYSERDおよび単純有感領域(SSV: Single Sensitive Volume)モデルによる結果と比較した。その結果、PHITSとMSVモデルを用いることで、PHYSERDによるSER計算値と同等の値を短時間で算出できることがわかった。また、PHITSとMSVモデルを用いて電荷収集効率の位置依存性を考慮することで、PHITSとSSVモデルよりもSERや電荷収集をより正確に再現できることを定量的に明らかにした。

論文

Heavy ion and pulsed laser SET measurements in ultrahigh speed MSM GaAs photodetectors

Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 小野田 忍; 伊藤 久義

IEEE Transactions on Nuclear Science, 52(5), p.1504 - 1512, 2005/10

 被引用回数:7 パーセンタイル:44.75(Engineering, Electrical & Electronic)

シングルイベント効果は、宇宙環境に存在する高エネルギーイオンが誘起する高密度の電子正孔対が原因となって引き起こされる。それゆえ、シングルイベント効果の発生機構解明には、高密度の電子正孔対の挙動を明らかにすることが求められる。電子正孔対の密度が非常に高い場合、空間電荷(SC)効果が現れる。本研究では、SC効果を明らかにするために、高エネルギーイオン及びパルスレーザをGaAs MSM(Metal Schottky Metal)光検出器に照射し、シングルイベント過渡電流を計測した。測定の結果、イオン照射がレーザ照射と比較してSC効果が大きいことが判明した。これは、イオンとレーザが生成するプラズマ柱の構造(電荷密度の空間分布)が異なることに由来すると考えられる。デバイスシミュレータによる計算及び実験結果から、SC効果によってシングルイベント過渡電流の波形形状が大きく影響を受けることが明らかになった。

論文

Analysis of transient ion beam induced current in Si PIN Photodiode

小野田 忍; 平尾 敏雄; Laird, J. S.; 岡本 毅*; 小泉 義春*; 神谷 富裕

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 231(1-4), p.497 - 501, 2005/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:30.18(Instruments & Instrumentation)

シングルイオン照準照射技術と微弱電流時間分解能計測技術を組合せた、イオンビーム誘起過渡電流(TIBIC:Transient Ion Beam Induced Current)計測システムは、シングルイベント効果を調べるためのツールとして非常に優れており、このシステムを用いて光通信SiPINフォトダイオードのシングルイベント耐性の評価研究を行った。TIARAのタンデム加速器で加速した重イオンを、イオン種,エネルギー,入射角を変えてフォトダイオードに照射し、ダイオード内に発生する過渡電流を系統的に調べ、電荷伝搬挙動のイオン種,エネルギー,入射角度依存性並びにダイオードへの印加電圧依存性を明らかにした。

論文

Transient currents induced in MOS capacitors by ion irradiation; Influence of incident angle of ions and device temperature

山川 猛; 平尾 敏雄; 阿部 浩之; 小野田 忍; 若狭 剛史; 芝田 利彦*; 神谷 富裕

JAERI-Review 2004-025, TIARA Annual Report 2003, p.19 - 20, 2004/11

SOI(Silicon on Insulator)素子は、内部の埋め込み酸化膜により電荷の収集を抑制できることからシングルイベント耐性素子として注目されている。しかし、最近になって酸化膜による電荷収集の抑制に疑問がもたれている。本研究では、MOSキャパシタの酸化膜を超えて起こる電荷収集をより詳細に評価することを目的とし、イオン入射角度、及び照射中の温度変化が電荷収集に与える影響を調べた。照射装置は、TIARA施設の3MVタンデム加速器を用いた。MOSキャパシタは、膜厚約50nm,電極サイズ100$$mu$$m$$phi$$の試料を使用した。照射は、試料への印加電圧を-10Vとし、イオン入射角度を0$$^{circ}$$, 30$$^{circ}$$, 60$$^{circ}$$とした。さらに入射角度0$$^{circ}$$の場合には、照射温度を室温(25$$^{circ}$$C), 75$$^{circ}$$C, 125$$^{circ}$$C, 180$$^{circ}$$Cとして測定を行った。実験で得られた過渡電流波形はイオン入射角度の増加に伴い、ピーク値が高くなり、立下り時間が短時間側にシフトした。これは、入射角度が浅くなるにしたがって電極近傍の領域で発生する電荷が増加したため、収集時間が短くなったためと考えられる。一方、照射温度の違いについては温度の上昇に伴って収集電荷量が減少していることがわかった。これは温度上昇に伴い比誘電率の低下が起こり、収集される電荷量を減少したためと考えられる。さらに、収集電荷量が誘電率に依存することから、MOSキャパシタの酸化膜を超えて起こる電荷収集は変位電流が原因であるといえる。

論文

Anomalous gain mechanisms during single ion hit in avalanche photodiodes

Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 小野田 忍; 若狭 剛史; 山川 猛; 阿部 浩之; 大山 英典*; 神谷 富裕

JAERI-Review 2004-025, TIARA Annual Report 2003, p.14 - 16, 2004/11

アバランシェフォトダイオードのような光通信用素子は近年人工衛星に搭載されるようになってきており、その放射線耐性の評価が強く求められている。高エネルギー荷電粒子がSiフォトダイオードに入射すると、アバランシェ破壊が引き起こされるとの報告がなされた。本研究では、光通信素子のシングルイベント効果を明らかにするため、2.5GHzのInPアバランシェフォトダイオードに高エネルギーイオンを入射し、その時に発生する電荷収集の過渡過程と入射位置依存性を調べた。その結果、印加電圧が-35V付近になると急激な電荷収集が行われることや、エッジ近傍でスパイクの大きい過渡電流が流れることがわかった。本研究会では、イオン入射位置とアバランシェ効果による電荷収集について議論する。

論文

Charge collected in Si MOS capacitors and SOI devices p$$^{+}$$n diodes due to heavy ion irradiation

平尾 敏雄; Laird, J. S.; 小野田 忍; 芝田 利彦*; 若狭 剛史; 山川 猛; 阿部 浩之; 高橋 芳浩*; 大西 一功*; 伊藤 久義

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.105 - 109, 2004/10

SOI半導体素子のシングルイベント耐性を検証するため、SOIの代わりに構造の単純なMOSキャパシタを用い、シングルイベント過渡電流波形の測定を実施した。得られた過渡電流波形を積分して求めた収集電荷量とシュミレーションを用いて計算した収集電荷量の比較から、過渡電流が変位電流に起因することを突き止めた。

論文

Consideration to reliability of laser testing for evaluating SEU tolerance

阿部 哲男*; 大西 一功*; 高橋 芳浩*; 平尾 敏雄

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.157 - 160, 2004/10

シングルイベントアップセット(SEU)耐性をレーザ試験により簡便に評価することは、進展が早く多種である民生デバイスの耐性評価にとって有用である。本報告では、メモリ素子であるSRAMに対する重イオン照射試験を実施し、照射粒子数が比較的少ない条件でSEU反転断面積を求める方法を検討するとともに、その試験結果とレーザ試験との相関を得た。

論文

Improved model for single-event burnout mechanism

久保山 智司*; 池田 直美*; 平尾 敏雄; 松田 純夫*

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.165 - 168, 2004/10

パワーMOSFET及びバイポーラトランジスタの破損を引き起こすシングルイベントバーンアウト現象はこれまでデバイスシミュレータで再現することが困難であり、その詳細な発生メカニズムは完全には理解されていなかった。われわれは、重イオンの飛跡に沿って発生するプラズマコラム中ではキャリア及びフォノンが高密度で存在することから、通常よりも高い頻度でバンド間トンネリングが発生すると仮定することにより、実験で得られたデータとよく一致するシミュレーション結果を得た。本ワークショップではシングルイベントバーンアウトのモデル開発について報告し、議論する。

論文

Evaluation of transient current induced by high energy charged particles in Si PIN photodiode

小野田 忍; 平尾 敏雄; Laird, J. S.; 若狭 剛史; 山川 猛; 岡本 毅*; 小泉 義春*; 神谷 富裕; 伊藤 久義

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.173 - 176, 2004/10

近年、高エネルギー陽子がフォトダイオード中で誘起するビットエラーに関心が高まっている。高エネルギー陽子がフォトダイオード中を通過するとき、弾性散乱や核反応によって副次的に高エネルギー荷電粒子が放出される。例えば、シリコンの結晶に陽子が入射すると、最大数十MeVのエネルギーを持ったHe, C, N, O, F, Ne, Na, Mg, Al, Si, P等の荷電粒子が生成される。これらの荷電粒子は半導体素子中でエネルギーを失い、高密度の電子正孔対を生成する。その結果、シングルイベント過渡電流が発生し、ビットエラーが引き起こされる。このような背景から、荷電粒子による過渡電流を調べることが重要な案件であると考えられている。本実験では、TIARAのタンデム加速器からのさまざまなエネルギーを持つC, N, O及びSiイオンが誘起する過渡電流を測定した。実験結果から、さまざまな条件下でのパラメータ取得を行うことができた。また、測定結果とモデル計算による結果を比較し、PINフォトダイオードで発生する過渡電流について議論した。

論文

Effect of damage on transient current waveform observed in GaAs schottky diode by single ion hit

平尾 敏雄; Laird, J. S.; 小野田 忍; 若狭 剛史; 伊藤 久義

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.187 - 189, 2004/10

荷電粒子が半導体中を通過する際、シングルイベント効果と呼ばれる電離作用による過渡電流パルスの発生はよく知られている。われわれはシングルイベント発生機構の解明とモデル構築を行う研究の一環として、短時間で発生する過渡電流波形の測定を実施し、入射イオンと発生電荷量との関係等のデータの蓄積を図っている。本研究では、GaAsショットキーダイオードを試料とし、イオンで発生する損傷が過渡電流の伝搬に及ぼす影響を明らかにするため、入射イオンの増加に伴う過渡電流波形の低下を系統的に調べ、損傷の効果について議論する。

論文

Measurement and analysis of single event transient current induced in Si devices by quasi-monoenergetic neutrons

若狭 剛史; 平尾 敏雄; 佐波 俊哉*; 小野田 忍; 阿部 浩之; 田中 進; 神谷 富裕; 岡本 毅*; 伊藤 久義

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.213 - 216, 2004/10

近年では半導体デバイスの高集積化・微細化に伴い、地上で使用されるデバイスについてもシングルイベント現象の発生が問題となっている。地上におけるシングルイベント現象は宇宙線が大気と反応して二次的に生成する中性子が誘発すると考えられており、最先端デバイスに対する中性子耐性の評価が急務となっている。本研究では、中性子により誘発されるシングルイベント現象の発生素過程を解明することを目的とし、中性子入射時に発生するシングルイベント過渡電流の測定を行った。シングルイベントの測定は、シリコンpinフォトダイオードにエネルギー65MeVの準単色中性子を照射して実施し、この結果、さまざまな形状を有した過渡電流波形が取得できた。これらの結果をもとに収集電荷分布を算出し、PHITS(Particle and Heavy Ion Transport code System)コードを用いたシュミレーション計算を実施して実験結果との比較を行った。その結果、収集電荷分布の実験値とシミュレーション結果との良い一致が得られ、生成した収集電荷が核反応による2次粒子とその分裂片に起因することがわかった。本ワークショップでは、中性子を用いたシングルイベント過渡電流測定の方法と得られた結果について議論する。

論文

Development of single-ion hit techniques and their applications at TIARA of JAERI Takasaki

神谷 富裕; 平尾 敏雄; 小林 泰彦

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 219-220, p.1010 - 1014, 2004/06

 被引用回数:8 パーセンタイル:48.72(Instruments & Instrumentation)

日本原子力研究所高崎研究所のTIARAでは4種類のイオンマイクロビーム装置(重イオン, 軽イオン, コリメート型高エネルギー重イオン、及び集束方式高エネルギー重イオン)をもち、それぞれイオンと物質との相互作用の特殊性(照射影響がミクロに局在化する)を活かしたユニークな応用利用が行われている。従来のマイクロビームの応用はマイクロPIXEに代表されるようなMeV軽イオンによる非破壊局所分析が主であったのに対して、TIARAでは、タンデム加速器及びサイクロトロン加速器からのMeV~数100MeVの重イオンによるシングルイオンヒット技術を応用し、高エネルギー重粒子による半導体素子や生物細胞へのシングルイベント効果や照射損傷の機構研究やリスク評価に関する研究に重点をおいている点に特色がある。今回の発表では、シングルイオンヒット技術についてこれまでの開発の経緯と今後の展望について述べ、併せてこれを用いた最新の応用研究成果について紹介する。

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