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永山 晶大; 原田 寛之; 下川 哲司*; 山田 逸平; 地村 幹; 山本 風海; 金正 倫計
Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.503 - 507, 2023/01
リング型粒子加速器であるシンクロトロン加速器ではリング内にビームを溜め込み、周回させながら加速したビームを徐々に供給する「遅い取り出し」技術で最先端の物理実験や放射線がん治療を実現している。従来の手法では、周回ビームと取り出しビームの間に電場分布を切り分ける電極を挿入する必要がある。現在の手法では、取り出し時に発生するビーム衝突が原理的に解決できず、機器の故障や出力制限の原因となっている。そこで、ビーム軌道上に挿入される電極を廃した新たな手法に基づく非破壊型静電セプタムを考案し、現在開発を進めている。従来型の静電セプタムと同等に粒子を周回ビームから蹴り出す為には、境界面で不連続のギャップを持つ階段関数のような分布の力を発生させるのが理想である。本発表では階段関数に近い分布のローレンツ力を真空中に発生させるための電極・電流路配置の最適化の計算方法や、発生させるローレンツ力によるビーム軌道の計算結果について報告する。また、現在進行中である本手法の原理実証に向けて開発した小型原理実証機についても紹介し、今後の展望についても議論する。
天本 一平
Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan, 24(391), p.393 - 401, 2017/11
ガラスは非晶質であるため、組成を変化させることが容易であり、さまざまな特性を制御できる。例えばソーダ石灰ガラスに酸化ホウ素を添加したホウケイ酸塩ガラスは、耐熱性や強度の面で優れており、幅広い用途がある。原子力の分野においても、放射性廃棄物を不動化して長期安定化を図るため、ホウケイ酸塩ガラスが放射性廃棄物の固化媒体として用いられている。高レベル放射性廃棄物を充填したガラスをガラス固化体と呼んでいる。本稿は、放射性廃棄物の分類や処理方法、製造したガラス固化体の特性やその後の処分方法について述べており、さらにホウケイ酸塩ガラス以外の固化媒体についても紹介している。
天本 一平; 小林 秀和; 北村 直登*; 武部 博倫*; 三田村 直樹*; 都築 達也*; 深山 大元*; 長野 祐一*; Jantzen, T.*; Hack, K.*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1467 - 1475, 2016/10
被引用回数:1 パーセンタイル:12.01(Nuclear Science & Technology)福島第一原子力発電所の汚染水処理で発生した汚泥(スラッジ)の廃棄体化技術候補の一つとして、ガラス固化法に着目し、鉄リン酸塩ガラス(IPG)媒体を用いたスラッジ固化処理の適用性について検討を行っている。同検討を進めるにあたり、解析に必要とされる熱物性等のデータを充実させる必要があるが、高温雰囲気において、さまざまな成分と組成のIPG及び模擬廃棄体を作製し、それぞれに対して、多くの物性値を測定することは、時間と困難さを伴う作業となる。よって、理論解析により対象物質の挙動を推測することにより試験件数を減らし、データ取得を行った方が合理的である。本報では、既知の実験状態図から、CALPHAD法により熱力学的諸量を推算し、得られた結果を利用してIPG及び廃棄体の計算状態図を作成するとともに、同状態図から読み取ることのできる均質融体を形成するための情報と実験値との比較評価を行い、計算状態図の妥当性を確認することができた。
都築 達也*; 三田村 直樹*; 天本 一平
社会・環境報告書2014(インターネット), p.6 - 7, 2014/10
放射性廃棄物の安定化処理には、一般的にガラスが用いられている。放射性廃棄物を充填したガラス(ガラス固化体)の場合、仮にガラス固化体が割れても放射性物質が放出せず、安定的に閉じ込めることができる。固化処理に使用されるガラスの条件としては、(1)放射性廃棄物を多く充填できる、(2)化学的にまた熱的に安定である、(3)耐放射線性などが挙げられ、このような処理用ガラスとして、「ホウケイ酸塩ガラス」や「鉄リン酸塩ガラス」が提案されている。セントラル硝子では、多様な物質の充填に対応できる可能性のある鉄リン酸塩ガラスを媒体として使用する検討を日本原子力研究開発機構や愛媛大学と取り組んでいる。
天本 一平
合金状態図第172委員会研究報告書, Vol.14 No.1, p.1 - 11, 2014/05
高レベル放射性廃棄物のガラス固化研究は高温雰囲気で行う場合が多いため、必要とされるデータを数多く取得することは多大な人手や時間を必要とする。よって可能であれば理論計算によって、ある程度、固化媒体や廃棄体の状態を理解したうえで、実際の実験や測定を行った方が合理的である。このような観点から、既知の状態図やデータを利用して熱力学的諸量の取得を図り、得られた値を利用して計算状態図を作成し、実際の試験結果と比較したところ、両者の間に整合性があることが判明した。よって計算科学の今後の利用価値は拡大していくように考えられる。
小林 秀和; 天本 一平; 横澤 拓磨; 山下 照雄; 永井 崇之; 北村 直登*; 武部 博倫*; 三田村 直樹*; 都築 達也*
Proceedings of 15th International Conference on Environmental Remediation and Radioactive Waste Management (ICEM 2013) (CD-ROM), 6 Pages, 2013/09
福島第一原子力発電所での汚染水処理により生じたスラッジの廃棄体化候補技術として、鉄リン酸塩ガラス(IPG)媒体による固化法の適用性を検討している。本報では、スラッジに含まれる海水成分であるNaClのIPG媒体への充填挙動及びガラス物性を評価するため、100g規模の基礎試験を行った。試験の結果、IPG媒体に対してNaO及びClを約19及び15mol%まで充填できた。NaCl成分の充填によりガラスの架橋構造の分断が生じることで、ガラス転移温度及び結晶化開始温度が低下する傾向が認められた。化学的耐久性については、Fe
O
濃度が高いIPG媒体を用いることでホウケイ酸塩系の高レベルガラスの1/10程度の浸出速度となることがわかった。
天本 一平; 小林 秀和; 横澤 拓磨; 山下 照雄; 永井 崇之; 北村 直登*; 武部 博倫*; 三田村 直樹*; 都築 達也*
Proceedings of 15th International Conference on Environmental Remediation and Radioactive Waste Management (ICEM 2013) (CD-ROM), 8 Pages, 2013/09
東日本大震災で被災した原子炉の冷却に使用している大量の水は、放射性物質で汚染しているため、汚染水の浄化方法や浄化によって発生した廃棄物の安定化法について、国内でさまざまな取り組みがなされている。ここでは、発生した廃棄物の中、BaSOを主成分とするスラッジを対象として、鉄リン酸ガラスを媒体として、スラッジの廃棄体化について検討を行っている。これまでの研究の結果、ストロンチウム核種を含有するBaSO
スラッジの廃棄体化に鉄リン酸塩ガラスが十分に機能することが判明した。
天本 一平
テキスト「核燃料サイクル」(インターネット), 10 Pages, 2012/12
核燃料サイクルのうち、「世界のウラン資源とわが国のウラン調達」、及び「ウラン探鉱, 採鉱, 製錬」についての解説を行っている。すなわち、「世界のウラン資源と我が国のウラン調達」は、まず、資源としてのウラン、及びその開発の進め方について説明し、次にウラン資源を供給源別に分類する方法を記している。さらに、世界のウラン分布状態、各国のウラン鉱床、各国のウラン生産状況、及びウラン価格を示し、最後に今後の展開について述べている。「ウラン探鉱, 採鉱, 製錬」については、ウラン探鉱の技術的な流れ、ウラン採鉱の技術的分類と採掘法、及びウラン製錬について、ウラン鉱石の処理から中間製品である四フッ化ウラン製造に至るまでのプロセスについて、概説している。
都築 達也*; 三田村 直樹*; 天本 一平
未来材料, 12(10), p.43 - 47, 2012/10
ガラスは、他の材料にはみられないさまざまな特性があるので、工業界において幅広く活用されている。原子力の分野でも、ホウケイ酸塩ガラスが高レベル放射性廃棄物の安定化処理に用いられている。一方、これまで乾式再処理工程から排出される高レベル放射性廃棄物の固化媒体として検討を行ってきた鉄リン酸塩ガラスにも多様な放射性廃棄物の安定化処理に利用できる可能性があり、今後の活用に期待できることがわかった。
天本 一平
Radioactive Waste; Sources, Types and Management, p.97 - 126, 2011/11
乾式再処理工程から排出される使用済み電解質は高レベル放射性廃棄物に区分されるため、経済性や環境負荷低減化に鑑みて、発生する容量を低減化させる必要があり、また、適切な固化体を想定しておく必要がある。本報では、世界各国で開発されているさまざまな使用済み電解質の処理方法や固化方法を紹介する。特に、鉄リン酸塩ガラスに注目して、これをFP除去用の収着材として用いる可能性について概説するとともに、鉄リン酸塩ガラスを媒体と用いたガラス固化体の性能について、研究成果を述べている。
天本 一平
Journal of MMIJ, 127(1), p.1 - 7, 2011/01
高速増殖炉サイクル実用化研究開発における副概念では、使用済金属燃料を乾式法で再処理することにしている。乾式再処理運転に伴い、媒質として使用した無水塩化物が使用済み電解質として発生する。使用済み電解質は、高レベル放射性廃棄物に区分されるため、使用済み電解質の成分であるFPと媒質を分離し、媒質についてはリサイクルしていくことが好ましい。本報は、乾式再処理によって発生する使用済み電解質の処理法について、これまでの開発経緯や今後の課題について、各国の開発状況も踏まえ、とりまとめたものである。
三田村 直樹*; 都築 達也*; 天本 一平
日本原子力学会和文論文誌, 9(4), p.396 - 404, 2010/12
乾式再処理工程より排出される使用済電解質中のFPの分離材として、Cs収着機能が期待できる鉄リン酸塩ガラスフィルターの試作を行ったところ、以下の成果を得ることができた。(1)従来の鉄リン酸塩ガラス(40molFeO
-60molP
O
)よりもガラス転移点や軟化点が高く、耐熱性に優れたガラス組成系を見いだした。(2)Cs収着試験の結果、溶融塩とガラスとの反応によりCsFeCl
やCs
FeCl
等のCsを含有する結晶が析出して、Csを選択的に収着できることを見いだした。この結晶化によるCs収着には、ガラスにFe成分が必須で、鉄リン酸塩ガラス特有の性質であることがわかった。(3)ガラスと溶融塩の反応性は、ガラス成分の各リン酸塩化合物と塩化物との標準反応ギブスエネルギーから推測可能であることが示唆された。
天本 一平; 三田村 直樹*; 都築 達也*; 高崎 康志*; 柴山 敦*; 矢野 哲司*; 中田 正美; 岡本 芳浩
Proceedings of 13th International Conference on Environmental Remediation and Radioactive Waste Management (ICEM 2010) (CD-ROM), p.503 - 508, 2010/10
乾式再処理法を実現可能なプロセスとするためには、同プロセスから発生する使用済み電解質の再生利用を図り、高レベル放射性廃棄物(HLW)の発生容量を抑制する必要がある。この取組みの一環として、原子力機構では、使用済み電解質中の核分裂生成物(FP)をリン酸塩に転換して媒質とFPを分離する技術開発を行っている。今回、固化体原料である鉄リン酸塩ガラス(IPG)をFP収着材として利用すべくその収着機構について検討したところ、ガラス製造条件で変化するIPGの鉄の価数及びガラスの結晶化が収着の要因になっていることが判明した。
天本 一平; 小藤 博英; 明珍 宗孝; 高崎 康志*; 矢野 哲司*; 寺井 隆幸*
Nuclear Technology, 171(3), p.316 - 324, 2010/09
被引用回数:11 パーセンタイル:61.1(Nuclear Science & Technology)RIARで廃塩処理技術として検討されているリン酸塩転換法について、金属電解法から発生する使用済み電解質再生への適用性を評価すべく、FPのリン酸塩沈澱にかかる熱力学的考察と基礎試験を行い、得られた結果から電解質中のFP分離の可能性を述べ、かつFP回収法を提案している。
天本 一平; 小藤 博英; 明珍 宗孝; 都築 達也*; 高崎 康志*; 矢野 哲司*; 寺井 隆幸*
Proceedings of 12th International Conference on Environmental Remediation and Radioactive Waste Management (ICEM '09/DECOM '09) (CD-ROM), 9 Pages, 2009/10
金属電解法による乾式再処理プロセスは、高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCT)において副概念として採用されている。同プロセスから発生する使用済み電解質の再生利用を図るべく、電解質中の核分裂生成物(FP)をリン酸塩に転換して沈殿分離させる技術について検討した結果、ランタノイド(Ln)系塩化物は、容易にオルトリン酸塩沈殿物を生成することがわかった。さらに、本研究では沈殿物と媒質を分離するためにリン酸塩系ガラスを材料とするろ過フィルタを作製し、沈殿物のろ過試験を行った。今回の試験の結果、ろ過フィルタで沈殿物はほぼ完全に分離できることが判明した。
小藤 博英; 天本 一平; 佐々木 一哉*; 安本 勝*; 高崎 康志*; 明珍 宗孝; 寺井 隆幸*
電気化学及び工業物理化学, 77(8), p.597 - 600, 2009/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Electrochemistry)金属電解法から生成する高レベル廃棄物削減のため、リン酸塩転換プロセスを開発している。本研究では、熱力学計算におけるリン酸塩転換反応を基礎実験により確認した。希土類塩化物は容易にリン酸塩に転換することがわかった。さらに、転換反応の添加剤であるリン酸リチウムに関して、熱力学特性を解明するために高温での挙動を評価した。
天本 一平; 小藤 博英; 明珍 宗孝; 高崎 康志*; 寺井 隆幸*
Journal of Nuclear Materials, 389(1), p.142 - 148, 2009/05
被引用回数:14 パーセンタイル:68.52(Materials Science, Multidisciplinary)金属電解法の運転で生じる廃塩(LiCl-KCl)は、各種高レベル放射性のFP塩化物を蓄積しているため、高レベル放射性廃棄物発生容量を抑制するには、廃塩からFPを分離する必要がある。この取組みの一環として、報告者らは、リン酸塩転換法の適用性にかかる検討を行っており、同手法の可能性を評価すべく、これまで理論解析と実験を行ってきた。ここでは、廃塩中のFP塩化物のリン酸塩転換について予察試験を行った結果を報告する。すなわち、リン酸塩に転換する対象塩化物のうち、Liを除くアルカリ金属,アルカリ土類金属はほとんど沈殿物を形成しないが、LiやLa(希土類元素を代表して選択)は、リン酸塩として沈殿すること、これらの挙動は、従来の理論解析が妥当であることを裏付けていること、LiPO
の粒子は比較的大きいが、LaPO
の粒子にはサブミクロンの大きさのものが見られること、粒子の成長に転換温度が寄与していること等を結果として得ている。
小藤 博英; 天本 一平; 安本 勝*; 佐々木 一哉*; 明珍 宗孝; 寺井 隆幸*
Journal of Nuclear Materials, 389(1), p.173 - 178, 2009/05
被引用回数:4 パーセンタイル:31.69(Materials Science, Multidisciplinary)金属電解法乾式再処理における使用済電解質の再生処理を行うためのリン酸塩転換法の評価を実施している。リン酸塩転換法では、溶融塩中に蓄積するFP等の不純物をリン酸リチウム等の添加剤を加えることによりリン酸塩沈殿として分離することを考えており、構成元素の熱力学諸量を元にプロセスフロー概念を検討している。しかしながら、リン酸塩に関しては既報の熱力学データが稀であるため、熱量や蒸気圧測定によるデータ取得を試みた。測定は純物質であるリン酸リチウムから開始し、HTMSやTG-DTAによる測定を行ったが、リン酸リチウムの融点以下の温度範囲で熱分解あるいは相転移があることが明らかとなった。分解生成物の影響を排除するためのHTMS測定手法の検討等を行った結果を報告する。
天本 一平
ガラスの加工技術と製品応用, p.10 - 20, 2009/01
リン酸塩系ガラスは、耐水性に問題があるが、さまざまな分野で使用可能なガラスである。例えば、線量計材料,燃料電池用隔膜,磁性ガラス,生体関連材料としての用途がある。リン酸塩ガラスの耐水性を改善するためには、網目修飾酸化物,網目形成酸化物、及び・又は中間酸化物を適切に添加することにより達成できる。原子力分野において、核分裂生成物(FP)等の高レベル放射性物質を安定化するための材料として鉄リン酸ガラスが開発されており、このガラスはホウケイ酸ガラスと同程度の物性値を示し、かつ粘性やFP充填率等の点では、ホウケイ酸ガラスよりも優れている。このようにリン酸塩ガラスは、開発次第で用途が広がる材料である。
藤田 玲子*; 中村 等*; 水口 浩司*; 宇都宮 一博*; 天本 一平
Proceedings of 2008 Joint Symposium on Molten Salts (USB Flash Drive), p.886 - 891, 2008/10
溶融塩を用いた高温化学処理法は、二次廃棄物の発生量が少ない放射性廃棄物除染技術として期待されている。本論文では、マグノックス製品,ウラン系金属廃棄物,使用済み化学トラップ充填材,BWRからの使用済みジルカロイチャネルボックスを試験片として複雑形状廃棄物にかかる基礎試験を行い、除染効果があった旨の報告を行っている。