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論文

Reduction of the kicker impedance maintaining the performance of present kicker magnet at RCS in J-PARC

菖蒲田 義博; 入江 吉郎*; 高柳 智弘; 富樫 智人; 山本 昌亘; 山本 風海

Journal of Physics; Conference Series, 1067, p.062007_1 - 062007_8, 2018/10

J-PARCのRCSのキッカーにはコイルが内蔵されており、そこを流れる電流が作る磁場の力でビームを出射させている。このキッカーは4つの端子を持っており、その2つが電源側につながれ、残りの2つがショートしてある。ビームをRCSから出射させる時に必要なキッカーに誘起される電流値は、この特徴のために電源から供給される電流値の2倍となる。これは、ビームを出射させる上では、必要な消費電力を節約でき、キッカーの設置スペースを節約できるという利点を持つ。一方で、この特徴のためにビームが大強度化するに従って、キッカーを通過する際に励起する電磁場(インピーダンス)は、ビームを不安定にさせることが分かっている。このようなビーム不安定性への対策は、大強度での安定的なビーム利用運転をするために必要である。本レポートでは、現在のキッカーの持つパフォーマンスを維持しながら、ビームの不安定要因であるキッカーのインピーダンスを下げる新しい手法について紹介する。

論文

Activation in injection area of J-PARC 3-GeV rapid cycling synchrotron and its countermeasures

山本 風海; 山川 恵美*; 高柳 智弘; 三木 信晴*; 神谷 潤一郎; Saha, P. K.; 吉本 政弘; 柳橋 亨*; 堀野 光喜*; 仲野谷 孝充; et al.

ANS RPSD 2018; 20th Topical Meeting of the Radiation Protection and Shielding Division of ANS (CD-ROM), 9 Pages, 2018/08

J-PARC 3GeVシンクロトロンは1MWのビーム出力を中性子ターゲットおよび主リングシンクロトロンに供給するためにビーム調整を進めている。現在は最大500kWの出力で運転を行っているが、現状最も放射化し線量が高い箇所はリニアックからのビーム軌道をシンクロトロンに合流させる入射部である。この放射化はビーム入射に使用する荷電変換フォイルとビームの相互作用によるものであるが、フォイルを使う限り必ず発生するため、周辺作業者への被ばくを低減するための遮蔽体を設置できる新しい入射システムの検討を行った。フォイル周辺は入射用電磁石からの漏れ磁場で金属内に渦電流が流れ、発熱することがこれまでの経験から判っているため、その対策として金属の遮蔽体を層状に分け、その間に絶縁体を挟む構造を考案した。遮蔽計算の結果から、9mmのステンレスの間に1mmの絶縁体を挟んでも遮蔽性能は5%程度しか低下しないことがわかった。

論文

RCSビーム入射部における低放射化・保守性向上のための真空容器のアップグレード

神谷 潤一郎; 山本 風海; 柳橋 亨*; 佐藤 篤*; 三木 信晴*

Proceedings of 15th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.645 - 648, 2018/08

J-PARC 3GeVシンクロトロン(Rapid Cycling Synchrotron: RCS)のビーム入射部は、リニアックからの負水素イオンを陽子へ荷電変換する薄膜によるビーム散乱のため、真空ダクト等が放射化し残留放射線量が高いエリアである。加えて、パルス電磁石であるシフトバンプ電磁石の漏洩磁場で真空ダクトのフランジ温度が100度近くになるため、熱膨張により真空リークが発生しやすい箇所である。今後1MWのビーム出力に向けて安定運転をしていくうえで、このような状況の改善は、保守時の被ばくを低減するという観点で必須である。残留放射線量低減を目的として遮蔽体を常設するために、入射点の真空容器の構造を改良する。フランジの発熱によるリークの問題は、フランジ材料を現在の純チタン2種(耐力:約220MPa)から高強度材料であるTi-6Al-4V(耐力:約920MPa)に変更することで、高トルクでの締め付けにも耐えうるようにする。本会では、これらのアップグレードの状況について報告する。

論文

Recent status of J-PARC rapid cycling synchrotron

山本 風海; Saha, P. K.

Proceedings of 9th International Particle Accelerator Conference (IPAC '18) (Internet), p.1045 - 1047, 2018/06

J-PARC 3GeVシンクロトロンは現在500kWの陽子ビームを物質生命科学実験施設に、また750kW相当の粒子数の陽子ビームを主リングシンクロトロンに向けて供給している。J-PARCのような大強度加速器では、わずか0.1%のビームロスでも非常に大きな機器の放射化を引き起こし、トラブルが発生する。そのため、大強度出力での安定な運転を目指し、3GeVシンクロトロンではビーム調整を行い、その結果を基に改善を進めている。近二年では、六極電磁石および補正四極電磁石の改修により、ビーム軌道の不安定化を抑制し、より小さなエミッタンスのビームを主リングに向けて供給できるようになった。また機器の放射化も低い状態を維持したまま運転を継続しており、作業者の被ばくも非常に少なく抑えることに成功している。

論文

A New pulse magnet for the RCS injection shift bump magnet at J-PARC

高柳 智弘; 山本 風海; 神谷 潤一郎; Saha, P. K.; 植野 智晶*; 堀野 光喜*; 金正 倫計; 入江 吉郎*

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 28(3), p.4100505_1 - 4100505_5, 2018/04

The 3-GeV Rapid-Cycling Synchrotron at the Japan Proton Accelerator Research Complex has demonstrated a high power beam equivalent to 1 MW. Therefore, in order to realize more stable operation, we are considering an upgrade plan. Regarding the radiation protection at the upgrade plan, a new injection system has been proposed to secure enough space for radiation shielding and maintenance work. For this purpose, it is necessary to integrate the splitted iron cores of the injection shift bump magnet into one core, the length of which is shorter than the total length of the splitted iron cores. The number of coil turns for the new one core magnet is then increased from 2 to 4. The structural design of the new shift bump magnet excited at 25 Hz repetition rate is in progress from view point of eddy current losses at the magnet edge and the coil temperature by using the OPERA-3D. This paper details these aspects and outlines the new power supply briefly.

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンの新しい入射システムの設計

山本 風海; 神谷 潤一郎; Saha, P. K.; 高柳 智弘; 吉本 政弘; 發知 英明; 原田 寛之; 竹田 修*; 三木 信晴*

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.374 - 378, 2017/12

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度陽子ビームを物質生命科学実験施設および主リングシンクロトロンに供給するために設計され、運転を行っている。現在のところ、RCSでは設計値の半分である500kWの出力での連続運転に成功しているが、今後さらにビーム出力を向上し、安定な運転を達成するためには、入射点付近の残留放射能による被ばくへの対策が重要となってくる。これまでのビーム試験やシミュレーション、残留線量の測定結果等から、入射点周辺の残留放射能は、入射で使用する荷電変換用カーボンフォイルに入射及び周回ビームが当たった際に発生する二次粒子(散乱陽子や中性子)が原因であることがわかった。現状では、RCSの入射にはフォイルが必須であり、これらの二次粒子を完全になくすことはできない。そこで、これら二次粒子によって放射化された機器の周辺に遮蔽体を置けるように、より大きなスペースが確保できる新しい入射システムの検討を開始した。予備検討の結果、機器配置は成立するが、入射用バンプ電磁石磁場が作る渦電流による発熱が問題となることがわかり、その対策の検討を進めることとなった。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンビームコリメータの故障原因究明作業

岡部 晃大; 山本 風海; 神谷 潤一郎; 高柳 智弘; 山本 昌亘; 吉本 政弘; 竹田 修*; 堀野 光喜*; 植野 智晶*; 柳橋 亨*; et al.

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.853 - 857, 2017/12

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)には、ビーム損失を局所化し、機器の放射化を抑制するためにビームコリメータが設置されている。RCSにて加速中に広がったビームハローは、すべてコリメータ散乱体によって散乱され、吸収体部にて回収される。2016年4月のコリメータ保守作業時に吸収体部の1つで大規模な真空漏れが発生したため、代替の真空ダクトを設置することで応急的な対処を行い、ビーム利用運転を継続した。取り外したコリメータの故障原因を特定するためには、遮蔽体を解体し、駆動部分をあらわにする必要がある。しかし、故障したコリメータ吸収体部は機能上非常に高く放射化しており、ビームが直接当たる真空ダクト内コリメータ本体では40mSv/hという非常に高い表面線量が測定された。したがって、作業員の被ばく線量管理、及び被ばく線量の低減措置をしながら解体作業を行い、故障したコリメータ吸収体の真空リーク箇所の特定に成功した。本発表では、今回の一連の作業及び、コリメータの故障原因について報告する。

論文

Worker dose under high-power operation of the J-PARC 3 GeV Rapid Cycling Synchrotron

山本 風海

EPJ Web of Conferences (Internet), 153, p.07022_1 - 07022_6, 2017/09

 パーセンタイル:100

J-PARC 3GeVシンクロトロンは最大1MWの大強度陽子ビームを物質生命科学実験施設および主リングに供給するため、調整を進めている。このような大強度陽子加速器では、保守作業者の被ばく線量が許容可能な範囲となるように、ビームロスの量で出力が制限される。そのため、ビームロスを低減させるためのコミッショニングと改良が続けられている。さらなる大強度出力を目指して、J-PARCの加速器施設は過去2年で大きな改造(3GeVシンクロトロンの入射エネルギー増強とリニアックピーク電流増強)が行われた。改造の後で、ビーム調整によりビームロスが減少した。そのため、出力が増加したにも拘らず、残留線量は同程度か場所によってはむしろ下げることができた。また、2016年4月にコリメータが故障し、急遽その撤去作業が発生した。コリメータは放射化が進み線量が高かったが、あらかじめ設計された遮蔽体や真空ダクト遠隔着脱装置によって、作業者の被ばく量は十分許容できるレベルであった。

論文

Achievement of a low-loss 1-MW beam operation in the 3-GeV rapid cycling synchrotron of the Japan Proton Accelerator Research Complex

發知 英明; 原田 寛之; 林 直樹; 加藤 新一; 金正 倫計; 岡部 晃大; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 田村 文彦; 谷 教夫; et al.

Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 20(6), p.060402_1 - 060402_25, 2017/06

RCSは、1MWのビーム出力を目指す世界最高クラスの大強度陽子加速器である。こうした加速器では、ビーム損失により生じる機器の放射化がビーム出力を制限する最大の要因となる。ビーム損失の原因(誤差磁場、空間電荷効果、像電荷効果等)は多様で、複数の効果が絡み合った複雑な機構でビーム損失が生じるため、その解決を果たすには、高度なビームの運動学的研究が必要となる。RCSでは、実際のビーム試験と共に、計算機上での数値シミュレーションを精力的に行ってきた。実験と計算の一致は良好で、観測されたビーム損失の発生機構の解明、また、その解決策を議論するうえで、数値シミュレーションが重大な役割を果たしている。ハードウェア系の改良と共に、こうしたビーム試験と数値シミュレーションを反復的に行うアプローチにより、RCSでは、10$$^{-3}$$という極めて少ないビーム損失で1MW相当のビーム加速を達成したところである。本論文では、RCSのビーム増強過程で顕在化したビーム損失の発生機構やその低減に向けた取り組みなど、大強度加速器におけるビーム物理に関する話題を中心に、RCSビームコミッショニングにおけるここ数年の成果を時系列的に紹介する。

論文

Improvements of vacuum system in J-PARC 3 GeV synchrotron

神谷 潤一郎; 引地 裕輔*; 滑川 裕矢*; 武石 健一; 柳橋 亨*; 金正 倫計; 山本 風海

Proceedings of 8th International Particle Accelerator Conference (IPAC '17) (Internet), p.3408 - 3411, 2017/06

J-PARC RCSにおける真空システムは、システム完成以来、ビームロスの低減と装置の安定運転という加速器の高度化に寄与するべく、より良い質の真空および真空装置の安定性能の向上を目標に性能向上を進めてきた。真空の質の向上については、(1)H$$^{-}$$の想定外の荷電変換によるビームロスの低減を目的とした入射ビームラインの圧力の改善、(2)パルス磁場による発熱を原因とした真空ダクトの熱膨張によるリークへの対策、(3)放出ガス源であるキッカー電磁石のin-situでの脱ガスを行い、良好な結果を得た。真空装置の安定化については、(1)ゴム系真空シールによりリークを止めていた箇所を、低いばね定数のベローズと超軽量化クランプの開発により金属シールへ変更、(2)長尺ケーブル対応のターボ分子ポンプコントローラーの開発により、電気ノイズによるコントローラーのトラブルを撲滅、(3)複数台のターボ分子ポンプの増設による、システムの信頼性向上、を行ってきた。本発表では、このようなRCS真空システムの高度化について総括的に報告する。

論文

New injection scheme of J-PARC rapid cycling synchrotron

山本 風海; 神谷 潤一郎; Saha, P. K.; 高柳 智弘; 吉本 政弘; 發知 英明; 原田 寛之; 竹田 修*; 三木 信晴*

Proceedings of 8th International Particle Accelerator Conference (IPAC '17) (Internet), p.579 - 581, 2017/05

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、1MWの大強度ビームを物質生命科学実験施設および主リングシンクロトロンに供給するために設計され、調整が進められている。現在の所、RCSでは設計値の半分である500kWでの連続運転に成功しているが、今後さらにビーム出力を向上するためには、入射点付近の残留放射能による被ばく対策が重要となってくる。これまでのビーム試験やシミュレーション、残留線量の測定結果等から、入射点周辺の残留放射能は入射で使用する荷電変換用カーボンフォイルに入射及び周回ビームが当たった際に発生する二次粒子(散乱陽子や中性子)が原因であることがわかった。現状では、RCSの入射にはフォイルが必須であり、これらの二次粒子を完全に無くすことはできない。そこで、これら二次粒子によって放射化された機器の周辺に遮蔽体を置けるように、より大きなスペースが確保できる新しい入射システムの検討を開始した。予備検討の結果、機器配置は成立するが、入射用バンプ電磁石磁場が作る渦電流による発熱が問題となることがわかったため、今後その対策を検討することとなった。

論文

J-PARC 3GeV RCSキッカー電磁石電源の現状

富樫 智人; 高柳 智弘; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.725 - 728, 2016/11

大強度陽子加速器施設(J-PARC)の3-GeV RCS(Rapid Cycling Synchrotron)では、3GeVに加速した大強度陽子ビームの取り出しにサイラトロンスイッチを採用したキッカー電磁石電源システムを利用している。本システムの電源は、使用開始からおよそ10年が経過しているが、定期的な保守点検や消耗品の交換を実施することにより現在も順調な稼働を継続している。また、サイラトロンの取り扱いについては、長年の経験をもとにした維持管理手法の確立により高い稼働率を維持するとともに、寿命については平均で10,000時間を超える利用が可能な状況にまで改善されている。一方、消耗品については、経年的に製造中止品が増加しており、代替え品の選定が懸案となっている。また、高圧機器の絶縁と冷却に使用しているシリコン油についても耐電圧性能の劣化が進んでいる傾向があり性能の回復方法や入れ替え手順などの検討が必要となってきている。本報告では、これまでの運転状況並びに保守点検結果を交えながらキッカー電磁石電源の現状について報告する。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンビームコリメータの故障事象

山本 風海; 岡部 晃大; 神谷 潤一郎; 吉本 政弘; 竹田 修; 高柳 智弘; 山本 昌亘

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.314 - 318, 2016/11

2007年のRCSの運転開始以後、ビームコリメータではこれまで不具合は起きていなかったが、2016年4月の保守作業時に真空漏れが発生した。ビームコリメータはその機能の上から、非常に放射化することが予想されていたため、真空フランジを遠隔から着脱するためのリモートクランプシステムをはじめとして、作業中の被ばく量を低減するための準備がなされていた。そのため、今回故障が発生してから代わりのダクトへの入れ替えを行うに際して、ビームが直接当たるコリメータ本体では40mSv/hという非常に高い表面線量が測定されたにも関わらず、作業者の被ばく線量は最大でも60マイクロSvに抑えることに成功した。本発表では、コリメータの故障から復旧までの状況について報告する。

論文

Thermal analysis of the injection beam dump at J-PARC RCS

神谷 潤一郎; Saha, P. K.; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 7th International Particle Accelerator Conference (IPAC '16) (Internet), p.2380 - 2382, 2016/06

マルチターンH$$^{-}$$入射方式を用いる大強度ビーム加速器においては、荷電変換されなかったビーム用のビームダンプへの入熱は数千ワットにもおよぶ可能性がある。そのような場合、ビームダンプの構造物の温度は、機械強度としての許容値を超える可能性も出てくる。しかしながら、ダンプ構造物の各所温度を測定することは不可能である。我々は、J-PARC 3GeVシンクロトロンの入射ビームダンプについて、ダンプ構造物の各所温度と、実際に温度測定ができている箇所との対応を調査すること、及びビームによる入熱の許容最大値を知ることを目的とし、熱解析を行った。実構造に基づきモデル化を行い、さらに外部境界条件が内部構造物の温度に影響を与えないよう、十分大きな領域をモデル範囲とした。計算結果によると、コンクリート温度が許容値を超えないためには3 kW程度が入熱の限界であることが分かった。ただし実測との比較から、より精度の良い熱計算にはダンプ構造物間の温度抵抗を考慮する必要があることが分かった。

論文

Development of the charge exchange type beam scraper system at the J-PARC

岡部 晃大; 山本 風海; 金正 倫計

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 811, p.11 - 17, 2016/03

 パーセンタイル:100(Instruments & Instrumentation)

J-PARC 3-GeV RCSにおいて、ビーム入射部の放射化を抑制するためには、入射ビームのクオリティを向上させる必要がある。我々はRCS入射ビームのハロー部分を除去するため、炭素薄膜を用いた荷電変換型ビームハロー除去システム(スクレーパ)を開発した。本機器の開発にあたり、荷電変換膜による多重散乱効果に起因するスクレーパ周辺部の放射化対策が課題となる。スクレーパ周辺部の放射化を最小化する荷電変換膜厚を特定するため、炭素薄膜による荷電変換効率の算出、及び、荷電変換された粒子の現実的な軌道シミュレーションを行い、炭素薄膜の膜厚を520$$mu$$g/cm$$^2$$に決定した。検討結果をもとに荷電変換型スクレーパシステムを製作、RCS入射ビームラインに設置した。新設したスクレーパシステムの性能評価試験の結果、RCS入射ビームのハロー部を想定通りに除去できることを確認した。また、ビーム利用運転時におけるスクレーパシステム使用後の残留線量は、保守作業に影響の無いレベルまで抑制できていることも確認した。本研究開発により、世界初となる荷電変換型スクレーパシステムの実用化に成功した。

論文

Signal response of the beam loss monitor as a function of the lost beam energy

山本 風海

Proceedings of 4th International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2015) (Internet), p.80 - 84, 2016/02

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は3GeVまで加速した陽子ビームを後段の主リングシンクロトロンおよび物質生命科学実験施設に供給している。RCSの入射エネルギーは2013年までは181MeVであったが、2014年に400MeVに増強された。RCSの偏向および四極電磁石は大口径であり、ヨークの厚さも200mm以上ある。そのため、これら入射エネルギーでの陽子の阻止能を考慮すると、電磁石のビームロスモニタに対するシールド効果はビームロスが発生した際のビームエネルギーに強く依存する。入射の最中にビームロスが発生した場合、陽子は電磁石のヨークを貫通できない。しかし加速後にロスが発生した場合、陽子は容易に電磁石を通過する。そのため、もしロスした陽子の数が同じでもビームロスモニタの応答はエネルギーによって変わってくる。ビームロスモニタの応答を評価するために、信号強度のロスエネルギー依存性をシミュレーションにより評価した。計算の結果、信号強度はロスした際のエネルギーやロスの発生個所に依存することが判明した。また、電磁石のシールド効果が無ければ信号はロスしたパワーに比例することがわかった。

論文

Measurement system of the background proton in DeeMe experiment at J-PARC

山本 風海; Saha, P. K.; 青木 正治*; 三原 智*; 中津川 洋平*; 清水 宏祐*; 金正 倫計

JPS Conference Proceedings (Internet), 8, p.012004_1 - 012004_5, 2015/09

ミュオン電子転換過程は、標準理論を超えた多くの理論ではその存在が自然と考えられているが、発生確率は非常に小さく、未だ発見されていない。DeeME実験では、このミュオン電子転換過程を探索するが、信号とノイズの識別のためには10$$^{-14}$$のバックグラウンドプロトンを検出する必要がある。そこで、このような微小の陽子がターゲットに入射しているかどうか検出する測定システムの検討を行い、評価した結果測定可能であることを確認した。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンでの大強度運転の状況

山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.377 - 381, 2015/09

J-PARCでは2014年夏季にイオン源の増強を行い、リニアックは設計性能のピーク電流50mAでの運転が可能となった。3GeVシンクロトロン(3GeV Rapid Cycling Synchrotron, RCS)でも夏の保守作業期間に大強度ビームを受け入れるための準備作業を進め、作業後に設計最大出力である1MW相当の出力を達成すべく調整を開始した。調整の初期段階において、800kW相当を超えた加速粒子数での運転時に高周波加速空胴の電源出力が不足し、バケツが維持できずほとんどのビームが失われることが判明した。そのため、空胴共振点を変更し必要な電流値を下げる、電源出力の余裕分を使用しインターロックの値を見直す、等の対処を行い、年明けの調整運転時に1MW相当の試験運転に成功した。また、供用運転としても段階的にビーム出力を増加していき、物質生命科学実験施設(MLF)に向けて500kWの出力での連続運転を達成した。本件では、このような大強度運転を達成するためにRCSで実施した作業内容と、大強度運転条件の下での加速器の状況について報告する。

論文

J-PARC RCS入射部の放射化と残留線量測定

吉本 政弘; 山川 恵美*; 竹田 修; 山本 風海; 原田 寛之; Saha, P. K.; 岡部 晃大; 金正 倫計

Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.938 - 943, 2015/09

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)では、大強度ビームを実現するために荷電変換フォイルを用いたH-荷電変換ビーム多重入射を採用している。そのため、荷電変換フォイルとビームとの相互作用は避けようがなく、入射部フォイル周辺の残留線量が最も高くなっている。これまでの詳細な残留線量の分布測定とPHITSによるシミュレーション結果から荷電変換フォイルからの2次粒子(陽子及び中性子)がフォイル周辺の放射化の主な原因であることが分かった。また、リニアックから入射されたH$$^{-}$$粒子が荷電変換フォイルに到達する前に残留ガス等によりH$$^{0}$$粒子に変換されたことによるビームロスも局所的に強い放射化を生じさせる原因であることも明らかになった。本発表では、残留線量の詳細な分布測定とシミュレーション結果から、RCS入射部における放射化の状況と原因について報告する。

論文

Beam instrumentation at the 1 MW Proton beam of J-PARC RCS

山本 風海; 林 直樹; 岡部 晃大; 原田 寛之; Saha, P. K.; 吉本 政弘; 畠山 衆一郎; 發知 英明; 橋本 義徳*; 外山 毅*

Proceedings of 54th ICFA Advanced Beam Dynamics Workshop on High-Intensity, High Brightness and High Power Hadron Beams (HB 2014) (Internet), p.278 - 282, 2015/03

J-PARCの3GeVシンクロトロン(Rapid Cycling Synchrotron, RCS)では300kWの出力で物質生命科学実験施設(MLF)およびメインリングへビームを供給してきた。2014年の夏季シャットダウン時に、1MW出力を目指してリニアックでイオン源およびRFQの入れ替えを行った。1MWで信頼性の高いビーム運転を行うためには、さらなるビームロスの低減が必要となる。また、ユーザにとってはビーム出力が上がった際のビームのクオリティも重要である。そのために、入射および出射ビームのハローの測定精度が上がるようモニタの開発を進めた。具体的には、入射ビームのハロー測定用にはバイブレーションワイヤモニタ(VWM)とリニアック-3GeVシンクロトロン輸送ライン上のスクレーパを利用するモニタ二種類の開発を行い、VWMに関しては原理実証を終え、スクレーパを利用するモニタに関しては既存のモニタと比較して一桁以上感度を向上することに成功した。出射ビームのハロー測定では、OTRモニタを用いてビーム中心部と比較して$$10^{-6}$$の量のハローまで測定できるようになった。また、RCSからのビーム取り出し後に遅れて出る陽子がわずかでも存在すると、MLFで計画されているミュオン-電子転換過程探索試験DeeMeにおいてバックグラウンドの元となり、実験の精度が大きく低下する。このような陽子を測定する手法を開発し、予備試験によってその存在比がコアビームの$$10^{-18}$$程度であり要求を満たすことを確認した。

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