検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 16 件中 1件目~16件目を表示
  • 1

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Intensity modulated radiation fields induce protective effects and reduce importance of dose-rate effects

松谷 悠佑; McMahon, S. J.*; Ghita, M.*; 吉井 勇治*; 佐藤 達彦; 伊達 広行*; Prise, K. M.*

Scientific Reports (Internet), 9(1), p.9483_1 - 9483_12, 2019/07

放射線治療において、強度変調放射線場と複雑な線量伝達を使用して腫瘍へ高線量を処方する。しかしながら、それらを組み合わせた照射中の細胞応答は未だ明らかになっていない。そこで、強度変調放射線場が放射線感受性と照射中の回復に与える影響を解析した。先ず、培養細胞を含む培養フラスコの50%(半照射野)もしくは100%(全照射野)の面積に照射を行った。また、線量率と細胞間シグナルの両効果を考慮した細胞死を表現しうるモデルを構築した。その結果、(i)同吸収線量被ばく時の全照射野被ばくと比較し、半照射野被ばく時の照射野内細胞は高い生存率を示し、(ii)半照射野下におけるヒト正常皮膚線維芽細胞の亜致死損傷 回復の重要度が低減することが分かった。さらに、(iii)半照射野時の生存率の増加はレスキュー効果(修復の増加)ではなく防御効果(初期DNA損傷生成率の低減)に起因する知見を得た。これらの知見は、不均一被ばく後の照射細胞と非照射細胞に対する放射線感受性の新たな理解に貢献するものである。

論文

DNA damage induction during localized chronic exposure to an insoluble radioactive microparticle

松谷 悠佑; 佐藤 志彦; 浜田 信行*; 伊達 広行*; 石川 正純*; 佐藤 達彦

Scientific Reports (Internet), 9(1), p.10365_1 - 10365_9, 2019/07

不溶性放射性微粒子(Cs含有粒子)は、呼吸器系に吸引された後、長期にわたって気管に付着し、微粒子周辺の正常組織に不均一な線量分布をもたらすと考えられている。このような微粒子によってもたらされる生物影響は不明なままであるため、本研究では、均一な被ばくとの比較の中で、微粒子による局所的慢性被ばく下において蓄積される核内DNA損傷を研究した。我々は、微粒子を含むマイクロキャピラリーを、正常肺細胞を含む培養皿に配置し、24時間もしくは48時間被ばく後に核内誘発$$gamma$$-H2AX focusの有意な変化を観察した。モンテカルロ計算と均一被ばくとの比較から、微粒子による局所被ばく下では、遠位細胞に対する細胞間シグナル誘発DNA損傷と近位細胞に対するDNA損傷誘発の低減(防御効果)の両者が誘発されることが示唆された。微粒子による臓器線量は微量であることから、従来の放射線リスク評価で十分であると思われる。本研究により、不溶性Cs含有粒子による不均一暴露下でのDNA損傷の空間分布を定量化することに初めて成功した。

論文

Analysis of the high-dose-range radioresistance of prostate cancer cells, including cancer stem cells, based on a stochastic model

嵯峨 涼*; 松谷 悠佑; 高橋 玲*; 長谷川 和輝*; 伊達 広行*; 細川 洋一郎*

Journal of Radiation Research, 60(3), p.298 - 307, 2019/05

放射線治療において、腫瘍に含まれる癌幹細胞は放射線抵抗性を持つことが知られているが、細胞内の幹細胞含有率と細胞生存率の関係は未だ解明されていない。そこで本研究では、幹細胞を考慮した細胞死とDNA損傷を表現し得る数理モデルを構築し、幹細胞が細胞生存率へもたらす影響を解析した。細胞実験(フローサイトメトリ)による解析から、培養された細胞内の癌幹細胞の含有率は3.2%以下であり、モデルから推定された含有率と良い一致を示した。この検証に基づいたモデル推定から、高線量照射後の細胞生存率は幹細胞の影響を大きく受けることが明らかとなった。また、数%の幹細胞を考慮することで、核内致死DNA損傷数に関する線量応答も従来の放射線感受性モデル(LQモデル)より良い再現度を示すことが分かった。本研究の成果は、幅広い線量域に対する細胞の線量応答の評価では、幹細胞の考慮が不可欠であることを明らかにするものである。

論文

A Parameter study of pencil beam proton dose distributions for the treatment of ocular melanoma utilizing spot scanning

Sutherland, K.*; 宮島 悟史*; 伊達 広行*; 白土 博樹*; 石川 正純*; 村上 昌雄*; 山極 満; Bolton, P.; 田島 俊樹

Radiological Physics and Technology, 3(1), p.16 - 22, 2010/01

Results of Monte Carlo calculated dose distributions of proton treatment of ocular melanoma are presented. An efficient spot-scanning method utilizing active energy modulation which also minimizes the number of target spots was developed. We simulated various parameter values for the particle energy spread and the pencil-beam diameter in order to determine values suitable for medical treatment. We found that a 2.5-mm-diameter proton beam with a 5% Gaussian energy spread is suitable for treatment of ocular melanoma while preserving vision for the typical case that we simulated. The energy spectra and required proton current were also calculated and are reported. The results are intended to serve as a guideline for a new class of low-cost, compact accelerators.

論文

放射線治療の高度化のための超並列シミュレーションシステム

斎藤 公明; 齋藤 秀敏*; 国枝 悦夫*; 成田 雄一郎*; 明上山 温*; 藤崎 達也*; 川瀬 貴嗣*; 金子 勝太郎*; 尾嵜 真浩*; Deloar, H. M.*; et al.

情報処理, 48(10), p.1081 - 1088, 2007/10

科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業CRESTの一環として、外部の大学,医療機関,民間企業とチームを組織し、超並列シミュレーション計算を利用して放射線治療の高度化に貢献するための研究開発を行ってきた。この中で、現在広く行われているX線治療に関して、詳細人体モデルとモンテカルロ計算を利用して高精度線量を短時間に行い、ネットワークを介して医療現場を支援するシステムを開発してきた。さらに、これからの治療として期待される陽子線治療に関して、レーザーにより発生する陽子線を利用して小型で安価な陽子線治療装置を開発するための基礎的な研究を行ってきた。平成14年に開始した本プロジェクトはそれぞれのサブテーマについて成果を挙げ、平成19年度に終了する予定である。これらのプロジェクト研究の全容についてまとめて紹介する。

論文

Micro-impact damage caused by mercury bubble collapse

二川 正敏; 直江 崇*; 粉川 広行; 伊達 秀文*; 池田 裕二郎

JSME International Journal, Series A, 48(4), p.234 - 239, 2005/10

J-PARCに設置される核破砕パルス中性源には、ターゲット材として液体水銀を使用する。大強度陽子線入射時には、熱衝撃に伴う圧力波が水銀中に発生する。この圧力波の伝播過程で水銀中でキャビテーション気泡が生成し、気泡崩壊に伴う局所衝撃がターゲット容器の水銀接液界面に負荷する。本報では、液体水銀衝撃パルス負荷実験により形成したキャビテーション衝撃壊食痕、すなわちマイクロピット形状から局所衝撃力を評価した。さらに、気泡崩壊時に発生するマイクロジェット衝撃力を液球体による固/液界面の衝撃問題として数値解析を行い、実験結果と比較した。その結果、ピット半径と深さの比に着目すれば、マイクロジェット衝撃速度を推定できることがわかった。さらに、MW-classの水銀ターゲットでは気泡崩壊時に300m/s程度の衝撃負荷が発生することが推定された。

論文

Pitting damage by pressure waves in a mercury target

二川 正敏; 直江 崇; Tsai, C.-C.*; 粉川 広行; 石倉 修一*; 池田 裕二郎; 祖山 均*; 伊達 秀文*

Journal of Nuclear Materials, 343(1-3), p.70 - 80, 2005/08

 被引用回数:50 パーセンタイル:3.63(Materials Science, Multidisciplinary)

核破砕中性子源水銀ターゲットには、大強度のパルス陽子ビームが入射される。このとき、水銀内には熱衝撃に起因する膨張波が生じ、その伝播過程でキャビテーションによる損傷がターゲット容器内壁に形成される。この損傷挙動を電磁力衝撃圧負荷試験装置により観察し、繰り返し周波数及び入力パワー依存性について調べた。さらにバブル崩壊により誘発される音響振動に着目した損傷ポテンシャルを提案するとともに、バブルダイナッミックスに基づく数値解析を行った。その結果、以下の結論を得た。(1)侵食挙動は微小領域塑性変形支配の潜伏期と質量減少を伴う定常期に大別できる。(2)定常期の質量減少を予測しうる実験式を導出した。(3)潜伏期間は、入力パワーの増加とともに縮小し、繰り返し周波数の増加により拡大する。

論文

液/固体界面の衝撃壊食に及ぼす表面硬化の影響

二川 正敏; 直江 崇*; 粉川 広行; 石倉 修一*; 伊達 秀文*

材料, 53(3), p.283 - 288, 2004/03

大強度のパルス陽子線が水銀ターゲット中に入射するため、液体水銀内部では急激な発熱反応に伴う熱膨張により、圧力波が生じる。圧力波の伝播過程でキャビテーション壊食による損傷が懸念され、固体金属容器の寿命を決定する重要な因子となる。これまでに種々の材料に対してSplit-Hopkinson-Pressure-Bar(SHPB)衝撃原理に基づいた平面ひずみ波入射実験装置を用いて、固体/液体界面に衝撃圧力を負荷する実験を行い、損傷評価基礎実験を行った。これより、マイクロピット群の形成による衝撃壊食損傷の程度が、材料の硬度と明瞭な相関があることを見いだした。そこで、本報では、ターゲット容器内壁に処理可能な各種表面硬化処理により損傷の低減化を試み、その可能性について検討した。

論文

Erosion damage on solid boundaries in contact with liquid metals by impulsive pressure injection

二川 正敏; 粉川 広行; 日野 竜太郎; 伊達 秀文*; 武石 洋征*

International Journal of Impact Engineering, 28(2), p.123 - 135, 2003/02

核破砕液体水銀ターゲットでは、陽子線ターゲット入射時の発熱現象に伴う熱膨張により圧力波が生じる。液体/固体金属界面における圧力波(液体中)から応力波(固体金属中)への動的伝播挙動は複雑な連成問題となる。液体/固体金属の音響インピーダンスの差異から、圧力波の伝播過程で液/固体界面では巨視的あるいは微視的な不連続変動に伴った負圧が生じる。したがって、液体界面ではいわゆるキャビテーションが生じ易い条件が成立し、キャビテーション崩壊に伴う衝撃波やマイクロジェットによる固体界面の損傷が懸念される。そこで、Split-Hopkinson-Pressure-Bar(SHPB)原理に基づく衝撃負荷装置により、平面歪み波を水銀中に入射させることで液体/固体金属界面に急速変動を与えて、界面における応力波/圧力波変換挙動及び壊食損傷について4種類の金属材料に対して検討した。その結果、損傷の程度は材料の硬さに対応し、硬度の増加に伴い損傷の程度は低下すること,壊食痕周囲に発達したすべり線分布から局所的に動的降伏応力を越える圧力が作用したことがわかった。

論文

核破砕水銀ターゲットの熱衝撃解析

石倉 修一*; 粉川 広行; 二川 正敏; 日野 竜太郎; 伊達 秀文*

高温学会誌, 28(6), p.329 - 335, 2002/11

中性子散乱施設用液体金属(水銀)ターゲットの開発における工学的課題を明らかにするために、3GeV/1MWのパルス状陽子ビームがクロスフロー型液体金属ターゲットに入射するときの動的熱衝撃解析を行った。解析モデルは、実機構造を模擬した半円筒ウィンドウ型と平板ウィンドウ型の2種類の構造を対象とし、NMTC/JAMによる核破砕発熱計算結果を基に、衝撃解析コードLS-DYNAを用いて解析した。その結果、動的熱衝撃により発生する応力は、最も厳しい環境にあるウィンドウ中心部で、半円筒型よりも平板型の方が構造設計上有利であり、応力分類として2次応力的な性質を持つことがわかった。また、ターゲット主要部に発生する応力は曲げ応力,疲労強度ともにJISの基準を満足していることがわかった。

口頭

Monte Carlo simulations of laser-accelerated proton therapy; A Parameter survey

Sutherland, K.*; 宮島 悟史*; 伊達 広行*; 山極 満; 田島 俊樹

no journal, , 

本研究では、レーザー加速陽子線をスポットスキャニング法による放射線治療に用いる際に必要とされるビーム特性を、シミュレーションにより探る。スポットスキャニング法による陽子線治療においては、照射するペンシルビームのビーム径,照射方向,エネルギー幅,ドーズスポットのスキャニング間隔(側方向,深さ方向)等が、線量分布に影響を与える。これらの影響を解析するために、モンテカルロ計算コードを中心とするシミュレーションソフトウェア群を開発した。まず、X線CTデータより人体モデルを作成し、標的(病巣)位置に応じた照射粒子ビームのパラメータ(入射位置,方向,陽子のエネルギー,照射個数)を決定する。次に、モンテカルロ計算コードを用い、得られた人体モデルとビームパラメータを入力として、標的周辺の線量分布を算出する。最後に、線量分布可視化ソフトウェアを用いて計算結果を可視化し、評価ツールを用いて標的体積との一致度等を評価する。主として眼などの小さな腫瘍に対するパラメータサーベイの結果を報告する。

口頭

セシウムボール被ばくによる細胞核線量とDNA損傷の推定

松谷 悠佑; 浜田 信行*; 伊達 広行*; 佐藤 達彦

no journal, , 

2011年の福島第一原子力発電所事故後、比較的高い比放射能をもつ不溶性微粒子(セシウムボール)が発見されているが、セシウムボール被ばくによる生体影響は不明である。セシウムボールが長期的に組織表面に付着すると、その近傍で線量率が局所的に高くなるため、培養細胞を用いた生物実験が必要である。本研究では、生物実験の予備的検討のため、セシウムボール被ばく下での細胞核線量と核内DNA損傷数の空間分布について、PHITSによる線量計算、北海道大学で開発したDNA損傷数の動態モデルを用いて推定した。その結果、セシウムボールによって誘発されるDNA損傷数を実験によって検出することが期待できる結果を得た。今後、この推定結果に基づき、セシウムボール被ばく下における生物学的影響の調査に着手する予定である。

口頭

水晶体上皮細胞のコロニー形成モデル

及川 青亮*; 松谷 悠佑; 浜田 信行*; 伊達 広行*

no journal, , 

低線量被ばくによる放射線白内障のリスクが注目されているが、その発症機序や線量・線量率への応答などには不明な点が多い。近年、ヒトの水晶体上皮細胞(HLEC1)が2Gy以上の被ばくにより過増殖を起こす現象が報告され、白内障の発症機構に関連すると考えられている。本研究ではHLEC1の過増殖応答を明らかにするため、エージェントベースモデル(ABM)開発ソフトウェアNetLogoを使用して細胞コロニーモデルを作成した。本モデルでは、細胞周期、接触阻害、細胞分裂回数の上限などのパラメータをモデルに組み込み、非照射時のHLEC1のコロニー形成を再現した。照射時の過増殖は、細胞周期の短縮や分裂回数上限の上昇により再現されることが分かった。この知見は、ヒト上皮細胞の被ばくによる過増殖と白内障へ発展する頻度を推定する際に有効になると考えられる。

口頭

Modeling for colony formation of human lens epithelial cells following ionizing radiation exposure

及川 青亮*; 松谷 悠佑; 浜田 信行*; 伊達 広行*

no journal, , 

低線量被ばく時の放射線白内障のリスクを推定することは重要であるが、白内障発症のメカニズムは未だ不明である。一方で、ヒトの水晶体上皮細胞(HLEC1)が2Gy以上の被ばくにより、過増殖を引き起こすという報告もある。そこで、電離放射線被ばく後のHLEC1細胞の過増殖と白内障発症の関係を明らかにする必要がある。本研究では、細胞実験結果に基づき、HLEC1のコロニーモデルを開発した。細胞実験では、HLEC1の細胞周期と増殖曲線を新たに取得し、さらにエージェントベースモデルに細胞周期や分裂回数上限の要素を組み込み、コロニーモデルを開発した。モデルを用いた推定の結果、コロニーサイズの実測値を再現するためには、放射線被ばく後の細胞周期の短縮と増殖能の異なる複数種の細胞集団の考慮が必要であった。細胞実験とモデルを用いた推定により、ヒト水晶体上皮細胞が異なる細胞増殖を持つ不均一な細胞集団であり、白内障誘発(過増殖や生存率)に影響を与えることがわかった。

口頭

DNA damage following localized exposure to a Cs-bearing microparticle

松谷 悠佑; 佐藤 志彦; 浜田 信行*; 伊達 広行*; 石川 正純*; 佐藤 達彦

no journal, , 

2011年の福島第一原子力発電所事故後、不溶性放射性微粒子(Cs含有微粒子)が発見されている。Cs含有微粒子によるエネルギー付与は$$beta$$線の寄与により微粒子周辺細胞で高くなる。しかし、そのような長期的な局所被ばく下での生物学的効果の報告は未だない。そこで本研究は、Cs-137 $$gamma$$線を使用した均一被ばくとの比較の中で、Cs含有微粒子による長期的な被ばく後に誘発されるDNA損傷を調査した。モンテカルロシミュレーションを用いた線量計算ならびに均一照射下の細胞実験結果との比較から、微粒子から離れた細胞における数個のDNA損傷と周辺細胞におけるDNA損傷誘発の低減の両方が観察された。DNA損傷数の増加は1% DMSOの添加によって抑制され、活性酸素種の関与が示唆された。これら知見ならびに微粒子による微量な臓器線量を考慮すると、従来の放射線リスク評価で十分であることが考えられる。これらの知見は、不溶性放射性微粒子による長期間の不均一被ばく下の線量率と核内DNA損傷の関係を定量化した初めての報告である。

口頭

電子飛跡構造解析モードを使用したDNA損傷生成率の推定

松谷 悠佑; 甲斐 健師; 吉井 勇治*; 谷内 淑恵*; 伊達 広行*; 佐藤 達彦

no journal, , 

放射線照射によって生体内に誘発されるDNA損傷は、液相水中における電子線の飛跡構造(物理過程)とフリーラジカルの拡散(化学過程)に関係する。両者を考慮した計算シミュレーションにより、DNA損傷を推定し、放射線照射後の生物学的効果を評価することが期待されるが、非常に長い計算時間を要する。本研究では、PHITSへ近年に実装された電子線飛跡構造解析モードを使用し、DNAスケールにおける電子線と水の相互作用(電離・励起)の凝集度のみに着目してDNA主鎖切断を推定するシンプルなモデルを開発した。本モデルでは、10塩基対(3.4nm)以内に存在する2つの相互作用の組合せを確率的にサンプリングし、致命的なDNA損傷である二本鎖切断(DSB)の生成率を計算した。計算されたDSB生成率は、300eVを有する単一エネルギー電子線照射において最大値となり、様々な電子ならびに光子照射条件に対して実測値と良い一致を示した。本研究は、電子線飛跡上で生じる電離と励起の空間分布のパターンにより、電子線(光子線)照射が誘発するDNA主鎖切断の生成率を十分に推定できることを示した。今後、開発した手法に基づき、陽子線や炭素線照射下におけるDSB推定を進める予定である。

16 件中 1件目~16件目を表示
  • 1