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論文

A Significant role of non-thermal equilibrated electrons in the formation of deleterious complex DNA damage

甲斐 健師; 横谷 明徳*; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎*; 樋川 智洋; 渡邊 立子*

Physical Chemistry Chemical Physics, 20(4), p.2838 - 2844, 2018/01

 被引用回数:8 パーセンタイル:26.71(Chemistry, Physical)

放射線生物影響を誘発する複雑DNA損傷はエネルギー付与率の高い放射線トラックエンドで生成されやすいと考えられている。そのDNA損傷を推定するために、電子線トラックエンドにおける水の放射線分解最初期過程について、計算シミュレーションに基づいた理論的研究を実施した結果から、1次電子線照射によりDNA鎖切断を含む複数の塩基損傷が1nm以内に密に生成され得ることが示された。この複雑DNA損傷は損傷除去修復が困難である。更に、その複雑損傷部位から数nm離れた位置に2次電子により塩基損傷が誘発されることが示された。この孤立塩基損傷部位は損傷除去修復が可能であり、結果として鎖切断に変換されるため、1次電子線により生成された鎖切断と合わせ、最終的にDNAの2本鎖切断が生成され得る。この2本鎖切断末端は塩基損傷を含むために修復効率が低下し、未修復・誤修復により染色体異常のような生物影響が誘発されることが推測された。

論文

Deceleration processes of secondary electrons produced by a high-energy Auger electron in a biological context

甲斐 健師; 横谷 明徳; 鵜飼 正敏; 藤井 健太郎; 渡辺 立子

International Journal of Radiation Biology, 92(11), p.654 - 659, 2016/11

 被引用回数:3 パーセンタイル:56.53(Biology)

We performed a fundamental study of deceleration of low-energy electron ejected from water to predict clustered DNA damage formation involved in the decelerating electrons in water using a dynamic Monte Carlo code included Coulombic force between ejected electron and its parent cation. The decelerating electron in water was recaptured by the Coulombic force within hundreds of femtosecond. We suggested that the return electron contribute to modification of DNA damage because the electron will recombine to electric excited states of the parent cation, or will be prehydrated in water layer near the parent cation in DNA. Thus effect of the Coulombic force plays a significant role in evaluation of DNA damage involved in the electron deceleration in water.

論文

Dynamic behavior of secondary electrons in liquid water at the earliest stage upon irradiation; Implications for DNA damage localization mechanism

甲斐 健師; 横谷 明徳*; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎*; 渡邊 立子*

Journal of Physical Chemistry A, 120(42), p.8228 - 8233, 2016/10

 被引用回数:7 パーセンタイル:56.19(Chemistry, Physical)

放射線照射により細胞中で生成された低エネルギー2次電子は、生物影響を誘発する複雑なDNA損傷生成に関与すると考えられている。本研究では、DNA損傷の推定を行うために、水中における低エネルギー2次電子の動力学的挙動の数値計算による理論的研究を実施した。計算結果から、水中で減速した電子は、親イオンのクーロン場に徐々に引きつけられ、数百fs程度になると親イオンから半径2nm以内の領域に12.6%の電子が分布することが示された。更に、親イオンから半径1nm以内において、電離と電子的励起が主に誘発され、その衝突数は全体の約40%となる。これらの解析結果から、もしDNA内部から低エネルギー2次電子が放出されると、複雑なDNA損傷が、電離や電子的励起に加え、解離性電子移行により生成され得ることを提案した。このような複雑なDNA損傷は、最終的に細胞死や染色体異常のような生物影響の誘発に関与する可能性がある。

論文

Thermal equilibrium and prehydration processes of electrons injected into liquid water calculated by dynamic Monte Carlo method

甲斐 健師; 横谷 明徳; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎; 渡辺 立子

Radiation Physics and Chemistry, 115, p.1 - 5, 2015/10

 被引用回数:13 パーセンタイル:15.7(Chemistry, Physical)

放射線によるDNA損傷において、電子衝突電離により発生した2次電子は難修復性DNA損傷の生成に深く関与すると考えられているが、電子の熱化過程が解明されていないことから、その放射線作用は未だ十分には解明されていない。本研究では、電子の熱化過程の全貌解明のために、水中に照射された電子の熱化距離を、液相の回転・フォノン励起断面積を新たに考慮して計算した。この結果、低エネルギー領域、高エネルギー領域ともに、実験値とよく一致した。しかしながら、熱化時間については従来予測より1桁程度長くなることが分かった。このことから、従来予測に反し、電子の熱平衡化と水和前過程は同時に起こり得ることが推測された。水和前電子は解離性電子移行によりDNA損傷を誘発することから、本研究により推測された水和前過程の生成メカニズムは、2次電子によるDNA損傷の高密度化を推測するために役立つことが期待される。

論文

Nitrogen K-edge X-ray absorption near edge structure of pyrimidine-containing nucleotides in aqueous solution

島田 紘行*; 南 寛威*; 奥泉 直人*; 佐久間 一郎*; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎; 横谷 明徳; 福田 義博*; 斎藤 祐児

Journal of Chemical Physics, 142(17), p.175102_1 - 175102_9, 2015/05

AA2015-0073.pdf:1.15MB

 被引用回数:8 パーセンタイル:56.01(Chemistry, Physical)

X-ray absorption near edge structure (XANES) was measured at energies around the N K-edge of the pyrimidine-containing nucleotides cytidine 5'-monophosphate (CMP), 2'-deoxythymidine 5'-monophosphate (dTMP), and uridine 5'-monophosphate (UMP) in aqueous solutions and in dried films under various pH conditions. The features of resonant excitations below the N K-edge in the XANES spectra for CMP, dTMP, and UMP changed depending on the pH of the solutions. The spectral change thus observed is systematically explained by the chemical shift of the core-levels of N atoms in the nucleobase moieties caused by structural changes due to protonation or deprotonation at different proton concentrations. This interpretation is supported by the results of theoretical calculations using density functional theory for the corresponding nucleobases in the neutral and protonated or deprotonated forms.

論文

Cross sections, stopping powers, and energy loss rates for rotational and phonon excitation processes in liquid water by electron impact

甲斐 健師; 横谷 明徳; 鵜飼 正敏*; 渡辺 立子

Radiation Physics and Chemistry, 108, p.13 - 17, 2015/03

 被引用回数:9 パーセンタイル:24.34(Chemistry, Physical)

放射線によるDNA損傷において、電子衝突電離により発生した2次電子は難修復性DNA損傷の生成に深く関与すると考えられているが、2次電子の放射線作用は未だ十分には解明されていない。その原因の一つとして、電子の熱化過程で主に寄与する液体水の回転・フォノン励起過程の断面積の不備が挙げられる。本研究において、それらの断面積、阻止能及びエネルギー損失率の理論計算を行った結果、液相の回転励起断面積は気相の断面積に比べ3桁以上減少し、フォノン励起断面積は固相の断面積に近い値を示すことが分かった。今日まで1eV以下のエネルギー損失率は電子のエネルギーに強く依存しないと仮定し、電子の熱化過程は評価されてきた。しかしながら、本計算結果から、エネルギー損失率は1eV以下のエネルギーに対して強く依存することが分かった。その結果、電子の熱化時間は従来予測よりも長くなり、後続の水和過程及び化学過程に強く関与する可能性が予測された。本研究成果である回転・フォノン励起断面積は、熱化過程を研究する上で不可欠なデータであり、DNA損傷に対する2次電子の役割を解明するための研究に利用されることが期待される。

論文

Dynamics of low-energy electrons in liquid water with consideration of Coulomb interaction with positively charged water molecules induced by electron collision

甲斐 健師; 横谷 明徳; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎; 樋口 真理子; 渡辺 立子

Radiation Physics and Chemistry, 102, p.16 - 22, 2014/09

 被引用回数:13 パーセンタイル:18.24(Chemistry, Physical)

本研究では水中に入射及び生成された電子のエネルギー緩和過程の詳細に明らかにするために、電子の衝突イベント数及び軌道追跡の時間発展を計算により求めた。本シミュレーション法では電子の軌道を追跡する計算を行うために、分子過程として電子衝突による水分子の電離過程、電子的励起過程、解離性付着過程、振動励起過程、回転励起過程及び弾性散乱過程を考慮し、さらに低エネルギー電子の詳細軌道を計算するために荷電粒子間のクーロン相互作用を考慮した。水中に500eVの電子を入射した際の各分子過程の衝突イベント数を見積もった結果、振動及び回転励起過程をより多発させながらエネルギーを損失することがわかった。また、生成された2次電子は100フェムト秒間で電離した位置から平均3nm程度の位置まで拡散することがわかった。

論文

Nitrogen K-edge X-ray absorption near edge structure (XANES) spectra of purine-containing nucleotides in aqueous solution

島田 紘行*; 深尾 太志*; 南 寛威*; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎; 横谷 明徳; 福田 義博*; 斎藤 祐児

Journal of Chemical Physics, 141(5), p.055102_1 - 055102_8, 2014/08

 被引用回数:11 パーセンタイル:48.61(Chemistry, Physical)

The N K-edge X-ray absorption near edge structure (XANES) spectra of the purine-containing nucleotide, guanosine 5'-monophosphate (GMP), in aqueous solution are measured under various pH conditions. The spectra show characteristic peaks, which originate from resonant excitations of N 1s electrons to $$pi$$$$^{*}$$ orbitals inside the guanine moiety of GMP. The relative intensities of these peaks depend on the pH values of the solution. The pH dependence is explained by the core-level shift of N atoms at specific sites caused by protonation and deprotonation. The experimental spectra are compared with theoretical spectra calculated by using density functional theory for GMP and the other purine-containing nucleotides, adenosine 5'-monophosphate, and adenosine 5'-triphosphate. The N K-edge XANES spectra for all of these nucleotides are classified by the numbers of N atoms with particular chemical bonding characteristics in the purine moiety.

論文

内殻イオン化によるDNA損傷と局在化

横谷 明徳; 鵜飼 正敏*; 岡 壽崇*; 甲斐 健師; 渡辺 立子; 藤井 健太郎

しょうとつ, 11(2), p.33 - 39, 2014/03

細胞致死や突然変異などの放射線生物影響の根本原因の一つとされる、DNA分子損傷の局在化の物理メカニズムとその細胞学的影響における役割を明らかにすることが本研究の目的である。これまでに、生体を構成する元素に生じた内殻イオン化と、これに続くAuger過程の物理的な理論及びシミュレーションを行うと同時に、シンクロトロン放射から得られる高輝度の軟X線を用いた分光測定も行い、理論と実験の両面からDNA損傷生成プロセスの探索を行ってきた。特に、内殻イオン化やこれに続く電子の再捕獲などこれまで考慮されていなかった事象を考慮することで、ナノメートル程度の局所に損傷が局在化するクラスターDNA損傷の生成過程に関する知見を得つつある。本論文では、これらの研究の現状を解説する。

論文

Structural changes of nucleic acid base in aqueous solution as observed in X-ray absorption near edge structure (XANES)

島田 紘行*; 深尾 太志*; 南 寛威*; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎; 横谷 明徳; 福田 義博*; 斎藤 祐児

Chemical Physics Letters, 591, p.137 - 141, 2014/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:70.11(Chemistry, Physical)

X-ray absorption near edge structure (XANES) spectra for adenine containing nucleotides, adenosine 5'-monophosphate (AMP) and adenosine 5'-triphosphate (ATP) in aqueous solutions at the nitrogen K-edge region were measured. The two intense peaks in XANES spectra are assigned to transitions of 1s electrons to the $$pi$$$$^{*}$$ orbitals of different types of N atoms with particular bonding characteristics. The difference between their spectra is ascribed to protonation of a particular N atom. Similarity observed in XANES spectra of guanosine-5'-monophosphate (GMP) and ATP is also interpreted as similar bonding characters of the N atoms in the nucleobase moiety.

論文

Unpaired electron species in thin films of calf-thymus DNA molecules induced by nitrogen and oxygen K-shell photoabsorption

岡 壽崇; 横谷 明徳; 藤井 健太郎; 福田 義博; 鵜飼 正敏*

Physical Review Letters, 109(21), p.213001_1 - 213001_5, 2012/11

 被引用回数:10 パーセンタイル:39.73(Physics, Multidisciplinary)

K殻イオン化によるDNA変異の物理化学過程の解明のため、仔牛胸腺DNA薄膜のEPR(Electron paramagnetic resonance)測定及びXANES(X-ray absorption near edge structure)測定を行った。軟X線照射中のみDNA中に誘起される不対電子の収量の窒素及び酸素のK殻吸収端近傍の軟X線エネルギー依存性を調べたところ、XANES強度を反映したピークが現れたが、EPRの結果はXANESの結果よりも約2倍大きく、特に、1s$$longrightarrow sigma^{*}$$で特異的に増感することがわかった。このEPR強度の特異的な増感の原因として、軟X線照射によって生じたAuger電子が、同照射によって生じた光電子を追い抜くことによってポテンシャルが変化し、光電子が再捕獲されるpostcollision interaction(PCI)が考えられた。その妥当性を評価するため、半古典的な計算を行ったところ、イオン化閾値以上のエネルギーにおいて、光電子の再捕獲断面積が著しく大きくなることが明らかとなった。さらに、再捕獲断面積の軟X線エネルギー依存性がEPRの軟X線エネルギー依存性とよく一致した。われわれはこれまで、シトシンの持つ電子の一時貯蔵庫としての働きによってEPR強度が増感すると考えていたが、本研究によってPCIもその要因の1つであることがわかった。

論文

Spectroscopic study of radiation-induced DNA lesions and their susceptibility to enzymatic repair

横谷 明徳; 藤井 健太郎; 鹿園 直哉; 鵜飼 正敏*

Charged Particle and Photon Interactions with Matter; Recent Advances, Applications, and Interfaces, p.543 - 574, 2010/12

このレヴューは、「荷電粒子及び光子と物質との相互作用; 最近の進展,応用及び境界領域」について書かれた本の一章である。このレヴューでは、われわれが最近放射光やイオンビームを用いて研究を行ったDNA変異に関する最新の知見を紹介するとともに、DNA変異に対する酵素的修復作用についての生化学的及び大腸菌を使った突然変異誘発に関する成果を示し、過去の知見と比較しながらDNA変異の生物応答に果たす役割を論じる。

論文

X-ray absorption spectra of nucleotides (AMP, GMP, and CMP) in liquid water solutions near the nitrogen K-edge

鵜飼 正敏*; 横谷 明徳; 藤井 健太郎; 斎藤 祐児

Chemical Physics Letters, 495(1-3), p.90 - 95, 2010/07

 被引用回数:9 パーセンタイル:66.46(Chemistry, Physical)

ヌクレオチド(adenosine-5'-monophosphate, guanosine-5'-monophosophate, and cytidine-5'-monophosophate)の水溶液及び薄膜試料に対して、"水の窓"領域である窒素K吸収端近傍のX線吸収スペクトルを測定した。観測されたそれぞれのスペクトルは、ヌクレオチド分子中の核酸塩基残基部位の選択的励起を反映するため、核酸塩基に対する吸収と似たスペクトルを示した。窒素1s$$rightarrow$$$$pi$$*共鳴領域では、それぞれのヌクレオチドについて、新しいピークが観測された。しかし水溶液試料と薄膜試料のそれぞれのスペクトルの間に明確な差はなく、塩基残基の疎水的な性質により水との相互作用の効果が小さいためであると推測された。

論文

Synchrotron radiation photoelectron studies for primary radiation effects using a liquid water jet in vacuum; Total and partial photoelectron yields for liquid water mear the oxygen $$K$$-edge

鵜飼 正敏*; 横谷 明徳; 野中 裕介*; 藤井 健太郎; 斎藤 祐児

Radiation Physics and Chemistry, 78(12), p.1202 - 1206, 2009/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:65.63(Chemistry, Physical)

電子的な特性の観点からDNAの水和構造を明らかにするため、DNAが溶解した液体試料を液体分子線として真空中に導出した後これに対する光電子分光実験が可能となる装置を開発した。光源として、シンクロトロン軟X線を分光して得たビームを用いた。本発表では、(1)水の部分光電子断面積を酸素K吸収端付近で測定した結果及び酸素のオージェ電子を分光測定した結果と、(2)DNA関連の生体分子試料としてAMP, CMP及びGMPの各ヌクレオチド分子の水溶液に対する窒素K吸収端領域における全電子収量スペクトルを測定した結果を発表する。実験はSPring-8の軟X線ビームライン(BL23SU)で行った。試料液体分子線は真空中で$$phi$$=20$$mu$$m程度であり、これに直交するように50$$mu$$m程度まで集光した単色軟X線ビームを照射した。興味ある結果として、生体分子試料は水のあるなしでその吸収スペクトルには大きな差がなかったが、一方水の酸素から放出されたAuger電子のエネルギーは、励起軟X線エネルギーに顕著に依存した。

論文

EPR study of radiation damage to DNA irradiated with synchrotron soft X-rays around nitrogen and oxygen K-edge

横谷 明徳; 藤井 健太郎; 福田 義博; 鵜飼 正敏*

Radiation Physics and Chemistry, 78(12), p.1211 - 1215, 2009/12

 被引用回数:5 パーセンタイル:59.54(Chemistry, Physical)

DNA損傷が生じる物理化学的メカニズムを解明するため、グアニンとアデニンの二種類の核酸塩基の蒸着試料に対して真空中で単色のシンクロトロン軟X線を照射し、電子常磁性共鳴信号を「その場」観測した。その結果照射中にのみ、極めて短寿命の不対電子種が現れることが明らかになった。得られたEPRスペクトルは軟X線のエネルギーに明らかに依存し、得られた不対電子種のスピン濃度は軟X線の吸収スペクトルに現れる微細構造と似たスペクトルを示した。またアデニン試料に対しわずかな水を配位させると、スピン濃度は大きく変化した。光電効果の結果生じる光電子あるいはオージェ電子が、新たに形成されたポテンシャルに捕捉されることで、このような短寿命の不対電子種が生成することが示唆された。

論文

X-ray absorption spectrum for guanosine-5'-monophosphate in water solution in the vicinity of the nitrogen K-edge observed in free liquid jet in vacuum

鵜飼 正敏*; 横谷 明徳; 藤井 健太郎; 斎藤 祐児

Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1265 - 1269, 2008/10

 被引用回数:9 パーセンタイル:42.01(Chemistry, Physical)

水和構造を有するDNAの電子状態を調べるため、われわれは液体分子ジェット試料に対する電子分光が可能となる装置を開発し、高輝度放射光軟X線(SPring-8, BL23SU)に設置した。本論文では、初めて得られたDNAの構成成分に対する窒素K吸収端近傍における全電子収量の測定結果を発表する。グアノシン-5'-1リン酸の水溶液を試料として用い、真空中に導出した液体分子ジェットに対して、集光した「水の窓」領域に当たるエネルギーの軟X線ビームを水平方向から照射した。得られたスペクトルは個体薄膜試料のそれとよく似た形状を示したことから、グアニン塩基中にのみ存在する窒素周囲の化学環境は、塩基の疎水性のため周囲の水との相互作用により受ける影響は弱いことが示唆された。

論文

"$$In situ$$" observation of guanine radicals induced by ultrasoft X-ray irradiation around the K-edge regions of nitrogen and oxygen

横谷 明徳; 赤松 憲; 藤井 健太郎; 鵜飼 正敏*

International Journal of Radiation Biology, 80(11-12), p.833 - 839, 2004/12

 被引用回数:7 パーセンタイル:52.07(Biology)

窒素及び酸素の内殻励起と、これに引き続き起こるオージェ過程により引き起こされるDNA塩基損傷のメカニズムを明らかにするため、SPring-8のアンジュレータービームラインに新たに設置された電子常磁性共鳴(EPR)装置を用いて、グアニンラジカルを調べた。この装置は、軟X線の照射とこれにより試料中に生じるラジカル測定を同時に行うことが可能である。このようなユニークな装置の特性を生かすことで、グアニンペレット中に極めて短寿命のラジカルが生じることが明らかにされた。このラジカルは、ビーム照射を止めても77kで安定に存在するグアニンカチオンラジカルとは、明らかに異なるスペクトルを示した。この短寿命ラジカルは、特に酸素の1S$$rightarrow$$$$sigma$$$$^{*}$$共鳴励起により強く観測され、窒素のK殻励起ではほとんど生じなかった。以上のことからグアニンラジカルの生成には、分子中のカルボニル酸素が重要と結論された。

口頭

DNAプリン塩基中の酸素及び窒素K殻励起により生じる短寿命のラジカルのEPR測定

横谷 明徳; 藤井 健太郎; 赤松 憲; 鵜飼 正敏*

no journal, , 

高輝度の軟X線アンジュレータビームライン(SPring-8$$cdot$$BL23SU)に電子常磁性共鳴(EPR)装置を設置し、高いエネルギー分解能の軟X線を照射しながら「その場」で短寿命のDNA塩基ラジカルを測定する手法を開発してきた。これまでDNAプリン塩基であるアデニン(Ade)及びグアニン(Gua)のペレット試料を用いたEPR測定を行ってきたが、大気中で作製する試料中には不可避に水が含まれる。そこで今回、Ade及びGua塩基の蒸着試料を作成することで、水の影響を極力排除した環境化でEPR測定を試みた。その結果、Ade塩基に関して真空チェンバー中の圧力に依存して窒素K殻励起によるAdeラジカルがクエンチされ、本来Adeには存在しない酸素のK殻励起に由来するラジカルが顕著に現れることが明らかになった。講演では、DNA塩基ラジカル生成に対する水分子の影響について議論する。

口頭

水溶液ヌクレオチドの窒素K吸収端近傍XANES

鵜飼 正敏*; 横谷 明徳; 藤井 健太郎; 斎藤 祐児

no journal, , 

DNA関連分子であるヌクレオチドの窒素K吸収端付近における全電子収量スペクトルを、初めて水溶液中で測定することに成功したのでこれを報告する。実験はSPring-8の軟X線ビームライン(BL23SU)で、いわゆる「水の窓領域」である400eV付近で行った。液体分子線($$phi$$$$sim$$20$$mu$$m)に溶かし込んだヌクレオチド試料に対して、集光した軟X線(100(v)$$times$$100(h)$$mu$$m)を照射した。試料から発生した光電子は、チャンネルトロンで検出した。dGMPのスペクトルは固体試料のそれと類似していたが、これはヌクレオチド分子中の窒素の周囲の化学環境が疎水性であるため溶媒和による化学シフトが小さいためであると考えられる。当日はほかのヌクレオチドについても報告する。

口頭

X-ray absorption spectra near the nitrogen K-edge for nucleotides in water solutions

鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎; 斎藤 祐児; 横谷 明徳

no journal, , 

The conformational structure of a DNA molecule determined by the "hydration network" in water is of great importance to understand the molecular function of DNA in a living cell. In order to substantiate the stable and/or dynamical hydrated structure of DNA from the view point of the electronic properties, we develop a new spectroscopy for the photoelectrons ejected from solutions dissolving biological molecules using a soft X-ray synchrotron radiation in combination with liquid jet technique in vacuum. We present the first evidence of the spectrum of total photoelectron yields for nucleotides (AMP, GMP, and CMP) in solution in the energy region of so-called water window around nitrogen K-edge, which correspond to the X-ray absorption spectra of nucleotides in solution. The spectrum shares some characteristic features with that for solid. Nitrogen atoms only exist in the base site, so that the spectral similarities can be explained by the hydrophobic property of the base site.

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