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Wang, Y.*; Jia, G.*; Cui, X.*; Zhao, X.*; Zhang, Q.*; Gu, L.*; Zheng, L.*; Li, L. H.*; Wu, Q.*; Singh, D. J.*; et al.
Chem, 7(2), p.436 - 449, 2021/02
被引用回数:316 パーセンタイル:99.76(Chemistry, Multidisciplinary)Nanozymes are promising alternatives to natural enzymes, but their use remains limited owing to poor specificity. Overcoming this is extremely challenging due to the intrinsic structural complexity of these systems. We report theoretical design and experimental realization of a series of heterogeneous molybdenum single-atom nanozymes (named Mo
-N
-C), wherein we find that the peroxidase-like specificity is well regulated by the coordination numbers of single Mo sites. The resulting Mo
-N
-C catalyst shows exclusive peroxidase-like behavior. It achieves this behavior via a homolytic pathway, whereas Mo
-N
-C and Mo
-N
-C catalysts have a different heterolytic pathway. The mechanism of this coordination-number-dependent enzymatic specificity is attributed to geometrical structure differences and orientation relationships of the frontier molecular orbitals.
Schuemann, J.*; McNamara, A. L.*; Warmenhoven, J. W.*; Henthorn, N. T.*; Kirkby, K.*; Merchant, M. J.*; Ingram, S.*; Paganetti, H.*; Held, K. D.*; Ramos-Mendez, J.*; et al.
Radiation Research, 191(1), p.76 - 93, 2019/01
被引用回数:60 パーセンタイル:94.43(Biology)DNA損傷には様々なタイプがあり、異なった生物学的効果を引き起こす。過去数10年間、放射線照射によるDNA損傷の生成やそれらが引き起こす生物効果のシミュレーションが行われてきたが、各研究者が独自のデータフォーマットを用いて解析していたため、相互比較を行うことができなかった。そこで、本論文では、新しい標準DNA損傷データフォーマットを提案し、モデル間の相互比較を可能とする。これにより、放射線照射によるDNA損傷のメカニズム解明や放射線影響シミュレーション研究の活性化を図る。
collisions at
= 200 GeVAdare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review D, 84(1), p.012006_1 - 012006_18, 2011/07
被引用回数:34 パーセンタイル:75.56(Astronomy & Astrophysics)重心エネルギー200GeVでの縦偏極陽子陽子衝突からのジェット生成のイベント構造と二重非対称(
)について報告する。光子と荷電粒子がPHENIX実験で測定され、イベント構造がPHYTIAイベント生成コードの結果と比較された。再構成されたジェットの生成率は2次までの摂動QCDの計算で十分再現される。測定された
は、一番低い横運動量で-0.0014
0.0037、一番高い横運動量で-0.0181
0.0282であった。この
の結果を幾つかの
の分布を仮定した理論予想と比較する。
collisions at
= 200 and 62.4 GeVAdare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review C, 83(6), p.064903_1 - 064903_29, 2011/06
被引用回数:194 パーセンタイル:99.37(Physics, Nuclear)200GeVと62.4GeVでの陽子陽子の中心衝突からの
の横運動量分布及び収量をRHICのPHENIX実験によって測定した。それぞれエネルギーでの逆スロープパラメーター、平均横運動量及び単位rapidityあたりの収量を求め、異なるエネルギーでの他の測定結果と比較する。また
や
スケーリングのようなスケーリングについて示して陽子陽子衝突における粒子生成メカニズムについて議論する。さらに測定したスペクトルを二次の摂動QCDの計算と比較する。
池田 誠; 宗像 雅広; 酒井 隆太郎; 木村 英雄; Jia, H.*; 松葉 久*
日本地下水学会2011年春季講演会講演要旨, p.86 - 91, 2011/05
本研究の目的は、分布型タンクモデルを用いて北海道北部地域を対象に涵養量の評価手法について検討を行うことである。対象地域が冬期に積雪、春期に融雪を伴う地域であるので、これらの現象を再現する積雪・融雪モデルも別途設置している。タンクモデルを構築した後に、メッシュ気候値2000の月降水量を入力データとする水収支計算を行った。水収支計算での蒸発散量は、衛星画像解析から得られた土地被覆分類からアルベドを考慮したマッキンク法を用いて推定を行った。構築したモデルの再現性の検証を行うため、対象地域内で河川流量を有する流域において水収支シミュレーションを実施し、良好な再現性を確認した。再現性を得られた際のパラメータを用いて、水収支計算を行い涵養量の評価を行った。その結果、年間の涵養量は1kmグリッドあたり平均で24.6mmであった。また、対象地域全体で年間降水量に対する涵養量の割合は2.0%となり、対象地域における涵養量は非常に少ないことが示唆された。本研究で構築した分布型タンクモデルを用いることで、対象地域における水循環を俯瞰し、地形・地質特性を考慮した広域的な涵養量評価が可能となった。
and Au+Au collisions at
= 200 GeVAdare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.
Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04
被引用回数:9 パーセンタイル:51.22(Physics, Nuclear)重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。
+
collisions at
= 200 GeV and scaling properties of hadron productionAdare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.
Physical Review D, 83(5), p.052004_1 - 052004_26, 2011/03
被引用回数:185 パーセンタイル:98.31(Astronomy & Astrophysics)RHIC-PHENIX実験で重心エネルギー200GeVの陽子陽子衝突からの
,
,
と
中間子生成の微分断面積を測定した。これらハドロンの横運動量分布のスペクトルの形はたった二つのパラメーター、
、のTsallis分布関数でよく記述できる。これらのパラメーターはそれぞれ高い横運動量と低い横運動量の領域のスペクトルを決めている。これらの分布をフィットして得られた積分された不変断面積はこれまで測定されたデータ及び統計モデルの予言と一致している。
山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.
Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01
被引用回数:52 パーセンタイル:70.19(Biochemistry & Molecular Biology)ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。
川村 淳; 西山 成哲; 小松 哲也; Jia, H.*; 小泉 由起子*; 樺沢 さつき; 中西 利典*; 梅田 浩司*
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分事業や安全規制において、地層処分のサイト選定や安全評価における重要な隆起・侵食に関する調査・評価技術における課題の一つとして、将来において主に河川下刻による地形の変化が地下の地質環境に与える変化やその影響について、定量的評価を可能にする必要がある。地質環境条件のうち、地下水の涵養域や流出域の変化は、地表水の地下への浸透または地下水の地表への流出と流向が変化することにもなるため性能評価モデル構築の際に重要となる。涵養域・流出域を評価するためには、降水量や河川流量の実測データを用いて行うのが確実である。しかしながら、過去や将来あるいは地形変化シミュレーションによる仮想の地形を対象とする場合には実測が不可能であるため、地形の情報から間接的に推定する技術が必要になる。この研究技術の一つとして、「数値標高モデルを用いて地形特徴量を計測したうえで統計量解析手法によって流出量を算定し指標として可視化する手法」が開発されている。既往の検討において、流域面積の大小や隆起速度の異なる安倍川、大井川及び吉井川の3河川への適用も試行し、標高が高い区分流域が集中する領域が高い、すなわち表層水が流れやすい傾向になるという、一般的な理解と整合的な結果をある程度定量的に提示できた。ここでは、既往検討に続き、地形変化シミュレーションによって作成された仮想地形を対象に同手法を適用し、実際の河川と比較・検討例を報告する。
西山 成哲; 川村 淳; Jia, H.*; 小泉 由起子*
no journal, ,
地層処分のサイト選定や安全評価に重要となる火山・火成活動については、その調査・評価技術における課題の一つとして、マグマの影響範囲を把握するための技術の高度化が挙げられる。そこで我々は産業技術総合研究所発行の地質図幅に着目し、地質図幅から「岩脈類」を抽出し、第四紀火山との関連性について評価を試みた。情報収集対象は20万分の1の地質図幅とし、「中国・四国地方」、「北陸・中部及び近畿地方」であり、データ抽出作業としては、岩脈の分布についてはGISソフトウェアを用いてデジタルでトレースを行いGISデータとして整理したうえで、「位置」、「サイズ」、「方位」などのデータを抽出し、表計算ソフトウェア上に整理した。また、古カルデラ・コールドロンが存在しており、それらの位置を文献情報に基づきGIS化するとともに、それらと岩脈との距離についてもデータ化した。抽出された火山岩岩脈等の数は、全体で1,219個であった。また、66個の第四紀火山及び33個の古カルデラ・コールドロンの情報も整理した。このような岩脈情報の網羅的な収集及びそれらを用いた統計的な検討は、地層処分事業においてマグマの影響範囲を調査・評価する上での基礎情報としても有益であると考えられる。例えば、既存の火山の将来的な発達や、新規火山の発生に係る評価を行うための、岩脈形成に関する地球物理学的モデルや確率論的なモデルの構築に有用となり得る。
西山 成哲; 川村 淳*; 加藤 由梨; 小泉 由起子*; Jia, H.*
no journal, ,
地層処分の安全評価では、長期的な地形変化による流出域・涵養域の分布の変化を考慮に入れた地下水流動場を想定する必要がある。地形データから流出域・涵養域を推定するツールはすでに開発されているが、本研究では、そのツールの適用性を確認するため、これまでに適用されていない地質体かつ広域の領域を事例対象とし、本手法の適用性を検討する。
川村 淳; 西山 成哲; 小松 哲也; Jia, H.*; 景山 宗一郎*; 小泉 由起子*; 中西 利典*
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分事業や安全規制において、地層処分のサイト選定や安全評価における重要な隆起・侵食に関する調査・評価技術における課題の一つとして、遠い将来において主に河川下刻による地形の変化が地下の地質環境に与える変化やその影響について、定量的評価を可能にする必要がある。地質環境条件のうち、地下水の涵養域や流出域の変化は、地表水の地下への浸透または地下水の地表への流出と流向が変化することにもなるため性能評価モデル構築の際に重要となる。今回は流域面積の大小や隆起速度の異なる河川を選定し、それぞれの河川の地形特徴量の計測対象となる流域区分した。区分された流域について10項目の地形特徴量を計測し、地形特徴量の変化傾向についてデータ化した。また、表面流出の流れ易さ・流れ難さを表す指標として定義された「流出指標」も算出し河川下刻が地形に与える影響を推定し可視化した。検討対象とした河川について、地形特徴量のうち地形の険しさの指標となる「流域平均侵食高」、「地形の煩雑さ」、「流域起伏数」の主成分得点の高い区分流域が中
上流部に集中する傾向がみられた。流出指標については標高が高い区分流域が集中する領域が高い傾向にあることが示された。この傾向は一般的な理解と整合的であるが、その領域区分を定性的ではなくある程度定量的に提示できたことに意義があると考える。
西山 成哲; 川村 淳; 小松 哲也; Jia, H.*; 小泉 由起子*; 中西 利典*; 梅田 浩司*
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分事業や安全規制において、地層処分のサイト選定や安全評価における重要な隆起・侵食に関する調査・評価技術における課題の一つとして、河川下刻が遠い将来における地表の地形や地下の地質環境に与える変化やその影響について、定量的評価を可能にする必要がある。地形変化を考慮した性能評価モデルの検討においては、河川の横断面形状の情報を基にシミュレーションされるが、河川横断形状に関する情報の整理はあまりされていない。著者らは、このような背景のもと、我が国における主要な河川を対象に国土地理院の10m DEMを用いたGISによる地形解析により、河川を中心とした横断面形状データを取得してきた(川村ほか, 2023)。本検討では、対象河川を増やしデータを拡充し、データ整理を行った。本発表では、各河川における横断面形状の比較を行った上で、下流から上流にかけての比高の変化、河床からピーク標高までの水平距離などを、隆起速度、地質、気候条件等でグルーピングし整理を行った結果を報告する。これらの結果は、地形変化シミュレーションなど将来予測や地形変化を取り入れた性能評価モデルの妥当性の検証等に寄与する情報になる。
川村 淳; Jia, H.*; 小泉 由起子*; 西山 成哲; 梅田 浩司*
no journal, ,
10m DEMを用いたGISによる地形解析により、安倍川、大井川及び熊野川の3河川について、河口を起点とし3km毎に河川の流路に直交する片側2kmの河川横断線を作成し、河川横断線の地質情報を抽出した。3河川の横断面線を同一表示させると、上流ほど河床が上昇し起伏が大きくなる様子が見てとれる。横断面形状を比較すると3河川とも似た傾向を示すことがわかり、中
上流部の河川両岸の起伏のピークは河川中央からおおよそ500
1500mに位置し、河床とピークの比高もおおよそ200
600mになる傾向がある。河床と両岸の比高がある程度形成されてからの平均的な横断面線を作成した結果、3河川とも平坦な面から両岸約1000mより河川に向かって傾斜し、河川の深さは300
400m程度となった。また、河川両岸のピークと河床の標高差は上流程大きくなる、すなわち、上流ほど河床までの谷の深さが増す傾向がみられた。河床標高から作成した河川縦断の河床勾配を取ると、地質や地質構造にかかわらず3河川ともある程度の上流域から勾配トレンドが上昇する変曲点がみられた。河口付近の比較的平坦な地形から上流にさかのぼった河床高度の上昇や起伏の増加の傾向は疑似的ではあるものの、平坦な低地から隆起・侵食による地形形成の時間的な過程を示唆するものと考えられ、このことは、地形変化シミュレーションなど将来予測や地形変化を取り入れた性能評価モデルの妥当性の検証等に寄与する情報になる。
川村 淳; 西山 成哲; Jia, H.*; 石川 泰己*; 小泉 由起子*
no journal, ,
地層処分システムに著しい影響を与える可能性がある天然現象のうち、地震・断層活動に関しては新たな断層が発生した場合や地質断層が再活動した際の断層周辺の破砕帯、ダメージゾーンなどの閉じ込め機能の喪失に関わる影響範囲のモデル化が必要となる。断層が形成されるとその断層が地下水の新たな移行経路になるなどの複雑な状況が想定されるが、変位量や断層面の性状は同一の断層においても均質ではないと考えられる。しかしながら、これまでの安全評価に関する検討で採用されているモデルでは断層の変位量や断層面の性状が均質なものとして取り扱われており、これらの不均質を反映したモデルを提示するまでには至っていない。地質工学分野においては微小地震に基づく岩盤割れ目の発達を把握する技術が確立されており、地震発生後の微小地震を含む余震の発生域がダメージゾーンの範囲を示唆するものと考えられる。また、気象庁が公開している「震源過程などの解析結果」の断層モデルが断層の変位量や断層面の性状を推察するうえで有力な参考情報となる可能性がある。そこで、評価モデルへの反映を念頭に、地震・断層に関するデータを収集・整理する試行的な取り組みを実施した。その結果、モデル化の際に参考となる断層活動の規模に応じた余震域の範囲や形状を3次元情報として表現することができた。また、断層面の透水性等物性の不均質性に直接的ではないものの、それらを検討する際に参考になる情報として収集・整理することができた。
川村 淳*; 西山 成哲; Jia, H.*; 石川 泰己*; 小泉 由起子*
no journal, ,
地層処分のサイト選定や安全評価において、野外で認められる岩脈は、火山・火成活動の影響範囲を評価する上で重要な評価対象となる。岩脈は、先行研究により地質図上に示されていることも多く、事前の調査においてその分布をある程度把握できる可能性がある。そこで我々は、まずは全国的に整備されている20万分の1地質図幅から「岩脈類」をGIS上に抽出し、地質時代ごとの整理を試みた。本発表では、「中国・四国地方」及び「北陸・中部及び近畿地方」のデータ収集・整備状況について報告する。整理の結果、「岩脈類」は第四紀よりも前の時代のものが多数分布しており、古カルデラ・コールドロンの活動に関連したものも多く抽出された。本研究のデータは、第四紀火山との関連やその活動影響範囲を評価するための基礎情報になるだけでなく、第四紀よりも前の火成活動の様式や、活動当時の応力状態の把握など、学術的にも有用なデータとなることが期待できる。
川村 淳*; 西山 成哲; Jia, H.*; 石川 泰己*; 小泉 由起子*
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全評価のための調査・評価技術における課題の一つとして、隆起・侵食に伴い河川下刻が将来の地表地形や地下地質環境に与える変化やその影響についての定量的評価がある。河川下刻による地表地形の変化は、地下水流動に変化を及ぼすほか処分場の地表への接近に対しても考慮が必要である。このような検討には河川の横断面形状の情報が必要になるが、研究対象となることが多い河川縦断形に比べ参考になる情報が少ない。そこで我々は我が国の河川を対象に国土地理院の10m DEMを用いたGISによる地形解析により、河川を中心とした横断面形状データを収集してきた。実河川の比較では、河床の主な地質の違いによる比高差に大きな差異はなく、隆起速度に依存する傾向がみられた。仮想河川と実河川の比較では、仮想河川と実河川の解像度に差があるものの、ピーク比高に関するデータは隆起速度に応じて高くなる傾向が認められ、実河川の傾向と矛盾しない。但し、比高が実際の地形と比較して小さくなる傾向が認められ、仮想地形と実際の地形との間のギャップも確認された。
川村 淳*; 西山 成哲; Jia, H.*; 小泉 由起子*; 石川 泰己*; 梅田 浩司*
no journal, ,
土岐地球年代学研究所では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発の一環として、その基盤的な研究である「地質環境の長期安定性に関する研究」を進めている。このうち隆起・侵食の調査・評価技術の整備では、主に「熱年代法・地質温度圧力計などを用いた隆起・侵食評価手法の整備」、「離水地形のマルチ年代測定に基づく隆起・侵食速度推定技術の高度化」、及び「地質環境長期変遷のモデル化に反映するための地形解析・総合的調査技術の高度化」の研究開発を進めている。本報告では例として「地質環境長期変遷のモデル化に反映するための地形解析・総合的調査技術の高度化」の現状について紹介する。
西山 成哲; 川村 淳*; 加藤 由梨; 小泉 由起子*; Jia, H.*; 中西 利典*
no journal, ,
地形と河川や地下水の流れ方には密接な関係があるので、河川や地下水の特徴を利用して地形の成り立ちを読み解くことで未来の水の流れ方を推定する方法がある。この方法の実用性を高めるには、実際の水の流れ方と合うかどうかを検証した事例を増やす必要がある。静岡県の安倍川流域には、河川流量データが欠測なく測定されている期間が豊富にあり、この検証に適している。本発表では、安倍川流域を対象に検証した結果について報告する。
川村 淳*; 西山 成哲; Jia, H.*; 石川 泰己*; 小泉 由起子*; 中西 利典*
no journal, ,
地形の成り立ちには、南アルプスのような地殻変動に伴う隆起による山地形成と、大井川・安倍川など河川による大地の削剥がある。こうした相互作用を科学的に評価するために、国内の13河川を対象に河口から上流にかけて等間隔で流向に直交方向に設定した横断面の標高データを取得した。また、各河川の河川中央を比高0mとした高度差を計算することで、各断面の平均比高を系統的に整理して、平均的な斜面形状を比較した。その結果、平均的な斜面形状と隆起速度に相関性が見られた。