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Buiron, L.*; Rimpault, G*; Fontaine, B.*; Kim, T. K.*; Stauff, N. E.*; Taiwo, T. A.*; 山路 哲史*; Gulliford, J.*; Fridmann, E.*; Pataki, I.*; et al.
Proceedings of International Conference on the Physics of Reactors; The Role of Reactor Physics toward a Sustainable Future (PHYSOR 2014) (CD-ROM), 16 Pages, 2014/09
OECDの国際協力活動で実施中の大型ナトリウム冷却高速炉の核特性ベンチマークについて、複数の研究機関の参加者の評価結果を取りまとめた。反応度、同位体組成燃焼変化、反応度フィードバック、反応率分布について、異なる計算手法により評価された。参加者間の計算スキームの違いにかかわらず、燃焼組成、遅発中性子割合、ドップラー反応度係数、ナトリウムボイド反応度については、参加者間でよい一致を見た。しかしながら、臨界性に対しては、大きな差異が見られた。これは、計算手法の違いによるものではなく、使用した核データライブラリの違いによるものである。
植松 眞理 マリアンヌ; 杉野 和輝; 川島 克之; 岡野 靖; 山路 哲史; 永沼 正行; 大木 繁夫; 大久保 努; 太田 宏一*; 尾形 孝成*; et al.
JAEA-Research 2012-041, 126 Pages, 2013/02
ナトリウム冷却金属燃料炉心はMOX燃料炉心に比べ重金属密度が高く中性子経済が良好である。こうした特徴を活かし、燃料仕様やナトリウムボイド反応度及びバンドル部圧力損失などの炉心設計条件を柔軟に持たせることで、高燃焼度化、増殖比の向上、燃料インベントリの低減などを目指した炉心設計が可能である。また、米国では実炉の装荷燃料として使用してきた経験が豊富であり、その実用性が実証されてきていることから、高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCT)のなかで、MOX燃料炉心に続く副概念として概念検討が実施されている。一方、金属燃料サイクルの実用化に向けては、金属燃料の高温・高燃焼度条件における照射試験やマイナーアクチニド・希土類含有燃料の物性などのデータ拡充や、金属燃料炉心特有の安全特性の確認、過渡時解析手法の信頼性向上などの課題が残されている。本報では平成21年度から平成24年度に実施した日本原子力研究開発機構と電力中央研究所による共同研究「金属燃料高速炉の炉心・燃料設計に関する研究」の結果について報告する。
高野 和也; 杉野 和輝; 毛利 哲也; 岸本 安史*; 宇佐美 晋
Proceedings of International Conference on the Physics of Reactors, Nuclear Power; A Sustainable Resource (PHYSOR 2008) (CD-ROM), 8 Pages, 2008/09
本検討では、JENDL-3.3とJAEAの標準解析手法の妥当性を検証することを目的とし、複数の核データライブラリ(JENDL-3.2, JENDL-3.3, JEFF-3.1, ENDF/B-VII)と、JAEAの標準解析手法に基づき、「もんじゅ」の炉物理試験解析(臨界性,制御棒価値,等温温度係数,出力係数)を実施した。また、感度解析を実施し、核データライブラリの違いによる影響を詳細に分析した。その結果、いずれの核特性においても、JENDL-3.3による解析結果は実験値と良い一致を示し、その他の核データライブラリと同等以上の精度を有していることが確認された。これより、JENDL-3.3とJAEAの標準解析手法の妥当性を確認することができた。感度解析の結果からは、「もんじゅ」は実機炉心の特性を活かして、高次Puの断面積や自己しゃへい効果の温度依存性の検証に非常に有効であることがわかった。
栗坂 健一; 鳴戸 健一*; 杉野 哲*
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉の原子炉スクラム失敗事象の発生頻度評価において制御棒挿入失敗確率は感度を有するため、これを適切に推定することは重要である。本報では、「常陽」,「もんじゅ」,制御棒試作体試験並びに類似の信頼性を有すると考えられる国内外PWRでの制御棒によるスクラム動作経験を調査した。その結果に基づき、階層ベイズモデル及びMCMC法を適用して「常陽」及び「もんじゅ」の制御棒挿入失敗確率の推定を行った。さらに、1回正常動作経験を仮定した仮想プラントの失敗確率も推定した。仮想プラントに対する推定の考え方は運転経験を有さない実用炉の評価に応用可能と考えられる。
鳴戸 健一*; 杉野 哲*; 山野 秀将; 栗坂 健一; 西野 裕之; 岡野 靖
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉(JSFR)の使用済燃料プール(SFP)レベル1PRA(確率論的リスク評価)のため燃料損傷頻度の定量化手法を開発し、燃料損傷に至る事故シーケンスを同定した。また、感度解析を通じて、今後の設計検討に有益な知見を得た。
宮部 高明*; 鳴戸 健一*; 杉野 哲*; 山野 秀将; 栗坂 健一; 西野 裕之; 岡野 靖
no journal, ,
内的事象PRAで利用する外部電源喪失頻度を最近の事例より評価した。また、長期の外部電源喪失事例を網羅的に調査し、外的事象PRAで利用する外部電源復旧失敗確率を評価した。
鳴戸 健一*; 杉野 哲*; 山野 秀将; 栗坂 健一; 西野 裕之; 岡野 靖
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉では、燃料交換前後の燃料集合体は、ナトリウムプールからなる炉外燃料貯蔵槽(EVST)において保管される。本研究では、EVSTを対象としたレベル1PRAとして、通常燃料交換時の除熱機能喪失により燃料損傷に至る事故シーケンスを同定し、燃料損傷頻度を定量化する手法を開発した。
高橋 史明; 石森 有; 稲垣 昌代*; 大森 康孝*; 真田 哲也*; 杉野 雅人*; 古川 雅英*; 細田 正洋*; 真辺 健太郎; 矢島 千秋*; et al.
no journal, ,
日本保健物理学会では、自然放射線の測定、各種のモニタリング、線量評価等を専門とする研究者、技術者の12名からなる国民線量評価委員会を平成27年8月に設置した。同委員会では、国内で日常的に受ける被ばく線量評価に関する検討を進めている。第1回会合において、活動方針の議論を行い、国民線量への寄与が大きい大地放射線、宇宙放射線、空気中ラドン及び食品を検討対象の線源とした。また、線量評価に用いるモデルやデータ、生活パターンなど、線量評価への影響因子も検討することとした。さらに、学会として、国民線量評価を将来的にどのように検討していくことが最適かを議論していくことも予定している。日本保健物理学会第49回研究発表会におけるセッションでは、本委員会での活動内容を報告するとともに、研究発表会への参加者と国民線量評価の検討に関する意見交換を行う予定である。
毛利 哲也; 杉野 和輝; 大木 繁夫
no journal, ,
高次化Pu・MA燃焼のための高速炉炉心にSiC構造材を適用した場合の反応度係数改善の物理的メカニズムについて、拡散理論に基づく感度係数を用いて分析した。その結果、主要な反応度係数であるドップラ反応度及びNaボイド反応度ともに、ODSフェライト鋼などの鉄等をベースとした構造材に含まれるFe-56等やSiC構造材に含まれるC-12, Si-28の散乱断面積や中性子捕獲断面積の寄与が大きいことが分かった。また、寄与の大きいFe-56とC-12の弾性散乱に着目し感度係数を成分毎に分解した結果、Fe-56からC-12への置換による中性子スペクトル軟化がドップラ反応度の増加、Naボイド反応度の低下に大きく寄与していることに加え、Naボイド反応度の低下については中性子漏洩の増加も寄与していることを明らかにした。
毛利 哲也; 杉野 和輝; 大木 繁夫
no journal, ,
一般的な増殖型のナトリウム冷却MOX燃料高速炉心(以下、増殖炉心)では、ドップラ係数の軸方向分布は炉中心で最大となるが、高速炉のフェーズアウトモードにおける高次化Pu・MA燃焼炉心(以下、燃焼炉心)の場合は炉心下端で最大になることを確認した。本検討では燃焼炉心に見られるドップラ係数の特性について分析を行った。その結果、燃焼炉心の炉心高さが低いことで炉心燃料領域における低いエネルギーの中性子束が比較的平坦になっていること、及び軸方向ブランケットを配置しないことで減速された中性子の炉心への反射が増加することによって生じていることを明らかにした。
毛利 哲也; 杉野 和輝; 大木 繁夫
no journal, ,
高速炉の主要エネルギー源としての役割が終わった将来のフェーズアウトモードにおける、高速炉を用いたPu・MA燃焼炉心の核設計精度を評価し、SiC構造材の使用が精度に与える影響を評価した。その結果、SiC構造材を使用することで、特にドップラ反応度の解析モデル及び断面積起因の不確かさが増加することを確認した。解析モデル起因不確かさに対しては超微細群補正の増加、断面積起因不確かさに対してはSiC構造材による中性子スペクトル変化に起因するNa-23弾性散乱、Am-241捕獲、U-238非弾性散乱の不確かさ増加が主に寄与し、SiC構造材自身の断面積の不確かさの寄与は小さいことを明らかにした。