Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
河裾 厚男; 前川 雅樹; 別役 潔*
Journal of Physics; Conference Series, 225, p.012027_1 - 012027_5, 2010/06
被引用回数:5 パーセンタイル:85.8ドップラー拡がり測定から得られる電子運動量分布は、材料中の格子欠陥の同定において有用である。ドップラー拡がりスペクトルの解析には、精密な理論計算が必要である。従来開発された擬ポテンシャル法では、内殻近傍の波動関数の計算に問題があることが指摘されていた。この難点を回避するためには、全電子計算を行う必要がある。そこでわれわれは、Projector-Augmented Wave法を用いて、ドップラー拡がりスペクトルを計算し、実験結果との照合を行った。
Chen, Z. Q.*; 別役 潔*; 河裾 厚男
Physical Review B, 77(11), p.113204_1 - 113204_4, 2008/03
被引用回数:29 パーセンタイル:73.52(Materials Science, Multidisciplinary)陽電子消滅ドップラー拡がり測定及び局所密度近似による第一原理計算を用いて、電子線照射した酸化亜鉛中の空孔欠陥を評価した。照射直後は亜鉛空孔が陽電子捕獲中心として作用することが明らかになった。亜鉛空孔は200C以下の熱処理により消失するが、400
Cの熱処理でこれとは別の二次欠陥が生成することが見いだされた。詳細な理論計算との照合の結果、これは酸素空孔が変態して生じた亜鉛空孔とアンチサイト亜鉛の複合欠陥であることが解明された。
河裾 厚男; 吉川 正人; 伊藤 久義; Krause-Rehberg, R.*; Redmann, F.*; 樋口 高年*; 別役 潔*
Physica B; Condensed Matter, 376-377, p.350 - 353, 2006/04
被引用回数:13 パーセンタイル:52.64(Physics, Condensed Matter)電子線照射によって立方晶及び六方晶SiC中に生成する原子空孔を陽電子消滅による電子運動量分布測定と理論的解析を通じて同定した結果について報告する。立方晶SiCでは、孤立シリコン空孔が主たる陽電子捕獲サイトであり、格子緩和の効果で陽電子寿命が増加していること、及び局所的な四面体対称性によりその電子運動量分布が説明できることが明らかになった。一方、六方晶SiCでは孤立シリコン空孔が熱回復した後も残留する新たな空孔型欠陥が、c軸に沿って不対電子を有していること、及び炭素1s内殻電子軌道と陽電子の消滅頻度が増加することから、炭素空孔-アンチサイト炭素複合欠陥であることが明らかになった。
摂待 力生*; 久保 徹雄*; 城本 智行*; 本田 大輔*; 宍戸 寛明*; 杉山 清寛*; 芳賀 芳範; 松田 達磨; 別役 潔*; 播磨 尚朝*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 74(11), p.3016 - 3026, 2005/11
被引用回数:50 パーセンタイル:12.02(Physics, Multidisciplinary)反強磁性体CeInのドハース・ファンアルフェン効果測定を圧力3GPaまで行い、フェルミ面の変化を調べた。加圧とともに10Kのネール点は下がり、約2.6GPaでゼロになる。この臨界圧以上では、大きな主要フェルミ面aが観測されるようになり、このことは4f電子が局在から遍歴へと変化したことを示唆していると考えられる。2.7GPaでのサイクロトロン有効質量は、異常に増強されており
100
において60
にも達する。
河裾 厚男; 吉川 正人; 伊藤 久義; 千葉 利信*; 樋口 高年*; 別役 潔*; Redmann, F.*; Krause-Rehberg, R.*
Physical Review B, 72(4), p.045204_1 - 045204_6, 2005/07
被引用回数:16 パーセンタイル:56.31(Materials Science, Multidisciplinary)孤立シリコン空孔が主たる陽電子捕獲中心である電子線照射された3C-SiCに対して、陽電子消滅二次元角相関と同時計数ドップラー拡がり測定が行われた。電子線照射によって、同時計数ドップラー拡がり曲線の変化が見いだされ、これが孤立シリコン空孔を考慮した第一原理計算によって再現できることが明らかになった。電子線照射後、二次元角相関はより等方的になったが、ジョーンズ(第二ブリルアン)領域に広がる異方性は依然残留することがわかった。このことは、これまでの電子スピン共鳴によって提案されていたように孤立シリコン空孔が四面体対象性を持つことを支持している。
河裾 厚男; Chen, Z. Q.*; 前川 雅樹; 別役 潔*
no journal, ,
酸化亜鉛中の固有欠陥の性質を調べる目的で、電子線照射により生成する一次欠陥と照射後熱処理により生成する二次欠陥の起源を陽電子消滅測定と理論計算により調べた。水熱合成法で育成されたZnO(0001)単結晶に対して室温で3MeV電子線照射を行い、窒素ガス雰囲気中にて、100700
Cの温度範囲で30分間の等時焼鈍を行った。電子線照射により陽電子寿命は183psから212psに、Sパラメータは1.016倍に増加した。これらは原子空孔型欠陥の生成を示している。200
C焼鈍により照射直後に生成した原子空孔型欠陥は消失した。ところが400
C焼鈍により、新たな二次欠陥が生成することが見いだされた。同時計数ドップラー拡がり測定から得られた電子運動量分布を理論計算とともに詳細に解析した結果、照射直後に生成した原子空孔型欠陥は亜鉛空孔であり、400
C焼鈍で生成した二次欠陥は亜鉛空孔と亜鉛アンチサイトの複合体であることが判明した。
河裾 厚男; 前川 雅樹; 別役 潔*
no journal, ,
同時計数ドップラー拡がり測定法により得られる物質の電子運動量分布は、空孔型欠陥の微視的同定に有用である。実測された電子運動量分布を詳細に考察するためには、理論計算との比較が不可欠である。従来の擬ポテンシャル法を用いた第一原理計算では、内殻付近の波動関数が正確でないため、特に遷移金属の電子運動量分布が精度よく再現できない問題点が指摘されている。精度よく電子運動量分布を計算するためには、全電子法を用いる必要がある。ここでは、実測データと計算の照合を迅速に行うために、Bloehlが開発したProjector Augmented Wave法を実装するABINIT4.6.5を用いて価電子状態計算を計算した。内殻電子波動関数は、ClementiとRoettiによって与えられた修正Slater関数によるもので代用した。得られた電子状態に対して、二成分密度汎関数法により陽電子波動関数を計算し、電子-陽電子運動量分布を得た。第2周期から第6周期までの多結晶及び単結晶試料を用いて、同時計数ドップラー拡がり測定を行い、計算結果と比較した。その結果、実測データがおおむね再現できることが確認できた。