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上松 敬; 宇野 定則; 花屋 博秋; 山縣 諒平; 清藤 一; 長尾 悠人; 山崎 翔太; 川島 郁男*; 八木 紀彦*; 高木 雅英*; et al.
JAEA-Review 2015-022, JAEA Takasaki Annual Report 2014, P. 173, 2016/02
高崎量子応用研究所の電子加速器及び線照射施設を2014年度年間計画に基づいて照射利用に供した。利用件数は、2013年度に比べ、電子加速器では故障のため減少し、線ではわずかに増加し、それぞれ205件及び857件だった。東京電力福島第一原子力発電所の事故に対する復興対応関連の課題については、電子加速器では35件、線照射施設においては172件の利用があった。
宇野 定則; 花屋 博秋; 山縣 諒平; 清藤 一; 長尾 悠人; 山崎 翔太; 上松 敬; 川島 郁男*; 八木 紀彦*; 高木 雅英*; et al.
JAEA-Review 2015-022, JAEA Takasaki Annual Report 2014, P. 172, 2016/02
平成26年度の高崎量子応用研究所の線照射施設及び電子加速器の運転状況を報告する。線照射施設はおおむね順調に稼働したが、電子加速器は34年間にわたる稼働による経年劣化のために、主に放電による故障が頻発し、約5ヶ月間停止した。線照射施設第1棟,第2棟及び食品照射棟の年間運転時間は、各19,907時間、13,831時間及び7,293時間で、電子加速器では746時間であった。線照射施設では2.22PBqの新線源を5本補充し、20本の古い線源を処分した。電子加速器では、前述の故障に対してその都度適切に対処をしたが、完全な修復には至っていない。
宇野 定則; 花屋 博秋; 山崎 翔太; 山縣 諒平; 清藤 一; 長尾 悠人; 上松 敬; 川島 郁男*; 八木 紀彦*; 高木 雅英*; et al.
第28回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.121 - 123, 2015/12
高崎量子応用研究所の電子加速器は最大出力2MV、30mA、60kWで、1981年1月に運転が開始された。この加速器は圧力容器内に2本の加速管を内蔵しており、垂直および水平方向に電子線を発生できるデュアルビーム型電子加速器である。平成26年度は4月から10月にかけて経年劣化による故障が頻発し、稼働率は60%に低下した。垂直ラインは、これらの故障が原因で0.5MVの運転はできない状況であり、更に水平ラインの部品を垂直ラインの故障した機器に転用したため水平運転は停止中である。本研究会では、当電子加速器の運転・故障の状況および整備の内容を報告する。
上松 敬; 花屋 博秋; 山縣 諒平; 清藤 一; 長尾 悠人; 金子 広久; 山口 敏行*; 川島 郁男*; 八木 紀彦*; 高木 雅英*; et al.
JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 183, 2015/03
電子加速器及び線照射施設を2013年度年間計画に基づいて照射利用に供した。電子線及び線照射施設の利用件数は2012年度と同様であった。東京電力福島第一原子力発電所の事故に対する復興対応関連の課題については、電子加速器では47件、線照射施設においては91件の利用があった。
上松 敬; 花屋 博秋; 山縣 諒平; 清藤 一; 長尾 悠人; 金子 広久; 山口 敏行*; 川島 郁男*; 八木 紀彦*; 高木 雅英*; et al.
JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 182, 2015/03
電子・線照射施設はほぼ順調に稼動した。2013年度における運転時間は、電子加速器では1242時間、コバルト第1棟では18900時間、コバルト第2棟では11804時間、食品棟では6587時間であった。主要なメンテナンスは次の通りである。電子加速器ではSFガス回収装置の更新を行った。コバルト施設の整備時にプール水を保管するための600mの貯水タンクを設置した。コバルト第1棟及び第2棟では線源の補充を行った。食品棟では定期整備を行った。
上松 敬; 春山 保幸; 花屋 博秋; 山縣 諒平; 清藤 一; 長尾 悠人; 金子 広久; 山口 敏行*; 八木 紀彦*; 高木 雅英*; et al.
JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 181, 2014/03
電子加速器及び線照射施設を年間計画に基づいて照射利用に供した。電子線の利用件数では2011年度に比べ変化はなく、線照射施設の利用件数は幾らかの減少が見られた。福島第一原子力発電所の事故に対する復興対応関連の課題については、電子加速器では14件、線照射施設においては93件の利用があった。
上松 敬; 春山 保幸; 花屋 博秋; 山縣 諒平; 清藤 一; 長尾 悠人; 金子 広久; 山口 敏行*; 八木 紀彦*; 高木 雅英*; et al.
JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 180, 2014/03
電子・線照射施設は大きなトラブルはなく順調に稼動した。2012年度における運転時間は、電子加速器では910時間、コバルト第1棟では15738時間、コバルト第2棟では10537時間、食品棟では7871時間であった。主要なトラブル,メンテナンスは次の通りである。電子加速器ではSFガス回収装置が故障し空気の混入があった。コバルト第1棟では定期整備と線源の補充を行った。古くなったCo30cm棒状線源15本、Co球状線源12個及びCs線源5個の処分をアイソトープ協会を通して行った。
上松 敬; 春山 保幸; 花屋 博秋; 山縣 諒平; 清藤 一; 長尾 悠人; 金子 広久; 山口 敏行*; 八木 紀彦*; 高木 雅英*; et al.
JAEA-Review 2012-046, JAEA Takasaki Annual Report 2011, P. 174, 2013/01
電子・線照射施設は大きなトラブルもなく順調に稼動した。2011年度における運転時間は、電子加速器では1059時間、コバルト第1棟では18722時間、コバルト第2棟では9976時間、食品棟では7427時間であった。主要なトラブルメンテナンスは次の通りである。電子加速器では電子流制御回路の故障とSF絶縁ガスへの空気の混入のトラブルがあり修理を行った。コバルト第2棟の定期整備を行った。コバルト第2棟への線源の補充を行った。古い線源の処分では、30cm棒状線源45本とコインタイプ線源8個とフレックス用線源の処分を日本アイソトープ協会を通して行った。
春山 保幸; 上松 敬; 花屋 博秋; 山縣 諒平; 清藤 一; 長尾 悠人; 金子 広久; 山口 敏行*; 八木 紀彦*; 高木 雅英*; et al.
JAEA-Review 2012-046, JAEA Takasaki Annual Report 2011, P. 175, 2013/01
電子加速器及び線照射施設を年間計画に基づいて照射利用に供した。電子線の利用では、原子力施設材料やバイオ技術の分野が増加し、有機材料の分野や宇宙環境材料の分野で減少が見られた。線照射施設の利用においては、宇宙環境材料及び有機材料の分野で増加したが、原子力施設の材料研究やバイオ技術分野で減少した。福島第一原子力発電所の震災での復興支援においては、電子加速器では15件、線照射施設においては94件の利用があった。
上松 敬; 宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 齋藤 勇一; 石井 保行; 佐藤 隆博; 大久保 猛; 横田 渉; et al.
JAEA-Review 2011-043, JAEA Takasaki Annual Report 2010, P. 173, 2012/01
平成22年度にTIARA3台の静電加速器は順調に稼動し、計画されたイオン照射実験はユーザーの都合で中止及び東日本大震災(2011年3月11日)の影響による中止を除いてすべて実施した。10月以降に国際原子力人材育成イニシアチブ事業による土曜日運転を実施したため、年間運転時間は平年並みで、タンデム加速器,シングルエンド加速器,イオン注入装置についてそれぞれ2116, 2367, 1800時間であった。整備では、シングルエンド加速器タンク内の高電圧ターミナルの発電機の交換を行った。また、イオン注入装置では新規ビームラインの増設を決定し、これに必要なビーム振分け電磁石を設置した。新ビーム開発においては、タンデム加速器でInイオンについて500nA程度の生成が可能となった。
横山 彰人; 宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 齋藤 勇一; 石井 保行; 佐藤 隆博; 大久保 猛; 上松 敬
JAEA-Review 2011-043, JAEA Takasaki Annual Report 2010, P. 158, 2012/01
TIARA静電加速器において平成22年度に行ったビーム発生及び照射技術の開発結果を報告する。タンデム加速器では、クラスターイオンの荷電変換ガスとの衝突による解離により、加速後のビーム電流量が単原子イオンのそれと比べて小さくなる。これを改善するために、クラスターイオンの荷電変換と解離機構を研究してきた。平成22年度は2.5MeVの炭素クラスターイオンと、ネオンガスとの衝突における解離断面積を調べた。その結果、解離断面積は10cm台であること、及びクラスターイオンの構成原子数に比例して大きくなることがわかった。イオン注入装置では、低エネルギー重イオンビームの形状をモニターする発光体に充分な発光強度,照射耐性を有するものがなかったため、ビーム調整が難しかった。そこで2次元のビーム強度分布を測定するために、マルチファラデーカップ(MFC)を開発し、ビーム電流量を正確に測定できるように改良を重ねてきた。平成22年度は性能試験を行い、30keVのフラーレンビームの強度分布を7.7秒の測定時間で得ることができた。シングルエンド加速器では、ナノビーム形成に必要な高輝度イオン源を開発するために、加速後のビームエミッタンスを発光体を利用して測定するエミッタンスモニターを開発したが、ビーム照射による発光体の劣化や発光量の飽和など問題があった。今後はワイヤー走査によるビーム電流値測定でエミッタンスを求め、発光体による測定結果と比較し、信頼性を確認する。
山田 圭介; 奈良 孝幸; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 吉田 健一; 湯山 貴裕; 石坂 知久; 上松 敬; 宇野 定則; 千葉 敦也; et al.
Proceedings of 8th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), 3 Pages, 2011/08
原子力機構のイオン照射研究施設TIARAが有するAVFサイクロトロン(K110),3MVタンデム加速器,3MVシングルエンド加速器,400kVイオン注入装置の2010年度の運転状況,保守・整備及び技術開発の概要を報告する。年間運転時間はサイクロトロン3343時間,タンデム加速器2115時間,シングルエンド加速器2367時間,イオン注入装置1800時間であった。サイクロトロンについてはイオン種・エネルギー変更回数234回,加速モードの変更回数55回であった。東北地方太平洋沖地震後の運転を点検及び東京電力の計画停電の影響のために中止した。地震により、サイクロトロンでは遮蔽扉のロックピンが破損した他、入射系のターボ分子ポンプが故障した。全加速器について点検後の調整運転でビーム加速・輸送に問題がないことを確認した。技術開発では、多重極磁場による大面積均一照射技術の開発を進めるために専用の照射チャンバーをサイクロトロンのビームラインに設置した。また、2009年に設置したサイクロトロンのアクセプタンス測定装置の性能試験を開始するとともに、主磁場の迅速切替え技術の開発をほぼ完了した。イオン注入装置ではクラスターイオン専用のビームラインを増設するために偏向電磁石の入れ替えを行った。新ビーム開発では、サイクロトロンで190MeV N, 490MeV Xeを、タンデム加速器でIn、イオン注入装置でGd及びCをそれぞれ加速した。
宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 上松 敬; 北野 敏彦*; 高山 輝充*; 織茂 貴雄*; 金井 信二*; 青木 勇希*; et al.
第24回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.125 - 128, 2011/07
高崎量子応用研究所イオン照射研究施設(TIARA)の3台の静電加速器の年間運転時間は、平成12年以降からタンデム加速器で約2000時間、イオン注入装置で約1900時間、シングルエンド加速器で約2500時間の水準を保っており、平成23年3月末までの総運転時間は、各32995時間,30675時間,39231時間である。2011年3月の東日本大震災では、3台の加速器に損傷はなかったが、その後の東京電力による計画停電により通常運転が不可能となったため、平成22年度のマシンタイムは約9日間を中止した。タンデム加速器では、インジウム(In)の加速試験を行い、500nAのビーム電流が安定に発生できることを確認した。また、イオン注入装置では、ガドリニウム(Gd)の生成試験を行い、最大400nAビーム電流が得られることを確認して実験利用を開始した。
横山 彰人; 宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 齋藤 勇一; 石井 保行; 佐藤 隆博; 大久保 猛; 上松 敬
JAEA-Review 2010-065, JAEA Takasaki Annual Report 2009, P. 175, 2011/01
TIARA静電加速器において平成21年度に行ったビーム発生及び照射技術の開発結果を報告する。タンデム加速器では、荷電変換ガスにヘリウムガスあるいは窒素ガスを使用したときのクラスターイオンの生成及び解離断面積を調べた。その結果、生成断面積は両ガスで大きな差はなかったが、解離断面積はヘリウムガスの方が小さく、ヘリウムガスは荷電変換ガスとして有効であることがわかった。イオン注入装置では、これまで低エネルギーの重イオン及びクラスターイオンの形状をモニタする発光体に十分な発光強度、照射耐性を有するものがないため、ビーム調整が難しかった。そこで、2次元のビーム強度分布を測定できるよう、深さと底面の角度が変えられる筒状の33個のFCユニットで構成されたMFC(マルチファラデーカップ)を開発した。底面の角度と深さを変えてビーム電流値を測定した結果、深さが15mm以上であれば、底面の角度に依存せず、正確にビーム電流値を測定できることがわかった。シングルエンド加速器では、ナノビーム形成に必要な高輝度イオン源を開発するために、加速後のビームエミッタンスを発光体を用いて測定するエミッタンスモニターを開発した。従来のSi0発光体では水素ビームでも損傷が激しく、発光強度分布に欠損が見られた。そこで損傷が小さく、発光量とビーム電流量に直線性のあるYAG:Ceを使用した結果、損傷は見られなかった。
上松 敬; 宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 齋藤 勇一; 石井 保行; 佐藤 隆博; 大久保 猛; 横田 渉; et al.
JAEA-Review 2010-065, JAEA Takasaki Annual Report 2009, P. 181, 2011/01
平成21年度にTIARA3台の静電加速器は順調に稼動し、計画されたイオン照射実験はユーザーの都合で中止したものを除いてすべて実施した。年間運転時間は、タンデム加速器,シングルエンド加速器,イオン注入装置についてそれぞれ2100, 2416, 1866時間と例年並であった。整備では、シングルエンド加速器の高電圧ターミナルのイオン源用発信管とSBライン制御用シーケンサが故障し新品に交換した。また、イオン注入装置ではフリーマンイオン源のオーブンコントローラの更新を行った。新ビーム開発においては、タンデム加速器でMnイオンについて150nA程度の生成が可能となった。
千葉 敦也; 宇野 定則; 山田 圭介; 横山 彰人; 上松 敬; 横田 渉; 北野 敏彦*; 高山 輝充*; 金井 信二*; 織茂 貴雄*; et al.
第23回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.119 - 122, 2010/11
各加速器のこの10年の年間運転時間は、タンデム加速器が約2000時間,シングルエンド加速器が約2500時間,イオン注入装置が約1900時間の水準を保っており、平成22年3月末までの積算運転時間は、各32,422時間, 36,864時間, 28,875時間となっている。21年度の主な整備内容は、タンデム加速器では、コロナプローブニードルをスチール材質のものからタングステン製(NPS)に交換した。これにより、ターミナル電圧は高い安定度を長時間維持できるようになった。イオン注入装置では、フリーマン型イオン源のオーブンコントロールシステムが製造中止になり、修理が困難になったため更新した。21年度はマシンタイムに影響するようなトラブルはなく、予定していた実験をすべてこなすことができた。
石坂 知久; 上松 敬; 百合 庸介; 湯山 貴裕; 石堀 郁夫; 奥村 進
Proceedings of 7th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (DVD-ROM), p.642 - 644, 2010/08
原子力機構のサイクロトロンでは、ビーム調整や各種実験で数個/秒から数Aまでの広範囲なビーム強度制御が要求されているため、ビーム強度を減衰させるためのアッテネータ(以下、ATT)が設置されている。ATTは多数の穴が等間隔に配置された複数の金属板から成り、これらの幾つかを入射系のビームに挿入することにより、ビームサイズやエミッタンスを変えずに、また、サイクロトロンや輸送系のパラメータを調整せずに素早くビーム強度を減衰させる。開口率が1/2, 10, 10, 10のメッシュを複数枚組合せることにより、原理的には1/2510のビーム強度減衰が可能である。しかし、実際には組合せによって減衰率が開口率の積と大きく異なったり、ビーム形状及び強度分布が変化する事象が発生した。そこで、ATTの設置箇所を1箇所から2箇所に増やすことでメッシュ間の距離を延長するとともに、穴径と穴間隔を従来の1/10にする改良を行った。その結果、減衰率が開口率の積に近づき、ビーム形状等の変化も低減した。
吉田 健一; 奈良 孝幸; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 湯山 貴裕; 石坂 知久; 上松 敬; 宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; et al.
Proceedings of 7th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (DVD-ROM), p.23 - 26, 2010/08
原子力機構のイオン照射研究施設TIARAが有する各加速器の2009年度の運転状況と近年の技術開発の概要を報告する。2009年度はいずれの加速器においても大きなトラブルはなく、サイクロトロン:3148時間,タンデム加速器:2100時間,シングルエンド加速器:2416時間,イオン注入装置:1866時間の運転を行った。技術開発については、サイクロトロンのビーム引き出し効率の向上等を図るため、加速周波数を上下にスキャンしたときの引き出し前のビーム電流の変化からビームの加速位相を算出し、その結果をもとに中心領域の磁場分布を調整することでビームの加速位相を制御する方法を開発した。またタンデム加速器では、負イオンの荷電変換効率を高めるために重要なパラメータであるガスセル内のガス圧力を加速管の出口後の真空度から算出する方法を確立した。イオン注入装置では、フラーレンビーム形状を正確に測定するためのマルチファラデーカップを開発した。
横山 彰人; 石井 保行; 千葉 敦也; 宇野 定則; 上松 敬; 高山 輝充*; 北野 敏彦*
第23回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.147 - 150, 2010/07
原子力機構高崎量子応用研究所の3MVシングルエンド加速器のビームラインの一つに軽イオンマイクロビーム形成装置が設置されている。本装置による直径1m程度のマイクロビームはPIXE(Particle Induced X-ray Emission)やPBW(Proton Beam Writing)などの分析や加工に利用可能であり、生物細胞内の微量元素分析や高アスペクト比の3次元微細加工技術の開発が行われている。近年、PIXE分析の空間分解能向上やPBWの加工精度向上の要求に伴い、十分なビーム量を有するナノビーム形成が望まれている。これをビームの高輝度化によって実現するために、イオン源から引き出されるビームのエミッタンスを、シンチレータを利用して測定する装置の開発を進めている。これまで使用してきたシンチレータであるSiOは、ビーム照射によるダメージを受けやすいため、繰り返し使用することが困難であった。そこで照射によるダメージが小さいYAG:Ceを使用した結果、繰り返し照射を行っても良好な計測が可能となった。
柏木 啓次; 宮脇 信正; 奥村 進; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 百合 庸介; 石坂 知久; 湯山 貴裕; 吉田 健一; 上松 敬; et al.
Proceedings of 6th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (CD-ROM), p.244 - 246, 2010/03
加速器内でのビームロスを低減するためには、加速器のアクセプタンス領域に入射ビームのエミッタンス領域を整合させる必要がある。原子力機構高崎ではサイクロトロンに対する入射ビームのこの整合を評価するためのエミッタンス及びアクセプタンス測定装置の開発を行っている。アクセプタンス測定の方法は次のとおりである。ある位相空間領域のビームを加速器に入射し、加速器出射後のビーム強度を検出器で測定する。ビームが透過する領域がアクセプタンスの一部である。さまざまな位相空間領域について測定を行うことで、アクセプタンス全体を求めることができる。本論文ではアクセプタンス測定装置のうちの入射ビームの横方向位相空間領域を制限する装置について報告する。一対の位置制限スリットと角度制限スリットを用いることで、2次元もしくは4次元位相空間の指定した領域のビームを加速器に入射することを可能とした。