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論文

Crystal structure, photomagnetic and dielectric properties of a cyanido-bridged Cu-Mo assembly film

池田 侑典*; 松村 大樹; 辻 卓也; 生井 飛鳥*; 井元 健太*; 所 裕子*; 中林 耕二*; 大越 慎一*

Inorganica Chimica Acta, 550, p.121434_1 - 121434_8, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

A film of a cyanido-bridged Cu-Mo assembly Cu$$_{2}$$[Mo(CN)$$_{8}$$]$$cdot$$8H$$_{2}$$O (CuMo-film) was electrochemically synthesized. Unlike analogs with a formula of M$$_{2}$$[Mo(CN)$$_{8}$$]$$cdot$$zH$$_{2}$$O (M = Mn, Fe, Co), which show tetragonal crystal structures, the CuMo-film shows a monoclinic structure in the C2/m space group with cell parameters of a = 17.2461 $AA, b = 11.1681 AA, c = 11.2618 AA, $beta$$ = 125.1089$$^{circ}$$, and V = 1774.44 $AA$^{3}$$. Extended X-ray absorption fine structure analysis traced the bond distances around the Cu site as 1.93-2.30 $r{A}$ for Cu-N and 2.01-2.40 $r{A}$ for Cu-O. CuMo-film exhibits photo-switchable magnetization with T$$_{C}$$ = 18 K and dielectric relaxation related to the hydrogen bond network. The change of activation energy (E$$_{a}$$) of the dielectric relaxation around 157 K (from E$$_{a}$$ = 49.9 kJ mol$$^{-1}$$ to E$$_{a}$$ = 27.3 kJ mol$$^{-1}$$ on cooling) suggests that the development of the hydrogen bond network occurs below 157 K.

論文

Thermally altered subsurface material of asteroid (162173) Ryugu

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.

Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03

 被引用回数:60 パーセンタイル:96.18(Astronomy & Astrophysics)

2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300$$^{circ}$$Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200$$^{circ}$$Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。

論文

Multi-step magnetic transitions in EuNiIn$$_4$$

池田 修悟*; 金子 耕士; 田中 佑季*; 川崎 卓郎; 花島 隆泰*; 宗像 孝司*; 中尾 朗子*; 鬼柳 亮嗣; 大原 高志; 望月 健生*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 89(1), p.014707_1 - 014707_7, 2020/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:17.68(Physics, Multidisciplinary)

Magnetism in EuNiIn$$_4$$ has been studied by specific heat, magnetic susceptibility, magnetization, $$^{151}$$Eu M$"o$ssbauer spectroscopy, and neutron diffraction experiments. The specific heat shows two magnetic transitions at $$T_{rm N1}$$ and $$T_{rm N2}$$ at zero magnetic field. An antiferromagnetic ground state of EuNiIn$$_4$$ has a uniaxial magnetic anisotropy along the b-axis, revealed by the magnetic susceptibility and the M$"o$ssbauer spectroscopy. Single crystal neutron diffraction experiments clarify that this antiferromagnetic structure in the ground state is characterized by the commensurate propagation vector $$q$$ = (1/2, 1/2, 1/2) which reveals no distinct anomaly at $$T_{rm N2}$$. The magnetization curve along the b-axis at 2 K shows four successive magnetic field-induced transitions up to 50 kOe and, reaches 7 $${mu}_{rm B}$$/f.u. above 190 kOe, The magnetic phase diagram in EuNiIn$$_4$$ has unique characteristics with five magnetic states in low magnetic field.

論文

焼き入れ速度がV$$_{0.79}$$Ti$$_{0.2}$$Zr$$_{0.01}$$の水素吸蔵特性に与える影響

Kim, H.*; 榊 浩司*; 浅野 耕太*; 池田 一貴*; 大友 季哉*; 町田 晃彦; 綿貫 徹; 中村 優美子*

日本金属学会誌, 79(3), p.131 - 136, 2015/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Metallurgy & Metallurgical Engineering)

V$$_{0.79}$$Ti$$_{0.2}$$Zr$$_{0.01}$$の高温からの焼き入れ速度が水素吸蔵特性に及ぼす影響について調べた。焼き入れ速度の速いV$$_{0.79}$$Ti$$_{0.2}$$Zr$$_{0.01}$$-FQは、焼き入れ速度の遅いV$$_{0.79}$$Ti$$_{0.2}$$Zr$$_{0.01}$$-SQに比べて高い水素吸蔵圧力を示した。さらにV$$_{0.79}$$Ti$$_{0.2}$$Zr$$_{0.01}$$-SQは比較的平坦なプラトーを示したが、V$$_{0.79}$$Ti$$_{0.2}$$Zr$$_{0.01}$$-FQのプラトーは傾斜していた。V$$_{0.79}$$Ti$$_{0.2}$$Zr$$_{0.01}$$-FQの水素吸蔵圧力は15サイクルの間に徐々に減少したが、V$$_{0.79}$$Ti$$_{0.2}$$Zr$$_{0.01}$$-SQでは1サイクル目で若干低い吸蔵圧を示しただけで、15サイクルの間でほとんど変化しなかった。V$$_{0.79}$$Ti$$_{0.2}$$Zr$$_{0.01}$$D$$_2$$-FQ及びV$$_{0.79}$$Ti$$_{0.2}$$Zr$$_{0.01}$$D$$_2$$-SQの平均構造には差が見られなかったが、二体分布関数では55${AA}$以上の領域で局所構造に差が見られた。

論文

J-PARCリニアックの現状

小栗 英知; 長谷川 和男; 伊藤 崇; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 森下 卓俊; 篠崎 信一; 青 寛幸; 大越 清紀; 近藤 恭弘; et al.

Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.389 - 393, 2014/10

J-PARCリニアックでは現在、ビームユーザに対する利用運転を行うとともに、リニアック後段の3GeVシンクロトロンにて1MWビームを加速するためのビーム増強計画を進めている。リニアックのビーム増強計画では、加速エネルギー及びビーム電流をそれぞれ増強する。エネルギーについては、181MeVから400MeVに増強するためにACS空洞及びこれを駆動する972MHzクライストロンの開発を行ってきた。これら400MeV機器は平成24年までに量産を終了し、平成25年夏に設置工事を行った。平成26年1月に400MeV加速に成功し、現在、ビーム利用運転に供している。ビーム電流増強では、初段加速部(イオン源及びRFQ)を更新する。イオン源はセシウム添加高周波放電型、RFQは真空特性に優れる真空ロー付け接合タイプ空洞をそれぞれ採用し、平成25年春に製作が完了した。完成後は専用のテストスタンドにて性能確認試験を行っており、平成26年2月にRFQにて目標の50mAビーム加速に成功した。新初段加速部は、平成26年夏にビームラインに設置する予定である。

報告書

原子力緊急時支援・研修センターの活動(平成24年度)

佐藤 猛; 武藤 重男; 奥野 浩; 片桐 裕実; 秋山 聖光; 岡本 明子; 小家 雅博; 池田 武司; 根本内 利正; 斉藤 徹; et al.

JAEA-Review 2013-046, 65 Pages, 2014/02

JAEA-Review-2013-046.pdf:11.18MB

原子力機構は、指定公共機関として、国及び地方公共団体その他の機関に対し、災害対策又は武力攻撃事態等への対処において、防災業務計画及び国民保護業務計画に則り、技術支援をする責務を有している。原子力緊急時支援・研修センターは、緊急時には、専門家の派遣、防災資機材の提供、防護対策のための技術的助言等の支援活動を行う。また、平常時には、我が国の防災対応体制強化・充実のために、自らの訓練・研修の他、国、地方公共団体、警察、消防、自衛隊等の原子力防災関係者のための訓練・研修、原子力防災に関する調査研究及び国際協力を実施する。平成24年度においては、上記業務を継続して実施するとともに、国の原子力防災体制の抜本的見直しに対し、これまでに培った経験及び東京電力福島第一原子力発電所事故への対応を通じた教訓等を活かし、国レベルでの防災対応基盤の強化に向け、専門家として技術的な支援を行うとともに、当センターの機能の維持・運営及び国との連携を図った自らの対応能力強化などに取り組んだ。なお、福島事故への対応については、人的・技術的な支援活動の主たる拠点が福島技術本部に移行することとなったため、平成24年9月をもって終了した。

論文

Identified charged hadron production in $$p + p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 and 62.4 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review C, 83(6), p.064903_1 - 064903_29, 2011/06

 被引用回数:193 パーセンタイル:99.41(Physics, Nuclear)

200GeVと62.4GeVでの陽子陽子の中心衝突からの$$pi, K, p$$の横運動量分布及び収量をRHICのPHENIX実験によって測定した。それぞれエネルギーでの逆スロープパラメーター、平均横運動量及び単位rapidityあたりの収量を求め、異なるエネルギーでの他の測定結果と比較する。また$$m_T$$$$x_T$$スケーリングのようなスケーリングについて示して陽子陽子衝突における粒子生成メカニズムについて議論する。さらに測定したスペクトルを二次の摂動QCDの計算と比較する。

論文

Azimuthal correlations of electrons from heavy-flavor decay with hadrons in $$p+p$$ and Au+Au collisions at $$sqrt{s_{NN}}$$ = 200 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.

Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04

 被引用回数:10 パーセンタイル:54.53(Physics, Nuclear)

重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。

論文

Neutron scattering study on U-dichalcogenides

目時 直人; 金子 耕士; 池田 修悟*; 酒井 宏典; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸*

IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 9, p.012088_1 - 012088_8, 2010/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:53.36(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

ウランカルコゲナイドUS$$_{2}$$は高温で半金属的、100K以下で非磁性-絶縁体的である。UTeS, USeSでは高温の振る舞いは同じだが低温で磁気秩序を示し電気抵抗は減少する。5f電子の局在-遍歴性との関連性を明らかにするため中性子散乱実験を行った。実験の結果、低温で明瞭な結晶場励起を観察した。励起エネルギー(7meV)は伝導ギャップとほとんど同じで、電気抵抗の振る舞いが変化する温度スケールと等しい。さらに100K以上でpf混成による準弾性散乱が観察された。つまり5f電子の遍歴-局在性の変化によって金属-非金属クロスオーバーが生じていると考えられる。

論文

Phonons in UCoGa$$_{5}$$

目時 直人; 金子 耕士; Raymond, S.*; Sanchez, J. P.*; Piekarz, P.*; Parlinski, K.*; Ole$'s$, A. M.*; 池田 修悟; 松田 達磨; 芳賀 芳範; et al.

Physica B; Condensed Matter, 378-380, p.1003 - 1004, 2006/05

 被引用回数:12 パーセンタイル:48.41(Physics, Condensed Matter)

UCoGa$$_{5}$$の中性子散乱を用いた低エネルギー音響格子振動の研究結果と、第一原理の計算結果との比較について報告する。UCoGa$$_{5}$$については、多くの対称な軸上で明瞭な音響フォノンと一部の光学フォノンが観察された。第一原理計算との一致はだいたい良好であるが、M点におけるフォノン分散のソフトニングが室温では観察されなかった。低温の結果も含めて報告する。

論文

Induced orbital polarization of Ga ligand atoms in U$$T$$Ga$$_5$$ ($$T$$=Ni, Pd, and Pt)

葛下 かおり*; 石井 賢司; Wilkins, S. B.*; Janousova, B.*; 稲見 俊哉; 大和田 謙二; 坪田 雅己; 村上 洋一; 金子 耕士; 目時 直人; et al.

Physical Review B, 73(10), p.104431_1 - 104431_5, 2006/03

 被引用回数:8 パーセンタイル:37.35(Materials Science, Multidisciplinary)

反強磁性ウラン化合物U$$T$$Ga$$_5$$($$T$$=Ni, Pd, and Pt)について、Gaの$$K$$吸収端で行った共鳴X線散乱について報告する。ネール温度以下で大きな共鳴シグナルが観測された。$$pi$$-$$pi'$$及び$$pi$$-$$sigma'$$偏光に対するアジマス依存性から共鳴シグナルは磁気双極子の対称性を持っていることがわかった。このバンド電子の共鳴はUの$$5f$$電子との強い混成によりGaの$$4p$$状態の軌道偏極が誘起されたとする半局在モデルで解釈できる。以上の結果は、陰イオンでの共鳴磁気X線散乱は、対称性の議論からUの$$5f$$モーメントの配置を決定でき、混成に関する情報を与えることを示している。

論文

Neutron scattering study on 5f itinerant antiferromagnet UPdGa$$_5$$

池田 修悟; 目時 直人; 芳賀 芳範; 金子 耕士; 松田 達磨; 大貫 惇睦

Physica B; Condensed Matter, 359-361, p.1030 - 1032, 2005/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:5.86(Physics, Condensed Matter)

われわれはGaフラックス法を用いて、UPdGa$$_5$$の単結晶を育成することに成功した。帯磁率は弱い温度依存性を示すとともに、異方性も小さく、5$$f$$が遍歴的であると考えられる。また$$T_N$$=31Kにおいて、帯磁率とともに電気抵抗が急激に減少することを明らかにした。また中性子回折から、磁気構造が$${Q}$$=[0,0,1/2]で表されることを見いだした。0.33$$mu$$$$_{B}$$の大きさを持つ$$c$$軸に平行なウランの磁気モーメントが、$$c$$面内では強磁性的に、面間では反強磁性的に結合している構造となっている。

論文

Resonant X-ray scattering study of UNiGa$$_5$$

葛下 かおり; 石井 賢司; 大和田 謙二; 村上 洋一; 金子 耕士; 目時 直人; Lander, G. H.; 池田 修悟; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦

Physica B; Condensed Matter, 359-361, p.1045 - 1047, 2005/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:11.10(Physics, Condensed Matter)

ネール温度が86Kの反強磁性を示すUNiGa$$_5$$においてウランのM$$_4$$吸収端及びガリウムのK吸収端のエネルギーを持つ放射光X線を用いた共鳴磁気散乱を観測した。ガリウムサイトでは非磁性元素であるにもかかわらず、10$$^2$$ものenhancementを観測したが、これは隣のウラン5$textit{f}$の軌道分極が混成軌道を通してガリウムの4$textit{p}$の軌道分極を誘起したことに起因すると考えられる。

論文

Possible pairing symmetry of superconductor Na$$_x$$CoO$$_2$$$$cdot y$$H$$_2$$O

西川 裕規; 池田 浩章*; 山田 耕作*

Journal of the Physical Society of Japan, 73(5), p.1127 - 1130, 2004/05

 被引用回数:17 パーセンタイル:64.54(Physics, Multidisciplinary)

最近発見された水和コバルト酸化物超伝導体について、その超伝導機構が電子相関によるものかどうかを議論した。具体的には、第一原理計算を使用して得られた水和コバルト酸化物の電子構造を使用して、超伝導を議論するモデルを構成し、電子相関機構での有利な超伝導対を計算で予想した。電子相関の扱いは、電子相関に関する3次摂動で扱った。その結果、スピン一重項の場合はd波対が、スピン三重項の場合はf波対が有利であることがわかった。両者は同程度に有利であることもわかった。また電子相関による超伝導転移温度は、実験での転移温度を説明するにはかなり低いという結果になった。このことは水和コバルト酸化物超伝導体の超伝導に電子相関以外の機構が働いている可能性を示唆している。

論文

Possibility of ${it f}$-wave spin-triplet superconductivity in the CoO$$_{2}$$ superconductor; A Case study on a 2D triangular lattice in the repulsive hubbard model

池田 浩章*; 西川 裕規; 山田 耕作*

Journal of the Physical Society of Japan, 73(1), p.17 - 20, 2004/01

 被引用回数:56 パーセンタイル:84.99(Physics, Multidisciplinary)

次最近接積分までを含む2次元三角格子ハバードモデルを用いて、電子数,次最近接積分を変化させた時に、どのような超伝導対が有利になるかを3次摂動論,スピン揺らぎ交換機構(FLEX)を用いて調べた。その結果${it f}$波超伝導対がパラメータの広い範囲で有利になることがわかった。またvertex補正項も考慮した方が、${it f}$波対に幾分有利になることが明らかになった。これらの結果から最近発見された水和コバルト酸化物超伝導体の超伝導機構について考察を加えた。その結果、水和コバルト酸化物超伝導体の電子構造の特徴に近いパラメータ領域では${it f}$波対が有利になっていることがわかった。

論文

Large orbital magnetic moment and its quenching in the itinerant uranium intermetallic compounds U${it T}$Ga$$_5$$ (${it T}$=Ni, Pd, Pt)

金子 耕士; 目時 直人; Bernhoeft, N.*; Lander, G. H.; 石井 慶信; 池田 修悟; 常磐 欣文; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦

Physical Review B, 68(21), p.214419_1 - 214419_9, 2003/12

 被引用回数:60 パーセンタイル:88.54(Materials Science, Multidisciplinary)

UTGa$$_5$$(T=Ni, Pd, Pt)は、強い遍歴性を示す反強磁性体である。この内Ni, Ptでは常磁性状態において、ほぼ同じ結晶構造を持ち、電子構造も酷似しているにもかかわらず、c底面内の最隣接間相互作用の符号が異なっている点は興味深い。粉末中性子回折実験による詳細な結晶構造解析の結果、構造の一部を成すUGa$$_3$$ブロックの局所的な歪みにT=Ni, Pd, Ptで系統性があることを明らかにした。またT$$_N$$で磁歪の存在を見出し、それが3者の磁気構造の違いに対応した系統性を示している事を明らかにした。T=Ni, Ptについては、単結晶中性子回折実験から磁気形状因子を明らかにし、軌道磁気モーメントの大きな寄与の存在を明らかにするとともに、その凍結の度合いが、帯磁率における遍歴性と対応して、両者で大きく異なっている事を明らかにした。以上の結果から、UTGa$$_5$$におけるUGa$$_3$$ブロックの局所的な歪みが、最隣接間相互作用の符号に加え、磁歪,軌道磁気モーメントの凍結,遍歴性に密接に関与しているとともに、5fの遍歴系において軌道が重要な役割を演じる事を示唆している。

論文

Theory of superconductivity in strongly correlated electron systems

柳瀬 陽一*; 重城 貴信*; 野村 拓司; 池田 浩章*; 堀田 貴嗣; 山田 耕作*

Physics Reports; A Review Section of Physics Letters, 387(1-4), p.1 - 149, 2003/11

 被引用回数:225 パーセンタイル:83.69(Physics, Multidisciplinary)

強相関電子系の超伝導の本質的な性質について、統一的観点からのレビューを行う。具体的に取り上げる物質は、銅酸化物高温超伝導体、BEDT-TTF有機超伝導体、ルテニウム酸化物Sr$$_2$$RuO$$_4$$、そして重い電子系超伝導体である。実験結果についてのレビューをした後、Dyson-Gor'kov方程式に基づいて超伝導の性質を議論するための理論形式を説明する。そして、銅酸化物、有機導体、ルテニウム酸化物、重い電子系の超伝導に対する理論的結果を順に紹介していく。

論文

Single crystal growth and magnetic properties of 5$$f$$-itinerant antiferromagnet UPdGa$$_5$$

池田 修悟; 目時 直人; 芳賀 芳範; 金子 耕士; 松田 達磨; 大貫 惇睦; Galatanu, A.

Journal of the Physical Society of Japan, 72(10), p.2622 - 2626, 2003/10

 被引用回数:16 パーセンタイル:65.06(Physics, Multidisciplinary)

Gaの自己フラックス法により、ウラン3元化合物UPdGa$$_5$$の単結晶育成を行った。磁化率は、5$$f$$電子の遍歴性と一致するような小さな温度依存性と異方性を示した。私達は、電気抵抗と磁化率測定において、ネール点31K以下に明らかな異常を確認した。磁気構造は、中性子散乱測定によって研究された。その結果、伝播ベクトル$$Q$$=[0,0,1/2]の反強磁性ピークを観測した。ウラン5fの磁気モーメントは、$$c$$軸に平行で、大きさは0.33$$mu_{rm B}$$/Uであり、$$c$$面内は強磁性的で、$$c$$軸方向に沿って反強磁性的に配列していることがわかった。

論文

Achievement of high fusion triple product, steady-state sustainment and real-time NTM stabilization in high-$$beta_p$$ ELMy H-mode discharges in JT-60U

諫山 明彦; 鎌田 裕; 林 伸彦; 鈴木 隆博; 及川 聡洋; 藤田 隆明; 福田 武司; 井手 俊介; 竹永 秀信; 牛草 健吉; et al.

Nuclear Fusion, 43(10), p.1272 - 1278, 2003/10

 被引用回数:134 パーセンタイル:95.53(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uでは定常高$$beta_p$$ Hモード放電の最適化を行い、以下の結果を得た。(1)NNBを用いて完全非誘導電流駆動の下で核融合三重積3$$times$$10$$^{20}$$m$$^{-3}cdot$$s$$cdot$$keV(世界最高値)を達成した。この結果は従来の結果を50%上回る。(2)規格化ベータ値$$beta_N$$が2.7のプラズマをNBや電源の機器限界に近い7.4秒間(エネルギー閉じ込め時間の約60倍)維持した。(3)高規格化ベータ値($$beta_N$$=3.05)のプラズマをエネルギー閉じ込め時間の5倍の間維持した。(4)電流分布や圧力分布の最適化により新古典テアリングモードの発生を再現性よく抑制した。(5)電子温度揺動分布から磁気島中心を実時間で検出し電子サイクロトロン電流駆動を行うシステムを開発し、高ベータ領域($$beta_p$$=1.1,$$beta_N$$=1.5)における新古典テアリングモードを完全に安定化した。安定化後ベータ値や閉じ込め改善度が上昇した。

論文

Crystal and magnetic structure in the itinerant 5$$f$$ antiferromagnet UCr$$_2$$Si$$_2$$

松田 達磨; 目時 直人; 芳賀 芳範; 池田 修悟; 金子 耕士; 山本 悦嗣; 大貫 惇睦

Journal of Physics; Condensed Matter, 15(28), p.S2023 - S2027, 2003/07

 被引用回数:6 パーセンタイル:34.85(Physics, Condensed Matter)

UT$$_2$$X$$_2$$(T: 遷移金属,X: Si, Ge)は、強相関電子系化合物として系統的に研究がなされているが、その中でUCr2$$_2$$Si$$_2$$は、ネール温度30Kの反強磁性体である。われわれはこの物質について初めて単結晶育成を行い、物性を調べてきた。その結果輸送特性から新たに$$T_a$$=210Kにおいて構造相転移を示唆する結果を得た。このことから、中性子回折実験により結晶構造及び低温秩序相における磁気構造を調べた。その結果、高温の正方晶から$$T_a$$以下において三斜晶へ転移することがわかった。さらに転移は一次転移を示唆するヒステリシスを持つことがあきらかとなった。また磁気構造は$$Q$$=[-1/2, 1/2, 0]の反強磁性秩序であることがわかった。このことは、これまでにUT$$_2$$X$$_2$$では見られなかった磁気構造である。

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