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Yutani, T.*; 野村 茂雄; 小山 真一; 桑島 幸夫; 鵜飼 重治
Journal of Nuclear Materials, 201, p.35 - 45, 1993/00
被引用回数:9 パーセンタイル:66.89(Materials Science, Multidisciplinary)PNCが開発している、高性能長寿命燃料被覆管(改良オーステナイト鋼,高強度フェライト/マルテンサイト鋼,酸化物分散強化型フェライト鋼)のFCCI感受性を評価するため、Te, I2及びCsOH/CsIによる反応試験を673973Kで実施した。試験の結果、Teの場合、合金中のCr含有量とともに反応深さが減少したがTe消費後はCrの効果がなくなった。低いヨウ素蒸気圧ではフェライト鋼はオーステナイト鋼に比して高い重量損失を示した。Niは反応せず反応層表面に蓄積しFeとCrのヨウ素化物の蒸発を抑制するためである。CsOH/CsIについてはフェライト鋼はオーステナイト鋼の約1/2の反応深さを示した。特に微粒のODS鋼は単位体積当たりの粒界長さが大きく粒界腐食に対し耐食性が高い。
瀬下 一郎; 鹿倉 栄; 野村 茂雄; 鵜飼 重治; 加納 洋一; 桑島 幸夫
日本原子力学会誌, 33(12), p.1157 - 1170, 1991/12
被引用回数:12 パーセンタイル:76.62(Nuclear Science & Technology)高速中性子に対する耐スエリング性能に優れたフェライト/マルテンサイト鋼を高速炉炉心材料に適用するため、照射下の組織安定性、高温強度の改善を中心とした材料設計、試作、評価試験を実施した。その結果基本成分として、Fe-0.012C-11Cr-0.5Mo-2W-0.4Ni-0.2V-0.5Nb-0.05Nを選定するとともに焼きならし、焼きもどし温度として被覆管には1100/780、ラッパ管には1050/700を採用することにより高強度フェライト/マルテンサイト鋼(PNC-FMS)を開発することができた。本PNC-FMSは諸外国のフェライト/マルテンサイト鋼と比較して最高レベルの高温強度を有するとともに、中性子照射下、高温流動ナトリウム環境下においても優れた性能を維持することを確認した。
吉川 勝則*; 桑島 幸夫*; 横内 洋二*
PNC TN9410 90-193, 35 Pages, 1990/12
「常陽」MK-IIA型特殊燃料集合体PFA010(100MW第5サイクル第8サイクル、集合体平均燃焼度約38,100MWd/tは「もんじゅ」仕様燃料要素の高線出力挙動の把握、FCCI低減を目的として照射したTiコーティングピンの燃料挙動のCPトラップ材の炉内環境下における特性を把握するため照射後試験に供されたものである。照射燃料試験室(AGS)では、4本の燃料ピンを対象に被覆管硬さ、燃焼率、X線回折、融点測定試験を実施した。主な結果を以下にまとめて示す。1)被覆管硬さは、照射前に比べ燃料カラム下端側で硬化しており、上端側で同程度の硬さであった。2) 中心ピンの燃料カラム中心位置での燃焼率は、4.63atom%(42,100MWd/t)であった。3) X線回析測定によるO/Mは、通常ピン-1.995、1.996Tiコーティングピン-1.986であった。通常ピンとTiコーティングのピンO/M比の違いから、TiコーティングピンのTiの酸素ゲッタ作用が僅にあると思われる。4) CPトラップ材のX線定性分析からNiメッキ表面はNiとMnの固溶体を形成していると考えられるが、これらの物質の同定までには致らなかった。5) 燃料融点は、Tiコーティングピン2703C、通常ピン2659C及び2700Cであった。
桑島 幸夫*; 川澄 清一*; 横内 洋二*
PNC TN9410 90-191, 64 Pages, 1990/03
「常陽」MK-II炉心燃料集合体PFD105は炉心装荷位置1D1において100MW第3サイクルより第8サイクルまで照射されたもので、集合体平均燃焼度は約48.300MWd/t、集合体最大中性子照射量は約7.681022n/cm2(E0.1MeV)である。射試料試験室(AGS)では、1次取替燃料集合体の中で最大燃焼度を有するPFD105の燃料、被覆管の健全性確認及び照射挙動を把握するために3本のピンを対象として金相試験、被覆管硬さ試験、被覆管密度測定、燃焼率測定、融点測定及びX線回析測定を実施した。その結果を要約すると、下記のとおりである。(1)燃料組織は、燃料カラム中央付近に中心空孔(約0.64mm)及び柱状晶領域が観察された。残留ギャップ幅は、製造時の170m(直径)から約14mまで減少していた。(2)被覆管内面に、最大25mの複合腐食が観察され燃料-被覆管化学的相互作用(FCCI)が認められた。(3) 被覆管硬さと照射温度の関係は、照射温度510C以下においては照射により硬さ値が増加するが、570600Cでは照射前に比べほとんど変化が認められなかった。(4) 燃焼率のピン軸方向分布及び集合体径方向分布は,実測値とESPRIT-J計算値が良く一致していた。(5) 燃焼度59,000MWd/tにおけるPu富化度30%の燃料融点は,269213CでありO/M比は1.9860.002(製造時O/M:1.970.002)であった。
桑島 幸夫*; 立花 利道; 谷 賢*
PNC TN9410 89-183, 109 Pages, 1989/02
「常陽」MK-2C型特殊燃料集合体PFC010は、炉心装荷位置2E2において100MW第1サイクルから第4サイクルまで照射されたもので、集合体平均燃焼度は約29.300MWD/T、集合体最大中性子照射量は約6.561022N/CM2(E0.1MEV)である。照射燃料試験室(AGS)では、(1)欠け,割れペレットの照射挙動の把握、(2)被覆管外表面変色部の調査等を目的として、7本のピンを対象に金相試験(燃料組織及び被覆管組織観察),被覆管硬さ測定,被覆管密度測定,燃焼率測定及びX線解析測定を実施した。
川澄 清一*; 滑川 卓志; 桑島 幸夫*; 吉川 鉄利*; 立花 利道; 谷 賢*
PNC TN9410 88-204, 63 Pages, 1988/11
耐衝撃解析コードPISCES―2DELK及び原型炉原子炉容器耐衝撃応答評価のために開発された遮蔽プラグ下面の熱遮蔽層構造破損モデルの妥当性について,原型炉の1/33及び1/15縮小耐衝撃模擬試験結果を用いて検討を行った。縮小試験では,実機評価条件の場台に比べて現象の時間軸が短かくなり構造材の歪速度硬化による影響が重要となるため,構造材の歪速度硬化則として二種類の異なった高速引張試験データより得られた関係式を用いて検討を行った。その結果1)PISCES―2DELKコードは原子炉容器耐衝撃縮小模擬試験結果をよく再現すること,2)原型炉原子炉容器耐衝撃応答評価のために開発された遮蔽プラグ下面の熱遮蔽層構造破損モデルが妥当であることが確認された。この破損モデルを組み込むことにより,PISCES―2DELKコードを用いて,原型炉原子炉容器耐衝撃応答において重要な役害をもつ遮蔽プラグ下面の熱遮蔽層構造破損効果も含めた原子炉容器衝撃応答解析が可能であることが確認された。
小部 昭*; 立花 利道; 谷 賢*; 滑川 卓志; 桑島 幸夫*; 吉川 勝則*; 川澄 清一*
PNC TN9410 88-200, 85 Pages, 1988/06
「常陽」MK-2炉心燃料集合体PFD001(集合体平均燃焼度は約31,300MWd/t)は、MK-2初装荷燃料集合体のうちで3番目に照射後試験に供されたものである。照射燃料試験室(AGS)では、1)MK-2炉心燃料の照射挙動の把握及び2)燃料ピンの健全性の確認を目的として7本の燃料ピンを対象に金相試験(燃料組織及び被覆管組織観察)、被覆管硬さ測定、被覆管密度測定及び燃焼率測定を実施した。その結果を以下にまとめて示す。(1)燃料組織は、中心部より中心空孔、柱状晶領域、ガスバブル領域、高密度化領域及び不変化領域が観察された。(2)残留ギャップ幅は、170mから21mまで減少していた。(3)FCCIは、全面腐食が観察され、最大約20mであった。(4)軸方向部の被覆管内面で炭化物析出が多かった。(5)被覆管周方向硬さ値分布(実測値)は、ESPRIT-Jコードより算出した冷却材温度分布から予測される硬さ値分布とは必ずしも一致していなかった。(6)被覆管のスエリングは、認められなかった。(7)燃焼率のピン軸方向分布は、実測値とESPRIT-J計算値とは良く一致していた。
滑川 卓志; 立花 利道; 谷 賢*; 小部 昭*; 大久保 忠文*; 桑島 幸夫*; 三次 岳志
PNC TN9410 88-192, 44 Pages, 1988/02
「常陽」MK-2B型特殊燃料集合体(PFB011)はFFDL開発のために最大100MWで3日間の短期間で照射された集合体である。照射燃料試験室(AGS)では、人工欠陥ピン及び較正用ピンの2本を対象に照射後試験を実施した。試験項目は、較正用ピンについて金相試験と燃焼率測定試験を実施し、また人工欠陥ピンについてはX線回折測定及び熱拡散率測定を実施した。以下に結果を示す。(1)較正用ピンの軸方向中央最大出力部の燃焼率は0.048atom%(737MWd/t)であり、燃料組成は中心空孔及び柱状晶領域の形成には至っていないが、明瞭なレンズ状ボイドや柱状晶が観察された。また燃料ペレットの外径寸法が製造時に比べて1.21.8%収縮しており焼しまりを起こしていた。燃料の上端部及び下端部は、ほぼ製造時の組織を示していた。(2)人工欠陥ピンのX線回折測定結果からは、ナトリウム燃料反応生成物は同定されなかった。また、熱拡散率測定を約6001,600、真空雰囲気下で実施してナトリウム-燃料反応の熱拡散率への効果を調べたが、試験中の試料の酸化等の問題により、明瞭な結果が得られなかった。
小部 昭*; 立花 利道; 谷 賢*; 滑川 卓志; 桑島 幸夫*; 吉川 勝則*; 橋口 正弘*
PNC TN9410 88-185, 66 Pages, 1988/01
「常陽」MK-2炉心燃料集合体PFD029(集合体平均燃焼度は約43,700MWd/t)は、MK-2初装荷炉心燃料集合体のうちで最高燃焼度に達したものである。照射燃料試験室(AGS)では、1)MK-2炉心燃料の照射挙動の把握、及び2)燃料ピンの健全性の確認を目的として3本の燃料ピンを対象に、金相試験(燃料組織観察及び被覆管組織観察)、被覆管硬さ測定、被覆管密度測定、及び燃焼率測定を実施した。その結果をまとめて以下に示す。(1)燃料組織は、中心部よりガスバブル領域、高密度化領域、及び不変化領域が観察された。(2)残留ギャップ幅は、製造時の170mから35mまで減少していた。(3)FCCIは、全面腐食が観察され、最大約11mであった。(4)軸方向上部の被覆管内面近傍には炭化物析出がかなり多かった。(5)被覆管の硬さは、軸方向下端側で硬化しており、上端側で照射前と同程度であった。(6)被覆管のスエリングは、認められなかった。(7)燃焼率のピン軸方向分布及び集合体内径方向分布に関して実測値とESPRIT-J計算値が良く一致していた。
滑川 卓志; 山内 勘; 立花 利道; 小部 昭*; 大久保 忠文*; 桑島 幸夫三次*; 吉川 勝則*
PNC TN9410 87-198, 78 Pages, 1987/02
「常陽」MK-1炉心燃料集合体PPJX12(集合体平均燃焼度約38,900MWD/MTM)は、「常陽」MK-1炉心の高燃焼集合体であるとともに、高速炉燃料集合体の水プール保管技術のR&Dの一環として、ナトリウム洗浄不足状態で水プール保管試験に供されたものである。照射燃料試験室(AGS)では、1)高燃焼度集合体の照射挙動データの充実、2)水プール保管が被覆管に与える影響を調べることを目的として、6本の燃料ピンを対象に、金相試験(燃料組織及び被覆管組織観察)、被覆管硬さ測定、被覆管密度測定、及び燃焼率測定を実施した。その結果、以下の内容を確認した。(1)燃料組織は、コア燃料部の軸方向全域でペレット中央部にガスバブル領域が観察された。これにより軸方向上部及び下部の燃料温度が計算値より約300高かったものと推定される。(2)FCCIは、粒界腐食が観察され最大12mであった。(3)軸方向上部の被覆管内面組織は鋭敏化が進んでいる。(4)被覆管外表面の組織には異常がなく、水中長期保管の影響は見られなかった。(5)被覆管の硬さ変化は、軸方向中央部が一番効果しており、上端部では照射前と同程度の値になっていた。また温度と硬さ変化の関係では、照射温度上昇に伴ない変化量は直線的に減少し、メーカ間の差はない。(6)被覆管密度変化は、最大で0.24%の増加を示していた。(7)燃焼率の実測値は、コア燃料部で414%JYHIST計算値より大きな値を示した。(8)燃焼率の径方向分布については、実測値はJYHIST計算値の分布に比べて、緩やかな減衰曲線となっている。
三次 岳志; 山内 勘; 立花 利道; 滑川 卓志; 小部 昭*; 桑島 幸夫*; 吉川 勝則*
PNC TN9410 87-196, 64 Pages, 1987/02
高速実験炉「常陽」MK-1炉心集合体PPJD2S(平均燃焼度35,000MWD/MTM)及びPPJD2Y(同30,400MWD/MTM)の照射後試験(破壊試験)を実施した。両集合体は炉心径方向での照射挙動の把握を目的として照射後試験に供された、炉心位置(000)から最外列ブランケット部(8D1)まで直列に装荷さていた一連の集合体のうちの2体である。PPJD2Sは炉心位置(2D1)で、PPJD2Yは同じく(3D1)で50MW出力上昇サイクルから75MW第6サイクルまで照射されたものである。本試験では両集合体からそれぞれ3本のピンを選択し、金相試験(燃料組織観察)及び燃焼率測定を行った。得られた結果を以下に記す。(1)両集合体とも中心ピンの軸方向中央部ではガスバブル領域、高密度化領域、不変化領域の3領域が観察され、PPJD2Sではガスバブル領域でクラックヒーリングが認められた。(2)FCCIは観察されなかった。(3)両集合体中心ピンの軸方向中央位置における燃焼率測定値はPPJD2Sで4.62atm%(44,400MWD/MTM)、PPJD2Yでは4.01atm%(38,500MWD/MTM)であった。(4)燃焼率の軸方向及び集合体内径方向分布プとファイルはJYHISTコードによる計算値とほぼ一致した。
滑川 卓志; 立花 利道; 山内 勘; 小部 昭*; 大久保 忠文*; 桑島 幸夫*; 三次 岳志
PNC TN9410 87-190, 103 Pages, 1987/02
Rapsodie PNC-5(1)(2)(3)は、「もんじゅ」型被覆管及び燃料の高燃焼度時の照射挙動を把握するために照射されたものであり、「もんじゅ」炉心の目標最高燃焼度に匹敵する125,000MWD/MTMの燃焼度である。仏国より返送された7本の燃料ピンを対象に照射後試験を実施した。照射燃料試験室で担当した破壊試験(金相、被覆管硬さ、被覆管密度及び燃焼率測定)により以下の結果を得た。(1)燃料組織は、Rapsodie PNC-4(128,000MWD/MTM)と比較して同程度の組織変化を示しているが、柱状晶領域内の結晶粒の大きさにバラツキが見られ、粒内に微小なボイドが多数存在する。(2)4Kピンの金相縦断面写真では多数の径方向クラックが観察されており、これが燃料カラム長増大の原因となったと考えられる。(3)4Kピン被覆管外表面に、グリッドによるものと推定されるフレッティング傷が認められた。(4)FCCIの最大値は約66m(腐食形態は粒界腐食)であった。(5)被覆管組織は、被覆管内面側の結晶粒界及び双晶領域に炭化物が多く析出しており、鋭敏化が進んでいると考えられる。(6)被覆管硬さ値は、全て照射前より軟化していた。硬さ値と照射温度の関係は、550までは温度の上昇とともに硬さ値が大きく低下するが、それ以上ではあまり変化しないことを確認した。(7)被覆管密度は、K材、S材ともスウェリングが見られ、密度変化の最大値は2.55%であった。またS材はK材に比べて同じ中性子照射量でのスウェリングが大きかった。(8)燃焼率測定の結果と仏国側の燃焼度報告値は良い一致をみており、仏国側報告値が妥当であることを確認した。
滑川 卓志; 小部 昭*; 桑島 幸夫*
PNC TN9410 86-145, 57 Pages, 1986/08
「常陽」MK-1炉心燃料集合体PPJD18は、制御棒に隣接して照射された集合体であり、集合体平均燃焼度の計算値は26,700MWD/MTMである。燃料の照射挙動に及ぼす制御棒隣接効果を把握するため、炉心方向列の3本の燃料ピンを選んで照射後試験を実施した。金相試験及び燃焼率測定試験から以下のことを確認した。(1)燃料ペレットの組織変化は、燃料カラム軸方向中央部においては、高出力コーナーピン(制御棒最隣接ピン)、中央ピン及び低出力コーナーピンの3本全てに観察された。炉心燃料カラム軸方向上端部では、高出力コーナーピンと低出力コーナーピンでは組織変化が観察されたものの、中央ピンでは組織変化が認められない。また高出力コーナーピン及び低出力コーナーピンの上端部にはガスバブル領域が認められており、実際の燃料温度が計算値(最高1228C)より300Cほど高かったものと推定される。これらの不整合の原因は本照射後試験結果からは説明できない。(2)FCCIは、中央ピンの燃料カラム軸方向中央部においてのみ観察された。最大24mの全面腐食であった。(3)燃焼率の実測値は、JYHISTコード計算値より約10%高い値(中央ピン軸方向中央部比較)を示した。(4)燃焼率のピン軸方向分布については、実測値、JYHISTコード計算値及びスキャン分布ともほぼ一致している。(5)集合体径方向の燃焼率分布では、コア燃料軸方向中央部及び下端部では実測値の変化率の方が計算値より約3%大きいが、上端部では逆に3%小さく、制御棒の隣接効果により上端部の燃焼が抑制されていることがわかった。