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論文

Response of toroidal rotation velocity to electron cyclotron wave injection in JT-60U

坂本 宜照; 井手 俊介; 吉田 麻衣子; 小出 芳彦; 藤田 隆明; 竹永 秀信; 鎌田 裕

Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A63 - A70, 2006/05

 被引用回数:36 パーセンタイル:73.73(Physics, Fluids & Plasmas)

トロイダル回転やその勾配は、プラズマの輸送や安定性に大きな影響を与える要素の一つである。現在のトカマク装置では中性粒子ビームにより大きなトロイダル回転速度を発生/制御することができるが、核融合炉では運動量入力が小さいためそれらは困難である。そこでJT-60Uのさまざまな閉じ込め運転モードプラズマにおいて、電子サイクロトロン(EC)波入射によるトロイダル回転速度分布の応答を調べた。内部輸送障壁を持つ正磁気シアプラズマでは、トロイダル回転速度がCTR方向に変化し内部輸送障壁が劣化する。一方で負磁気シアプラズマでは大きな変化はない。また低加熱パワー入力のLモードプラズマでは、CO方向に変化した。プラズマの分布の差異によるEC入射に対するトロイダル回転速度分布の応答について報告する。

論文

Temporal variation of density fluctuation and transport in reversed shear plasmas on JT-60U

竹永 秀信; 大山 直幸; Bruskin, L. G.*; 間瀬 淳*; 滝塚 知典; 藤田 隆明

Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A401 - A408, 2006/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:20.55(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uの負磁気シアプラズマにおいて、ペレット入射や電子サイクロトロン入射等の外部摂動を与えた場合に、閉じ込め性能のさらなる改善が観測されている。本発表では、その時の密度揺動と粒子輸送,イオン・電子熱輸送の変化について報告する。強い内部輸送障壁を形成した後にペレットを入射した放電では、内部輸送障壁での密度揺動レベルの顕著な減少が観測された。この時の粒子・熱バランス解析結果は、粒子輸送とイオン熱輸送は低下しているが、電子熱輸送は低下していないことを示している。一方、電子サイクロトロン入射時には、密度揺動レベルの低下を伴わない閉じ込め改善が観測されている。この時、粒子輸送とイオン熱輸送は変化しないが、電子熱輸送が低下することが観測されている。上記結果は、測定された密度揺動は粒子輸送・イオン輸送には強く関連しているが、電子熱輸送との関連は弱いことを示している。この結果は、粒子輸送・イオン熱輸送と電子熱輸送が、異なる空間スケールを持つ揺動で支配されていることを示唆している。さらに、電子サイクロトロン入射時に密度揺動が減少した放電もあり、その時の輸送特性についても報告する。

論文

Cross-machine benchmarking for ITER of neoclassical tearing mode stabilization by electron cyclotron current drive

La Haye, R. J.*; Prater, R.*; Buttery, R. J.*; 林 伸彦; 諫山 明彦; Maraschek, M. E.*; Urso, L.*; Zohm, H.*

Nuclear Fusion, 46(4), p.451 - 461, 2006/04

 被引用回数:164 パーセンタイル:97.61(Physics, Fluids & Plasmas)

新古典テアリングモード(NTM)は、ITER標準シナリオにおいては理想キンク限界よりも低いベータ領域で発生し、プラズマ性能を制限する主要な要因となる。ポロイダルモード数$$(m=3)$$,トロイダルモード数$$(n=2)$$のNTMは、(1)NTM成長率が最大となる特徴的な「限界」磁気島幅,(2)無変調のco方向の電子サイクロトロン電流駆動(co-ECCD)による「飽和した」3/2 NTM磁気島の安定化に関する実験研究が特に進んでいる。ASDEX-Upgrade, DIII-D, JETにおけるベータ・ランプダウン実験(ベータ値を徐々に下げる実験)から、$$m/n=3/2$$のNTMを(ECCDなしで)消滅させるための限界ベータ値が決定された。このデータと、ASDEX-Upgrade, DIII-D, JT-60UにおけるECCDによる3/2 NTM安定化実験(ベータ値はほぼ一定)との比較を行った。その結果、両方の実験データセットにおいて、NTMが消滅する磁気島幅はイオンバナナ幅の約2倍であることが明らかになった。解析にあたり、4装置ASDEX Upgrade, DIII-D, JET, JT-60Uにおける飽和磁気島幅を評価する共通の方法を開発した。また、この比較で得られたモデルを用いてITERにおけるECCDを用いた$$m/n=3/2$$, 2/1のNTMの安定化の評価を行った。その結果、ITERの上方ECCD入射方式は、磁気島幅を大幅に減少させるのに有効であることが明らかになった。また、ECCDは、ITERにおいてモードロックを回避するのにも有効であることがモデル計算により明らかになった。

論文

Suppression of neoclassical tearing modes towards stationary high-beta plasmas in JT-60U

諫山 明彦; JT-60チーム

Plasma Science and Technology, 8(1), p.36 - 40, 2006/01

 被引用回数:4 パーセンタイル:13.85(Physics, Fluids & Plasmas)

新古典テアリング不安定性(NTM)は正磁気シアプラズマにおいて理想限界よりも低いベータ領域で発生し、プラズマ性能を制限することから、その抑制手法の確立が急務となっている。JT-60UではNTMの抑制手法として、(1)NTM発生位置への電子サイクロトロン電流駆動/加熱によるNTMの安定化,(2)圧力・電流分布の最適化によるNTMの回避に取り組み、それぞれにおいて重要な知見を得て来た。本講演では、NTMの抑制; 安定化と回避に関してJT-60Uで得られた成果と課題を発表する。NTMの抑制においては、不安定化に働く自発電流項の寄与の減少、または安定化に働く分極電流項の寄与の増大が重要である。NTMを抑制した放電及びNTMが発生した放電の圧力・電流分布の発展をシミュレーションを援用して解析することにより、後者の寄与が大きいことが明らかになった。また、電子サイクロトロン電流駆動によるNTM安定化においては、電子サイクロトロン波のビーム幅,電子サイクロトロン駆動電流密度により安定化効果が大きく変わることを明らかにするとともに、安定化のために要請される電子サイクロトロン波のビーム幅と駆動電流密度の関係を明らかにした。

論文

Measurement of toroidal structure of electron temperature with electron cyclotron emission diagnostic in JT-60U

諫山 明彦; 大山 直幸; 浦野 創; JT-60チーム

Proceedings of 21st IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE 2005) (CD-ROM), 4 Pages, 2006/00

JT-60の電子サイクロトロン放射(ECE)測定装置において、信号対雑音(SN)比の改善及び電子温度揺動のトロイダル構造の測定を目的として、新しい観測窓及び導波路を導入した。従来は1系統の導波路を分岐して3つのECE測定装置(フーリエ変換分光装置,回折格子型分光装置,ラジオメータ)に接続していたため、ラジオメータのSN比が十分得られない場合もあったが、今回導入した導波路をラジオメータ専用とすることにより、SN比を従来の5倍程度とすることができた。また、今回導入した観測窓は従来の観測窓とトロイダル方向に60度離れていることから、両観測窓から同時にECEを測定することにより、不安定性のトロイダル構造を測定することができる。今回、回折格子型分光装置とラジオメータの同時測定を行った結果、ECE計測装置のみでトロイダルモード数を決定することに成功した。また、負磁気シア放電のコラプス発生後には、トロイダル方向,ポロイダル方向に異なった構造が現れることが明らかになった。

論文

核融合用ミリ波帯大電力ジャイロトロンの長パルス化

春日井 敦; 南 龍太郎; 高橋 幸司; 小林 則幸*; 假家 強*; 満仲 義加*; 林 健一*; 坂本 慶司

信学技報, 104(520), p.37 - 42, 2004/12

日本原子力研究所では核融合に必要な電子サイクロトロン加熱/電流駆動のための大電力ミリ波発振管ジャイロトロンの開発に取り組んでいる。日本,EU等6極が共同で建設を計画している国際熱核融合実験炉ITER用170GHzジャイロトロンにおいては、0.9MW/9秒,0.75MW/17秒,0.5MW/30秒等の成果を数年前に達成したものの、発振管内部の局所的な発熱とそれに起因するアウトガスがパルス幅を制限した。局所的な発熱部分の同定と冷却の強化等の対策により0.5MW/100秒の準定常動作を達成し、連続動作化の見通しを得るとともに、さらに安定した発振と連続動作化のための課題を明らかにした。

論文

Stabilization of neoclassical tearing mode by electron cyclotron current drive and its evolution simulation on JT-60U tokamak

長崎 百伸*; 諫山 明彦; 林 伸彦; 小関 隆久; 武智 学; 大山 直幸; 井手 俊介; 山本 聡*; JT-60チーム

Proceedings of 20th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2004) (CD-ROM), 8 Pages, 2004/11

本論文では、JT-60Uにおける電子サイクロトロン電流駆動(ECCD)による$$m=3/n=2$$の新古典テアリングモード(NTM)の安定化研究の成果を記述している。NTMの成長が飽和した後にECCDを行った場合とNTMの発生前にECCDを行った場合(早期入射)とで安定化効果の比較を行った結果、NTM発生前にECCDを行う方が安定化効果が大きいことが明らかになった。また、第2高調波XモードのECCDによりNTMを安定化し$$beta_{rm N}sim 2.9$$を5秒間維持することに成功した。さらに、NTMを記述する修正Rutherford方程式を1.5次元輸送コードTOPICSに統合することによりNTMの成長・消滅過程のシミュレーションを行った。その結果、シミュレーションはNTMの時間発展に関する実験結果をよく再現することが明らかとなった。同時に、早期入射の実験結果はシミュレーションでは再現できず、実験結果を説明するには早期EC波入射による自発電流やテアリングパラメータの変化を考慮する必要があることも明らかとなった。

論文

Effects of relativistic frequency downshift on measurements of electron cyclotron emission in Large Helical Device plasma

佐藤 正泰; 諫山 明彦; 稲垣 滋*; 長山 好夫*; 川端 一男*; 岩間 尚文*

Review of Scientific Instruments, 75(10), p.3819 - 3821, 2004/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Instruments & Instrumentation)

LHD装置の高温プラズマにおける電子サイクロトロン放射(ECE)の相対論的効果について、数値計算を行った結果について報告する。LHD装置のECE測定では、通常観測されている磁場に直角な視線では、視線に沿って磁場構造はベル型になり、プラズマ中心位置で磁場が最大になる。電子温度が高くなると相対論的効果が現れ、周波数のダウンシフトが起こり、プラズマ中心に対応する非相対論的EC周波数の位置に放射がなくなり、ECEで測定する電子温度が見かけ上小さくなることを定量的に明らかにした。電子密度1$$times$$10$$^{19}$$m$$^{-3}$$,電子温度5keVにおいて、規格化小半径の0.1以内に見かけ上、減少する。また、LHDにおいて、この相対論的効果の温度測定への影響を実験的に検証するプラズマパラメーター領域を評価し、充分検証可能なことがわかった。

論文

Toroidal electric field effect and non-linear effect on electron cyclotron current drive in JT-60U

鈴木 隆博; 井手 俊介; 濱松 清隆; Petty, C. C.*; Lao, L. L.*; 諫山 明彦; 藤田 隆明; 池田 佳隆; 関 正美; 森山 伸一; et al.

プラズマ・核融合学会誌, 80(6), p.511 - 515, 2004/06

電子サイクロトロン波電流駆動(ECCD)の理論の検証は電子の衝突緩和に比べて小さなトロイダル電場$$E_phi$$や低パワー密度$$p$$の領域に未だ限られている。JT-60UではEC加熱パワーの増強により、電場とパワー密度を拡大した領域で実験が可能になった。本領域ではトロイダル電場またはEC波加熱により電子の速度分布が大きく歪み、ECCDの効率に影響することが予想される。本研究では、実験で測定したEC駆動電流及びその分布を、線形または非線形のFokker Planck計算と比較し、速度分布関数の歪みの効果を議論する。実験と線形計算による規格化電流駆動効率$$zeta$$の比$$zeta_{rm exp}/zeta_{rm cal}$$の規格化電場$$E_{phi}/E_{rm D}$$及び規格化パワー$$p/n_{rm e19}^{2}$$に対する依存性を調べた。$$E_{rm D}$$, $$n_{rm e19}$$はそれぞれDreicer電場,$$10^{19}/{rm m}^{3}$$単位の電子密度である。実験では、$$p/n_{rm e19}^{2}$$の増加とともに$$E_{phi}/E_{rm D}$$は負の方向に絶対値が増加し、両者はほぼ線形の依存性を示した。$$p/n_{rm e19}^{2}<0.5$$, $$|E_{phi}/E_{rm D}|<0.01$$では、誤差の範囲で$$zeta_{rm exp}$$$$zeta_{rm cal}$$に一致した。$$E_{phi}/E_{rm D}$$が負の方向に絶対値が大きくなるにつれ、また$$p/n_{rm e19}^{2}$$が大きくなるにつれ、$$zeta_{rm exp}/zeta_{rm cal}$$は減少する傾向を示した。ここでEC駆動電流の方向をトロイダル電場の正方向とする。 $$p/n_{rm e19}^{2} sim 4.9$$, $$E_{phi}/E_{rm D} sim -0.086$$では、$$zeta_{rm exp}/zeta_{rm cal}$$は0.68になり、線形コードは$$zeta$$を過大評価していると考えられる。本線形計算は、トロイダル電場が負の方向に大きくなると電流駆動効率を過大評価し、加熱パワー密度の増大による非線形効果が大きくなると過小評価する傾向がある。実験結果は、これら2つの効果を考えることにより説明できる。

論文

Heating and current drive by electron cyclotron waves in JT-60U

鈴木 隆博; 井手 俊介; 濱松 清隆; 諫山 明彦; 藤田 隆明; Petty, C. C.*; 池田 佳隆; 梶原 健*; 内藤 磨; 関 正美; et al.

Nuclear Fusion, 44(7), p.699 - 708, 2004/05

 被引用回数:33 パーセンタイル:69.75(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uにおける電子サイクロトロン(EC)波による加熱と電流駆動についての研究を発表する。LH波により生成された負磁気シアプラズマの中心部にEC波を入射し、26keVの電子温度を達成した。規格化小半径0.3程度までの広い領域で電子温度は24keVを超える。電子温度16keVまでの範囲でEC波による電流駆動効率$$eta_{rm CD}$$を調べ、電流駆動効率が電子温度に比例することがわかった。規格化電流駆動効率$$zeta=e^{3}eta_{rm CD}/epsilon_{0}^{2}kT_{rm e}$$は0.16であった。捕捉粒子効果はEC波の吸収位置に依存し規格化電流駆動効率を減少させると考えられ、不安定性の抑制等のために必要な駆動電流と加熱パワーの評価に影響する。そのため$$zeta$$の吸収位置に対する依存性を調べた。トーラスの弱磁場側での吸収では$$zeta$$に顕著な減少が観測された。Fokker-Planck計算と合致することから捕捉粒子効果を同定した。

論文

Comparison of electron internal transport barriers in the large helical device and JT-60U plasmas

居田 克巳*; 藤田 隆明; 福田 武司*; 坂本 宜照; 井手 俊介; 東井 和夫*; 稲垣 滋*; 下妻 隆*; 久保 伸*; 出射 浩*; et al.

Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(5A), p.A45 - A50, 2004/05

 被引用回数:19 パーセンタイル:51.75(Physics, Fluids & Plasmas)

LHDプラズマとJT-60Uプラズマでは低密度プラズマにECHの追加熱を行うと、中心電子温度が上昇し電子系の内部輸送障壁が形成され、電子温度勾配が大きくなる。プラズマの主半径を温度勾配のスケール長で割った値(R/LTe)が電子温度勾配モデルから想定される一つの指標として用いられている。密度で規格化したECHのパワーによってこのR/LTeがどのように変化するかを調べた。LHDプラズマでは、あるパワーにてR/LTeが急激に増大し、内部輸送障壁形成に必要なECHパワーのしきい値の存在を示しているのに対し、JT-60Uのプラズマでははっきりしたしきい値が観測されなかった。この違いは輸送障壁形成機構の違いを示していると考えられる。一方、輸送障壁形成時の電子温度分布にも、LHDプラズマとJT-60Uプラズマで差が観測されている。JT-60Uプラズマでは輸送障壁が形成されるにつれて、プラズマの中心部の温度に平坦化が見られるが、LHDプラズマでは平坦化が観測されていない。これは回転変換分布(q分布)の違いが原因と考えられる。

論文

Direct evaluation of spatio-temporal change in current density profile applied to a discharge with neo-classical tearing mode

鈴木 隆博; 及川 聡洋; 諫山 明彦; 藤田 隆明

プラズマ・核融合学会誌, 80(5), p.362 - 363, 2004/05

電子サイクロトロン波電流駆動(ECCD)による駆動電流を評価するために開発した解析手法を新古典テアリングモード(NTM)の発生した放電に適用した。本手法はモーショナルシュタルク効果計測を利用してプラズマ電流密度分布の空間的・時間的変化を直接評価する。NTMによる磁気島発生位置に、NTMの発生時刻と同期してプラズマ電流の局所的な減少を観測した。NTMの磁気島の大きさと関係する磁場揺動の大きさが増大するにしたがって、電流の減少が大きくなった。電流の減少は磁気島内の圧力の平坦化に伴う自発電流の減少と考えられる。また、ECCDを磁気島内で行うことによって局所的に減少した電流を補いNTMを安定化した放電において、磁場揺動強度の減少にしたがって局所的な電流の増加を観測した。平衡再構築による手法では困難と考えられたポロイダル/トロイダルモード数が3/2といった小さな磁気島の発生に伴う電流分布の空間・時間的な変化を明確に評価した初めての成果である。

論文

Results and future plan of JT-60U towards steady-state tokamak reactor

櫻井 真治; JT-60チーム

Plasma Science and Technology, 6(1), p.2151 - 2158, 2004/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60ではITER及び定常トカマク炉の先進トカマク運転の物理的基盤を構築するため、高ベータ,高閉込め,高自発電流割合(完全非誘導電流駆動)及びダイバータによる熱粒子制御を同時に達成し、かつ、維持することを目的として豊富な加熱装置を駆使した研究を推進し、以下に述べる成果を得た。(1)規格化ベータ=2.7の7.4秒間維持。(2)1.8MAの完全非誘導電流駆動高$$beta$$pHモードプラズマの達成。(3)Arガス入射及び配位調整による高密度領域での閉込め改善とELM熱負荷の緩和。これらの達成には、負イオン源中性粒子ビーム入射装置(N-NBI)の高パワー入射(6.2MW$$times$$1.7秒),長パルス入射(2.6MW$$times$$10秒)及び110GHz電子サイクロトロン波入射装置による高パワー入射(2.8MW$$times$$3.6秒)が大きな役割を果たした。これらの結果をもとに、電流拡散時間と同程度の間、高ベータ高性能放電を維持することを目標として、加熱系及び制御系の改造を行い、本年12月よりNB加熱放電で30秒,高周波加熱放電で60秒の実験を開始する。将来的には、磁場コイルを超伝導化するとともに、プラズマのアスペクト比及び断面形状制御性等を高め、安定化板やセクターコイル等を利用して、高ベータプラズマを100秒またはそれ以上維持することを計画している。

報告書

JT-60U放電洗浄試験における排ガス組成の分析

堀川 豊彦*; 神永 敦嗣; 中村 博文; 東島 智; 新井 貴; 久保 博孝; 小西 哲之*; 西川 正史*

JAERI-Tech 2003-082, 66 Pages, 2003/12

JAERI-Tech-2003-082.pdf:3.44MB

放電洗浄中の真空容器内からの排ガスの組成を調べることは、水素同位体の除去特性の評価のための基本的な事項であるとともに、核融合炉の燃料サイクルシステム設計上有益なデータとなる。JT-60Uで実施した放電洗浄試験において、ガスクロマトグラフを用いて真空容器から排出される水素,炭化水素等の化学種の濃度及びそれらの時間挙動を分析した。排ガスからは水素,炭化水素等が検出され、真空容器第一壁温度が高いほど、また洗浄方法ではグロー放電洗浄(GDC)において、化学種が増加する傾向が見られた。排出能力は、GDCで最も高く、テイラー放電洗浄と電子サイクロトロン共鳴放電洗浄では低く、別途測定されたトリチウムの排出との相関が認められた。炭化水素の化学種としてメタン,エチレン,アセチレン及びエタンが検出された。生成量はH$$_{2}$$を用いたGDCで大きく、また第一壁温度に依存した。ITERの重要課題であるトリチウム炭素共堆積層の除去の観点から、反応に伴う炭素消費量を評価し、GDC1時間あたり単一層程度の除去であることがわかった。

論文

Stabilization effect of early ECCD on a neoclassical tearing mode in the JT-60U tokamak

長崎 百伸*; 諫山 明彦; 井手 俊介; JT-60チーム

Nuclear Fusion, 43(10), p.L7 - L10, 2003/10

 被引用回数:50 パーセンタイル:79.02(Physics, Fluids & Plasmas)

高ベータトカマクプラズマにおいては自発電流により新古典テアリングモード(NTM)が発生する可能性がある。NTMは閉じ込め性能を劣化させるので、電子サイクロトロン電流駆動(ECCD)により安定化する必要がある。これまで、JT-60UではNTMの成長が飽和した後に電子サイクロトロン(EC)波を入射し安定化を実証してきたが、今回、ECをNTM発生前に入射(「早期EC入射」と呼ぶ)したときのNTMの抑制効果を調べた。その結果、早期EC入射によりNTMの揺動レベルが抑えられることや、NTMを完全に抑制するために必要なECパワーが約20%低減できることが明らかになった。また、早期EC入射の場合でも、NTM抑制効果はEC入射角に強く依存することが明らかになった。

論文

核融合炉用電子サイクロトロン波加熱電流駆動のための先進アンテナとダイアモンド窓開発

高橋 幸司; 春日井 敦; 南 龍太郎; 坂本 慶司; 池田 幸治; 小林 則幸*; 今井 剛

電気学会原子力研究会資料(NE-03-1), p.1 - 6, 2003/09

核融合炉プラズマの加熱電流駆動,MHD不安定性の制御に必要な先進アンテナとして遠隔駆動型ECアンテナの開発を、ジャイロトロン出力窓及びアンテナとジャイロトロン,伝送系をトリチウムや放射性ダストを内包する真空容器から分離する真空窓としてダイヤモンド窓の開発を行っている。遠隔駆動アンテナのRF伝送実験において、放射角度の設計仕様範囲(-12$$^{circ}$$$$leq$$$$theta$$$$leq$$+12$$^{circ}$$)でガウス状ビームが所定方向に放射され、かつ、伝送効率95%以上でRFパワーが放射されることを実証し、遠隔駆動型ECアンテナの実用化へ向けた重要な結果である。ダイヤモンド窓開発では、実規模のダイヤモンド窓の製作及び大電力伝送実験により、ITERで要求されている1MW,CWの伝送性能及び0.2MPa耐圧力性能を実証し、ダイヤモンド窓がITERで使用可能であることを示した。

論文

Maximum entropy estimation of electron cyclotron emission spectra from incomplete interferograms in ELMy H-mode tokamak experiment

諫山 明彦; 岩間 尚文*; 正和 武志*; 細田 陽介*; 伊世井 宣明; 石田 真一; 佐藤 正泰

Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 42(9A), p.5787 - 5796, 2003/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:15.34(Physics, Applied)

フーリエ変換分光装置(FTS)ではマイケルソン干渉計を用いて電子サイクロトロン放射(ECE)から電子温度分布を得ている。マイケルソン干渉計では走査鏡をスキャンする(走査時間:約20ms)ことにより干渉信号を得ていて、この間プラズマの電子温度は変化しないと仮定している。しかし、ELMy Hモードプラズマでは、ELMにより発生した非熱的放射パルス(パルス幅:100$$mu$$s程度)により干渉信号が歪み、電子温度分布測定が不可能になる。今回、非熱的放射パルスを検出・除去する手法を開発し、さらに、欠損の生じた干渉信号に最大エントロピー法(MEM)を適用して電子温度分布を得ることに成功した。また、最大エントロピー法を適用する際、スペクトルの平滑度を決めるパラメータ(「正規化パラメータ」)を最適化する必要があるが、今回は線形問題で用いられている最小GCV(GeneralizedCross Validation)規準を非線形問題であるMEMに適用した。その結果、最小GCV規準はMEMの正規化パラメータの決定に有用であることがわかった。今回開発した手法をJT-60U実験時の信号に適用した結果、一連のデータを放電間に自動処理できる可能性があることがわかった。

論文

High power operation of 110 GHz gyrotron at 1.2 MW on the JT-60 ECRF system

梶原 健; 池田 佳隆; 坂本 慶司; 春日井 敦; 関 正美; 森山 伸一; 高橋 幸司; 今井 剛; 満仲 義加*; 藤井 常幸

Fusion Engineering and Design, 65(4), p.493 - 499, 2003/07

 被引用回数:13 パーセンタイル:30.95(Nuclear Science & Technology)

JT-60の電子サイクロトロン(ECRF)加熱装置において、110GHzジャイロトロンの1.2MW$$times$$4秒大電力運転を実現した。この加熱装置では、ジャイロトロンを発振させるために電圧一定制御の無い主電源と電圧制御を有する加速電源を組合せている。ジャイロトロンの特徴はダイヤモンド出力窓と寄生発振抑制用の高周波吸収体を内蔵していることであり、JT-60プラズマを負荷として運転を行った。ジャイロトロンの動作条件の最適化等により、従来の高周波吸収体を内蔵しないジャイロトロンでの最大値1MW$$times$$2秒を大幅に越え、世界最高レベルの発振に成功した。また長パルス運転においては、ジャイロトロンのビーム電流が減少するものの、発振中は出力減少がなく、その間、発振効率が上昇することを明らかとした。今後、プラズマを用いた運転パラメータの最適化により、さらなる進展が期待できる。

論文

Profile control and plasma start-up by RF waves towards advanced tokamak operation in JT-60U

高瀬 雄一*; JT-60チーム

AIP Conference Proceedings 694, p.235 - 242, 2003/05

電子サイクロトロン(EC)波入射により中心電子温度23keVを達成した。中心EC波電流駆動(ECCD)により空間的に局在したEC駆動電流密度分布が得られ、共鳴電子の拡散係数の上限は$$1{rm m^{2}/s}$$である。実験による電流駆動効率は理論で予想される値より小さいが、原因 は大きなEC駆動電流により生じた負の電場と考えられる。強磁場側と弱磁場側のECCD規格化電流駆動効率を比較し、理論的に予想されている捕捉粒子効果を確認した。低域混成波による電流駆動(LHCD)を周辺部で行い、負磁気シアプラズマにおける安全係数最小の半径と内部輸送障壁の半径を広げた。負イオンに基づく中性粒子ビーム電流駆動(N-NBCD)により電流ホールの半径を縮小した。OHソレノイドを用いずに以下の項目からなる総合シナリオを実証した。(1) RF波によるプラズマ生成と垂直磁場・形状制御磁場の誘導を用いた革新的なプラズマ立ち上げ手法,(2) 電磁誘導によらないプラズマ電流上昇,(3) 高密度かつ自発電流が支配的な高閉じ込めプラズマ。本手法により生成したプラズマは内部輸送障壁、周辺輸送障壁をともに有し、$$I_{rm p}=0.6$$MA,$$n_{rm e}=0.5n_{rm GW}$$において、$$beta_{rm p}=3.6$$($$epsilonbeta_{rm p}=1$$),$$beta_{rm N}=1.6$$,$$H_{rm H98y2}=1.6$$,$$f_{rm BS}geq90%$$を達成した。

論文

JT-60電子サイクロトロン加熱装置における偏波測定の改善

佐藤 文明*; 森山 伸一; 横倉 賢治; 篠崎 信一; 平内 慎一; 鈴木 康夫*; 関 正美

平成14年度東京大学総合技術研究会技術報告集, 3 Pages, 2003/03

JT-60電子サイクロトロン加熱(ECH)装置においてプラズマ加熱及び電流駆動効率を高めるためには偏波の最適化が必要であり、そのためには偏波測定が不可欠である。これまでの偏波測定では膨大なデータを収集するために長期に及ぶ作業を必要とし、またすべて手作業で行われていたために測定が安定しないなど幾つかの問題点を抱えていた。そこで今回、偏波測定におけるデータ取得及び収集を改善するため偏波器の実時間制御プログラムを作成し、データーロガーでパソコンに取り込むことにより測定を自動化した。その結果、以前の測定方法に比べ測定効率を飛躍的に向上させることができた。

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