Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Weidner, M.*; Trapaidze, L.*; Pensl, G.*; Reshanov, S. A.*; Schner, A.*; 伊藤 久義; 大島 武; 木本 恒暢*
Materials Science Forum, 645-648, p.439 - 442, 2010/00
耐放射線性半導体として期待される立方晶炭化ケイ素(3C-SiC)中に発生する照射欠陥をDLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)により調べた。H, Heイオン、又は、電子線照射により3C-SiC中へ欠陥を導入したところ、W1W9までの欠陥準位が観測されたが、すべての照射でW6と名付けられた欠陥準位が主要な欠陥であることが見いだされた。W6について詳細に調べたところ、電子を放出後に中性化することが判明した。これより、W6はアクセプタ型の深い準位を持つ欠陥(ディープレベル)であると帰結できた。
Reshanov, S. A.*; Beljakowa, S.*; Zippelius, B.*; Pensl, G.*; 旦野 克典*; Alfieri, G.*; 木本 恒暢*; 小野田 忍; 大島 武; Yan, F.*; et al.
Materials Science Forum, 645-648, p.423 - 426, 2010/00
六方晶炭化ケイ素(4H-SiC)に電子線を照射することで生成される欠陥の熱処理による安定性を調べた。試料はn型,p型4H-SiCを用い、SiC中の炭素(C)のみをはじき出す170keV、又はシリコン(Si)、Cともにはじき出す1MeV電子線を室温で照射し、アルゴン中、30分間の熱処理を1700Cまで行った。欠陥はDLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)により調べた。その結果、n型4H-SiCでは、170keV, 1MeVともに、照射により生成される主要な欠陥はZ1/Z2及びEH7と呼ばれる欠陥であった。両者とも170keV照射により生成されることからC起因の欠陥であることが推測される。また、熱安定に関しては、両者ともに1100Cの熱処理により減少するが、1400Cで再度現れ、1600Cの熱処理により消失することが判明した。p型4H-SiCではUK1, UK2と名付けられた欠陥が発生したが、熱的に非常に安定で1700C熱処理によっても消失しなかった。
Beljakowa, S.*; Reshanov, S. A.*; Zippelius, B.*; Krieger, M.*; Pensl, G.*; 旦野 克典*; 木本 恒暢*; 小野田 忍; 大島 武; Yan, F.*; et al.
Materials Science Forum, 645-648, p.427 - 430, 2010/00
アルミニウム添加によりp型とした炭化ケイ素(SiC)半導体中に存在する結晶欠陥をアドミッタンススペクトロスコピー(AS)により調べた。また、電子線又はヘリウムイオン注入を行い、欠陥を導入した試料についてもAS測定を行った。その結果、未照射試料において170meVの活性化エネルギーを持つ浅い欠陥準位(欠陥)が存在することが見いだされた。この欠陥によるキャリアの捕獲断面積を調べたところ3.510/cmと非常に小さいことが判明した。また、電子線及びヘリウムイオン照射を行ってもこの欠陥濃度に大きな変化はなく、さらに、1800C熱処理後も濃度に変化はなかった。このことより、この欠陥は非常に安定な真性欠陥であると結論できる。
Yan, F.*; Devaty, R. P.*; Choyke, W. J.*; 旦野 克典*; Alfieri, G.*; 木本 恒暢*; 小野田 忍; 大島 武; Reshanov, S. A.*; Beljakowa, S.*; et al.
Materials Science Forum, 645-648, p.419 - 422, 2010/00
電子線照射により、炭化ケイ素(SiC)半導体中に発生する欠陥に関してフォトルミネッセンス(PL)測定により調べた。試料はn型,p型の六方晶(4H)SiCエピタキシャル膜を用い、170keV又は1MeVの電子線を室温にて照射した。照射後、1700Cまで100C間隔で熱処理を行い、それぞれの熱処理後に2KでのPL測定を行った。その結果、照射後に2.9eV付近にLと呼ばれる欠陥起因の発光ラインが観察された。これまで、Lラインは、深部準位スペクトロスコピー(DLTS)測定で観察されるZ1/Zと呼ばれる炭素空孔に関連する欠陥中心と相関があると言われているが、L及びZ1/Z両者の熱処理による挙動を調べたところ、その変化に相関はなく、LとZ1/Zは異なる起源の欠陥であると結論できた。
菱木 繁臣; Reshanov, S. A.*; 大島 武; 伊藤 久義; Pensl, G.*
Materials Science Forum, 600-603, p.703 - 706, 2009/00
被引用回数:1 パーセンタイル:46.61(Materials Science, Ceramics)炭化ケイ素(SiC)半導体は優れた耐放射線性を有するため、高い線量下での動作が期待できるが、これまで数MGyといった高線量域までの照射効果を調べた報告はあまりない。そこで今回、n型六方晶(6H)SiCを用いたnチャンネル金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を作製し、数MGyまでの線照射による特性評価を行った。MOSFETのチャンネルに流れるキャリアについてHall効果測定からHall移動度,キャリア移動度を評価した結果、MGy級の線照射により界面準位が減少しそれに伴いチャンネル移動度が増加することが明らかとなった。
大島 武; 菱木 繁臣*; 岩本 直也; Reshanov, S. A.*; Pensl, G.*; 児島 一聡*; 河野 勝泰*
Proceedings of the 26th Symposium on Materials Science and Engineering, Research Center of Ion Beam Technology Hosei University, p.31 - 34, 2007/12
耐放射線性SiC半導体素子の開発の一環として、MGyという高線量域までの線照射によるSiC金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の特性変化を調べた。p型エピタキシャル六方晶(6H)-SiC上にn-channel MOSFETを作製し、線照射(室温,無バイアス状態)を行った。ドレイン電流-ドレイン電圧特性の直線領域からチャンネル移動度を見積もったところ、ソース,ドレイン領域作製の際のイオン注入後の熱処理時にカーボン被膜にて表面を保護した試料では、照射前の値が55cm/Vsであるのに対し、被覆なしは45cm/Vsと小さな値を示した。原子間力顕微鏡によりこれらの試料表面粗さ(R)を調べたところ、被覆有りが0.67nm、被覆なしが1.36nmであった。このことから、エピ膜表面荒れが原因で発生した界面準位によりカーボン被覆なし熱処理試料では有りに比べてチャンネル移動度が小さくなったと考えられる。次に、線照射後を比較すると、両者とも1MGyまでは変化は見られないが、それ以上の照射により、カーボン被覆なしはチャンネル移動度が低下するのに対し、被覆有りで熱処理を行ったものは、わずかではあるがチャンネル移動度が上昇することが見いだされ、3MGy照射後には65cm/Vsとなることが明らかとなった。
Pensl, G.*; Schmid, F.*; Reshanov, S.*; Weber, H. B.*; Bockstedte, M.*; Mattausch, A.*; Pankratov, O.*; 大島 武; 伊藤 久義
Materials Science Forum, 556-557, p.307 - 312, 2007/00
炭化ケイ素(SiC)半導体中の窒素(N)ドナーの電気的活性化を阻害する欠陥を同定するために、N注入及び、電子線照射したp型六方晶(4H)SiCのホール効果及びDLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)測定を行った。電子線は炭素(C)のみがはじき出される200keVのエネルギーでの照射を行った。N注入試料の熱処理温度とキャリア濃度の関係を調べたところ、1450C以上の熱処理によりNドナーの電気的活性化率が低下し始めることが見いだされた。DLTS測定の結果、同熱処理温度でZ/Z中心と呼ばれる欠陥が消失すること、さらに電子線照射試料では新たにP中心と呼ばれる欠陥が発生し始めることが判明した。さらに、分子動力学を考慮した理論解析の結果、C空孔が存在するSiCでは複数のC空孔とSi空孔の複合欠陥(V)-V(x=14)が安定であること、この状態でNが結晶中に存在する場合にはC格子位置を置換したN(N)が4つとVの複合欠陥である(N)-Vが最も安定であることが導出された。以上より、(V)-VがP中心の起源であること、Nの電気的活性化率の低下は(N)-Vによることを提案した。
Schmid, F.*; Reshanov, S. A.*; Weber, H. B.*; Pensl, G.*; Bockstedte, M.*; Mattausch, A.*; Pankratov, O.*; 大島 武; 伊藤 久義
Physical Review B, 74(24), p.245212_1 - 245212_11, 2006/12
被引用回数:11 パーセンタイル:46.33(Materials Science, Multidisciplinary)六方晶炭化ケイ素中に含まれる窒素ドナーの電気的活性化率と欠陥の関係を調べた。p型エピタキシャルSiCに500Cで窒素(N)イオン注入及び1700Cまでの熱処理を行いn型領域を形成した。併せて、N注入後にシリコン(Si)、炭素(C)及びネオン(Ne)注入した試料も作製した。また、200keV電子線を室温照射した試料も作製した。Si, C, Ne注入量とNドナー濃度,補償中心濃度の関係を調べたところ、N注入、Ne/N注入、C/N注入試料では濃度の増加とともにNドナー濃度は減少し補償中心が増加するのに対し、Si/N注入試料のみNドナー濃度と補償中心濃度の両方が低下することが見いだした。また、熱処理を行ったところ、Si/N及び電子線照射試料のみ1450Cの熱処理温度以上では、Nドナー濃度と補償中心濃度の両方が低下することが判明した。理論解析を試みたところ高温では4個のC置換位置NとSi空孔の複空孔((N)-V)が安定な欠陥であると帰結された。Si/N注入では過剰なNがVを減少させること,低エネルギー電子線照射ではCのみはじき出されることを考えると補償中心はV関連欠陥であり、高温では(N)-Vの形成によりNドナーの活性化率が減少することが帰結された。
大島 武; 菱木 繁臣*; 岩本 直也; Reshanov, S. A.*; Pensl, G.*; 児島 一聡*; 河野 勝泰*
no journal, ,
耐放射線性炭化ケイ素(SiC)半導体素子作製を目的に、p型エピタキシャル六方晶(6H)-SiC上に金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタをさまざまなプロセスで作製した。特に、ソース・ドレイン形成のためのリン(P)イオン注入後の熱処理の際に、基板表面をカーボン膜で覆い保護したものと、保護しない二種類で作製したMOSFETを比較した。原子間力顕微鏡(AFM)で試料表面を観察し表面粗さ(RMS)を求めたところ、被覆有りが0.67nmであるのに対し、被覆なしでは1.36nmであった。さらに、未照射のチャンネル移動度の値を比較すると、カーボン被覆有りは55cm/Vsであるのに対し、被覆なしは45cm/Vsと小さな値であることがわかった。これは、エピ膜表面荒れが原因で発生した界面準位によりカーボン被覆なし熱処理試料では有りに比べてチャンネル移動度が小さくなったためと考えられる。一方、線照射後の振る舞いを比較すると、両者とも1MGyまでは変化は見られないが、カーボン被覆なしは、それ以上の照射によりチャンネル移動度が低下するのに対し、被覆有りで熱処理を行ったMOSFETでは、わずかではあるがチャンネル移動度が上昇することが見いだされ、3MGy照射後には65cm/Vsとなることが明らかとなった。