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論文

Continuous liquid-liquid extraction of uranium from uranium-containing wastewater using an organic phase-refining-type emulsion flow extractor

永野 哲志; 長縄 弘親; 鈴木 英哉; 利光 正章*; 三田村 久吉*; 柳瀬 信之*; Grambow, B.

Analytical Sciences, 34(9), p.1099 - 1102, 2018/09

 被引用回数:2 パーセンタイル:39.55(Chemistry, Analytical)

大量のウラン廃液からウランを連続的に抽出するために、溶媒洗浄型のエマルションフロー(EF)システムを開発した。これまでのEFシステムは有機溶媒を洗浄する仕組みを持っていないために、大量廃液を処理する際には有機溶媒に目的元素が蓄積し抽出性能が劣化するという問題があった。そこで、目的元素の蓄積を抑制するために有機溶媒洗浄ユニットを備えたシステムを新たに開発しウラン廃液処理に適用したところ、抽出性能の劣化を起こすことなく連続処理ができることが分かった。

論文

未除染森林から放射性セシウムの流出による生活圏の再汚染を防止する技術

長洲 亮佑*; 田邉 大次郎*; 横塚 享*; 熊沢 紀之*; 安食 貴也*; 相澤 雄介*; 長縄 弘親; 永野 哲志; 柳瀬 信之*; 三田村 久吉*; et al.

環境浄化技術, 17(2), p.58 - 61, 2018/03

原子力機構は、茨城大学, 熊谷組およびグループ会社であるテクノスとともに、森林からのセシウムの移行を抑制する新技術を開発した。この新技術では、ポリイオンと呼ばれるイオン性高分子と鉱物である粘土を併用し、降雨や雨水の流れといった自然の力を利用して、セシウムの移行を抑制する。福島県飯舘村で新規技術の実証試験を行い、森林から森林に隣接する牧草地へのセシウム移行に対する抑制効果を証明した。

論文

新しい液液抽出法"エマルションフロー法"

長縄 弘親

分析化学, 66(11), p.797 - 808, 2017/11

AA2017-0526.pdf:2.29MB

近年、日本原子力研究開発機構(JAEA)において開発された新しい液液抽出法、"エマルションフロー法"は、簡便さと低コスト、高効率とコンパクトさ、安全性と環境調和性を兼ね備えた革新的な手法として注目されている。エマルションフロー法では、水相の流れに対向してマイクロメートルサイズの油相の液滴を噴出させることで、乳濁状態(エマルション)に至るまで両相を混合することができるため、送液のみにより、高効率な液液抽出を行うことができる。その一方で、エマルション流の通過断面積を急激に大きくした容器構造において、乳濁状態は迅速かつ完全に解消されるため、小型の装置で大きな処理スピードを実現できる。エマルションフロー法は、従来の工業的な液液抽出の方法との比較において、スプレーカラムに勝る最も低いコストと遠心抽出器に匹敵する最も高い性能(高抽出効率、迅速)を両立させる。また、液液界面への微粒子の凝集を利用した固液分離、きわめて優れた相分離を利用した油水分離にも有用である。

論文

A Comprehensive extraction study using a mono-alkylated diglycolamic acid extractant; Comparison between a secondary amide group and a tertiary amide group

杉田 剛; 藤原 伊織*; 岡村 浩之; 大島 達也*; 馬場 由成*; 長縄 弘親; 下条 晃司郎

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 24(2), p.61 - 69, 2017/05

ジグリコールアミド酸型抽出剤を用いた金属イオン抽出におけるアミド基の影響を調べた。本研究では、二級アミドである$$N$$-dodecyldiglycolamic acid (C$$_{12}$$DGAA)と三級アミドである$$N,N$$-dioctyldiglycolamic acid (DODGAA)の抽出挙動の違いを、56種類の金属イオンを対象とした網羅的抽出によって評価した。C$$_{12}$$DGAAはDODGAAと比較してSc(III)を除くレアアースに対する抽出分離能が低下した。一方で、比較的イオン半径の小さな金属に対して優れた抽出能を示した。さらに、C$$_{12}$$DGAAは二価金属イオン混合液からHg(II)を選択的に分離できることが明らかとなった。

論文

Role of Tf$$_{2}$$N$$^{-}$$ anions in the ionic liquid-water distribution of europium(III) chelates

岡村 浩之; 青柳 登; 下条 晃司郎; 長縄 弘親; 井村 久則*

RSC Advances (Internet), 7(13), p.7610 - 7618, 2017/01

 被引用回数:8 パーセンタイル:33.34(Chemistry, Multidisciplinary)

液-液分配および時間分解レーザー励起蛍光分光法(TRLFS)によって、2-テノイルトリフルオロアセトン(Htta)によるEu(III)キレートのイオン液体-水分配系におけるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Tf$$_{2}$$N$$^{-}$$)アニオンの役割を研究した。Eu(tta)$$_{3}$$の分配定数に対するイオン液体の効果を正則溶液論に基づいて評価したところ、1-アルキル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド([C$$_{n}$$mim][Tf$$_{2}$$N])におけるEu(tta)$$_{3}$$の分配定数は、[C$$_{n}$$mim][Tf$$_{2}$$N]中のEu(tta)$$_{3}$$の溶媒和効果により著しく増加することがわかった。また、合成した[Eu(tta)$$_{3}$$(H$$_{2}$$O)$$_{3}$$]のTRLFSから、一連の[C$$_{n}$$mim][Tf$$_{2}$$N]中ではEu(tta)$$_{3}$$キレートはほぼ完全に脱水和することが明らかになった。さらに、20Mの水を含む過塩素酸1-エチル-3-メチルイミダゾリウム([C$$_{2}$$mim][ClO$$_{4}$$])中では、2あるいは3分子の水が配位していたのに対して、0.50 MのTf$$_{2}$$N$$^{-}$$と20 Mの水を含む[C$$_{2}$$mim][Tf$$_{2}$$N, ClO$$_{4}$$]中では水和数は約1となった。これらの結果から、[Eu(tta)$$_{3}$$(H$$_{2}$$O)$$_{3}$$]の配位水がTf$$_{2}$$N$$^{-}$$アニオンに置換されることが示された。実際、[C$$_{4}$$mim][Tf$$_{2}$$N]存在下におけるエレクトロスプレーイオン化質量分析法により、アニオン性の付加物[Eu(tta)$$_{3}$$(Tf$$_{2}$$N)]$$^{-}$$が観測された。

論文

Extraction behavior of rare-earth elements using a mono-alkylated diglycolamic acid extractant

下条 晃司郎; 藤原 伊織*; 藤澤 清史*; 岡村 浩之; 杉田 剛; 大島 達也*; 馬場 由成*; 長縄 弘親

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 23(2), p.151 - 159, 2016/05

ジグリコールアミド酸型抽出剤(DGAA)を用いたレアアースの溶媒抽出について検討した。本研究では2級アミドである$$N$$-dodecyldiglycolamic acid (C$$_{12}$$DGAA)と3級アミドである$$N,N$$-dioctyldiglycolamic acid (DODGAA)を用い、両者の比較を行った。その結果、C$$_{12}$$DGAAはDODGAAに比べてレアアースに対する抽出能および分離能が低下し、アミド酸素の塩基性が抽出分離に大きく影響することが明らかとなった。抽出機構はプロトン交換反応であり、1:3錯体を形成することを証明した。また、単結晶X線構造解析によりDGAA骨格は三座配位子としてランタンに配位していることが示された。

論文

Decontamination and volume reduction of cesium-contaminated soil by combining soil solidification with interpolyelectrolyte complex and wet classification

山下 祐司*; 柳瀬 信之; 永野 哲志; 三田村 久吉; 長縄 弘親

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 305(2), p.583 - 587, 2015/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:81.41(Chemistry, Analytical)

セシウムに汚染した土壌の除染と減容化の方法を検討した。土壌をポリイオンコンプレックス溶液で固化し湿式分級によりいくつかの粒径サイズに分けた。各サイズの$$gamma$$線スペクトロメトリーによる結果から、未処理の土壌に比べ、粗い土壌粒子の放射能濃度の割合は減少し、一方、0.075mm以下の土壌粒子の割合は増加した。このことから、放射性セシウムが蓄積している細かな土壌粒子が土壌固化と分級により粗い土壌粒子の表面から除去され、洗浄液に保持されることが分かった。

論文

Increase in rare earth element concentrations controlled by dissolved organic matter in river water during rainfall events in a temperate, small forested catchment

松永 武; 都築 克紀; 柳瀬 信之; Kritsananuwat, R.*; 半澤 有希子; 長縄 弘親

Journal of Nuclear Science and Technology, 52(4), p.514 - 529, 2015/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:66.76(Nuclear Science & Technology)

降雨時の溶存希土類元素の河川水中の様態をTRU元素のアナログとして研究した。溶存希土類元素(REE)濃度は、降雨時の河川流量の増減と連動して増減した。このREE濃度の変動は、溶存有機物中の腐植物質の特性である紫外吸光度、蛍光強度の変動と強く関係していた。そして、コロイド態で存在するREEの中の10kから30k Daltonの成分が、降雨時のREE濃度の増加に最も寄与していることが明らかとなった。さらに、溶存REE濃度の増加は、有機物濃度の規格化紫外吸光度(SUVA)と相関が高い。SUVAは溶存腐植物質の芳香族性を代表するので、本研究で見いだされた降雨時のREE濃度の増加現象には、官能基を多く有することを意味する溶存腐植物質の芳香族性が根底にあることが示唆された。

報告書

エマルションフローを利用した液・液抽出法によるウラン廃液処理試験

菅田 信博; 大天 正樹; 遠藤 裕治; 吉田 英明; 美田 豊; 長縄 弘親; 永野 哲志; 柳瀬 信之

JAEA-Technology 2015-007, 43 Pages, 2015/03

JAEA-Technology-2015-007.pdf:5.33MB

日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターのウラン濃縮施設には、ウラン濃縮技術開発に使用した核不拡散に係わる機微情報を有する遠心分離機が存在している。この遠心機は希硫酸及び水による超音波洗浄等の湿式除染により部品表面へ付着した放射性物質を分離処理し、処理した廃液中のウランを除去することにより、廃液処理後に発生する澱物の放射能濃度を低減させることで、澱物処理が削減できるかの可能性を検討している。このため、平成19年度より原子力基礎工学研究部門と連携を図り、エマルションフロー法によるウラン抽出分離技術の開発を進めてきている。開発したエマルションフロー法を利用した試験装置について、希硫酸及び水の実廃液を用いた試験を行い、基礎試験で確認した性能が得られるかを検証した。

論文

Photophysical property of $$catena$$-bis(thiocyanato)aurate(I) complexes in ionic liquids

青柳 登; 榛葉 祐介*; 池田 篤史*; 芳賀 芳範; 下条 晃司郎; Brooks, N. R.*; 泉岡 明*; 長縄 弘親; 木村 貴海; Binnemans, K.*

Crystal Growth & Design, 15(3), p.1422 - 1429, 2015/03

 被引用回数:7 パーセンタイル:31.11(Chemistry, Multidisciplinary)特願 2009-116985   開放特許情報データベース   公報

金(I)チオシアナト錯体の光化学を研究し、固体および液体中における配位構造を決定した。この超分子錯体と光励起状態における励起錯体の配位構造を、単結晶構造解析および放射光XASによって解析した。基底状態と光励起状態におけるAu-SおよびAu-Auの結合距離を比較した。紫外光の照射に伴って、励起錯体の相互作用は強まり、Au-Au間の距離が縮まった。1次元鎖からはブロードな発光スペクトルが観測された。時間分解発光スペクトルは、凝集形態の異なるオリゴマーの存在を示した。さらに、EXAFSは光刺激によってAu-Sの距離が変化することを示した。光励起錯体の歪みは液体では有意に観測されなかった。これは、錯体のフレキシブルな構造が原因である思われる。結果として、擬1次元構造をもつ錯体は、光励起によって超分子ネットワークの結合距離を制御できることが分かった。

論文

セシウム吸着ディスク及びGMサーベイメータを用いた水試料中の放射性セシウム濃度のモニタリング法とその応用

永野 哲志; 三田村 久吉; 柳瀬 信之; 長縄 弘親; 安田 健一郎; 山口 裕顕*

放射性物質の吸着・除染および耐放射線技術における材料・施工・測定の新技術, p.400 - 408, 2014/11

水試料中の放射性セシウム濃度を迅速・簡便に評価する方法として、セシウム吸着ディスクとGMサーベイメータを組合せたその場測定法を考案し、福島県伊達市富成小学校の屋外プールの除染作業に応用した。本稿は、技術情報協会の依頼を受け、本測定法を一般の人向けに解説したものである。

論文

Intramolecular cooperative effect of a macrocyclic receptor bearing $$beta$$-diketone fragments on the extraction of strontium into an ionic liquid

岡村 浩之; 長縄 弘親; 井村 久則*; 下条 晃司郎

Proceedings of 20th International Solvent Extraction Conference (ISEC 2014), p.1046 - 1051, 2014/09

The macrocyclic receptor (H$$_{2}$$$$beta$$DA18C6) composed of diaza-18-crown-6 and two molecules of 4-acyl-5-pyrazolone was synthesized for the extraction of Sr(II) into ionic liquids (ILs). The extraction performance of H$$_{2}$$$$beta$$DA18C6 in 1-alkyl-3-methylimidazolium bis(trifluoromethanesulfonyl)imide ([C$$_{n}$$mim][Tf$$_{2}$$N]) was remarkably enhanced by the intramolecular cooperative effect compared with that in chloroform. From the equilibrium analysis, the neutral complex, Sr($$beta$$DA18C6), was extracted into [C$$_{2}$$mim][Tf$$_{2}$$N]. The shortening of the average Sr-O distance in the Sr-$$beta$$DA18C6 complex in the IL was revealed from the extended X-ray absorption fine structure spectroscopy. This is the cause of the intramolecular cooperative effect in the IL.

論文

Comprehensive extraction separation study of metal ions using $$N,N$$-dioctyldiglycolamic acid DODGAA

下条 晃司郎; 長縄 弘親

Proceedings of 20th International Solvent Extraction Conference (ISEC 2014), p.1052 - 1057, 2014/09

We report on the feasibility of $$N,N$$-dioctyldiglycolamic acid (DODGAA) as a novel extractant for selective separation of varioius metal ions in industrial solvent extraction processes. DODGAA can be synthesized simply and readily in a single step. This extractant enables the quantitative partitioning of all rare-earth metal ions (RE$$^{3+}$$) from moderately acidic solutions, while showing selectivity for heavier lanthanides, and provides remarkably high extraction separation performance for RE$$^{3+}$$ compared with commercial extractants. In fact, the mutual separation abilities of DODGAA for light lanthanides are higher than those of organophosphorus extractants. Furthermore, we found that DODGAA is useful for the separation of RE$$^{3+}$$ from base metal ions. For other metal ions, DODGAA posesses great potential for the selective recovery of a noble metal ion Pd(II) from Pt(IV) and Rh(III), the removal of toxic metai ions, such as Hg(II) and Pb(II), and the recycling of In(III) from the group-13 elements.

論文

Comprehensive extraction study using $$N$$,$$N$$-dioctyldiglycolamic acid

下条 晃司郎; 中井 綾香*; 岡村 浩之; 斎藤 拓巳*; 大橋 朗*; 長縄 弘親

Analytical Sciences, 30(4), p.513 - 517, 2014/04

 被引用回数:7 パーセンタイル:59.11(Chemistry, Analytical)

We report on the acid dissociation constants ($$K$$$$_{a}$$) of diglycolamic acid-type ligands together with comprehensive data on the extraction performance of $$N$$,$$N$$-dioctyldiglycolamic acid (DODGAA) for 54 metal ions. The p$$K$$$$_{a}$$ of the diglycolamic acid framework was determined to be 3.54 in water by potentiometric titration, indicating that DODGAA is strongly acidic compared with carboxylic acid. DODGAA can quantitatively transfer various metal ions among the 54 metal ions through a proton-exchange reaction, and provides excellent extraction performance and separation ability for rare-earth metal ions, In(III), Fe(III), Hg(II), and Pb(II) among the 54 metal ions.

論文

Highly efficient extraction separation of lanthanides using a diglycolamic acid extractant

下条 晃司郎; 青柳 登; 斎藤 拓巳*; 岡村 浩之; 久保田 富生子*; 後藤 雅宏*; 長縄 弘親

Analytical Sciences, 30(2), p.263 - 269, 2014/02

 被引用回数:23 パーセンタイル:17.78(Chemistry, Analytical)

$$N$$,$$N$$-dioctyldiglycolamic acid (DODGAA) enables the quantitative partitioning of all Ln$$^{3+}$$ ions from moderately acidic solutions, while showing selectivity for heavier lanthanides, and provides remarkably high extraction separation performance for Ln$$^{3+}$$ compared with typical carboxylic acid extractants. Furthermore, the mutual separation abilities of DODGAA for light lanthanides are higher than those of organophosphorus extractants. Slope analysis, loading tests, and electrospray ionization mass spectrometry measurements demonstrated that the transfer of Ln$$^{3+}$$ with DODGAA proceeded through a proton-exchange reaction, forming a 1:3 complex, Ln(DODGAA)$$_{3}$$. The stripping of Ln$$^{3+}$$ from the extracting phase was successfully achieved under acidic conditions. Time-resolved laser-induced fluorescence spectroscopy revealed that the extracted Eu$$^{3+}$$ ions were completely dehydrated by complexation with DODGAA.

論文

Temporal variations in metal enrichment in suspended particulate matter during rainfall events in a rural stream

松永 武; 都築 克紀; 柳瀬 信之; Kritsananuwat, R.*; 上野 隆; 半澤 有希子; 長縄 弘親

Limnology, 15(1), p.13 - 25, 2014/01

 被引用回数:4 パーセンタイル:72.06(Limnology)

久慈川水系の山地小河川における重金属の降雨時流出を研究した。河川水中懸濁粒子に関して地殻組成で規格化した重金属元素の富加(enrichment)の傾向は、同水系の末端で採取した大気降下物と類似していた。特に、Ni, Cu, Pb, Sb, and Cdについて高い富加(enrichment)が見いだされた。降雨時の短時間間隔観測の結果、その富加(enrichment)の程度が、流量の増大とともに小さくなることがわかった。河川水中懸濁粒子の特性を考慮すると、この富加(enrichment)の変動は、大気降下物の影響をより強く受けている表層土壌粒子から、この影響の弱い岩石由来の風化物粒子への交替により起きていることが示唆される。以上から、河川流出に関する大気降下物由来並びに岩石由来重金属の相対的重要度を評価するには、河川水中懸濁粒子を構成する材料の時間的な交替と、溶存態の関与を考慮する必要がある。

論文

Continuous liquid-liquid extraction of nickel from simulated electroless nickel plating liquid wastes by using a counter current emulsion flow extractor

永野 哲志; 三田村 久吉; 山下 祐司; 柳瀬 信之; 鈴木 英哉; 長縄 弘親

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 21(1), p.111 - 117, 2014/00

無電解ニッケル廃液からニッケルを連続的に抽出するために、エマルションフロー抽出装置を利用した廃液処理システムを開発した。抽出溶媒としてはニッケルの抽出剤であるLIX-84Iと反応加速剤であるPC88Aを溶解させたシェルゾールD70を使用した。純水で希釈した模擬廃液に本抽出システムを適用したところ、最大で96%のニッケルを抽出することがわかった。また、エマルションの液滴のサイズを高速度カメラで分析したところ、0.2$$sim$$0.4mmであった。

論文

エマルションフロー法による人形峠ウラン廃液からのウランの連続抽出

永野 哲志; 柳瀬 信之; 長縄 弘親; 三田村 久吉; 半澤 有希子; 美田 豊; 菅田 信博; 大橋 裕介; 遠藤 裕治; 松原 達郎

日本原子力学会和文論文誌, 12(4), p.277 - 285, 2013/12

人形峠環境技術開発センターで発生するウラン含有除染廃液を効率的に処理するために、エマルションフロー抽出装置を利用した廃液処理システムを開発した。エマルションフロー抽出装置は、機械的な撹拌なしに大量の廃液を処理できる連続抽出装置である。このシステムでは、鉄を大量に含む希硫酸溶液から第3相を生成することなくウランを選択的に抽出できる、トリノルマルオクチルアミンと1-オクタノールを含むイソオクタン溶液を抽出溶媒として使用する。このシステムを実廃液及び模擬廃液に適用したところ、装置から微細な抽出溶媒が漏えいしないようなマイルドなエマルションフロー条件下で、除染廃液中の90%以上のウランを抽出できることがわかった。

論文

Decontamination of outdoor school swimming pools in Fukushima after the nuclear accident in March 2011

三枝 純; 操上 広志; 安田 良; 栗原 和男; 新井 栄揮; 黒木 良太; 松橋 信平; 小澤 隆志; 後藤 浩明; 高野 隆夫; et al.

Health Physics, 104(3), p.243 - 250, 2013/03

 被引用回数:3 パーセンタイル:62.81(Environmental Sciences)

2011年3月の原子力発電所事故を受け、福島県内の多くの学校プールでは、放射性セシウムを含んだ水が農地に放出されることへの懸念から、プール水が排水できないままにあった。原子力機構では、プール水を除染するための方法として、各種のセシウム吸着材を使った方法や凝集沈殿法について調査・検討を行った。この結果をもとに、福島県内の学校プールにおいて除染の実証試験を行い、手法の見直しや改良を進めることにより、プール水の除染方法を構築した。

論文

Extraction behavior and selective separation of lead(II) using $$N$$,$$N$$-dioctyldiglycol amic acid

下条 晃司郎; 中井 綾香; 岡村 浩之; 大橋 朗*; 長縄 弘親

Analytical Sciences, 29(1), p.147 - 150, 2013/01

 被引用回数:10 パーセンタイル:50.41(Chemistry, Analytical)

Selective separation of lead ions (Pb$$^{2+}$$) from aqueous solutions containing multiple divalent metal ions (Pb$$^{2+}$$, Cu$$^{2+}$$, Cd$$^{2+}$$, Zn$$^{2+}$$, Mn$$^{2+}$$, Co$$^{2+}$$ and Ni$$^{2+}$$) was investigated using liquid-liquid extraction. $$N$$,$$N$$-dioctyldiglycol amic acid (DODGAA) enabled quantitative extraction and efficient separation of Pb$$^{2+}$$ from the metal ion mixture under mildly acidic conditions. Compared with conventional commercial extractants, DODGAA provided better extraction and excellent selectivity for Pb$$^{2+}$$. The extraction of Pb$$^{2+}$$ with DODGAA proceeded through a proton-exchange reaction and formed a 1:2 complex, Pb(DODGAA)2. The Pb$$^{2+}$$ was readily stripped from the extracting phase under acidic conditions, and the organic solution with DODGAA could be recycled.

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