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論文

Estimation of external dose for wild Japanese macaques captured in Fukushima prefecture; Decomposition of electron spin resonance spectrum

光安 優典*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 木野 康志*; 奥津 賢一*; 関根 勉*; 山下 琢磨*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; 鈴木 敏彦*; et al.

Radiation Protection Dosimetry, 199(14), p.1620 - 1625, 2023/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Environmental Sciences)

ESRを用いた線量計測を行う際は、ESRスペクトルを複数成分でカーブフィットし、炭酸ラジカル強度だけを抽出する必要がある。複数成分を同時にフィッティングする従来の方法では、うまく解析が収束しない例が見られ、その場合、当該個体の線量推定が不可能になってしまう。そこで、我々は複数成分のうち、主要な炭酸ラジカルと有機物ラジカルを最初にフィットし、そのあとに残りの成分をフィットする新しいアルゴリズムを開発して、より多くの個体のESRスペクトルを解析可能にすることを検討している。新しいアルゴリズムで福島県で捕獲した野生ニホンザルの歯を解析したところ、従来の方法では解析できなかった個体の炭酸ラジカル強度も抽出でき、線量推定可能になった。

論文

歯のESRスペクトルにおける放射線誘起成分の解析精度の検討

光安 優典*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 木野 康志*; 奥津 賢一*; 関根 勉*; 山下 琢磨*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; 鈴木 敏彦*; et al.

KEK Proceedings 2022-2, p.120 - 125, 2022/11

ESR線量計測法による低線量被ばくの評価においては、生体試料由来の試料の不均一さや低S/N比試料によるESR測定の不確実さなどのために炭酸ラジカル強度のばらつきが大きいことが問題となっており、これらの原因によってESR線量計測法の検出下限値の改善が困難であった。そこで本研究では、ESR測定時の石英管や試料の磁場中での設置方向など、あるいはS/N比向上のための繰り返し測定の回数などが、得られたESRスペクトルの多成分解析にどのように影響を及ぼすかを調べ、再現性の高い測定・評価方法を検討した。

論文

野生動物の歯を用いた低線量被ばく推定法の開発

光安 優典*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 小荒井 一真; 木野 康志*; 奥津 賢一*; 関根 勉*; 山下 琢磨*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; et al.

KEK Proceedings 2021-2, p.91 - 96, 2021/12

歯のエナメル質中に放射線によって生成した炭酸ラジカルを指標にして、原爆の被ばく者やチェルノブイリ原子力発電所事故の被ばく者の線量推定に使用されてきたESR線量推定法を、野生ニホンザルに適用することを試みている。ニホンザルのエナメル質のESRを可能にするための分析前処理法を検討し、福島県で捕獲した野生ニホンザルの線量推定を行うとともに、ESR信号の解析方法などについて議論した。

論文

External exposure dose estimation by electron spin resonance technique for wild Japanese macaque captured in Fukushima Prefecture

岡 壽崇; 高橋 温*; 小荒井 一真; 光安 優典*; 木野 康志*; 関根 勉*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; 鈴木 敏彦*; 小坂 健*; et al.

Radiation Measurements, 134, p.106315_1 - 106315_4, 2020/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:53.85(Nuclear Science & Technology)

ニホンザルのエナメル質中に誘起された炭酸ラジカルと吸収線量の関係(検量線)を電子スピン共鳴(ESR)法で調べた。ニホンザルのエナメル質のESR測定で検出できる線量の下限(検出限界)は33.5mGyであり、ヒトのエナメル質の検出限界と同等であった。作成した検量線を用いて、福島県で捕獲した7頭の野生ニホンザルの線量を評価したところ、45mGyから300mGyの被ばくをしていることがわかった。

論文

Effects of interaction between molten zircaloy and irradiated MOX fuel on the fission product release behavior

田中 康介; 三輪 周平; 佐藤 勇; 廣沢 孝志; 関根 伸一; 逢坂 正彦; 大林 弘; 小山 真一

Journal of Nuclear Science and Technology, 51(7-8), p.876 - 885, 2014/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:36.96(Nuclear Science & Technology)

シビアアクシデント進展解析コードの高度化を目的として、化学形及び燃料と被覆管、制御棒等との高温化学反応に着目した破損燃料からの核分裂生成物及びアクチニドの放出挙動評価のための研究が開始された。本研究の一環として、核分裂生成物の放出挙動におよぼす燃料と被覆管との高温化学反応の影響を評価することを目的として、溶融被覆管と照射済MOX燃料が反応する体系での核分裂生成物の放出試験を実施した。

論文

Effects of crosslinker density on the polymer network structure in poly-$$N$$,$$N$$-dimethylacrylamide hydrogels

深澤 倫子*; 池田 尚弘*; 田畑 麻友*; 服部 正孝*; 相澤 守*; 柚木 俊二*; 関根 由莉奈

Journal of Polymer Science, Part B; Polymer Physics, 51(13), p.1017 - 1027, 2013/07

 被引用回数:36 パーセンタイル:75.18(Polymer Science)

To investigate the effects of crosslinker density on the properties of hydrogels, compression tests, scanning electron microscopy (SEM), differential scanning calorimetry (DSC), and Raman measurements were performed on poly-$$N$$,$$N$$-dimethylacrylamide hydrogels. The results of the compression tests showed that the Young's modulus increases as the crosslinker density increases. In addition, the results suggest that the bound water plays an important role in strengthening the hydrogel. The water structure may be one of the dominant factors governing the chemical and physical properties of hydrogels.

論文

Morphology-controlled synthesis of Mo compounds from a nitric acid solution by the microwave heating and/or Zr-addition

逢坂 正彦; 田中 康介; 関根 伸一; 圷 葉子; 鈴木 達也*; 三村 均*

Journal of Nuclear Materials, 427(1-3), p.384 - 388, 2012/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:31.96(Materials Science, Multidisciplinary)

高レベル廃液からの核分裂生成物Moの有効利用のため、マイクロ波加熱による形態制御された硝酸溶液からのMo化合物合成を研究した。マイクロ波加熱合成粉末の結晶性及び結晶成長を著しく加速することがわかった。少量のZr添加により六方晶MoO$$_{3}$$粉末の合成が促進された。さらに、Zr添加にマイクロ波加熱を加えることにより、特異的な雲丹様の形状を有する六方晶MoO$$_{3}$$結晶が合成された。本方法は、形態制御の実践面・性能面において、高レベル廃棄物からのMoの効果的有効利用に有効である。

論文

Biodegradable metal adsorbent synthesized by graft polymerization onto nonwoven cotton fabric

関根 綾子*; 瀬古 典明; 玉田 正男; 鈴木 義男*

Radiation Physics and Chemistry, 79(1), p.16 - 21, 2010/01

 被引用回数:56 パーセンタイル:95.75(Chemistry, Physical)

コットン製不織布を基材に用いたグリシジルメタクリレートのエマルショングラフト重合を行い、水銀用吸着材の合成を行った。吸着材の官能基にはエチレンジアミンとジエチレントリアミンを2種類を選定した。その結果、耐放射線性の低い天然高分子を基材に用いたものの、エマルショングラフト重合反応速度は極めて速いため、10kGyの線量でも基材に損傷を与えず、150%のグラフト率を得ることができた。得られた吸着材の水銀に対する吸着性能を分配係数を用いて評価した結果、各々1.9$$times$$10$$^{5}$$と1.0$$times$$10$$^{5}$$であった。カラムを用いた連続通液試験では空間速度100$$^{-1}$$で1.8ppmの水銀溶液を通液させたところ、吸着材体積の16000倍まで規制値の5ppbをクリアすることができた。

論文

セルロース基材を用いた水銀用グラフト吸着材の合成

関根 綾子*; 鈴木 義男*; 瀬古 典明; 玉田 正男

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 42, 2007/02

石油を原料とする合成繊維に変えて、植物から生産されるセルロースを基材に用いて金属除去材料の合成を行った。これまで、セルロースを捕集材料の基材として用いる場合は、放射線照射により劣化が生じるため、捕集材料として必要な100%以上の高いグラフト重合率を得ることが困難であった。反応溶液をエマルション化してグラフト重合する方法により、反応速度を向上させ、低線量での照射が可能となったことから、新規な金属捕集材料を合成することができた。この方法により作製したアミン型の吸着材は、弱酸性域での使用が見込まれる水銀含有の排水のpH3において最も性能が良好で、水銀濃度を100ppbに調製した溶液中に浸漬させた際に1時間で排出基準値の5ppbまで除去が可能であった。セルロースを基材にすることにより、使用済みの捕集材を廃棄後、焼却処分を行っても、セルロースは植物から生産されるバイオプラスチックであるため、炭酸ガスの増加にカウントされず、環境に優しい金属捕集材を作製することが可能である。

論文

Experimental study on flow optimization in upper plenum of reactor vessel for a compact sodium-cooled fast reactor

木村 暢之; 林 謙二; 上出 英樹; 伊藤 真美*; 関根 正*

Nuclear Technology, 152(2), p.210 - 222, 2006/03

 被引用回数:21 パーセンタイル:79.04(Nuclear Science & Technology)

FBR実用化戦略調査研究の一環として行っているNa大型炉について、炉容器コンパクト化に伴う上部プレナム内流動の適正化を行う必要がある。そこで、1/10スケール水流動試験装置を製作し、可視化,粒子画像流速測定法,超音波流速計による流況の定量化を行うとともに、熱流動上の課題の抽出を行った。その結果、UISの切り込みを通る上昇流によって液面が大きく変動することを確認した。しかし、ディッププレートの下に移行するガス巻き込みの発生は確認されなかった。また、ホットレグ(H/L)吸込流速増大のため、H/L吸込部近傍に3本のキャビテーションを伴う水中渦を確認した。流動上の課題について、プレナム内構造をパラメータとした実験を行い、流動の適正化を実施した。ホットレグ近傍で発生する水中渦に関しては、炉容器とホットレグの間にスプリッタを設けることで水中渦の初生条件を改善することができた。また、燃料交換機が挿入される貫通孔のプラグ高さを最適化することで、ディッププレートを通過する流量を低減できた。

報告書

Am含有MOX燃料の焼結に及ぼす酸素ポテンシャルの影響

三輪 周平; 逢坂 正彦; 吉持 宏; 田中 健哉; 関 崇行*; 関根 伸一*

JNC TN9400 2005-023, 43 Pages, 2005/04

JNC-TN9400-2005-023.pdf:3.56MB

高酸素ポテンシャルを有するAm含有MOX燃料の焼結に及ぼす酸素ポテンシャルの影響について実験的評価を実施した。粉末冶金法により成形体を作製し、焼結時の酸素ポテンシャルをパラメータとして焼結試験を実施し、(U$$_{0.68}$$Pu$$_{0.27}$$Am$$_{0.05}$$)O$$_{2}$$について密度測定、金相観察及びEPMAによる元素分布測定を実施した。 焼結時の降温時1700 $$^{circ}C$$、800 $$^{circ}C$$及び150 $$^{circ}C$$において加湿の停止により酸素ポテンシャルを低下させた焼結体においては、800 $$^{circ}C$$にて酸素ポテンシャルを低下させた焼結体において高密度且つ良好な組織の焼結体が得られた。1700 $$^{circ}C$$及び150 $$^{circ}C$$にて酸素ポテンシャルを低下させた焼結体においてはクラックが生じた。 酸素ポテンシャルをそれぞれ-520 kJ/mol、-390 kJ/mol及び -340 kJ/molで焼結した焼結体においては、かさ密度は-520 kJ/mol $$sim$$ -390 kJ/molの範囲で酸素ポテンシャルの増加に伴って増加する傾向であるが、-390 kJ/mol近傍のある酸素ポテンシャル以上の雰囲気で焼結した焼結体においては密度が低下した。組織観察及び画像解析の結果、密度の低下は酸素ポテンシャルの違いによる気孔構造に起因することが明らかとなった。これは高酸素ポテンシャルを有する(U,Gd)O$$_{2}$$と類似した挙動であり、この機構を参考にU、Pu及びAmの酸素ポテンシャルによる原子拡散の変化の観点から、それら各元素の挙動変化が気孔構造変化に及ぼす影響について考察を行い、(U$$_{0.68}$$Pu$$_{0.27}$$Am$$_{0.05}$$)O$$_{2}$$の焼結挙動について解釈を行った。尚、酸素ポテンシャルの違いによる結晶粒径及びU、Pu及びAmの均質性の違いは見られなかった。 1500 $$^{circ}C$$、1600 $$^{circ}C$$及び1700 $$^{circ}C$$で焼結したAm含有MOX焼結体においては高密度で良好な組織の焼結体が得られ、焼結温度を低く抑えられる可能性が示された。

報告書

炉容器コンパクト化に関する流動特性試験; ディッププレートの2重化とUIS胴の効果

中山 王克; 木村 暢之; 上出 英樹; 伊藤 真美*; 関根 正*

JNC TN9400 2005-032, 103 Pages, 2005/03

JNC-TN9400-2005-032.pdf:33.44MB

FBR実用化戦略調査研究にて検討されている大型ナトリウム炉のコンパクト化に関して、炉内の高流速化に伴い、自由液面からのガス巻き込みが懸念されている。そこで、実機の1/10スケール炉上部プレナム水流動試験装置を製作し、自由液面からのガス巻き込みを含む炉内流動の適正化を図るための研究を実施している。これまで、液面に向かう流れの抑制やキャビテーションを伴う水中渦抑制に効果的な構造として1)燃料交換機(FHM)貫通孔に挿入するプラグ、2)ホットレグに向かい合う炉壁に縦リブを設けるスプリッタを考案し、大型炉の成立性を確認した。本報告では、液面の下に設ける水平板(ディッププレート、D/P)の2重化ならびにUISの外周に多孔胴を設けることの効果について1/10スケール試験装置を用いて検討した。 2重D/Pでは、炉容器と燃料出入機案内管の間の液面近傍領域において、流れを抑制する効果が確認された。また、燃料交換機(FHM)貫通孔に挿入するプラグについて、2重としたD/P間の高さでプラグの直径を変えて段差を設けることで、プラグ周りの隙間を通る流れの抑制効果が認められた。2重D/P体系でのプラグ高さが液面近傍の流れに与える影響を評価した結果、プラグをD/Pよりさらに下方に挿入することが液面近傍の流速低減とキャビテーションを伴う水中渦の抑制に有効であることを確認した。キャビテーションを伴う水中渦を抑制する構造案としてUISに多孔胴を設けることの効果を把握した。胴を設けることで、炉壁とホットレグ間のキャビテーションを発生させやすくし、コールドレグから発達するキャビテーションの抑制についても必ずしも有効でないとする結果が得られた。胴により効果を得ようとする場合には、胴にあける孔の配置などにより、渦の発生を抑制するよう流れの微妙なバランスをとる必要があり、さらに検討が必要と考えられる。

報告書

(U,Pu,Am)O$$_{2-x}$$の相状態

逢坂 正彦; 三輪 周平; 門藤 健司; 小崎 葉子; 石 洋平; 吉持 宏; 関 崇行*; 関根 伸一*; 石田 貴志*; 田中 健哉

JNC TN9400 2005-002, 40 Pages, 2005/03

JNC-TN9400-2005-002.pdf:2.43MB

最大5%のAmを含有する(U,Pu,Am)O$$_{2-x}$$の相状態を、X線回折、金相観察及びDTAにより実験的に評価した。格子定数は、Am濃度またはO/M比とともに増加する傾向を示したが、その度合いは(U、Pu)O$$_{2-x}$$と異なっていた。金相写真による組織観察結果から、O/M=1.98付近で大幅な組織変化が観察された。同じくO/M=1.98以上において、(U,Pu)O$$_{2-x}$$には無い多くのDTAピークが観察された。これらの結果について、AmをIII価とし、等価量のUがⅤ価に酸化されるという仮定を立て、解釈を試みた。その結果、格子定数のAm濃度依存性は、各元素のイオン半径を用いたモデルにより良好に再現することができた。またO/M=1.98付近の組織変化は、各元素の原子価状態に依存することが示唆された。以上から、(U,Pu,Am)O$$_{2-x}$$中のAmはIII価で存在するであろうことが示された。

論文

Theoretical study on the alloying behavior of $$gamma$$-uranium metal; $$gamma$$-uranium alloy with 3d transition metals

栗原 正義*; 平田 勝; 関根 理香*; 尾上 順*; 中松 博英*

Journal of Nuclear Materials, 326(2-3), p.75 - 79, 2004/03

 被引用回数:12 パーセンタイル:61.53(Materials Science, Multidisciplinary)

相対論DV-DFS分子軌道法を用いて3d遷移金属の$$gamma$$相ウラン合金の合金化挙動を調べた。d軌道エネルギー(Md)の値は、ウラン合金化挙動と良好な相関があることがわかった。すなわち、Ti, V, Crのように$$gamma$$相ウランに固溶しやすい金属は比較的高いMd値を持つ。逆にCuのように全く固溶しない金属は、非常に低いMd値を取ることがわかった。

報告書

炉容器コンパクト化に関する流動特性試験; 炉内流況の把握と流動適正化方策の考案

木村 暢之; 林 謙二; 伊藤 真美*; 関根 正*; 五十嵐 実; 佐藤 博之; 上出 英樹

JNC TN9400 2003-032, 214 Pages, 2003/03

JNC-TN9400-2003-032.pdf:111.0MB

FBR実用化戦略調査研究の一環として、ナトリウムを冷却材とした高速炉が検討されている。本炉においては、物量を削減して経済性を大幅に向上させるために、徹底したシステムの簡素化・コンパクト化が進められており、具体的には、プレナム径に対する炉出力の増加、燃料交換システム簡素化に伴う切り込みを有するUIS構造の採用などが挙げられる。これらによって懸念される流動現象としては、自由液面からのガス巻き込み現象、高流速化に伴うキヤビテーション、流力振動、熱過渡などがある。設計では、炉心出口からの流れが直接液面に到達しないように、ディッププレートと呼ばれる水平板を液面の下方に設置し、ガス巻き込みの抑制を図ることを検討している。そこで、液面からのガス巻き込み防止を含む炉上部プレナム内の流況を適正化することを目的に、主な構造物を全て模擬した実体系1/10スケールの炉上部プレナム水流動試験装置を製作し、試験を実施した。流況把握は、可視化、超音波流速計、粒子画像流測定法を用いて行った。実機流速一致までの条件で液面からの連続的なガス巻き込みは発生せず、ディッププレートの有効性が確認できた。しかしながら、UIS切り込み部の正面位置での液面は激しく揺動し、液面に向かう流速が大きいことがわかった。また、H/L配管吸い込み部では気泡を伴う水中渦が確認され、キヤビテーション係数を用いて評価すると、実機で発生する可能性があることが確認された。上記課題の解決策として、流れを整流するスプリッタを設置することで、実機キャビテーション係数一致条件での水中渦の発生が防止できることを確認した。また、燃料交換機が設置される個所にプラグを挿入することで、液面に向かう流れが抑制できることを確認した。以上の方策により、コンパクト化した原子炉容器について、流動現象の面から成立性の見通しが得られた。

論文

Measurement of Burn-up in FBR MOX Fuel Irradiated up to High Burn-up

小山 真一; 逢坂 正彦; 関根 隆; 両角 勝文; 滑川 卓志; 伊藤 正彦

Journal of Nuclear Science and Technology, 40(2), p.998 - 1013, 2003/02

 被引用回数:23 パーセンタイル:80.7(Nuclear Science & Technology)

核燃料サイクル開発機構の「常陽」MK-II炉心において、0.03$$sim$$125.8GWd/tの範囲で照射された集合体に装荷された燃料ピンの同位体希釈分析による燃焼率測定を行った。運転用ドライバ-燃料及び照射試験集合体用燃料から、それぞれ75試料及び54試料分析した。得られた燃焼率の誤差は4%以内であった。このデ-タを炉心管理用核計算コ-ド「MAGI」及び「ESPRI-J」で計算される燃焼率デ-タと比較した結果,照射による核分裂生成物の蓄積と炉内の反射体による中性子エネルギ-の軟化に伴うと考えられる僅かな差が認められた。しかしながら燃焼率測定値と計算値の差は5%以内であり、良く一致していた。このことは、「常陽」MK-II炉心管理用コ-ドの信頼性が高いことを示している。

論文

Experimental Study on Flow Optimization in Upper Plenum of Reactor Vessel for a Compact Sodium Cooled Fast Reactor

木村 暢之; 林 謙二; 五十嵐 実; 上出 英樹; 伊藤 真美*; 関根 正*

Proceedings of 10th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-10), CD-RO, K0102 Pages, 2003/00

FBR実用化戦略調査研究の一環として行っているNa大型炉について、炉容器コンパクト化に伴う上部プレナム内流動の適正化を行う必要がある。そこで、1/10スケール水流動試験装置を製作し、可視化、粒子画像流速測定法、超音波流速計による流況の定量化を行うとともに、熱流動上の課題の抽出を行った。その結果、UISの切り込みを通る上昇流によって液面が大きく変動することを確認した。しかし、ディッププレートの下に移行するガス巻き込みの発生は確認されなかった。また、ホットレグ(H/L)吸込流速増大のため、H/L吸込部近傍に3本のキャビテーションを伴う水中渦を確認した。流動上の課題について、プレナム内構造をパラメータとした実験を行い、流動の適正化を実施した。ホットレグ近傍で発生する水中渦に関しては、炉容器とホットレグの間にスプリッタを設けることで水中渦の初生条件を改善することができた。また、燃料交換機が挿入される貫通孔のプラグ高さを最適化することで、ディッププレートを通過する流量を低減できた。

論文

Production of positron emitters of metallic elements to study plant uptake and distribution

渡辺 智; 石岡 典子; 長 明彦; 小泉 光生; 関根 俊明; 清宮 正一郎*; 中西 啓仁*; 森 敏*

Radiochimica Acta, 89(11-12), p.853 - 858, 2002/02

 被引用回数:17 パーセンタイル:74.85(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

植物用ポジトロンイメージング装置の開発に伴い、ポジトロン放射体が植物の生理的な機能解明に有用であることがわかってきた。われわれは、この研究に用いるポジトロン放射体としてC-11,N-13,F-18等軽元素核種標識化合物の製造研究を行ってきた。今回は、新たにポジトロン放出金属元素金属元素V-48,Mn-52,Fe-52,Zn-62について製造開発を行った。AVFサイクロトロンからの陽子また$$alpha$$粒子ビームをターゲット物質に照射し、目的のアイソトープをイオン交換法または鉄共沈法によりターゲット物質から分離し、トレーサーとして必要な化学形に調製した。トレーサー溶液中の放射性不純物及び非放射性不純物をごく微量に抑えることができ、植物実験に十分供し得るトレーサーを製造する方法を確立した。

論文

Power-to-melts of uranium-plutonium oxide fuel pins at a beginning-of-life condition in the experimental fast reactor JOYO

井上 賢紀; 山本 一也; 櫛田 尚也; 浅賀 健男; 関根 隆; 逢坂 正彦

Journal of Nuclear Materials, 323(1), p.108 - 122, 2002/00

 被引用回数:10 パーセンタイル:56.43(Materials Science, Multidisciplinary)

「常陽」B5D-2試験の燃料ピン製作・照射・照射後試験を総括した後,試験目的である溶融限界線出力の判定結果を紹介する。判定作業に先立ち,判定基準選定根拠となる燃料ペレット中心溶融挙動について、凝固組織の金属組織学的特長と溶融燃料の軸方向移動の影響を実験的に明らかにした。燃料組織形態の分類を行って燃料溶融開始位置を精度良く判定し,溶融限界線出力を導出した。溶融限界線出力に及ぼす燃料ペレット仕様と照射挙動の影響を考察した結果,燃料ペレットのクラッキング・リロケーション挙動の影響が大きいことを明らかにした。

論文

Real-time [$$^{11}$$C]methionine translocation in barley in relation to mugineic acid phytosiderophore biosynthesis

Bughio, N.*; 中西 啓仁*; 清宮 正一郎*; 松橋 信平; 石岡 典子; 渡辺 智; 内田 博*; 辻 淳憲*; 長 明彦; 久米 民和; et al.

Planta, 213(5), p.708 - 715, 2001/09

 被引用回数:16 パーセンタイル:36.85(Plant Sciences)

オオムギが土壌中の鉄を獲得するために分泌するムギネ酸の前駆体であるメチオニンが、植物体のどこに起源をもつかを明らかにするために、リアルタイムでの[$$^{11}$$C]メチオニン転流をポジトロンイメージング法を中心とした計測により行なった。外部から供給した[$$^{11}$$C]メチオニンが鉄欠乏オオムギの根に保持され、ムギネ酸生合成に使われたこと、地上部から根へのメチオニンの移行が見られなかったことなどから、ムギネ酸の前駆体であるメチオニンは植物体の根に起源をもつと結論した。

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