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曽我 猛
Spectrochimica Acta, Part A, 59(11), p.2497 - 2510, 2003/09
ヂメチルスホオキシド((CH)SO)溶液中のギ酸ウラニル((UO(HCOO))の共鳴ラマン散乱スペクトルを、ウラニルの電子励起準位()に共鳴させて測定した。831cmに観測されたウラニルの全対称伸縮振動の相対強度を10本の励起光の波長(530450nm)に対してプロットしてその共鳴ラマンプロファイルを得た。 観測されたラマンプロファイルは電子吸収スペクトルに見られる振電子構造を持つが、これと一致していない。この共鳴ラマンプロファイルをノン-コンドンモデルで電子スペクトルの変換理論を用いて解析し、励起状態()でのウラニルの全対称伸縮振動数を得た。これから、電子励起()によるウラニルの結合距離の変化及び配位子からウラン原子に移動した電子数の知見を得た。その結果、配位子からウラニルに移行してくる電子数は、励起によるウラニルの結合距離の変化と比例関係にあった。共鳴ラマン効果の大きさは一般に種々の要素に依存するが、((CH)SO)-(UOL)(L=Cl,CHCOO,NO or HCOO)溶液系では、おもに共鳴準位への励起によるウラニル結合の原子間距離の変化に依存した。
曽我 猛
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.433 - 436, 2002/11
ヂメチルスルホオキシド溶液中で、UOL (L=NO,CHCOO,Cl)型ウラニル化合物の共鳴ラマンスペクトルを測定した。ウラニルの全対称伸縮振動の共鳴ラマンプロファイルを、光学理論と電子吸収スペクトルの変換論に基づき解析した。その結果、→電子遷移によるウラニル結合の平衡原子間距離の伸びは、共鳴ラマンプロファイルの変動幅とともに増加し、配位子からウラン原子に移動してくる電子密度に比例していることが示された。
曽我 猛
Spectrochimica Acta, Part A, 57(9), p.1767 - 1780, 2001/08
ヂメチルスルホオキシド((CH)SO)溶液中の2セシウム塩化ウラニル(CsUOCl)の共鳴ラマンスペクトルを、ウラニルの→(f-f禁制)電子遷移に共鳴させて測定した。830cmに観測されたウラニルの全対称伸縮振動の相対強度を、10本の励起光の波長(530nm~450nm)に対してプロットしその共鳴ラマンプロファイルを得た。これらを電子吸収スペクトルの変換理論を用いて解析し、→電子遷移によるウラニルの結合距離の変化及び配位子からウラニルに移動した電子数の知見を得た。その結果、ウラニルへの配位子数が増加すると、配位子からウラニルに移行してくる電子数は、電子的基底状態ではやや増加するが、電子的励起状態では逆に著しく減少することがわかった。
曽我 猛
Spectrochimica Acta, Part A, 56(1), p.79 - 89, 2000/01
塩化ウラニル(UOCl)-ジメチルスルホオキシド((CH)SO)溶液中で、電子遷移に励起させたウラニルの共鳴ラマン散乱スペクトルを測定した。832cmに測定したウラニルの全対称伸縮振動のピークの相対強度を、励起光の波長に対してプロットして、励起ラマンプロファイルを得た。この励起プロファイルを非コンドン近似で、電子吸収スペクトルの変換論を用いて解析した。その結果、電子励起でU-Oの結合距離は全対称伸縮振動の基準座標に沿って0.119伸びていることがわかった。また、UOL(L=NO,CHCOO,Cl)型のウラニル化合物には、ジメチルスルホオキシド溶液中で、電子励起によるU-O原子間距離の伸びと、励起ラマンプロファイルの変動値とに相関関係がみられた。
曽我 猛; 大和田 謙
Spectrochimica Acta, Part A, 55(7-8), p.1337 - 1345, 1999/00
ヂメチルスルホオキシド中の酢酸ウラニルの共鳴ラマンスペクトルを測定した。アルゴンイオンレーザーの10本の励起線の波長変化(528.9-454.5nm)に対して、829cmに観測されたウラニルの全対称伸縮振動の相対強度をプロットし、f-fラポルト禁制電子遷移の共鳴ラマンのプロフィールを得た。この励起プロフィールをTransform Theoryに基づいて考察した。その結果、電子的励起状態(g)でのウラニルの結合距離は基底状態()と比較して0.068伸びていた。
池添 康正; 曽我 猛; 鈴木 和弥; 大野 新一*
Journal of the Mass Spectometry Society of Japan, 43(5), p.257 - 263, 1995/00
炭酸ガスレーザーによるアンモニアのクラスターイオン(NH・nNHとND・nND)の光分解を調べた。NH・5NHは1080cmの光で、光強度に比例して分解した。クラスターが大きくなると低波数側へシフト(レッドシフト)した。光分解を構成する光吸収過程と配位子分離過程の二つの基礎過程における同位体効果について考察した。
北條 喜一; 古野 茂実; 曽我 猛; 出井 数彦
Journal of Nuclear Materials, 179-181, p.411 - 414, 1991/00
被引用回数:11 パーセンタイル:74.4(Materials Science, Multidisciplinary)SiC結晶に低速水素イオンを照射し、形成される照射欠陥の挙動をその場で観察しながら、同時にパラレル-EELSによる測定を行い構造変化および電子状態の変化を測定した。SiC結晶の第1、第2プラズモン損失ピータが照射量の増加にともない低エネルギ側にシフトすることを測定した。このピークのシフトは試料組成比の変化に起因する。このシフト量からSi/Cが約1.2であることが推定できた。又、1310 ions/cm以上の照射量で、13.6eV近傍に新しい損失ピークが観察できた。
池添 康正; 曽我 猛; 鈴木 和弥; 大野 新一
JAERI-M 90-141, 55 Pages, 1990/09
クラスターイオンの光分解について、1)クラスターイオンの特性、2)レーザー光の特性、3)これまでに行われた研究例、4)予備実験装置を用いたアンモニアクラスターイオンの生成と分解、等を調べた。予備試験装置においては、クラスターイオンの生成は、コロナ放電-jet expansion法による。NH・nNHの形のクラスターイオンがえられる。クラスターの大きさをあらわすには、条件により0~10の範囲で変化する。クラスターの大きさの分布とクラスターイオンの温度の関係について議論した。
進藤 大輔*; 平賀 賢二*; 中島 理*; 菊地 昌枝*; 庄野 安彦*; 北條 喜一; 曽我 猛; 古野 茂実; 大津 仁
Physica C, 165, p.321 - 324, 1990/00
被引用回数:8 パーセンタイル:50.8(Physics, Applied)高温超電導体TlBaCaO(n=1~3)において、Cu-O層の増加に伴うホール濃度の変化を電子エネルギー分光法で調べた。Cu-O層の数nを増加させるに従って、ホール濃度が下がることが明らかになり、これはCu-O結合上のホール濃度が減少してゆくものと結論した。TlBaCuO(n=1の場合)において、2価のBaを3価のIaで置換してホール濃度を下げると、臨界温度Tcが55Kまで上昇することが判った。このことから、TlBaCuOにおいては、ホールが過剰にドープされているものと結論した。
曽我 猛; 古川 勝敏; 大野 新一
Journal of Nuclear Science and Technology, 26(6), p.639 - 641, 1989/06
固体硝酸カリウムの30keVD、60keVD、90keVDイオン衝撃、及び0.5MeVH、1MeVHイオン衝撃を行い、生成する亜硝酸イオンに関して分子イオンビームの効果の有無を研究した。衝撃初期の生成速度に対しては分子イオンの効果はないが、亜硝酸イオンから硝酸イオンを生成する逆反応過程に対して分子イオンの効果がみられたことを報告する。
新藤 大輔*; 平賀 賢二*; 平林 真*; 菊地 昌枝*; 圧野 安彦*; 古野 茂実; 北條 喜一; 曽我 猛; 大津 仁
Journal of Electron Microscopy, 38(2), p.155 - 157, 1989/00
高温超電導体における超電導の担体は酸素のホールであると考えられている。これを確かめるために、YBaCuOを電顕内でP-EELSを用いて、酸素のK-吸収端近傍のスペクトルを調べた。室温では、ホールに対応するピークが観察されたが、温度を500Cに上げて、酸素の欠損に伴うスペクトルの変化を観察した結果、ホールに対応するピークが消えることが判った。このことは超電導は主に酸素のホールによって起こることがP-EELSによって追試できた。
進藤 大輔*; 平賀 賢二*; 中島 理*; 菊地 昌枝*; 庄野 安彦*; 小林 典男*; 北條 喜一; 曽我 猛; 古野 茂実; 大津 仁
Physica C, 159, p.794 - 796, 1989/00
被引用回数:20 パーセンタイル:72.74(Physics, Applied)高温超電導体TlBaCaCuOにおいて、二価のCaを三価のYに置換することによるホールの濃度の変化を電子エネルギー損失分光法で調べた。Yの添加量を増加させるに従って、ホールの濃度が減少することを明らかにした。ホール濃度の減少はTlBaCaCuOにおける超電導体相から半導体相への相転移に従って生ずるものと結論した。
大野 新一; 古川 勝敏; 曽我 猛
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 59(6), p.1947 - 1951, 1986/00
被引用回数:2 パーセンタイル:25.21(Chemistry, Multidisciplinary)20-100keV範囲のHe,Ar,Xeイオンの硝酸カリウム分解に対する反応断面積を求めた。この値を入射イオンに対する電子的及び核的阻止能の値と比較することにより、イオンのエネルギー損失の化学反応に対する効率として、非弾性衝突の方が弾性衝突よりも約5倍大きいことを結論する。(シリーズ報文:高エネルギー粒子による科学反応,III)
佐々木 貞吉; 曽我 猛
表面科学, 3(1), p.17 - 26, 1982/00
CaF(フルオライト)型の結晶構造をもつ標記の金属水素化物の電子状態を、DV-Xクラスター法で計算した。クラスターとして〔MeH〕(n=2.6~4.0)および〔MeH〕を採用した。〔MeH〕クラスターについては、バンド計算の結果と類似するレベル構造がえられた。しかし、UPSの実測スペクトルとは一致しない。一方、〔MeH〕クラスターはEb=4~8eVにMe-H結合のレベル構造を導くことができ、そのプロファイルはMeHのUPSスペクトル、X-ray emissionスペクトル等に類似する。このときのMeおよびHのCharge stateは、それぞれ+(1.30.1)、-(0.650.05)と決定された。Me-H結合は、Med+Hls(4~6eV)、Mes+Hls(5~8eV)混成軌道よりなる。また、MeHにおける価電子帯領域のXPSスペクトルを計算するとともに、Me-H系の結合状態解明にXPSをどのように活用しうるか、その可能性をも論じた。
佐々木 貞吉; 曽我 猛; 足立 裕彦*
Physica Status Solidi (B), 113, p.647 - 655, 1982/00
被引用回数:17 パーセンタイル:63.75(Physics, Condensed Matter)抄録なし
曽我 猛; 佐々木 貞吉
JAERI-M 9769, 19 Pages, 1981/10
高温構造材料として工学的に広く用いられているBeO、-SiC(ともにWurutzite型)と-Sic(Zinc-blend型)に対する電子状態を、DX-X分子軌道法で計算し、価電子帯XPSスペクトルの解析を行った。クラスターとしてWurutzite型には[BeO]、[SiC]、Zinc-blend型には[SiC]を採用した。BeOではその絶縁性と一致する価電子帯レベル構造を得た。また、-SiC、-sICについては半導体的性質を裏付けるレベル構造が得られた。さらに、-SiCの価電子帯XPSスペクトルは-SiCのそれと類似し、実測スペクトルとも良好な一致を示すことか確められた。しかし、Si原子の有効荷電には大きな差違が認められ(-Sicでは+1.56、-Sicではでは+0.75)、-SiCの方がイオン性結合のより大きい材料であることを明らかにした。
佐々木 貞吉; 曽我 猛
Physica B; Condensed Matter, 111B(2-3), p.304 - 318, 1981/00
TiO,VO,CrO,MnO,NbO,TcOおよびRuOの電子構造を〔MeO〕のクラスター計算から求めた。MOレベルの計算結果は、X線光電子スペクトルの測定データと良好な一致をみた。他方、X線光電子スペクトルの定量的解釈のためには、O2P光電子の光イオン化断面積が従来考えられていた値の2.8倍になることを明らかにした。また、ギャップエネルギーと、絶縁体(TiO)から金属的良導体(RuO)までの電気電導度との関係式を提案し、室温におけるTcOの電気電導度は10~50cmになると予測した。
佐々木 貞吉; 曽我 猛
JAERI-M 7785, 61 Pages, 1978/07
電子分光法の急速な発展により、固体表面層の元素組成と電子状態に関する情報が豊富にえられるようになった。そこで、光電子スペクトルの解析に当り理論的基盤となる分子軌道理論について、最近利用されている種々の計算法をまとめた。特に、表面電子状態に関し大きな成果を収めつつあるDV-X法については、分子軌道エネルギー、状態密度などの計算例を示すとともに、この計算法を応用しうる他の分野の研究課題についても言及した。
大和田 謙; 曽我 猛; 岩崎 又衛; 辻村 重男
日本原子力学会誌, 17(2), p.77 - 80, 1975/02
赤外線分析法によって六フッ化ウラン(UF)中に共存するフッ化水素(HF)の定量分析を検討した結果、HFの振動回転吸収帯のうち吸光度の大きいR(1)、R(2)、P(2)およびP(3)枝が定量に好都合であることが分った。又純HFの吸光度とUF、N、Arガスが共存する場合の吸光度との比較から、前者の検量線がそのまま各種ガス共存下のHFの定量に使用できることが分った。光路長10cmの赤外セルによるHF圧力の検出限界は常温で0.5~1Torrである。
曽我 猛; 大和田 謙; 岩崎 又衛
Journal of Chemical Physics, 61(5), p.1990 - 1995, 1974/05
被引用回数:6アルカリ金属-アルミニウムフッ化物錯体、MAlF(M=KおよびRb)の赤外吸収スペクトルを4000cm~30cmの波数範囲で測定した。その結果、Al-F伸縮およびF-Al-F変角振動等の分子内振動が800cm~160cmに、内穀錯イオンと外穀イオンとの相互作用による格子振動が160cm以下に観測された。このフッ化物錯体結晶全体に対して、単純原子価力場を仮定して基準振動の解析を行った。そして、得られたAl-F伸縮、F-Al-F変角およびM---F相互作用の力の定数に対して結合距離の観点で議論を行った。また、ここで仮定した単純原子価力場はこれらのフッ化物錯体に対し十分満足することが示された。