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柳澤 宏司; 求 惟子
JAEA-Research 2025-001, 99 Pages, 2025/06
中性子吸収棒の反応度価値に関する安全検査データのより深い理解と反応度価値の測定技術の向上のために、TRIGA-ACPR(環状炉心パルス炉)に分類されるNSRR(原子炉安全性研究炉)の初回起動炉心の臨界解析用詳細計算モデルを作成した。本モデルの形状、材料、運転データの誤差から伝播する中性子実効増倍率(keff)の不確かさを、最新の核データライブラリJENDL-5及び旧版のJENDLライブラリとMVP第3版コードを用いて詳細に評価した。その結果、本モデルにおけるkの全体的な不確かさは、0.0027から0.0029
k
の範囲と評価した。本モデルは、TRIGA-ACPRのk
のベンチマークとして利用されることが期待される。さらに、全体的な不確かさは、NSRRで測定された吸収棒価値よりも十分小さいことを確認した。よって、本モデルはNSRRにおける吸収棒反応度価値に関する今後の解析にも適用できる。
渡邉 友章; 多田 健一; 遠藤 知弘*; 山本 章夫*
Journal of Nuclear Science and Technology, 16 Pages, 2025/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)本研究では、JENDL-4.0(J4)からJENDL-5(J5)への核データ更新が軽水炉燃料燃焼計算に与える影響を調査した。燃焼計算はPWRピンセル及びBWR燃料集合体形状について実施した。計算の結果、中性子増倍率(k)に燃焼度に依存した大きな差異があることがわかった。燃焼度0-50GWd/tの範囲において、J5のk
はJ4のk
よりも一貫して小さく、その差は燃焼が進むにつれて徐々に大きくなった。各核種の断面積データをJ4からJ5に置き換えた計算の結果、
U,
U,
Puの断面積とH
O中のHの熱中性子散乱則データの更新がk
の差に顕著な影響を与えることが分かった。Gd燃料を含むBWR集合体形状では、10-15GWd/tの燃焼度範囲で大きなk
の違いが観測された。この差異は主に
U,
Gd,
Gd断面積の更新とH
O中のHの熱中性子散乱則データに起因することが分かった。さらに、核種数密度、中性子エネルギー依存の感度係数、中性子スペクトルを調査することにより、核データの更新がk
にどのように影響を与えたかを明らかにした。
今野 力
JAEA-Conf 2024-002, p.80 - 85, 2024/11
2022年12月にJENDL-5の公式のACEファイルが公開された。JENDL-5の中性子ACEファイルは主にFRENDYコードで作成されたが、核発熱、損傷に関するデータ(発熱数、損傷生成エネルギー)はJENDL-5用に修正されたNJOY2016.65が使われた。本発表では、NJOY2016.65の修正点、JENDL-5の中性子入射ACEファイルに入っている核発熱、損傷データについて説明する。
渡邉 友章; 須山 賢也; 多田 健一; Ferrer, R. M.*; Hykes, J.*; Wemple, C. A.*
Nuclear Science and Engineering, 198(11), p.2230 - 2239, 2024/11
被引用回数:1 パーセンタイル:57.00(Nuclear Science & Technology)先進的格子計算コードCASMO5用の新しい核データライブラリをJENDL-5に基づいて作成した。JENDL-5では、従来の軽水炉解析に不可欠な多くの核種の核データが最新の評価に基づいて更新されている。新しいJENDL-5ベースのCASMO5ライブラリは、現行のCASMO5用ENDF/B-VII.1ベースのライブラリの核データを可能な限りJENDL-5に置き換えることにより作成された。本研究では、この新しいライブラリの検証と妥当性の確認を行った。OECD/NEA燃焼度クレジット臨界安全ベンチマークフェーズIII-Cに基づき検証を行い、計算されたk及びBWR燃料集合体の燃料組成を報告されているベンチマーク結果と比較した。また、同じベンチマークモデルを用いてMCNP6.2の結果との比較も行った。さらに、TCA臨界実験と高浜3号照射後試験を検証に用いた。その結果、新しいライブラリは、軽水炉システムの反応度及び燃料組成の予測において、ENDF/B-VII.1ベースのライブラリと同等かつ良好な性能を示した。
沖田 将一朗; 青木 健; 深谷 裕司; 橘 幸男
Proceedings of 31st International Conference on Nuclear Engineering (ICONE31) (Internet), 5 Pages, 2024/11
We have been developing a methodology for nuclide production and annihilation and decay heat evaluations for High Temperature Gas-cooled Reactors (HTGRs). We are planning to perform validation of the evaluation method with isotopic composition data obtained from HTGR type fuel irradiation tests (AGR tests) performed at the Idaho National Laboratory. As a first step of this plan, preliminary validation of a calculation code and a nuclear data library to be used in the evaluation methodology should be conducted. We made a calculation model of the Advanced Test Reactor (ATR) with a continuous-energy Monte Carlo code MVP-3 and the latest nuclear data library in Japan JENDL-5 on the basis of a calculation input for another Monte Carlo code MCNP5 documented in the International Handbook of Evaluated Reactor Physics Benchmark Experiments (IRPhE). We also calculated effective multiplication factors and relative power densities for the ATR calculation model. As a result of comparison with measured values reported in the IRPhE handbook, the JENDL-5 and the calculation model built with MVP-3 shows an enough calculation accuracy in the ATR. Our results will help us to perform our planned validation of our nuclide production and annihilation and decay heat evaluation methodology with the AGR test data.
沖田 将一朗; 安部 豊*; 田崎 誠司*; 深谷 裕司
Radioisotopes, 73(3), p.233 - 240, 2024/11
In the latest nuclear data libraries ENDF/B-VIII.0 and JENDL-5, the inelastic scattering cross-section data for reactor graphite and crystalline graphite are employed. The data for reactor graphite reproduces the measurement values very well, while the data for crystalline graphite tends to underestimate the measurement values, and there is room for improvement. Therefore, in the present study, for future updates of JENDL, a new molecular dynamics simulation model for crystalline graphite is prepared and inelastic scattering cross-section data are evaluated based on both incoherent approximation and Vineyard approximation. As a result, the obtained inelastic scattering cross-section data of crystalline graphite show very good agreement with the measured data and successfully presented more reliable data than those employed in ENDF/B-VIII.0 and JENDL-5.
藤田 達也
Proceedings of Best Estimate Plus Uncertainty International Conference (BEPU 2024) (Internet), 14 Pages, 2024/05
OECD/NEA/NSC LWR-UAMベンチマークフェーズIIにおけるPWR燃料集合体体系の燃焼計算問題の不確かさ解析について、JENDL-5に基づき予備検討を実施した。集合体無限増倍率及び核種インベントリの不確かさを定量化するため、ランダムサンプリング法を用いて核反応断面積(XS)、核分裂生成物収率(FPY)、崩壊定数及び崩壊分岐比をランダムに摂動させ、SERPENT 2.2.1の計算を複数回実施した。ACEファイル中のXSについては、NJOY2016.72で生成した56群共分散行列を用いて、FRENDY 2.02のACEファイル摂動ツールにより摂動させた。独立FPYの摂動量は、JENDL-5で整備されているFPY共分散行列を用いて評価し、摂動後の累積FPYは独立FPYと累積FPYの関係から再構築した。崩壊定数は核種ごとに独立に摂動させた。崩壊枝比の摂動については、事前に一般化最小二乗法を適用して共分散行列を生成し、これに基づいて独立FPYと同じ手順でランダムに摂動した。概して、崩壊データによる影響はXSやFPYの不確かさによる影響よりも一桁小さかった。集合体無限増倍率と超ウラン核種のインベントリの不確かさについては、XSの不確かさによる影響が支配的であり、FPYと崩壊データの不確かさによる影響は1桁から数桁小さかった。一方、核分裂生成物(FP)核種のインベントリの不確かさについては、FPYの不確かさによる影響はXSの不確かさによる影響とほぼ同じか、それよりも大きかった。また、XSとFPYのいずれの不確かさによる影響が支配的かどうかはFP核種によって異なることが確認された。FP核種のXSの不確かさによる影響については、JENDL-5では整備されていないことから本論文では考慮されていないため、今後の研究で議論される予定である。
福島 昌宏; 岡嶋 成晃*; 向山 武彦*
Journal of Nuclear Science and Technology, 61(4), p.478 - 497, 2024/04
被引用回数:3 パーセンタイル:62.75(Nuclear Science & Technology)1980年代に高速炉臨界実験装置FCAにおいてTRU核種断面積積分実験の一環として7つのウラン炉心(FCA-IX炉心)が構築され、マイナーアクチノイドを含む超ウラン(Np,
Pu,
Pu,
Am、および
Am)の酸化物サンプルを用いた反応度価値が各炉心中心で測定された。FCA-IX炉心では、燃料プレート及び希釈材プレート(グラファイト又はステンレス)の単純な組合せにより燃料領域が構成され、その混合割合を調整することで炉心中心の中性子スペクトルが系統的に変化しているのが特徴である。本論文では、超ウラン酸化物サンプルの反応度価値実験に関する実験手法の詳細とともに、最新の知見を反映して再評価した実験値及びその誤差評価を報告する。また、本積分実験を活用して、汎用評価済核データライブラリJENDL-5の積分評価も併せて報告する。
今野 力; 河内山 真美; 林 宏一
Mechanical Engineering Journal (Internet), 11(2), p.23-00386_1 - 23-00386_11, 2024/04
放射化計算コードORIGENとORIGEN-Sの放射化断面積ライブラリがJENDL-5とJENDL/AD-2017から作成された。200群と48群のORIGEN放射化断面積ライブラリはAMPX-6コードで作られ、199群のMAXSフォーマットのORIGEN-S放射化断面積ライブラリはPREPRO2018コードで作られた。作成されたORIGENとORIGEN-Sの放射化断面積ライブラリを検証するため、JPDR放射化計算が行われた。作成した放射化断面積ライブラリとコード付属の放射化断面積ライブラリを用いたORIGEN計算結果、200群と48群のORIGEN計算結果、ORIGENとORIGEN-Sの計算結果、等の比較を行い、計算結果の多くの違いは20%以下で、作成した放射化断面積ライブラリに問題がないことを確認した。
藤田 達也
Proceedings of International Conference on Physics of Reactors (PHYSOR 2024) (Internet), p.718 - 727, 2024/04
ランダムサンプリング法に基づく不確かさ評価における中性子無限増倍率の不確かさの収束過程を、複数の効率化サンプリング手法間で比較した。中性子無限増倍率の不確かさは、JENDL-5の断面積共分散データに基づく摂動ACEファイルを用いたSERPENT 2.2.1計算を多数回実施し、これを統計処理することにより評価した。本論文では、対称サンプリング(AS)、ラテン超方格サンプリング(LHS)、制御変量法(CV)及びこれらの併用手法に着目した。既往研究で議論されたように、PWR-UO燃料集合体体系においてAS及びLHSはこれらを用いない通常のサンプリングよりも高効率の収束を示した。CVについては、単独での適用時は中性子無限増倍率の不確かさの収束過程に大きくは影響しなかったが、既往研究で示されるとおり、ASと併用することで収束性能が改善した。また本論文では、LHSとCVによる新たな併用手法(CV+LHS)を提案した。CV+LHSは、中性子無限増倍率の不確かさの収束傾向を改善し、これはCV+ASよりも高効率であった。当該改善傾向の主な理由は、LHSを適用することにより、CVにおける代替パラメータの平均値の収束性が向上したためであると考えられる。以上から、本研究ではCV+LHSを新しい併用手法として提案し、PWR-UO
燃料集合体体系におけるランダムサンプリング法に基づく不確かさ評価においてその効率性を確認した。CV+LHSの核種燃焼計算への適用性については、今後の研究で確認する予定である。
今野 力
JAEA-Conf 2023-001, p.143 - 146, 2024/02
MCNP6.2, PHITS3.27で使うことができる光核サブライブラリのACEファイルを作成できるようにNJOY2016.67を修正し、JENDL-5の光核サブライブラリのACEファイルを作成した。作成したライブラリを使って簡単なテスト計算を行い、作成したライブラリに問題がないことを確認した。
鈴木 求*; 長家 康展
Journal of Nuclear Science and Technology, 61(2), p.177 - 191, 2024/02
被引用回数:2 パーセンタイル:25.62(Nuclear Science & Technology)最新版の日本の評価済み核データライブラリJENDL-5の公開とともに、高温ゼロ出力条件にBEAVRSベンチマークの核特性パラメータに対するJENDL-5の予測精度を評価した。臨界性、制御棒バンク価値(CRW)、等温温度係数(ITC)、炉心内検出器信号を計算し、実験値と比較した。臨界性については、実験値に対する計算値の比(C/E値)が1.0001から1.0045であった。断面積データをJENDL-4.0u1からJENDL-5に置き換える感度解析により、H,
U,
U, and
Oが臨界性に大きな影響を与えることがわかった。個々のCRWは50pcm以内の差異で一致し、全CRWは100pcm以内で一致した。
=5.56Kとした場合のITCは実験値を負の方向に過大評価し、
=2.78Kとした場合のITCは1標準偏差以内で実験値と一致した。軸方向の検出器信号は、最大相対誤差が4.46%で、二乗平均平方根誤差が2.13%であった。JENDL-4.0u1とJENDL-5を用いた計算値の際についても調査した。
多田 健一; 長家 康展; 谷中 裕; 横山 賢治; 沖田 将一朗; 大泉 昭人; 福島 昌宏; 中山 梓介
Journal of Nuclear Science and Technology, 61(1), p.2 - 22, 2024/01
被引用回数:12 パーセンタイル:96.41(Nuclear Science & Technology)日本の新しい評価済み核データライブラリJENDL-5が2021年12月に公開された。本論文は、核分裂炉に対するベンチマーク計算によりJENDL-5の妥当性を実証するものである。ベンチマーク計算は連続エネルギーモンテカルロコードMVP、MCNP及び決定論コードMARBLEを用いて実施された。ベンチマーク計算結果より、核分裂炉に対するJENDL-5の計算精度が、以前のJENDL-4.0に比べて改善されていることが分かった。
中山 梓介
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(12), p.1447 - 1453, 2023/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)d+Be中性子源は、橋やトンネルなどのインフラ設備のオンサイト非破壊検査のための可搬型中性子源の候補である。PHITSおよびJENDL-5を用いたモンテカルロ粒子輸送シミュレーションにより、d+Be中性子源の可搬型高速中性子源への適用性を検討した。シミュレーションの結果、遮へい体の厚さを約1.5倍にすることで、現在可搬型中性子源の有力な候補とされているビームエネルギー2.5MeVのp+Li中性子源と同等の性能を持つd+Be中性子源を、より低いビームエネルギーで実現できることを示した。
渡邉 友章; 多田 健一; 遠藤 知弘*; 山本 章夫*
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(11), p.1386 - 1396, 2023/11
被引用回数:5 パーセンタイル:73.39(Nuclear Science & Technology)使用済み燃料の核種組成を計算する燃焼計算は核データに大きく依存する。日本における最新の評価済み核データJENDL-5では多くの核種がJENDL-4.0から修正されており、その修正は燃焼計算に影響を及ぼす。本研究では、燃焼計算におけるJENDL-5の妥当性を確認した。検証には高浜3号機のPIEデータを使用した。JENDL-4.0からJENDL-5への例えば断面積や核分裂収率等のパラメータ変更が核種組成に与える影響を定量的に調査した。計算の結果、JENDL-5はJENDL-4.0と同程度の性能を有することがわかった。また計算結果から、アクチニド核種の断面積、核分裂収率、HO中の水素の熱中性子散乱則データの変更がPWR使用済燃料の核種組成に影響を与えることが明らかになった。
柳澤 宏司; 梅田 幹; 求 惟子; 村尾 裕之
Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 10 Pages, 2023/10
国際臨界安全ベンチマーク評価プロジェクト(ICSBEP)ハンドブックのIEU-COMP-THERM-013(ICT-013)のTRIGA原子炉について、MVPコード第3版を用いたベンチマーク解析をJENDL-5を含む日米欧の核データライブラリにより実施した。中性子実効増倍率(k)に関する解析は、ICT-013と同様にICT-003で定義された別のTRIGA原子炉に対しても実施した。その結果、計算されたk
はライブラリによって0.8%の範囲で変わることが確認された。またICT-013では、計算されたk
に未知のバイアスが含まれていることが示唆された。ICT-013の制御棒価値に関する解析では、制御棒価値のライブラリ間の差異はk
の差異よりも小さくなることが確認された。制御棒価値は二種類のk
の逆数の差として得られるため、k
の誤差の多くは相殺されると考えられる。ICT-013で定義された制御棒価値のベンチマーク計算方法と代替計算方法の違いについて、これらの方法による水平方向の中性子束分布の違いの観点から検討することを試みた。その結果、遅発臨界状態で全引き抜き状態の2本のシム制御棒については、制御棒価値の違いを上記の試みにより良く理解することができたが、一方遅発臨界を達成するために部分挿入された調整用制御棒については、その違いが十分に説明できないことが分かった。
沖田 将一朗; 後藤 実
Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 10 Pages, 2023/10
The recently released JENDL-5 and ENDF/B-VIII.0 have adopted porosity-dependent thermal neutron scattering law (TSL) data for reactor graphite, and they improve neutronic calculation accuracy of criticality for graphite-moderated cores. Currently, we can only handle neutronic calculations for three graphite porosities of 0%, 10%, and 30%. The uncertainties associated with the difference between the porosity of actual reactor graphite (20%) and the porosity remains. Toward the future update of JENDL-5, we are planning to preparing new TSL data of reactor graphite. As a first step, it is essential to evalute phonon density state distribution of reactor graphite. In this study, in order to evalute it, molecular dynamic (MD) analysis is performed for three MD models: ideal crystalline graphite (Ideal model), 20%-porous reactor graphite with monoatomic random pore (Monoatomic random model), and 20%-porous reactor graphite with atomic cluster random pore (Cluster random model). The ideal crystalline graphite is modeled without any pores for reference. The 20%-porous reactor graphite with monoatomic random pore is modeled by randomly removing atoms from the ideal crystalline graphite. The 20%-porous reactor graphite with cluster random pore is modeled by randomly removing atomic clusters of approximately 2 nm in diameter from the ideal crystalline graphite. Their interatomic interactions are on the basis of Reactive Empirical Bond Order (REBO) potential. Velocity autocorrelation functions and phonon density of states distributions are calculated for these models. For validation, specific heat for each model is evaluated, and they are compred with experimental values.
川口 真穂*; 柴 茂樹*; 岩橋 大希*; 大川 剛*; 郡司 智; 井澤 一彦; 須山 賢也
Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 8 Pages, 2023/10
原子力規制委員会は、2014年から日本原子力研究開発機構(JAEA)と共同で、福島第一原子力発電所事故で発生した燃料デブリの臨界性を評価するための実験的アプローチに取り組んでいる。その一環として、擬似燃料デブリの特性を評価する臨界実験を実施するため、原子力機構は臨界実験装置STACY(STAtic experiment Critical facilitY)を改良した。予備解析として、提案した炉心配置パターンについて、主要な核データライブラリを用いて臨界特性を検証した。3次元連続エネルギーモンテカルロ中性子・光子輸送コードSERPENT-V2.2.0と最新のJENDL-5を用いた。その結果、STACY更新炉の炉心配置パターン全てにおいてJENDL-5による中性子増倍率は、他のライブラリを使用した結果と比較して大きく評価された。また、JENDL-5のH散乱反応及び
U核分裂反応断面積の感度係数は他のライブラリとは異なっていた。これらのライブラリとの比較から、JENDL-5の更新されたS(
,
)は、STACY更新炉の臨界特性の評価結果に影響を与える可能性があることがわかった。
今野 力; 太田 雅之*; 権 セロム*; 大西 世紀*; 山野 直樹*; 佐藤 聡*
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(9), p.1046 - 1069, 2023/09
被引用回数:8 パーセンタイル:92.35(Nuclear Science & Technology)JENDL委員会Shielding積分テストWGの下で、遮蔽分野でのJENDL-5の妥当性が検証された。この検証では次の実験が選ばれた。JAEA/FNSでの体系内実験、大阪大学OKTAVIANでのTOF実験、ORNLでのJASPERナトリウム実験、NISTでの鉄実験、QST/TIARAでの遮蔽実験。これらの実験をMCNPと最新の核データライブラリ(JENDL-5, JENDL-4.0あるいはJENDL-4.0/HE, ENDF/B-VIII.0, JEFF-3.3)を用いて解析した。その結果、JENDL-5はJENDL-4.0あるいはJENDL-4.0/HE, ENDF/B-VIII.0, JEFF-3.3と同等かそれ以上に良いことがわかった。
菅原 隆徳; 国枝 賢
Proceedings of International Conference on Mathematics and Computational Methods Applied to Nuclear Science and Engineering (M&C 2023) (Internet), 7 Pages, 2023/08
本研究は、核データライブラリをJENDL-4からJENDL-5に変えることによる核変換システムの核解析への影響を検討した。核変換システムとして、JAEAが検討している鉛ビスマス冷却型加速器駆動システム(ADS)と溶融塩塩化物ADSであるMARDSを対象とした。JAEA-ADSの解析では、JENDL-4からJENDL-5に変更することで、実効増倍率が189pcm増加した。様々な核種の改訂が影響していたが、例えばNに着目した場合、その弾性散乱断面積や弾性散乱微分断面積の改訂が大きな影響を与えていた。MARDSに関しては、
Clおよび
Clの断面積改訂が、実効増倍率の大きな違いの原因となっていた。例えば、天然の塩素組成を用いた場合、JENDL-5に変更することで3819pcm実効増倍率が増加した。本研究を通じて、核変換システムの解析結果は、核データライブラリの違いによって、未だに大きな違いが生じることを示した。