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安藤 昌視*; 仲田 清智*; 伊藤 幹朗*; 田中 徳彦*; 越石 正人*; 小畠 亮司*; 三輪 幸夫; 加治 芳行; 早川 正夫*
Proceedings of 13th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems (CD-ROM), 16 Pages, 2007/00
実機PLR配管を模擬した溶接継ぎ手から作製したSUS316NG鋼の試験片を用いて、BWR環境を模擬した水中で長期間の応力腐食割れ進展試験を行った。試験片は溶接部過程での熱収縮により硬化した熱影響部から作製し、そのような部位での傷の進展挙動を評価するための応力腐食割れ進展速度線図を得ることを目的とした。鍛造管材と引き抜き管材の溶接継ぎ部が、幾つかの溶接方法で作成した。得られた応力腐食割れ進展速度は、溶体化熱処理材から得られた進展速度よりも速くなった。硬化したSUS316NGのき裂進展速度は、材料や溶接方法によらず、硬さと関連性を持っていた。硬さが210から250Hvの範囲では、き裂進展速度は硬さの増加とともに大きくなった。低炭素ステンレス鋼の硬化した熱影響部で応力腐食割れ進展速度が加速される機構は、き裂先端のひずみ分布及びAFM画像に基づいて推定された。き裂先端での塑性ひずみ勾配と粒界に沿った局所的ひずみの相互作用が重要であると予想された。
中根 佳弘; 坂本 幸夫; 津田 修一; 田中 進; 平山 英夫*
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(Suppl.4), p.506 - 509, 2004/03
J-PARC施設の放射線遮蔽設計で重要な、数10MeV領域中性子に対する線量評価法の精度検証を目的として、TIARAの65MeV準単色中性子場における、鉄及びコンクリート遮蔽体の後方に設置したプラスチックファントム内での線量分布を組織等価型比例計数管を用いて測定するとともに、J-PARC施設の遮蔽設計で用いている線量評価法による解析を行った。解析には、MCNPX及びNMTC/JAM-MCNPの2種類の粒子輸送計算コードを用いて中性子束を計算し、これらの結果にJ-PARC施設の遮蔽設計で用いている実効線量への換算係数を乗じて線量分布を計算した。実験値との比較から、2種類の計算コードによる解析結果はいずれも実験値をおおむね20%以内で再現することが確認され、現在設計に用いている遮蔽設計法が線量評価の観点から十分な精度を有していることを検証できた。
中根 佳弘; 原田 康典; 坂本 幸夫; 小栗 朋美*; 吉澤 道夫; 高橋 史明; 石倉 剛*; 藤本 敏明*; 田中 進; 笹本 宣雄
JAERI-Tech 2003-011, 37 Pages, 2003/03
原研とKEKが共同で建設している大強度陽子加速器施設(J-PARC)に適用する中性子レムモニタの開発を行った。熱エネルギーから中高エネルギー領域までの広範な中性子による線量率を精度よく測定できるモニタの開発を目的として、鉛ブリーダ付き中性子レムモニタを試作した。試作レムモニタのエネルギー応答に関し、遮蔽体を透過した後の中性子による被ばく評価において重要な、熱エネルギーから150MeVまでの中性子に対する応答特性を中性子輸送計算により評価するとともに、この評価精度を確認する目的で、65MeVまでの中性子場を用いて応答特性を測定した。得られたエネルギー応答特性を中性子の線量換算係数と比較した結果、試作中性子レムモニタは、熱エネルギーから150MeVまでの広範なエネルギー領域において優れたエネルギー応答特性を有することが確認でき、加速器施設用中性子レムモニタとして実用化の目処がついた。
坂本 幸夫; 佐藤 理*; 津田 修一; 義澤 宣明*; 岩井 敏*; 田中 俊一; 山口 恭弘
JAERI 1345, 103 Pages, 2003/01
国際放射線防護委員会(ICRP)1990年勧告に沿った光子,電子及び中性子に対する実効線量への線量換算係数は、ICRP Publication 74においてそのエネルギー範囲が限られ、加速器施設で生じる高エネルギー放射線に対する実効線量への線量換算係数は未整備である。今後原研が開発する高エネルギーの加速器施設の設計に役立てるため、HERMESコードシステムをもとにした高エネルギー放射線の被ばく線量評価システムを整備するとともに、10GeVまでの光子,中性子及び陽子並びに100GeVまでの電子に対する実効線量及び実効線量当量への線量換算係数を評価した。得られた実効線量への換算係数は、FLUKAコードシステムで最近評価された換算係数に比べて、光子及び電子並びに500MeV以下の中性子及び陽子で良く一致していた。1GeV以上の中性子及び陽子の実効線量への換算係数には差違が見られたが、これは核反応モデルによる断面積データの違いと考えられる。また、放射線荷重係数を用いる実効線量は線質係数を用いる実効線量当量に比べて過大評価であり、高エネルギー中性子及び陽子に対する放射線荷重係数の見直しの必要があることがわかった。
中島 宏; 坂本 幸夫*; 田中 俊一; 田中 進; 馬場 護*; 中村 尚司*; 平山 英夫*; 秦 和夫*; 加速器遮蔽・原研・大学プロジェクト共同研究グループ
Proceedings of 6th International Meeting on Nuclear Applications of Accelerator Technology (AccApp '03), p.959 - 968, 2003/00
陽子加速器施設遮蔽設計法の確立を目的として、数十MeV領域における一連の遮蔽実験を原研TIARAで行った。この一連の実験では、荷電粒子による厚いターゲットからの中性子収量測定,準単色中性子源を用いた鉄,コンクリート,ポリエチレン遮蔽体透過実験,白色中性子源を用いた迷路状通路放射線ストリーミング実験が含まれている。これらの測定結果は、MCNPXやNMTC/JAERIなどの高エネルギー粒子輸送計算コードの精度検証に用いられたほか、moving source modelを用いた解析的手法や秦の式によるDUCT-III等の簡易計算コードの検証にも用いられた。本報告では、これら実験結果及び解析結果について紹介する。
田中 進; 中島 宏; 坂本 幸夫; 中根 佳弘; 明午 伸一郎; 田中 俊一; 中村 尚司*; 高田 真志*; 黒沢 忠弘*; 平山 英夫*; et al.
Health Physics, 81(4), p.406 - 418, 2001/10
被引用回数:5 パーセンタイル:38.97(Environmental Sciences)日本原子力研究所高崎研究所イオン照射研究施設において、68MeVの陽子で銅ターゲットを照射している照射室及び長さ29mの3脚迷路内の漏洩放射線測定実験を行った。実験では、中性子及び線のエネルギースペクトル並びに線量当量率、中性子反応率を各種検出器及び線量計で測定した。中間エネルギー領域の陽子加速器施設の設計において、測定値は、照射室内の熱中性子束及び迷路内漏洩熱中性子の評価に経験式が応用可能であることを示した。測定データは、中性子捕獲反応による生成2次線が支配的となっている迷路内の線線量当量率の評価が必須であることを示唆している。
中島 宏; 益村 朋美*; 田中 進; 坂本 幸夫; 高田 弘; 田中 俊一; 中根 佳弘; 明午 伸一郎; 中村 尚司*; 黒沢 忠弘*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.192 - 196, 2000/03
日本原子力研究所TIARAの第2軽イオン室において、67MeV陽子のp-Cu反応から生じる中性子のターゲット周囲における角度・エネルギー分布を放射化法により測定した。また、中性子ターゲット室内における速・熱中性子束の空間分布を核分裂計数管、TLD及び金の放射化法によりそれぞれ測定した。今回は、この実験について、MCNP-4B等のモンテカルロ計算コードによる解析を行い、その計算精度を検証した。その結果、中性子線源であるターゲット構造体周囲の速中性子束については、後方角を除いて、計算値は角度・エネルギー分布の測定値と50%以内で一致した。室内の速中性子束分布については、線源から離れ、散乱線の寄与が大きくなるにつれて、計算値が過小評価する傾向にあるが、50%以内で測定値と一致した。一方、熱中性子束分布については、計算値は全体的にファクター2程度測定値を過大評価した。
中島 宏; 益村 朋美*; 田中 進; 坂本 幸夫; 田中 俊一; 中根 佳弘; 明午 伸一郎; 中村 尚司*; 黒沢 忠弘*; 平山 英夫*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.197 - 201, 2000/03
日本原子力研究所TIARAの第2軽イオン室に続く迷路状通路において、67MeV陽子のp-Cu反応による中性子を用いて、中性子エネルギースペクトルと熱中性子束及び線量当量空間分布を測定した。この実験について、モンテカルロ計算手法及び簡易計算手法により解析し、その精度を検証した。その結果、線量当量分布に関して、第1脚でモンテカルロ法による計算値がファクター2程度過小評価し、第3脚では過大評価となったが、第2脚では30%以内で測定値と一致した。Teschの式については、迷路入口の線量当量で規格化して比較したところ、全体として最大ファクター3程度で測定値と一致した。迷路入口におけるエネルギースペクトルの実験値と計算値の比較から、数MeV領域で計算値が過小評価となることを示した。熱中性子束分布に関しては、ターゲット室内同様に、迷路内でもファクター2程度計算値が過大評価となった。
大山 幸夫; 馬場 護*; 渡辺 幸信*; 河野 俊彦*; 沼尻 正晴*; 植木 絋太郎*; 小田野 直光*; 山野 直樹*; 小迫 和明*; 林 克己*; et al.
JAERI-Review 98-020, 130 Pages, 1998/11
シグマ委員会では近年の加速器利用の進展に伴い、基礎研究、放射性廃棄物の消滅処理研究、核融合炉材料研究、医学診断・治療研究など多岐に渡る分野において共通の基礎データである中高エネルギー領域核データの整備を目的として、JENDL High Energy File(JENDL-HE)の整備作業を実施してきた。一方、そのデータレビュー及び積分テスト手法が未確立であり、JENDL-HEの利用を促すためにも積分的検証が必須である。このため、シグマ委員会ではJENDL-HEに関する積分評価のためのタスクフォースを設置し、問題点の現状を調査・検討し、今後のシグマ委員会における中高エネルギー核データ評価及び整備に対する指針を得ることを目的として調査活動を実施した。本報告書は本タスクフォースの調査検討結果をまとめたものであり、シグマ委員会に対する報告を行うものである。
中尾 徳晶*; 中島 宏; 中尾 誠*; 坂本 幸夫; 中根 佳弘; 田中 進; 田中 俊一; 中村 尚司*
JAERI-Data/Code 98-013, 46 Pages, 1998/03
原研高崎研の90MV-AVFサイクロトロンに設置された、ビーム状準単色中性子発生装置において、43及び68MeV陽子のLi(p,n)反応により生じる中性子を用いて、厚さ183cmまでのポリエチレン遮蔽体を透過する中性子の測定を行った。中性子のエネルギースペクトルを、BC501Aシンチレーション検出器及びボナーボール検出器を用いて、中性子反応率分布を、核分裂計数管及び固体飛跡検出器を用いてそれぞれ測定した。また、中性子レムカウンターを用いて、中性子線量当量を測定した。本報告書は、ベンチマーク計算に供するために、これら実験データを数値によって公開したものである。
田中 進; 中根 佳弘; 坂本 幸夫; 中島 宏; 明午 伸一郎; 田中 俊一; 黒沢 忠弘*; 中村 尚司*; 中尾 徳晶*; 平山 英夫*; et al.
Proc. of 1998 ANS Radiat. Protection and Shielding Division Topical Conf. Technol. for the New Century, 2, p.164 - 169, 1998/00
68MeVの陽子によって生成するp-Cu白色中性子及び光子を用い、中エネルギー加速器施設の迷路内漏洩放射線のベンチマーク実験を行った。迷路内の中性子スペクトルをBC501Aシンチレータとボナボール測定器で、熱中性子束をTLDで、中性子線量当量をレムカウンターで、光子スペクトルをBC501Aシンチレータで、光子線量当量をTLDと電離箱で各々測定した。迷路内の光子と中性子の線量当量の比は、第1屈曲で0.1、第2屈曲で0.2、第3脚では1.0となった。この結果は、中エネルギー加速器施設の長い迷路の設計では、光子の評価が重要であることを示唆している。中性子線量当量の測定値とNakamura & Uwaminoの式及びTeschの式による計算値とを比較した。計算値は、測定値とファクター3以内で一致しており、両式は中エネルギー加速器施設の迷路内漏洩中性子の計算に有用であることが確認された。
中尾 徳晶*; 中島 宏; 坂本 幸夫; 中根 佳弘; 田中 俊一; 田中 進; 中村 尚司*; 秦 和夫*; 馬場 護*
JAERI-Data/Code 97-020, 46 Pages, 1997/06
原研高崎研の90MeV-AVFサイクロトロンに設置された43及び68MeV陽子のLi(p,n)反応によるビーム状準単色中性子源を200cm厚さまでのコンクリート遮蔽体に入射して行った遮蔽実験データをまとめた。本データは、BC501Aシンチレーション検出器、ボナ-ボール検出器で測定された中性子エネルギースペクトルデータ、ボナ-ボール検出器、核分裂計数管、TLD,固体飛跡検出器で測定した中性子反応率、そして中性子レムカウンターで測定した中性子線量当量についてまとめたものである。ベンチマーク計算に供するため、これらの実験データを数値によって公開した。
中根 佳弘; 中島 宏; 坂本 幸夫; 田中 俊一
Radiat. Meas., 28(1-6), p.479 - 482, 1997/00
被引用回数:4 パーセンタイル:37.13(Nuclear Science & Technology)加速器施設の遮蔽計算に用いられる輸送計算コードの20~100MeV領域中性子に対する精度検証を目的として、TIARAの40及び65MeV準単色中性子入射によるアクリルファントム内反応率分布を2種類の検出器で測定した。U核分裂反応率分布について、19.6MeV以上の中性子輸送をHETCコード、それ以下をMORSEコードとHILO86群定数で計算した結果、深さ25cmでは、実験値より約25%過大となった。一方全てのエネルギー領域をMORSEコードとHILO86群定数で計算した結果、深さ25cmにおいても実験値とほぼ一致した。また反跳陽子型の固体飛跡検出器の反応率分布についてMORSEコードで計算した結果、40MeV中性子入射、深さ15cmから25cmの範囲では実験値とほぼ一致するが、65MeV中性子入射では1~3割程度過大となり、用いた検出器応答関数などについて検討が必要であることが判明した。
坂本 幸夫; 田中 進; 中島 宏; 中根 佳弘; 明午 伸一郎; 高田 弘; 田中 俊一; 高田 真志*; 黒沢 忠弘*; 中村 尚司*; et al.
原子核研究, 41(3), p.95 - 99, 1996/06
TIARAの中性子迷路漏洩実験で陽子ビームの照射を受ける銅ターゲットの線源特性を明らかにするため、種々の放射化検出器で測定された角度依存の放射化量を再現する線源中性子スペクトルをSAND-IIコードによるアンフォールディング法で算出した。同コードのライブラリーにはない20~70MeVのエネルギー領域での断面積データを整備するとともに、初期値として入力する線源スペクトルはNMTCで算出した。この結果、銅ターゲットからの角度依存の線源中性子スペクトルの絶対値を評価することができた。TIARAでの中性子スペクトル測定実験の解析と同様に、NMTCのスペクトルは再現したスペクトルに比べて30MeV以上で過大となっている。90度より後方では、初期スペクトルに床面からの散乱中性子の寄与が入っていないため、アンフォールディングが収束せずスペクトルは振動している。
田中 進; 中島 宏; 中根 佳弘; 坂本 幸夫; 明午 伸一郎; 田中 俊一; 高田 真志*; 黒沢 忠弘*; 中村 尚司*; 中尾 徳晶*; et al.
原子核研究, 41(3), p.101 - 112, 1996/06
加速器施設の迷路遮蔽設計用のベンチマークデータとして、67MeVの陽子によるCu(p,xn)反応を用いた中性子源を用い、TIARAの第2軽イオン室で迷路内漏洩線を測定した。測定器は、BC501Aシンチレータ, ボナボール検出器, TLD, 固体飛跡検出器, レムカウンター及び放射化検出器を用いた。これら多種類の検出器を用いて測定した照射室内の中性子・ガンマ線強度分布、迷路散乱中性子・ガンマ線のエネルギースペクトル及び線量・強度分布を報告する。
中島 宏; 中尾 徳晶*; 田中 俊一; 中村 尚司*; 秦 和夫*; 田中 進; 明午 伸一郎; 中根 佳弘; 高田 弘; 坂本 幸夫; et al.
JAERI-Data/Code 96-005, 46 Pages, 1996/03
中間エネルギー領域中性子の鉄遮蔽体透過に関するベンチマークデータを取得するために、原研高崎研の90MV-AVFサイクロトロンの単色中性子発生装置を用いて、43及び68MeV陽子により薄いLiターゲットから発生するビーム状疑似単色中性子が0cmから130cmの厚さの鉄遮蔽体を透過したときの、遮蔽体後面における中性子エネルギースペクトル及び遮蔽体内部の中性子反応率の分布を測定した。本報告書には、5種類の検出器、即ちBC501Aシンチレーション検出器、ボナーボール検出器、U及びTh核分裂計数管、LiF及びLiF TLD、固体飛跡検出器を用いて測定した。Li(P,n)反応による中性子ピークエネルギーから10eVに至るエネルギー範囲に対する測定値の数値データが記載されている。
中根 佳弘; 中島 宏; 坂本 幸夫; 田中 俊一
原子核研究, 41(3), p.83 - 87, 1996/00
中間エネルギー中性子に対するHERMESコードシステムの検証を目的として、TIARAの40及び65MeV準単色中性子源を用いてアクリルファントム内の中性子反応率分布を測定した。U核分裂計数管の反応率分布について19.6MeV以上の中性子輸送をHETCコード、それ以下をMORSEコードとHILO86群定数で計算した結果、実験値と概ね一致するが深さ25cmでは実験値より約25%大きい。一方全てのエネルギー領域をMORSEコードで計算した結果、深さ25cmにおいても実験値とほぼ一致した。また固体飛跡検出器の反応率分布についてMORSEコードで計算した結果、20MeV中性子入射、深さ10cmから25cmの範囲では実験値と15%以内で一致するが、深さ10cm以下では6MeV以下の源中性子スぺクトルが正確に把握できていないために差が見られる。また65MeV中性子入射では減衰の傾向が実験値と異なり、用いた応答関数に改良の余地があるものと思われる。
浅野 芳裕; 笹本 宣雄; 中根 佳弘; 中島 宏; 坂本 幸夫; 田中 俊一; 波戸 芳仁*; 伴 秀一*; 平山 英夫*; 成山 展照*
IRPA9: 1996 International Congress on Radiation Protection, Proceedings, p.4_253 - 4_255, 1996/00
低エネルギー光子に対するガラス線量計の応答特性を放射光ビームを用いて求めた。用いたガラス線量計は東芝ガラス(株)製403D型である。従来、ガラス線量計の低エネルギー光子に対する応答特性は不明であったのを、正確に同定するとともに、X線発生装置を用いたISO方式では、約1割程の誤差を生ずることを示した。また、ITS3.0モンテカルロコードを用いて、実効的なガラス線量計の読み出し範囲を明らかにするとともに、改良型EGS4モンテカルロコードとも比較計算を行い、良好な結果を得た。このことにより、大型放射光施設SPring-8でも、ガラス線量計を個人線量管理用として採用できることを(低X線光子に対して十分な感度を持つことから)実験的に明らかにした。
中島 宏; 中尾 徳晶*; 田中 俊一; 中村 尚司*; 秦 和夫*; 田中 進; 高田 弘; 明午 伸一郎; 中根 佳弘; 坂本 幸夫; et al.
Nuclear Science and Engineering, 124(2), p.243 - 257, 1996/00
被引用回数:41 パーセンタイル:94.24(Nuclear Science & Technology)43及び68MeV陽子のLi(p,n)反応により疑似単色中性子源を用いて、鉄遮蔽体を透過した中性子のエネルギースペクトルを測定し、DLC119群定数と遮蔽計算コードMORSE-CG及びDOT3.5による計算値、さらに、粒子輸送計算コードHETC-KFA2による計算値との比較を行った。その結果、MORSEによる計算値は全体的に実験値を良く再現したが、軸以外の散乱角が大きい中性子に支配される点で過小評価し、群定数におけるルジャンドル展開近似に問題があることを示した。DOTによる計算値も比較的良く再現したが、微小角散乱による寄与を過小評価し、離散角度分点近似の問題点も明らかとなった。また、HETCの計算値は軸上で過大評価した。そこで、HETCに改良を加えたところ、計算値は軸上で比較的良く実験値を再現したが、中心軸以外の点で過小評価し、弾性散乱角度分布の取り扱いに問題が残されていることを示した。
坂本 幸夫; 小手川 洋*; 中根 佳弘; 中島 宏; 長谷川 明; 田中 俊一
SATIF-2: Shielding Aspects of Accelerators,Targets and Irradiation Facilities, 0, p.147 - 156, 1996/00
陽子加速器に対する遮蔽設計法を確立するため、中性子エネルギーが400MeVまでの群定数を改良するとともに、1次元SコードANISN-JRで鉄とコンクリート遮蔽体中での中性子と光子の線量当量の減衰データを整備した。断面積データの改良では、200MeV以下での共鳴吸収断面積に対する自己遮蔽因子を考慮した実効的な巨視的断面積データを作成した。この結果、従来の自己遮蔽効果が考慮されていない断面積を用いると、20MeV以上の中性子が鉄に入射した場合に線量の遮蔽厚さに対する減衰が急激であり、線量を過小評価することが分かった。新しい断面積による線量減衰データに対して、線源近くでの多項式近似及び透過距離の大きいところでの指数減衰式でフィッティングを行い、そのパラメータを点減衰核積分コードPKN-Hに組み込んだ。