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稲垣 滋*; 竹永 秀信; 居田 克巳*; 諫山 明彦; 田村 直樹*; 滝塚 知典; 下妻 隆*; 鎌田 裕; 久保 伸*; 三浦 幸俊; et al.
Nuclear Fusion, 46(1), p.133 - 141, 2006/01
被引用回数:55 パーセンタイル:85.50(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60UとLHDの内部輸送障壁有り、及び無しプラズマでの過渡輸送特性を調べた。非線形熱輸送モデルを用いて、電子系の熱拡散係数の電子温度T、及び電子温度勾配T依存性を明らかにした。内部輸送障壁無しプラズマでは、LHDでははTにおもに依存するのに対して、JT-60UでははTとTの両方に依存した。また、LHDでは周辺にコールドパルスを与えた場合に中心の温度が上昇する現象が観測された。JT-60Uでは、周辺部に与えられたコールドパルスに対して、パワーバランスから求めたでは説明できない非常に速い伝搬を観測した。これらは、熱輸送の非局所性を示していると思われる。ITB有りプラズマでは、LHD, JT-60UともにITB領域でコールドパルスによる温度減少が大きくなることを観測するとともに、のTに対する負の依存性を明らかにした。
稲垣 滋*; 竹永 秀信; 居田 克巳*; 諫山 明彦; 田村 直樹*; 滝塚 知典; 下妻 隆*; 鎌田 裕; 久保 伸*; 三浦 幸俊; et al.
Proceedings of 20th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2004) (CD-ROM), 8 Pages, 2004/11
JT-60UとLHDの内部輸送障壁有り、及び無しプラズマでの過渡輸送特性を調べた。非線形熱輸送モデルを用いて、電子系の熱拡散係数の電子温度T、及び電子温度勾配T依存性を明らかにした。内部輸送障壁無しプラズマでは、LHDでははTにおもに依存するのに対して、JT-60UでははTとTの両方に依存した。また、LHDでは周辺にコールドパルスを与えた場合に中心の温度が上昇する現象が観測された。JT-60Uでは、周辺部に与えられたコールドパルスに対して、パワーバランスから求めたでは説明できない非常に速い伝搬を観測した。これらは、熱輸送の非局所性を示していると思われる。ITB有りプラズマでは、LHD, JT-60UともにITB領域でコールドパルスによる温度減少が大きくなることを観測するとともに、のTに対する負の依存性を明らかにした。
青柳 孝義*; 佐原 史浩*; 三原 守弘; 奥津 一夫*; 前田 宗宏*
JNC TN8400 2001-024, 103 Pages, 2001/06
TRU廃棄物は高レベル放射性廃棄物と比較して発生量が多いものの、そのほとんどが非発熱性の廃棄体であるため、高埋設密度での処分が可能である。そのため、地下深部の大空洞処分施設による集合埋設が経済的観点から合理的と考えられている。このようなTRU廃棄物の特徴を考慮して、TRU廃棄物を埋設する処分坑道の断面形状や人工バリア材の構成を設計した場合、岩盤の長期にわたるクリープ変形が人工バリア材に過度の負荷を与え、処分システムに影響を及ぼす可能性が考えられる。本研究では、非線形粘弾性モデルを用いて岩盤の長期クリープ変形量の解析を行い、クリープ量を算出するとともに、人工バリア材への影響検討を行った。ここで、岩盤物性値については、地層処分研究開発第2次取りまとめの物性値を用い、結晶質岩系岩盤と堆積岩系岩盤を検討対象とした。検討結果として、結晶質岩系岩盤では、経過時間100万年においても岩盤のクリープ変形は発生しない結果となった。一方、堆積岩系岩盤では、経過時間100万年において8090mmのクリープ変形が生じる結果となった。また、その時の緩衝材に生じる厚さの減少量は、最大で45mm程度となることが示された。今回の検討結果からは、この程度の岩盤クリープ変形や緩衝材厚さの減少量であれば、緩衝材に考慮される余裕しろの範囲でカバーできるものであると考えられることから、岩盤の長期にわたるクリープ変形は処分システムに大きく影響を及ぼすものではないと判断できた。本報告書は、平成10年度に実施した鹿島建設株式会社への委託研究の成果に対して、使用した非線形粘弾性モデルについての解説等を加えるとともに、研究内容を再度とりまとめたものである。
岸本 牧; 中村 龍也; 藤 健太郎; 坂佐井 馨; 片桐 政樹; 高橋 浩之*; 中澤 正治*
日本原子力学会誌, 43(2), p.168 - 181, 2001/02
被引用回数:1 パーセンタイル:11.99(Nuclear Science & Technology)イメージングプレート(IP)の輝尽性発光現象に関する理論モデルを構築するために、線を使ってIPの輝尽発光特性を実験的に調べた。その結果輝尽性強度は線照射線量に比例しておらず、それが線によって生じたIP中のF中心電子やEuによる捕獲正孔の一部が、後から生じた電子や正孔と再結合損失を起こすためであるらしいことを示した。次に励起レーザー照射に伴う輝尽蛍光体内での正孔数、伝導帯電指数、F中心電子数の時間変化に関する理論モデル式を構築した。最後にフェーディング特性に関する詳細な実験を行い、フェーディング現象が線照射による大量の不安定F(Br)中心生成とその数の揺らぎによって生じるらしいことがわかった。
石川 信行; 鈴木 勝男
JAERI-Research 97-038, 17 Pages, 1997/05
線形制御理論に基づいて設計された制御器を非線形性をもつ原子炉出力の制御に適用した場合の制御特性劣化を補償する簡便な方法として、ゲインスケーリング法を提案する。この方法は原子炉核動特性の非線形性が入力反応度と中性子密度の積の項のみで生じる簡単な構造であることに着目し、制御器で生成された制御入力を出力レベルに応じてスケーリングして、制御特性の向上を図るものである。本報告書では、Hフィードバック制御系に本手法を適用した場合の制御特性を時間領域および周波数領域で評価しその有効性を示す。
鈴土 知明; 篠原 慶邦
Annals of Nuclear Energy, 21(5), p.291 - 301, 1994/00
被引用回数:2 パーセンタイル:28.05(Nuclear Science & Technology)NSRRの出力振動に関して、理論的および実験的な考察を行なった。特に、我々は自動制御系の特性に注目した。まず、実験データの解析により振動の原因となっているおおまかな位置が決定され、その部分にはある種の非線形的ふるまいが観察された。より詳しいデータが欠除しているため、その非線形メカニズムを定量的に同定することはできないが、入出力信号を観察することによりそれはある種のバックラッシュであることがわかった。最後に、バックラッシュをフィードバック・ループに加えたNSRRの簡略化動特性モデルを作成し、それにより実験データの出力振動の波形が定性的に再現されることを確認した。
木下 正弘; J.R.Bortlit*; R.H.Sherman*
Nucl.Technol./Fusion, 5, p.30 - 41, 1984/00
水素同位体精留塔用の1つの有用なPI制御パラメーター設定法を提案すると共に、その設定法の適用例を2通りの異なった制御計画に対して示した。この設定法は、塔の非線形性を考慮し、不安定領域を予め推定することができるなどの利点を持っており、かつ、制御変数の測定にどれ程の時間遅れが許されるかをも検討することができる。塔頂ガス(または塔底液)の流量を操作変数に選定している場合、制御変数の測定に要する時間が無視できる限り、PI制御は決して不安定にはならないこと、還流比を操作して塔頂ガス(または塔底液)中のT(またはH)を制御する場合、そのような大きな安定性はもはや見られず、パラメーター設定にかなりの注意を要することなどの多くの有用な知見を得た。